公開日:2024.08.02更新日:2024.08.02
腸チフスワクチンとは?効果や副作用、費用も解説
「腸チフスワクチンの効果や副作用について知りたい。」「腸チフスワクチンの費用や接種スケジュールも知っておきたい。」とお考えの方もいらっしゃるのではないでしょうか。
この記事では、腸チフスワクチンの基本情報や効果、ワクチン接種をおすすめする人などを幅広く解説するので、ぜひ参考にしてみてください。
腸チフスワクチンの基本情報
腸チフスワクチンの基本的な情報は以下のとおりです。
項目 | 詳細 |
ワクチンの種類 | 不活化ワクチン(Typhim Vi®)、生ワクチン〔Vivotif®(Ty21a)〕 |
接種時期 | 流行地域への渡航の2週間前まで |
接種回数 | 1回 |
料金 | 1回約7,000円〜1万円(施設により異なる) |
接種後の抗体価持続期間 | 約2年 |
副作用 | 注射部位の痛み・腫れ、発熱、頭痛、まれにアナフィラキシー反応 |
腸チフスワクチンの効果
腸チフスワクチンの接種は、腸チフス感染を予防するために効果的です。1回の接種で約2年間の抗体価を維持し、感染リスクを減少させます。
腸チフスが流行する地域へ渡航する場合は、腸チフスワクチンの接種が強く推奨されています。
ただし、ワクチン接種によって得られる効果は60~70%のため、完全な予防効果は得られないことを知っておきましょう。
腸チフスワクチンには、主に不活化ワクチン(Typhim Vi®)と生ワクチン(Vivotif®)があり、それぞれ同等の効果を持ちます。
腸チフスワクチンの接種をおすすめする人
腸チフスは、サルモネラやタイフィ菌によって引き起こされる感染症です。汚染された食物や水を通じて感染するため、衛生状態が劣悪な地域での感染リスクが高いとされています。
腸チフスワクチンの接種は、腸チフスが流行する地域に渡航する人に強く推奨されています。特に観光客やビジネス旅行者、留学生、長期滞在者は、渡航前にワクチン接種を検討しましょう。
中でも、インドやパキスタン、バングラデシュなど、腸チフスが流行している地域への観光を計画している人には、ワクチン接種が強く推奨されています。
腸チフスワクチンを打てない人
ワクチン接種に関しては、個々の健康状態を考慮して適切な判断を行う必要があります。
例えば、過去にTyphim Vi®接種によって全身過敏反応が起きた人は、このワクチンを接種できません。
また、Typhim Vi®は2歳未満の子どもには効果がないため推奨されていません。一方、Typbar®は生後6カ月から45歳まで使用可能です。
一般的に生ワクチンは、妊娠期間中に接種することが避けられています。不活化ワクチンは妊娠中でも接種可能ですが、妊娠が安定した時期に接種することが望ましいとされています。
これらの条件に該当する場合は、医師と相談した上で他の予防手段を講じることが重要です。
腸チフスワクチンの接種スケジュール
Typhim Vi®・Vivotif®(Ty21a)ともに、チフス菌に対して有効である期間は約2年とされています。
そのため、2年後にはワクチンを再度接種することが必要です。
流行している国や地域へ赴いたり、チフス菌を持っていると疑われる人と触れ合ったりした場合は、対応している医療機関でワクチン接種を受けましょう。
Q&A
腸チフスワクチンに関するよくある質問
- 腸チフスの主な症状は何ですか?
- 腸チフスの主な症状には、高熱、頭痛、倦怠感、腹痛、便秘や下痢などがあります。特に、39℃以上の高熱が1週間以上続くことが多く、朝は微熱、夜は高熱という発熱パターンが特徴です。その他、淡い発疹が現れることもあります。
- 腸チフスワクチンはどこで接種できますか?
- 日本国内では未承認ですが、一部の医療機関で国外から取り寄せたワクチンを接種できます。具体的には、トラベルクリニックや大都市の大規模病院で接種可能な場合があります。接種を希望する場合は、事前に医療機関に問い合わせて確認することが重要です。
- 腸チフスはどのようにして感染予防しますか?
- 腸チフスは、汚染された食品や水を通じて感染します。予防のためには、加熱が不十分な食品や未処理の水を避け、飲料水は煮沸するかボトル入りのものを使用することが大切です。食事や調理の前には手を洗い、特に流行地域では屋台や露店での飲食を控えましょう。清潔な生活環境を維持し、上下水道設備が整った地域で生活することも重要です。
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渡航先の近くで流行している、または、今後国内で発生するリスクのある感染症を予習しておきましょう。
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