スロベ二ア渡航前の推奨ワクチン

スロベニアは、ヨーロッパ中南部に位置する人口約200万人の国です。スロベニアに渡航する際に接種しておくことが望ましいワクチンは、A型肝炎・B型肝炎・破傷風・麻疹・風疹・水痘・新型コロナウイルス・インフルエンザなどです。

A型肝炎
感染経路 A型肝炎ウイルスの感染経路は経口感染と糞口感染であるため、衛生状態が悪い地域での感染リスクが高くなります。
症状 A型肝炎は1カ月ほどの潜伏期間を経て、発熱や倦怠感・黄疸が発症します。多くの場合、数週間程度の入院で後遺症もなく治りますが、稀に劇症肝炎となって命に関わることもあります。
ワクチンについて A型肝炎ワクチンは、2~4週間の間隔で2回接種し、約半年後に3回目の接種をします。
B型肝炎
感染経路 B型肝炎は、消毒がされていない医療機器の使用や性行為、B型肝炎に感染している母親から生まれることによって感染する感染症です。アジア・アフリカ・南米などの発展途上国で広く流行しています。
症状 潜伏期間後に倦怠感や食欲不振、吐き気、嘔吐腹痛、黄疸などの症状が出現し、さらに皮膚の発疹や関節の痛みといった症状が発症することもあります。
ワクチンについて B型肝炎ワクチンは3回接種が基本です。2回目は1回目の1ヶ月後、3回目は1回目から6カ月後となります。
破傷風
感染経路 主な感染経路は、傷口に菌が入り込むことで発生します。
症状 潜伏期間は平均10日ほどで、症状は筋のけいれんや硬直です。最後には、全身の筋肉が固くなって体を弓のように反り返らせたり息ができなくなり死に至ることもあります。
ワクチンについて 破傷風は、ワクチン接種により100%近い人が十分な抗体を獲得できると厚生労働省より発表されています。大人の場合、破傷風のワクチンは3~8週間の間隔で2回接種後、さらに6ヵ月以上の間隔(12ヵ月~18ヵ月後が推奨)を空けて3回目を接種することで、約10年は免疫が保たれるとされています。
麻疹
感染経路 麻疹は、飛沫や接触で感染する非常に感染力の強い感染症です。さらに空気感染もするため、注意が必要です。
症状 主な症状は、発疹や結膜の充血をはじめ、発熱や咳が現れます。肺炎や脳炎のリスクもあり、軽視できない感染症です。
ワクチンについて ワクチン接種歴によっては、接種が望まれます。麻疹のワクチンは2回接種で、1回目の接種から4週間空けて2回目の接種を行います。
風疹
感染経路 風疹は、飛沫を介して感染する、感染力の強い病気です。
症状 リンパ節腫脹や発熱、発疹が主だった症状ですが、なかには感染しても無症状の人もいます。
ワクチンについて 風疹のワクチン接種歴を確かめた上で、必要に応じて接種が必要です。風疹のワクチンを接種する場合は、1回目と2回目の間隔を4週間あけた上で、2回実施します。
水痘
感染経路 水痘は、空気や接触、飛沫をもとに感染する感染症の一つです。
症状 主な症状として、皮膚の表面が赤くなる紅斑から始まり、水疱や膿疱が発生します。その後にかさぶたとなり、症状が治まっていきます。
ワクチンについて 水痘のワクチンは、2回接種です。接種の間隔は、麻疹・風疹と同じく、4週間です。
新型コロナウイルス感染症
感染経路 新型コロナウイルス感染症は、飛沫・接触感染により感染します。
症状 発熱や咳などが主な症状として挙げられ、なかには無症状の人も存在しますが、持病をはじめ重症化因子を持っている人は重篤化するリスクがあるため、あらかじめワクチン接種が大切です。
ワクチンについて 1回目以降を接種した後は、3カ月間以上あけると次のワクチンを接種できます。
インフルエンザ
感染経路 インフルエンザは、飛沫や接触で感染します。
症状 38度を超える高熱や倦怠感をはじめ、全身症状が特徴として挙げられます。重篤化して肺炎などを引き起こす場合もあるため、身近な感染症とはいえ軽視できません。
ワクチンについて 重篤化を回避するにはワクチン接種が効果的なため、渡航前の接種が重要です。インフルエンザワクチンは、13歳以上は原則1回、13歳未満は2回接種が基本です。1回目の接種が終わってから、4週間後に2回目のワクチン接種が可能です。

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各種ワクチン金額相場

スロベニアへ渡航する際、接種が推奨される各種ワクチンの情報は、このとおりです。

ワクチン名 相場価格/回
A型肝炎ワクチン 1万円前後/回
B型肝炎ワクチン 5,000〜8,000円/回
破傷風ワクチン 3,000〜5,000円/回
MR(麻疹・風疹の混合)ワクチン 1万円前後/回
水痘・帯状疱疹ワクチン 5,000〜1万円/回
新型コロナ(mRNA)ワクチン 0円(令和6年4月以降は原則有料)/回
インフルエンザワクチン 3,000〜5,000円/回

当クリニックでは、A型肝炎・B型肝炎・MR(麻疹・風疹の混合)ワクチン・水痘・帯状疱疹ワクチン・新型コロナウイルス感染症ワクチン(mRNAワクチン)を取り扱っております。

スロベニア渡航前ワクチン(予防接種)を
接種する時期と必要回数

病名 ワクチンの種類 0日 1週間 2週間 3週間 4週間 8週間 5ヶ月 3ヶ月 12ヶ月 18ヶ月
A型肝炎 不活化ワクチン 1回目 2回目 3回目
B型肝炎 不活化ワクチン 1回目 2回目 3回目
破傷風 不活化ワクチン 1回目 2回目 3回目(2回終了後 1年~1年半)
麻疹・風疹 生ワクチン 1回目 2回目
水痘・帯状疱疹 生ワクチン 1回目 2回目
新型コロナウイルス感染症 mRNAワクチン 1回目 2回目
インフルエンザ 不活化ワクチン 1回目 2回目

病名 ワクチンの種類
A型肝炎 不活化ワクチン
期間
0日 1回目 1週間
2週間 2回目 3週間 2回目
4週間 2回目 8週間
3カ月 6カ月 3回目
12カ月 18カ月
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病名 ワクチンの種類
B型肝炎 不活化ワクチン
期間
0日 1回目 1週間
2週間 3週間
4週間 2回目 8週間
3カ月 6カ月 3回目
12カ月 18カ月
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病名 ワクチンの種類
破傷風 不活化ワクチン
期間
0日 1回目 1週間
2週間 3週間 2回目
4週間 2回目 8週間 2回目
3カ月 6カ月
12カ月 3回目(2回終了後 1年~1年半) 18カ月 3回目(2回終了後 1年~1年半)
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病名 ワクチンの種類
麻疹・風疹 生ワクチン
期間
0日 1回目 1週間
2週間 3週間
4週間 2回目 8週間
3カ月 6カ月
12カ月 18カ月
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病名 ワクチンの種類
水痘・帯状疱疹 生ワクチン
期間
0日 1回目 1週間
2週間 3週間
4週間 2回目 8週間
3カ月 6カ月
12カ月 18カ月
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病名 ワクチンの種類
新型コロナウイルス感染症 mRNAワクチン
期間
0日 1回目 1週間
2週間 3週間
4週間 8週間
3カ月 2回目 6カ月
12カ月 18カ月
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病名 ワクチンの種類
インフルエンザ 不活化ワクチン
期間
0日 1回目 1週間
2週間 3週間
4週間 2回目 8週間
3カ月 6カ月
12カ月 18カ月
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2回目接種までの間隔は、A型肝炎は2〜4週間、B型肝炎は4週間後、麻疹・風疹・水痘・インフルエンザワクチンに関しては4週間、新型コロナウイルスのワクチンは3カ月です。渡航に間に合うように、ワクチン接種は計画的に進めることが大切です。

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スロベニアの基本情報

スロベニアは、ヨーロッパ中南部に位置する国で正式名称はスロベニア共和国です。以下の表に、中央ヨーロッパ時間(CET)に属しているスロベニアの文化や気候などの基本情報をまとめました。

国名 スロベニア共和国(Republic of Slovenia) 言語 スロベニア語
宗教 カトリック57.8%、イスラム教2.4%、セルビア正教2.3%、プロテスタント0.8%、その他37.7% 気候 内陸部:夏は暑く乾燥しており、冬は寒く雪が降ります
山岳部:夏は過ごしやすく、冬は寒さが厳しいです
沿岸部:夏は暑く乾燥しているものの、内陸部と異なり雪は降りません
服装 内陸性気候・地中海性気候・アルプス性気候と3つの異なる気候が混在するため、滞在場所に合わせた服を用意しておくとよいでしょう。
夏でも内陸の街は夜になると気温が下がるため、長袖や上着が必要です。
通貨 ユーロ
チップの習慣 チップの習慣はありません。ただ、近年の観光客の増加に伴いチップの習慣が定着しているサービスもあります。 文化 首都リュブリアーナには、歴史を感じるさまざまな建物が並んでいます。また、ブレッド湖近郊では自然を感じる風景も楽しめます。
時差情報 スロベニアは、8時間(日本の方が8時間進んでいます)遅れ、サマータイム採用時は、7時間遅れとなります。 治安情報 スロベニア 危険・スポット・広域情報

スロベニアの渡航情報

スロベニアに渡航する際、90日を超えて滞在する場合はビザが必要です。

ビザ情報 日本人が観光などを目的として、90日以内でスロベニアに滞在する場合、ビザは不要となります。スロベニアに90日を超えて長期滞在する場合は、事前に滞在目的に合ったビザが必要です。
パスポートの必要有効残存期間 シェンゲン協定加盟国出国時、3カ月以上の有効残存期間が必要です。
入国カードの記入について シェンゲン協定加盟国を移動する場合には入国カードは不要です。

入国に必要な手続き

スロベニアに入国する際に必要な手続きは、基本的に入国審査と関税検査の2つです。

必要なもの

航空券
スロベニアと日本間の航空券の購入が必要です。航空券は、旅行会社や専門会社を介して手配します。


パスポート
スロベニア入国時点で、過去10年以内に発行された旅券で、シェンゲン協定加盟国出国時3カ月が必要です。


必要な手続き

ビザ申請
日本とスロベニアの間では、査証相互免除取極が締結されているため、観光や知人訪問などの90日以内の滞在についてはビザが免除されます。シェンゲン協定により、180日の期間内で最大90日を超えない範囲での短期滞在について、ビザは必要ありません。


入国審査
シェンゲン協定加盟国内での移動について、最初に入域する国において入国審査が行われ、その後のシェンゲン領域内の移動に関しては入国審査がありません。


税関検査
入国時に、10,000ユーロ以上の現金や有価証券などを持ち込む際には、税関への申告が必要です。


出国に必要な手続き

出国時は、出国検査と関税検査は実施されませんが、セキュリティチェックに時間を要す可能性があるため、余裕を持った行動が望ましいです。

必要なもの

航空券
帰路に利用する航空会社にカウンターで航空券とパスポートを渡し、飛行機の搭乗券を受け取ります。


パスポート
航空会社のカウンターで、搭乗券を受け取る際に、パスポートを提示します。


必要な手続き

Visit Japan Webの準備
入国審査などの手続きの迅速化を目的に、導入されたサービスがVisit Japan Webです。事前に登録し、登録完了時に発行されるQRコードを入国審査官へ提示するだけで、審査を進められます。


Q&A

よくある質問

スロベニアへの入国にはどのような規制がありますか?
2022年2月19日以降、スロベニアへの入国に際して、RVT/PCT条件(回復証明・ワクチン接種済証明・陰性証明)を満たす必要は無くなりました。
スロベニアの医療事情は?
スロベニアの医療水準は、先進国並みに高いレベルと言えます。
スロベニアに旅行に行くのにビザは必要ですか?
日本とスロベニアの間で、査証相互免除取極が締結されているため、観光や知人訪問などを目的とした90日以内の滞在についてはビザが免除されます。
スロベニアは安全ですか?
スロベニアの治安情勢は全般的に良好です。
スロベニアの治安は?
スロベニアは比較的、治安のよい国です。

Popular place

人気の渡航先

今後行く可能性が高い、
渡航先のワクチン情報をチェックしましょう。

ミクロネシア

マーシャル

ボスニア・ヘルツェゴビナ

Information

各国で流行している感染症

渡航先の近くで流行している、または、今後国内で発生するリスクのある感染症を予習しておきましょう。

マラリア

腸チフス

ヒトパピローマウイルス

Colum

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Reservation

海外渡航前には
ゆとりをもってワクチン接種を。

渡航先や目的によって予防接種の種類はさまざま。
複数回摂取が必要なワクチンも。
以下よりワクチンのご予約が可能です。

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