ザンビア渡航前の推奨ワクチン
ザンビアはアフリカ大陸の南部に位置する、日本の面積の約2倍の国土で、世界でも有数の銅生産国です。地域によって異なりますが、インフラ整備は十分ではなく、生水も飲めないため、病気への対策が必要です。感染症予防として、A型肝炎・風疹・麻疹・水痘・インフルエンザ・新型コロナウイルス感染症などのワクチン接種が推奨されています。
- A型肝炎
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感染経路 A型肝炎は、十分な加熱処理がされていない食べ物や飲み物を口にすると感染します。 症状 潜伏期間は2〜7週間で、発熱や全身の倦怠感、吐き気などの症状が現れ、数日後に黄疸が見られるでしょう。 ワクチンについて ザンビアは衛生環境が整っていないため、ワクチンでの予防が必要です。ワクチンは2〜4週間の接種間隔をあけて2回接種し、1回目から6カ月後に3回目を接種します。旅行中はミネラルウォーターや加熱調理された料理を食べましょう。
- 麻疹
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感染経路 麻疹も感染力が強く、空気感染・飛沫感染・接触感染などによって広がります。 症状 過去に麻疹の罹患歴がない人はほぼ100%の発症率で、潜伏期間10日を経て高熱や鼻水、発疹などが見られるでしょう。1,000人に1人の死亡率のため、ワクチンでの予防が望ましいです。 ワクチンについて ワクチンは風疹と同様、麻疹と風疹の混合ワクチンが一般的で、接種回数は2回、接種間隔は4週間です。
- 風疹
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感染経路 風疹は、接触感染・飛沫感染などで発症する、強い感染力のある病気です。 症状 潜伏期間は2〜3週間で無症状の人もいますが、リンパ節の腫れや発疹、発熱などの症状が見られます。脳炎を引き起こすリスクや、妊婦の感染で、胎児に先天異常が起こるリスクもあるため、未然予防が大切です。 ワクチンについて ワクチンはこれまでに接種した経験がない人や、風疹の罹患歴がない人は接種を検討しましょう。風疹と麻疹の混合ワクチンが一般的で、接種回数は2回、接種間隔は4週間です。
- 水痘
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感染経路 麻疹も感染力が強く、空気感染・飛沫感染・接触感染などによって広がります。 症状 過去に麻疹の罹患歴がない人はほぼ100%の発症率で、潜伏期間10日を経て高熱や鼻水、発疹などが見られるでしょう。1,000人に1人の死亡率のため、ワクチンでの予防が望ましいです。 ワクチンについて ワクチンは風疹と同様、麻疹と風疹の混合ワクチンが一般的で、接種回数は2回、接種間隔は4週間です。
- 新型コロナウイルス感染症
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感染経路 新型コロナウイルスは、飛沫や接触感染で感染します。 症状 潜伏期間はオミクロン株の場合は2〜3日程度でしたが、人によって長い場合もあります。発熱や咳、喉の痛みなどが現れますが、無症状者や重症化する人もいるため、感染予防対策が必要です。 ワクチンについて ワクチンは、1回目の接種以降から3カ月あけると、次回のワクチン接種が可能となります。
- インフルエンザ
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感染経路 インフルエンザは、飛沫感染や接触感染で広がり、流行し始めると一気に感染が拡大します。 症状 潜伏期間は1〜4日とされており、発熱や喉の痛み、全身の倦怠感や関節痛などが見られ、肺炎などを伴うリスクもあります。 ワクチンについて 重症化を防ぐためにはワクチンの接種が効果的です。ワクチンは13歳以上は原則1回ですが、3歳未満は2回接種が基本です。
各種ワクチン金額相場
ザンビアへ渡航する際に推奨されているワクチンは、次の相場となっています。
ワクチン名 | 相場価格/回 |
---|---|
A型肝炎ワクチン | 1万円前後/回 |
MR(麻疹・風疹の混合)ワクチン | 1万円前後/回 |
水痘・帯状疱疹ワクチン | 5,000〜1万円/回 |
新型コロナ(mRNA)ワクチン | 0円(令和6年4月以降は原則有料)/回 |
インフルエンザワクチン | 3,000〜5,000円/回 |
当クリニックでは、ザンビア渡航に推奨されるワクチンを、各種取り扱っております。
ザンビア渡航前ワクチン(予防接種)を
接種する時期と必要回数
ザンビア渡航前に推奨されるワクチンの、接種時期や必要回数は次のとおりです。
病名 | ワクチンの種類 | 0日 | 1週間 | 2週間 | 3週間 | 4週間 | 3ヶ月 | 6ヶ月 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|
A型肝炎 | 不活化ワクチン | 1回目 | 2回目 | 3回目 | ||||
麻疹・風疹 | 生ワクチン | 1回目 | 2回目 | |||||
水痘・帯状疱疹 | 生ワクチン | 1回目 | 2回目 | |||||
新型コロナウイルス感染症 | mRNAワクチン | 1回目 | 2回目 | |||||
インフルエンザ | 不活化ワクチン | 1回目 | 2回目 |
病名 | ワクチンの種類 | ||
---|---|---|---|
A型肝炎 | 不活化ワクチン | ||
期間 | |||
0日 | 1回目 | 1週間 | |
2週間 | 2回目 | 3週間 | 2回目 |
4週間 | 2回目 | 3カ月 | |
6カ月 | 3回目 |
閉じる
病名 | ワクチンの種類 | ||
---|---|---|---|
麻疹・風疹 | 生ワクチン | ||
期間 | |||
0日 | 1回目 | 1週間 | |
2週間 | 3週間 | ||
4週間 | 2回目 | 3カ月 | |
6カ月 |
閉じる
病名 | ワクチンの種類 | ||
---|---|---|---|
水痘・帯状疱疹 | 生ワクチン | ||
期間 | |||
0日 | 1回目 | 1週間 | |
2週間 | 3週間 | ||
4週間 | 2回目 | 3カ月 | |
6カ月 |
閉じる
病名 | ワクチンの種類 | ||
---|---|---|---|
インフルエンザ | 不活化ワクチン | ||
期間 | |||
0日 | 1回目 | 1週間 | |
2週間 | 3週間 | ||
4週間 | 2回目 | 3カ月 | |
6カ月 |
閉じる
病名 | ワクチンの種類 | ||
---|---|---|---|
新型コロナウイルス感染症 | mRNAワクチン | ||
期間 | |||
0日 | 1回目 | 1週間 | |
2週間 | 3週間 | ||
4週間 | 3カ月 | 2回目 | |
6カ月 |
閉じる
2回目までの接種間隔が4週間必要なワクチンや、他のワクチンと併用できない生ワクチンがあります。計画的にワクチン接種を進めましょう。
ザンビアの基本情報
ザンビアはアフリカ大陸の南部に位置する内陸国で、首都ルサカをはじめ、国土の大半の標高が高い国です。日本円の10円玉を含め、銅の生産が活発で、輸出の6割を占めています。ザンビアの基本情報は次のとおりです。
国名 | ザンビア共和国(Republic of Zambia) | 言語 | 主として英語、ベンバ語、ニャンジャ語、トンガ語 |
---|---|---|---|
宗教 | 主にキリスト教で、その他イスラム教、ヒンドゥー教、伝統宗教 | 気候 | ●国土の多くが高地に位置し、亜熱帯気候です ●涼しい乾季(5〜8月)と暑い乾季(9〜11月)、雨季(12〜4月)があります夏と冬の気温差があり、年間を通して一定の降水量があります ●暑い時期は30℃以上まで上昇し、寒い時期は5℃くらいまで下がります |
服装 | ●時期を問わず日中は夏服で過ごせます ●湿度が低く、朝晩は冷え込むことがあるため、長袖も必要です ●特に乾季は、日本の初冬程度まで冷え込むことがあるため、冬服を持っていきましょう |
通貨 | ザンビア・クワチャ(ZMW) |
チップの習慣 | ホテルのポーターやガイドなど、サービスを受けた時にチップを渡す習慣があります | 文化 | 主食として、シマ(原料はとうもろこし)を食べます |
時差情報 | ザンビアは、-7時間(日本の方が7時間進んでいます) | 治安情報 | ザンビア 危険・スポット・広域情報 |
ザンビアの渡航情報
ザンビアに渡航する際、日本のパスポートを持っている人で、下記の条件に該当する場合はビザの取得が不要です。
ビザ情報 | 日本のパスポートを所有している場合は、ビザは免除されます(90日以上の長期滞在や、30日以上の商用目的の場合は滞在許可証の申請が必要です) |
---|---|
パスポートの必要有効残存期間 | ザンビア出国日から6カ月以上、未使用査証欄が2ページ以上必要です |
入国カードの記入について | 空路利用時は出入国時に必要です |
入国に必要な手続き
ザンビアの入国に必要な手続きは、90日以上の長期滞在者の場合は滞在許可証取得や出入国審査、外貨申告、関税検査です。
必要なもの
滞在許可証(パーミット)
ザンビア入国にビザは不要ですが、観光目的で90日以上、商用目的で30日以上滞在する人は滞在許可証の申請が必要です。該当者はオンラインであらかじめ取得しておきましょう。また、雇用滞在許可証も日本で取得して入国する必要があります。
イエローカード
イエローカードは、黄熱が流行している国から入国する場合に必要となる、黄熱予防接種証明書です。ザンビア到着までの乗り継ぎで、黄熱流行国から渡航した場合も必要なため、渡航方法に合わせて所持しておきましょう。なお、一度予防接種してイエローカードを取得すると、生涯有効となります。
航空券
航空券は、入国審査でザンビア出国時を確認する際などに、必要な場合があります。滞在許可証を取得していない人は、期間内での航空券を取得しましょう。
パスポート
パスポートは航空会社へのチェックインや入国審査などで必須です。ザンビア出国日から6カ月以上の有効残存期間が必要であるため、あらかじめ確認しておきましょう。
必要な手続き
滞在許可証(パーミット)の取得
日本のパスポートを所有している場合、ビザ申請は必要ありません。ただし、下記に該当する長期滞在者は、滞在許可証の申請が必要です。
●観光目的で90日以上滞在する
●商用目的で30日以上滞在する
滞在許可証は入国管理局のホームページから、オンラインで申請できます。労働目的の場合は、雇用滞在許可証が必要ですが、日本の警察証明を取得した上で申請するため3カ月程度要するでしょう。
入国審査
入国審査では、パスポートや滞在許可証などを提示します。黄熱流行国からの渡航や、空港で乗り継ぎした人はイエローカードの提示も求められるため、イエローカードを所持する必要があるか確認しておきましょう。滞在目的や滞在日数、帰りの航空券など、入国審査官に聞かれた質問に答えられるよう、準備しておくのがおすすめです。
外貨申告・関税検査
外貨の持ち込みや関税申告の対象の場合は、適切に申告しましょう。申告をしなかった場合、密輸を疑われ、罰金を科せられる恐れがあります。外貨の持ち込みが5,000米ドル相当を超える場合は、申告が必要です。また、農産物やペットなどの持ち込み制限、ビールは2.5リットルまでは免税範囲、違法薬物やわいせつ物などの持ち込みは禁止物があります。禁止物や持ち込み制限などはあらかじめ確認しておきましょう。また、申告する必要がないのに、職員から不当な請求をされる場合もあります。相手の名前を聞いて毅然と対応し、在ザンビア日本国大使館へ連絡してサポートを受けるとよいでしょう。
出国に必要な手続き
出国に必要な手続きは、外貨申告や関税検査、セキュリティ・チェック、Visit Japan Webの準備などがあります。
必要なもの
パスポート
パスポートは、帰路の航空会社でチェックインする際に提示します。パスポートで本人確認や予約の確認が取れたら、搭乗券を発行してもらえます。
航空券
帰路の航空会社でチェックインする際に、パスポートと合わせて航空券も提示します。航空券から予約が確認できたら、搭乗券を発行してもらえます。
両替証明書
ザンビア滞在時に、ホテルや銀行などで両替をした場合、両替証明書を発行してもらいましょう。出国時の提示が求められます。また、ザンビアでの両替は日本円は対応しておらず、パスポートの提示が求められ、米ドルで1日1,000ドルまでの上限があると認識しておきましょう。
出国カード
ザンビア出国時に、出国カードが必要です。税関申告の有無を問わず必要なため、空港で用意しておきましょう。
必要な手続き
外貨申告・関税検査
出国時も、ザンビアから持ち出す外貨や通貨、免税範囲を超える持ち物などの申告が必要です。例えば、ザンビア・クワチャの持ち出しが5,000米ドル相当を超える場合は、申告する必要があります。また、滞在中に両替した場合は、両替証明書を交付してもらい、出国時に提示しましょう。
セキュリティ・チェック
セキュリティ・チェックは、テロ対策を目的としており、手荷物や身の回り品の機内持ち込み禁止物を見つけます。検査方法は、金属探知機やX線です。機内持ち込み禁止物を持っていると、その場で没収されるため、注意しましょう。
Visit Japan Webの準備
Visit Japan Webは、日本への入国審査に二次元コードを取り入れたシステムで、通常よりも早く入国審査や関税検査などを済ませられます。アプリではなくWebシステムとなっており、渡航者情報や関税申告など、必要な情報を登録すると二次元コードが発行されます。日本に到着したら、二次元コードを読み込むだけで、審査がスムーズに進行するため、事前に登録しておくとよいでしょう。
Q&A
よくある質問
- ザンビアに渡航するのにワクチンが間に合わない場合はどうすればよいですか?
- 医療機関では予約が埋まっていて、接種ができない場合もあります。旅行外来や検疫所などに問い合わせ、接種可能か相談してみましょう。
- ザンビアにワクチン未接種で渡航できますか?
- ワクチン接種証明書がなくてもザンビアへの入国は可能です。しかし、飛行機の乗り継ぎで、黄熱地域を経由する場合は、イエローカードの提示が求められるため注意しましょう。
- ザンビアの医療水準はどれくらいですか?
- ザンビアの医療水準は、病院を選べば一定レベルの医療を受けられますが、くも膜下出血のような脳外科緊急手術レベルの医療は受けられません。医薬品や衛生材料が足りない病院もあります。HIV感染者も多いため、輸血は避けるのが無難です。
- ザンビアの病院はどのように受診しますか?
- まず、地域の診療所へ受診し、必要であれば上位病院へ紹介されます。地域の診療所は、医師不在で看護師のみの場合もあるため、現地で病気にかからないように予防をするとよいでしょう。
- ザンビアは蚊に噛まれると危険ですか?
- ザンビアでは、マラリア原虫を持つ蚊に噛まれる可能性もあります。マラリアは、1〜4週間の潜伏期間を経て寒気や発熱、頭痛、嘔吐などの症状が見られ、早期治療が必要です。蚊に噛まれないように、蚊が活発な夕方から明け方の露出を控え、虫除けスプレーなどでの対策をしましょう。
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