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公開日:2025.10.09更新日:2025.10.09
「ヨーロッパへの旅行はどれくらいの費用がかかる?」「ヨーロッパ旅行でできるだけ費用を抑えるには?」と、旅行を検討するにあたって費用について疑問を持つ方も多いでしょう。円安の影響がある中でも、ヨーロッパは変わらず人気の旅行先です。ローマのコロッセオやパリのルーブル美術館、バルセロナのサグラダ・ファミリアなど、一度は訪れたい名所がそろっています。
本記事では、そんなヨーロッパへの旅行にかかる費用について詳しく解説します。
項目ごとの費用目安に加えて、費用を抑えるためのポイントも紹介するので、ぜひ最後までご覧ください。
※本記事では、2025年9月時点のレートを参考に€1=175円、£1=200円として日本円換算しています。
ヨーロッパへの旅行では、1週間前後の滞在が多い傾向があり、費用目安を算出すると下記のようになります。
旅行日数 | 1人あたりの費用目安 |
1週間(7泊8日) | 30万円~ |
10日間 | 40万円~ |
金額は旅行の時期や利用する航空会社、ホテルのグレードによって大きく差が出ることもあります。
この後紹介する項目別の内訳も確認して、細かな費用の相場感を把握していきましょう。
航空券代やホテル代、現地での交通費など、旅行にかかる費用の詳細を解説します。
ヨーロッパへの航空券代は、出発地や行き先によって変動します。東京発を例にすると、費用の目安は以下のとおりです。
閑散期 | 繁忙期 | |
直行便 | 20万円~ | 30万円~ |
経由便(乗り継ぎ1回) | 12万円~ | 18万円~ |
※2025年9月時点の航空会社各社の料金を参考に作成
ゴールデンウィークや夏休み、年末年始は料金が高くなる傾向があり、特に年末年始には、直行便が35万円を超える場合もあります。
費用を抑えたい場合は、直行便だけでなく経由便も検討するとよいでしょう。
乗り継ぎ回数を2回以上にすれば、より費用を抑えられますが、その分移動時間が長くなり、30時間を超える場合もある点には注意が必要です。
ホテル代は1泊1.5万円~が目安です。
ホテルのグレードごとの料金目安は下記も参考にしてください。
ホテルタイプ | 1泊あたりの料金目安(1部屋) |
エコノミー | 15,000円~ |
ミドルクラス | 20,000円~ |
ラグジュアリー | 40,000円~ |
ホテルの料金は、パリやベネツィアなどの観光都市では特に高くなりやすい傾向があります。
費用を抑えたい場合は、Airbnbやホステルの利用も検討してみるのがおすすめです。
現地での食事代は、1日あたり8,000円を目安に考えておきましょう。
レストランでのランチやディナーは、ワンプレートで€15~25(約2,600~4,400円)ほど。
カフェでコーヒーとパンを頼む場合は€10(約1,750円)が目安です。
レストランでの食事は高くなりやすいため、スーパーの総菜やテイクアウトをうまく取り入れると費用を抑えやすくなります。
交通費は、市内移動であれば1日1,000~1,500円程度が目安です。
ヨーロッパでは、地下鉄や路線バス、トラム、長距離列車などさまざまな移動手段があり、都市別の市内移動の交通費目安は下記のようになります。
料金目安 | |
地下鉄 | ・ロンドン:£2.80~(約560円~)※キャッシュレス決済の場合
・パリ:€2.50~(約430円~) ・マドリード:€1.5~(約260円~) |
路線バス
トラム |
・ロンドン:£1.75~(約350円~)
・パリ:€2~(約350円~) ・マドリード:€1.5~(約260円~) |
タクシー | 初乗り運賃
・ロンドン:£4.20~(約840円~) ・マドリード:€2.55~(約450円~) |
※2025年9月時点の情報をもとに作成
都市によっては、現金での支払いで運賃が高くなる場合もあるため、交通ICカードやコンタクトレスのクレジットカードも積極的に利用しましょう。
長距離列車や長距離バスを利用する場合は、移動距離によりますが、片道3,000~5,000円程度が目安になります。
現地での観光費用は、どこを回るかによっても変わりますが、1日あたり8,000~1万円程度は見込んでおく必要があるでしょう。
参考として、各国の主要観光スポットの入場料は以下のとおりです。
国 | 観光地 | 入場料 |
フランス | ルーブル美術館 | €22
(約3,800円) |
イタリア | コロッセオ | €18~
(約3,100円) |
イギリス | ロンドン塔 | £35.80~
(約7,100円) |
スペイン | サグラダ・ファミリア | €26~
(約4,500円) |
ドイツ | ノイシュバンシュタイン城 | €21
(約3,700円) |
※2025年9月時点の情報をもとに作成
ヨーロッパでは、無料(寄付程度)で入場できる美術館や博物館も多いので、有名観光地とうまく組み合わせると費用を抑えながら多くの文化体験が可能です。
パリやローマなどでは、観光スポットをお得に回れるパスもあるので、併せて調べてみるのをおすすめします。
また、現地ツアーを利用する場合は、2万円ほどを見ておくと選択肢が多くなります。
ほかにもヨーロッパ旅行にかかる費用には、下記のものがあります。
目安 | |
海外旅行保険 | ・7泊8日:2,500円~
・10日間:3,500円~ |
ビザ関連費用 | ・イギリス:ETA申請料£16(約3,200円)
・シェンゲン加盟国:ETIAS申請料€20(約3,500円)※ |
通信費 | ・ポケットWiFi:1日あたり1,000円~
・現地SIMカード:1日あたり120円~ ・eSIM:1日あたり500円~ |
お土産代 | ・5,000円~ |
※ETIASは2026年より導入が予定されている制度です。2025年9月時点、費用は€20とされていますが、最終的な申請費用については公式サイトの案内を確認してください。
日本国籍の場合は、ヨーロッパへの旅行でビザ申請が不要な場合がほとんどですが、電子渡航認証制度を採用しているエリアへの渡航では、電子渡航認証システムの申請手続きが必要です。
海外旅行保険については、費用を抑えたい場合はクレジットカード付帯のものを利用する方法もありますが、カバー内容が限られる場合もある点に注意してください。
ヨーロッパ旅行で費用を抑えるには、次の3つのポイントも意識してみましょう。
以下で、それぞれ詳しく解説します。
航空券代やホテル代を抑えるなら、11~3月のオフシーズンの時期での旅行計画がおすすめです。
冬の寒い時期となりますが、人混みを避け、ゆったりと観光できるメリットもあります。
オフシーズンの時期でも、クリスマスから年末年始の時期は費用が上がりやすくなる点には注意してください。
航空会社のキャンペーンやセールを知らせるメールマガジンに登録し、気になる地域でフライトが安くなりやすい時期をチェックしてみるのもおすすめです。
行き先を、比較的物価の安い国で選ぶのも費用を抑えることにつながります。
セルビアやギリシャなどの東欧地域や地中海エリアは、ヨーロッパの中でも比較的物価が安く、ホテル代や食事代を抑えやすくなります。
物価の安い国を選ぶのに加えて、早めに予約を進めると、早割の適用でよりお得に旅行できることもあるでしょう。
食事代を節約するなら、レストランやカフェでの食事の割合を減らすのも有効です。
フードコートやスーパーの総菜を利用するほか、ホテル選びの段階から工夫して、キッチン付きの部屋で自炊できる環境を整えるのもおすすめです。
ヨーロッパでは、スーパーでも質のよいパンやチーズなどが安価でそろっていることが多く、節約しながら現地の食文化を味わうことができます。
ヨーロッパ旅行の費用目安と、費用を抑えるポイントを紹介しました。
旅行時期や行き先、滞在先の選び方によって、費用は大きく変わります。賢く計画して、予算内で充実した旅を実現しましょう。
また、海外への旅行では病気のリスクに備えることも大切です。
ワクチンNaviでは、渡航先別の注意すべき感染症や、ワクチン接種が可能なクリニックを紹介しています。併せてチェックして、安心して旅の準備を進めてください。
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