台湾渡航前ワクチン（予防接種）や注意すべき感染症

台湾渡航前の推奨ワクチン

ここでは台湾に渡航予定の方に、接種が推奨されるワクチンの例をご紹介します。台湾に渡航する予定がある方は参考にしてください。
・破傷風
・A型肝炎
・B型肝炎
・日本脳炎
それぞれの病気の感染経路や症状、ワクチンの詳細を併せて解説します。

破傷風

破傷風	破傷風は土壌や動物の糞などに存在する破傷風菌によって発症する病気です。傷口から菌が入り込むことで感染し、発症した場合は死亡するケースもあります。人から人には感染しません。
症状	初期症状では筋肉のけいれんやこわばり、頭痛を感じるうえに口が開きにくい「開口障害」が見られます。ものを飲み込むのが難しくなり、頭部から背中までが弓なりに反るのも特徴です。
ワクチンについて	2回目のワクチンは初回を打ってから3～8週間後、3回目は2回目接種後1年～1年半後が推奨されています。

A型肝炎

感染経路	A型肝炎は、糞便に存在するウイルスが、手を経由して食材に付着し、口に入ることで感染します。主に経口感染が原因ですが、輸血や性行為による血液感染も考えられます。
症状	感染後、2～7週間の潜伏期間があり、急な発熱、食欲不振、嘔吐、吐き気が現れます。また、数日後には皮膚や白目が黄色く変色する「黄疸」が発生することもあります。高齢者の場合、感染の重症度や死亡率が高くなります。 ウイルスの潜伏期間中や症状が消失した後数週間は、他者への感染リスクが残るため、十分な注意が必要です。
ワクチンについて	A型肝炎のワクチンは2回接種し、2回目は1回目の2～4週間後に行います。6カ月以上の海外滞在が予想される場合は、6カ月目に追加の接種を行うことで、約5年間の効果持続が期待できます。

B型肝炎

感染経路	B型肝炎の感染経路は、母親から生まれた子どもへの母子感染（垂直感染）、注射器の共有や性行為などによる水平感染が考えられます。
症状	感染後の1～6カ月の潜伏期間の後、全身の疲労感、倦怠感、食欲低下が約1週間続き、その後に嘔吐、腹痛、黄疸が現れます。一部の患者では紅斑や関節痛も見られます。
ワクチンについて	ワクチン接種による抗体の形成には、2度目の接種後2週間が必要です。3度接種すれば、約5年間抗体の持続が期待できます。

日本脳炎

感染経路	日本脳炎は蚊の一種であるコガタアカイエカによってウイルスが媒介され、ウイルスを保有している蚊が人を刺すことで感染します。蚊の多い農村部に行く場合や、屋外での行動が多い場合に注意が必要です。
症状	感染して7～15日後に突然発熱し、高熱になることもあります。また、頭痛や嘔吐、意識障害、精神症状などの脳炎症状が見られ、致死率は発症した場合15～40％とされています。健康な成人なら感染しても上記の症状は現れない場合がほとんどですが、高齢者や幼少児は発症するリスクが高くなります。 高熱を出した場合や高齢者、幼少児が感染した場合は重篤化しやすく、回復しても30～50％の人に後遺症が残ることを覚えておきましょう。

ワクチン予約フォーム