南スーダン渡航前の推奨ワクチン

東アフリカに位置する南スーダンは、世界で一番若い国です。スーダン・エチオピア・ケニア・ウガンダ・コンゴ民主共和国・中央アフリカに隣接している南スーダンで推奨されるワクチンは、A型肝炎・麻疹・風疹・水痘・新型コロナウイルス・インフルエンザなどのワクチンです。

A型肝炎
感染経路 A型肝炎は、A型肝炎ウイルスが原因の肝疾患です。多くの原因が経口感染となっており、汚染された食べ物や飲み物を摂取することで感染します。また、性行為や輸血による感染もあります。
症状 潜伏期間は2~7週間となっており、主な症状は発熱・腹痛・嘔吐・食欲不振などです。
ワクチンについて A型肝炎のワクチン接種は3回で、1回目の2~4週間後に2回目を、6カ月後に3回目を接種します。
麻疹
感染経路 麻疹は、麻疹ウイルスが原因で発症する感染症です。主な感染経路は、空気感染、飛沫感染、接触感染の3つです。また、感染力が非常に強く、感染者と同じ部屋にいるだけで感染することもあります。
症状 主な症状は、咳・鼻水・くしゃみ・口腔粘膜の発疹などです。
ワクチンについて 手洗いうがい・マスクなどによる予防効果はほとんどなく、ワクチンが最も効果的です。麻疹ワクチンの接種回数は2回で、接種間隔は4週間必要です。
風疹
感染経路 風疹は主に飛沫感染で感染する、感染力の強い感染症です。
症状 約2~3週間の潜伏期間を経た後に、発熱・発疹・リンパ節の腫れなどの症状が見られます。成人では重症化する可能性があり、軽視はできません。
ワクチンについて ワクチンを接種することで、95%以上の人が風疹ウイルスに対する免疫を獲得できます。接種回数は2回で、2回目は1回目から4週間後に行う必要があります。
水痘
感染経路 水痘は、水痘帯状疱疹ウイルスが原因で起こる感染症です。一般的にはみずぼうそうとして知られています。潜伏期間は10~21日で、感染経路は空気感染・飛沫感染・接触感染です。
症状 主な症状は、軽度の発熱・倦怠感・食欲不振・発疹です。感染者の多くは子どもとなっています。大人が感染すると重症化リスクがあり、注意が必要です。
ワクチンについて 最も効果的な予防法は、予防接種になります。接種回数は2回で、4週間空けて接種します。
新型コロナウイルス感染症
感染経路 新型コロナウイルス感染症は、SARS-CoV-2が原因で起こる感染症です。2019年12月初旬に中国の武漢市で最初の感染者が報告され、数カ月で世界中に広がりました。主な感染経路は、空気中のウイルスを吸い込むことによるエアロゾル感染、患者の咳やくしゃみを吸い込むことによる飛沫感染、ウイルスが付着した手で粘膜を触れることによる接触感染があります。
症状 症状として発熱・咳・頭痛などが見られますが、無症状の事例もあります。また、高齢者や基礎疾患を抱えている方は、重症化リスクが高く注意が必要です。
ワクチンについて ワクチン接種は、3カ月以上空ければ次の接種が可能になります。
インフルエンザ
感染経路 インフルエンザは、インフルエンザウイルスが原因で起こる感染症です。
症状 主な感染経路は、接触感染・飛沫感染で、空気感染はしません。主な症状は、38℃以上の急な高熱・頭痛・倦怠感・関節痛・悪寒などです。多くの場合は1週間程度で回復しますが、高齢者や子どもの場合は重症化する可能性があり、注意が必要です。
ワクチンについて ワクチンの接種回数は、原則として13歳以上が1回、13歳未満が2回です。

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各種ワクチン金額相場

南スーダンに渡航する際、接種が推奨される各種ワクチンの情報は、以下のとおりです。

ワクチン名 相場価格/回
A型肝炎ワクチン 1万円前後/回
MR(麻疹・風疹の混合)ワクチン 1万円前後/回
水痘・帯状疱疹ワクチン 5,000〜1万円/回
新型コロナ(mRNA)ワクチン 0円(令和6年4月以降は原則有料)/回
インフルエンザワクチン 3,000〜5,000円/回

当クリニックでは、上記のワクチンの他にも渡航前ワクチンを多数取り揃えております。お気軽にお問い合わせください。

南スーダン渡航前ワクチン(予防接種)を
接種する時期と必要回数

南スーダンへ渡航する際、接種が推奨される各種ワクチンの情報は、以下のとおりです。

病名 ワクチンの種類 0日 1週間 2週間 3週間 4週間 8週間 3ヶ月 5ヶ月 6ヶ月 12ヶ月 18ヶ月
A型肝炎 不活化ワクチン 1回目 2回目 3回目
麻疹・風疹 生ワクチン 1回目 2回目
水痘・帯状疱疹 生ワクチン 1回目 2回目
新型コロナウイルスワクチン mRNAワクチン 1回目 2回目
インフルエンザ 不活化ワクチン 1回目 2回目

病名 ワクチンの種類
A型肝炎 不活化ワクチン
期間
0日 1回目 1週間
2週間 2回目 3週間 2回目
4週間 2回目 8週間 2回目
3ヶ月 5ヶ月
6ヶ月 3回目 12ヶ月
18ヶ月 24ヶ月
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病名 ワクチンの種類
麻疹・風疹 生ワクチン
期間
0日 1回目 1週間
2週間 3週間
4週間 2回目 8週間
3ヶ月 5ヶ月
6ヶ月 12ヶ月
18ヶ月 24ヶ月
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病名 ワクチンの種類
水痘・帯状疱疹 生ワクチン
期間
0日 1回目 1週間
2週間 3週間
4週間 2回目 8週間
3ヶ月 5ヶ月
6ヶ月 12ヶ月
18ヶ月 24ヶ月
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病名 ワクチンの種類
新型コロナウイルスワクチン mRNAワクチン
期間
0日 1回目 1週間
2週間 3週間
4週間 8週間
3ヶ月 2回目 5ヶ月
6ヶ月 12ヶ月
18ヶ月 24ヶ月
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病名 ワクチンの種類
インフルエンザ 不活化ワクチン
期間
0日 1回目 1週間
2週間 3週間
4週間 2回目 8週間
3ヶ月 5ヶ月
6ヶ月 12ヶ月
18ヶ月 24ヶ月
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2回目までの接種間隔は、A型肝炎ワクチンが2週間~4週間、MR(麻疹・風疹の混合)、水痘・帯状疱疹、インフルエンザワクチンが4週間、新型コロナ(mRNA)ワクチンが3カ月以上です。また、生ワクチンは接種後4週間他のワクチン接種ができません。予防接種は計画的に進めることが重要です。

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南スーダンの基本情報

首都ジュバの南スーダンは、東アフリカにある国です。サバンナや熱帯雨林など豊かな自然環境が特徴で、野生動物も多く見られます。さら、さまざまな民族がいるのも特徴です。南スーダンと日本の時差は、およそ7時間です。南スーダンの気候や服装などは、以下の通りです。

国名 南スーダン共和国(Republic of South Sudan) 通貨 南スーダン・ポンド
言語 英語(公用語)・アラビア語・その他部族語多数 チップの習慣 基本的にチップの習慣はありません
宗教 キリスト教・イスラム教・伝統宗教 文化 多様な先住民族の文化を取り入れた民族音楽が豊かです
気候 ● 4月から10月が雨季、11月から3月が乾季のサバナ気候です
● 雨季には激しいスコールが見られます。日中の気温は30度前後で推移しています
時差情報 -7時間(日本の方が7時間進んでいます)
服装 ● 基本的に夏服で問題ありません
● ただし日差しが強いため、薄手のシャツやサングラス、帽子などが必須です
● 砂漠地方の夜は冷え込むため、一枚は長袖を用意しておきましょう
治安情報 南スーダン 危険・スポット・広域情報

南スーダンの渡航情報

南スーダンに渡航する際、全ての国籍でビザの取得が必要です。2023年1月、在南スーダン大使館が開館しましたが、ビザ発給については準備中であるため、日本でのビザ取得は不可能です。アメリカや中国などにある南スーダン大使館にて申請する必要があります。

ビザ情報 全ての国籍でビザの取得が必要です
パスポートの必要有効残存期間 南スーダン入国時に3カ月以上の期間が必要です
入国カードの記入について 事前に確認をしてください

入国に必要な手続き

2024年2月現在、南スーダンではレベル4の退避勧告が出ています。2022年には、国連により援助関係者に関して418件の暴力事案があったと報告されています。難民問題や紛争などさまざまな問題があるため、極力渡航は控えるようにしましょう。

必要なもの(航空券、パスポートなど)

南スーダンの入国審査で必要なものは、以下のとおりです。

パスポート
南スーダン入国時点で、パスポート残存有効期限は3カ月以上必要です。


航空券
日本と南スーダンの航空券が必要です。航空券は、航空会社や専門会社などを介して購入できます。


ビザ
南スーダンへ渡航する場合は滞在日数や国籍にかかわらず、ビザを取得する必要があります。


必要な手続き(ビザ申請、入国審査、税関検査など)

南スーダン入国で必要な手続きは随時変わるため、事前に駐日南スーダン大使館に問い合わせしてください。

入国審査
詳しくは駐日南スーダン大使館にて確認してください。


税関検査
駐日南スーダン大使館に問い合わせが必要です。


ビザ申請
南スーダンに入国するには、ビザの取得が必要です。ビザの取得については、2024年2月現在、日本での査証の取得は不可とのことです。渡航前に駐日南スーダン大使館にて詳細を確認してください。


出国に必要な手続き

南スーダンの出国手続きについては、駐日南スーダン大使館に問い合わせてください。

必要なもの(航空券、パスポートなど)

南スーダン出国で必要なものは以下のとおりです。

パスポート
南スーダンから出国する際、航空券の受け取りや審査でパスポートが必要です。すぐに提示できるよう、手元にパスポートを準備しておきましょう。


航空券
南スーダンと日本間の航空券が必要です。南スーダンでの航空券の受け取り方法は、現地の空港窓口、もしくは在南スーダン大使館に問い合わせが必要です。


必要な手続き(ビザ申請、入国審査、税関検査など)

出国の際に必要な手続きについては、在南スーダン大使館にて確認してください。基本的にはセキュリティ・チェックとVisit Japan Webの準備が必要です。

セキュリティ・チェック
国際線の出国時には、セキュリティ・チェックを行うのが一般的です。したがって、南スーダン出国のときにもセキュリティ・チェックは行うと想定できます。


Visit Japan Webの準備
Visit Japan Webは、日本へ入国するときの審査や手続きを簡略化するサービスです。Webサイトで事前に情報を登録し、生成された二次元コードを係員に提示するだけで審査を進められます。


Q&A

よくある質問

南スーダンで推奨されているワクチンはなんですか?
厚生労働省によると、南スーダンへ渡航する前に接種が推奨されているワクチンは、A型肝炎ワクチン、MR(麻疹・風疹の混合)ワクチン、水痘・帯状疱疹ワクチン、新型コロナ(mRNA)ワクチン、インフルエンザワクチンです。
南スーダン渡航前に必ず接種するべきワクチンはありますか?
必ず黄熱ワクチンを接種してください。ただし、黄熱ワクチンは日本国内で接種できる場所が限られている他、副作用もあるため主治医に相談してください。
南スーダンの治安は問題ありませんか?
南スーダンは国連より、2013年以降援助関係者の勤務地の中で最も危険な国の1つとされています。事実、全土でレベル4の退避勧告が出ています。
南スーダンの医療体制はどのようになっていますか?
南スーダンの医療体制は、医療機器の不足・メンテナンスの不良など深刻な問題を抱えています。このことから適切な医療がなされているとは考えられないため、受診はおすすめできません。必要な薬の入手は日本や他の先進国で行うことをおすすめします。
南スーダンの水質に問題はありませんか?
南スーダンは良質な水が不足しているといわれています。汚染された水を摂取すると、下痢を起こしたり感染症にかかったりする可能性があります。したがって、必ず購入したミネラルウォーターを使用するようにしましょう。

Popular place

人気の渡航先

今後行く可能性が高い、
渡航先のワクチン情報をチェックしましょう。

ミクロネシア

マーシャル

ボスニア・ヘルツェゴビナ

Information

各国で流行している感染症

渡航先の近くで流行している、または、今後国内で発生するリスクのある感染症を予習しておきましょう。

マラリア

腸チフス

ヒトパピローマウイルス

Colum

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Reservation

海外渡航前には
ゆとりをもってワクチン接種を。

渡航先や目的によって予防接種の種類はさまざま。
複数回摂取が必要なワクチンも。
以下よりワクチンのご予約が可能です。

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