シンガポール渡航前の推奨ワクチン

ここでは、シンガポールに渡航予定の方に推奨されるワクチンの例をご紹介します。シンガポールに渡航する予定がある方は参考にしてください。

・A型肝炎
・B型肝炎
・腸チフス
・狂犬病
・髄膜炎
・破傷風
・ポリオ
・おたふく
・日本脳炎

それぞれ詳しく解説します。

A型肝炎
感染経路 A型肝炎は糞便に含まれるウイルスが人の手を介して食材に付着し、口に入ることで感染します。経口感染が主な原因ですが、輸血や性行為によって血液感染するケースもあることを覚えておきましょう。
ウイルスの潜伏期間中や症状の消滅後数週間は、人から人へ感染するリスクがあるため注意が必要です。
症状 ウイルスに感染して2~7週間の潜伏期間後に、急な発熱や食欲不振、嘔吐、吐き気が見られます。数日後に皮膚や白目の部分が黄色くなる「黄疸」が現れることもあります。高齢者が感染した場合は重症度や死亡率が高くなります。
ワクチンについて ワクチンは2~4週間間隔で2度接種します。6カ月以上海外に滞在する場合は、6カ月目にもう1度接種すれば5年間ほど効果が持続します。
B型肝炎
感染経路 B型肝炎の感染経路は、B型肝炎に感染した母親から生まれた子どもへの母子感染(垂直感染)と、注射器の使いまわしや性行為などが原因の水平感染が挙げられます。
症状 感染して1~6カ月の潜伏期間の後、全身の倦怠感や疲労感、食欲低下が1週間ほど続き、その後は嘔吐や腹痛、黄疸が出るのが特徴です。場合によっては紅斑や関節痛の症状が見られます。
ワクチンについて 衛生管理の整っていない地域でケガや事故などをして、輸血や手術を受ける可能性がある場合はワクチンを接種するのがおすすめです。ワクチン接種で抗体ができるのは、2度目を接種してから2週間後以降です。3度接種すれば5年間持続する抗体が得られるとされています。
腸チフス
感染経路 腸チフスはサルモネラの一種であり、感染者や回復期の患者から感染します。保菌者の便で汚染された水や氷、食べ物から感染することを覚えておきましょう。
症状 感染して1~3週間後に高熱や頭痛、全身のだるさを感じるようになります。高熱時は胸や背中、腹にピンク色の発疹が数時間現れたり、便秘症状が出たりします。症状が重大な場合は腸から出血したり穴が空いたりすることもあります。
ワクチンについて 腸チフスのワクチンは効果が現れるまで最低2週間かかります。よって、最低でも韓国渡航前2週間でワクチン接種をしましょう。ワクチン接種から2、3年が経過すると効果が切れるので、再接種が推奨されます。
狂犬病
感染経路 狂犬病はウイルスを保有する犬やネコ、コウモリなどの野生動物から噛まれたり引っ掻かれたりしてできた傷口からウイルスが入ることで感染します。発症するとほぼ確実に死亡するとされています。
症状 1~3カ月の潜伏期間後に風邪に似た症状が見られ、噛まれた部位に痛みと知覚異常を感じるようになるのが特徴です。その後は興奮や不安、錯乱、幻覚、水を怖がるなどの脳炎症状が現れ、昏睡状態に陥り呼吸停止して死亡します。
ワクチンについて 野生動物に噛まれた場合は計5回(過去に予防接種を3回している場合は2回)ワクチンを速やかに接種します。
髄膜炎
感染経路 髄膜炎は、ウイルスや細菌による感染症が原因です。脳や脊髄を覆っている髄膜に炎症がおきると、発症から24時間から48時間以内に亡くなるといわれています。シンガポールで髄膜炎が流行している以外にも、人ごみに行く機会の多い人は髄膜炎の予防接種をしておくのをおすすめします。
症状 感染すると、頭痛や発熱や嘔吐(吐き気)などの症状があり、首の硬直が見られることもあります。光にして過敏に反応してしまう症状が出る可能性も出てきます。重症になると、意識障害やけいれんを起こします。
ワクチンについて 髄膜炎菌による感染を予防するためのワクチンになり、抗体ができるまでには4週間程度時間がかかります。
破傷風
感染経路 破傷風菌による感染症になり、土壌や排泄物などに多く含まれています。傷口を通して体内に侵入することで症状を引き起こします。感染症法上で5類感染症に定められており、感染が発覚したときは速やかに保健所に届け出る必要があります。ガーデニングなどの小さな傷でも感染しますが、人から人に感染することはありません。
症状 初期の段階では筋肉の硬直、顔のひきつりや口が開きづらいなどの違和感が出てきます。感染が進むと全身の筋肉に痙攣がおき、筋肉が縮むようになります。
ワクチンについて 2024年4月より五種混合ワクチンの接種が開始され、4回の接種を行うようになります。
ポリオ
感染経路 口から侵入したポリオウイルスが、腸のなかで増殖し排泄されたものを介して感染するのが一般的です。ほとんどの人が無症状になり、日本では1980年より腸ポリオは発生していません。海外から入ってくる可能性がありますが、ほとんど免疫を持っていることもあり流行することは考えられないといわれています。
症状 症状が出ない人が多いものの、頭痛や発熱、吐き気・嘔吐・咽頭痛などの症状が出ることもあります。重症になると手足の麻痺が起こり後遺症が残る可能性も考えられます。
ワクチンについて ポリオを予防するためにも、免疫をワクチンで獲得しておきましょう。
おたふく
感染経路 ムンプスワクチンによって感染するもので、一度発症すると抗体を獲得できます。ただし、抗体が不十分だった場合は再発のリスクがあるといわれています。感染してから発症までの潜伏期間は12日~20日前後となり、耳の下の痛みから気付くケースもあります。特効薬もなく自然治癒を待つようになります。
症状 耳の付け根の前あたりにある耳下線が炎症を起こし、腫れの症状が出ます。また、舌の下部や喉の上にある唾液腺が腫れることもあり、発熱や頭痛を伴うようになります。
ワクチンについて 1回でも予防できるといわれていますが、海外諸国では確実に予防するためにも2回の接種を推奨しています。
日本脳炎
感染経路 フラビウイルス科に属しているウイルスが感染経路になります。蚊にも種類がありますが、コガタアカイエカという蚊を媒介にして東南アジアの農村部などで多く見られます。発症すると致死率は20%以上と高いものになり、後遺症に悩まされる人もいます。潜伏期間は5日~15日と長いのも特徴です。
症状 頭痛や発熱、痙攣や嘔吐などの症状が出てきます。大抵の場合は症状が出ないこともあり、感染に気付かないことも少なくありません。進行すると、より強い症状が出るようになるため、重度の脳症を発症します。
ワクチンについて 第1期と第2期で分かれており、1期に3回の接種を行います。2期まで行うことで羅漢リスクを大幅に減らせます。

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各種ワクチン金額相場

ワクチンの値段は医療機関によって異なるため、事前に確認しておくと安心です。

ワクチン名 相場価格/回
A型肝炎ワクチン 1万円前後/回
B型肝炎ワクチン 1約5,000~8,000円/回
腸チフスワクチン 1万円前後/回
狂犬病ワクチン 1万5,000〜2万円/回
髄膜炎 2万5,000円前後/回
破傷風 3,000~5,000円/回
ポリオ 7,000〜1万円/回
日本脳炎 5,000〜9,000円/回

シンガポール渡航前ワクチン(予防接種)を
接種する時期と必要回数

ここでは、ワクチンの接種時期や必要回数を解説します。シンガポールに渡航する予定がある方は、以下の表を参考にワクチン接種を検討しましょう。

病名 ワクチンの種類 0日 1週間 2週間 3週間 4週間 5週間 6週間 7週間 8週間 5ヶ月 6ヶ月 12ヶ月 18ヶ月 24ヶ月
A型肝炎 不活化ワクチン 1回目 2回目 3回目
B型肝炎 不活化ワクチン 1回目 2回目
腸チフス(輸入) 不活化ワクチン 1回目
狂犬病 不活化ワクチン 1回目 2回目 3回目

病名 ワクチンの種類
A型肝炎 不活化ワクチン
期間
0日 1回目 1週間
2週間 2回目 3週間 2回目
4週間 2回目 5週間
6週間 7週間
8週間 5ヶ月
6カ月 3回目 12カ月
18カ月 24カ月
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病名 ワクチンの種類
B型肝炎 不活化ワクチン
期間
0日 1回目 1週間
2週間 3週間
4週間 2回目 5週間
6週間 7週間
8週間 5ヶ月
6カ月 12カ月
18カ月 24カ月
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病名 ワクチンの種類
腸チフス(輸入) 不活化ワクチン
期間
0日 1回目 1週間
2週間 3週間
4週間 5週間
6週間 7週間
8週間 5ヶ月
6カ月 12カ月
18カ月 24カ月
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病名 ワクチンの種類
狂犬病 不活化ワクチン
期間
0日 1回目 1週間 2回目
2週間 3週間 3回目
4週間 3回目 5週間
6週間 7週間
8週間 5ヶ月
6カ月 12カ月
18カ月 24カ月
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※生ワクチンは接種して4週間が経過するまでは、他のワクチン接種ができないことが通常です。渡航まで時間がない方は接種のスケジュールに注意しましょう。

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シンガポールで気を付けたい病気

日射病
シンガポールは、年間を通して気温差も少ない熱帯性気候が特徴です。特に5月頃は気温も高く日射病のリスクが高くなります。実際にシンガポールでも最高気温を記録しており、日中は屋外でのアクティビティを最小限に留めるなどのガイドラインを出しています。こまめな水分補給や日傘や帽子を持ち歩くようにすること、薄着を意識しましょう。
アタマジラミ
シンガポールではアタマジラミのリスクもあります。かゆみがあり、白い塊のような卵が付着しているのが確認できると思います。軽く触っただけでは撮れずに、薬用のシャンプーで治療を行う必要があります。頭と頭の接触や寝具を共通して使用するヘアブラシから移ることが多く、こまめに洗うなどの対策も必要になります。
デング熱
蚊に刺される事で感染するウイルス性の疾患になります。東南アジアを中心に流行しており、シンガポールではクラスターも発生しています。急な発熱や頭痛、関節痛や筋肉痛、発疹や嘔吐、悪心などの症状が見られるときはデング熱に感染している可能性があります。殺虫スプレーや長袖長ズボンを着用するようにしてください。
インフルエンザ
シンガポールでは北半球は10月から4月、南半球は4月から9月とインフルエンザの流行の時期に違いがあります。インフルエンザは予防接種が有効だといわれており、効果が出るまでに2週間程度の時間がかかります。外出時は人ごみを避けマスクを着用しましょう。また、ウイルスは粘膜を介して感染するため、目や鼻、口に触れないようにしてください。
細菌性赤痢
細菌性赤痢の感染も発生しており、生水や氷、加熱していない食べ物によって感染するリスクが高くなります。急に38度を超える発熱症状や、水溶性の下痢が続き、腹痛や血便などの症状が出ることもあります。できるだけこまめに手を洗うようにしてください。

シンガポールの基本情報

国名 シンガポール共和国 通貨 シンガポールドル(SGD)
言語 英語、中国語(北京語)、マレー語、タミル語 チップの習慣 原則不要。高級なレストランやホテルを利用する場合は2〜3シンガポールドルを渡すとよいです。
宗教 仏教、イスラム教、道教、ヒンドゥー教など 文化 マレーや中国、インド、ヨーロッパなどの様々な文化の影響を受けています。多文化が共生しています。
気候 典型的な熱帯雨林気候で気温の年較差がありません。年間を通して最高気温は30度ほど、最低気温は25度ほどです。 時差情報 日本の方が1時間進んでいます。
服装 通気性のよい涼しい格好がよいです。宗教施設には正装でないと入れない場合があります。 治安情報 シンガポール 危険・スポット・広域情報

シンガポールの渡航情報

日本国籍を持っている人は、条件を満たせばビザなし(無査証)で入国ができます。
条件としては、観光、商用が目的の旅行であることと滞在期間が3カ月以内であることです。入国時に14~30日間の滞在許可印が押されるため、許可された滞在日数を確認するようにしましょう。
また、入国のためにはパスポートの残存有効期間が6カ月以上必要です。
シンガポールの渡航情報の詳細は、外務省のホームページなどもご確認ください。

ビザ情報 3カ月以内の観光や商用などの目的なら不要
パスポートの必要有効残存期間 有効期限が6カ月以上必要
入国カードの記入について 電子入国カード(SG Arrival Card)の提出が必要

シンガポール入国に必要な手続き

ここではシンガポールの入国に必要なものと、手続きを解説します。忘れ物や申請し忘れによって、最悪入国できない可能性もあるので、しっかりと準備しましょう。

必要なもの

シンガポール入国に必要なものは以下の通りです。

パスポート
パスポートがない場合は出国できません。事前に有効期限が6カ月以上あるか確認しましょう。


航空券
紙のチケットと電子チケットがあるため、前もって確認しておきましょう。


クレジットカード
サービス利用や商品の購入時に必要です。利用できないカードもあるため2、3枚ほど用意しておきましょう。


日本円
出国までの支払いに対応するため、現金を持っていきましょう。現地の換金所の多くで日本円をシンガポールドルに換金できます。


必要な手続き

シンガポール入国に必要な手続きは以下の通りです。

ビザ
就労や留学などの場合は必要なケースがあります。


入国審査
到着した現地の空港で入国審査を受けます。顔写真の撮影や指紋認証、入国管理官とのやり取りが行われます。


税関検査
税関に申告するものがある場合は職員に申告して用紙に必要事項を記入します。申告する物品がない場合は記入不要です。


電子入国カード
シンガポールに到着する2日前以内(到着日を含めて3日前以内)までに申請が必要です。Webサイトかアプリ(SG Arrival Card)から登録が可能です。


健康申告書
シンガポールに到着する2日前以内(到着日を含めて3日前以内)に申請が必要です。Webサイトかアプリから登録が可能です。


電子入国カードと健康申告書の申請については、シンガポール入国管理局のWebサイトかアプリから可能です。
https://eservices.ica.gov.sg/sgarrivalcard/

Google Play: https://play.google.com/store/apps/details?id=sg.gov.ica.mobile.app&pli=1

App Store: https://apps.apple.com/us/app/myica-mobile/id1584952674

出国に必要な手続き

ここでは、シンガポール出国(日本帰国)に必要なものと手続きを解説します。不備がある場合、最悪帰国できないケースがあるので、しっかり準備と確認をしましょう。

必要なもの

シンガポール出国や帰国に必要なものは以下の通りです。

パスポート
入国時と同様にパスポートなしでは出国できません。


航空券
紙チケットか電子チケットのどちらが必要か事前に確認しておきましょう。


クレジットカード
現金がない場合の支払いに便利です。ATMでのキャッシングで現金を引き出せます。


日本円
帰国時の支払いに対応するため、必要な分の現金を準備しておきましょう。


必要な手続き

シンガポール出国や帰国に必要な手続きは以下の通りです。

Visit Japan Web(入国手続オンラインサービス)
入国審査と税関申告、携帯品・別送品申告に必要な情報を事前に登録可能です。登録は必須ではありませんが、日本に帰国したときの審査や提出を一部省略できます。


検疫手続き
動物や植物、一部の食品などを日本に持ち込んだ場合は検疫手続きが必要です。


別送品の手続き
別送品とは、渡航先から日本へ郵送したもののことです。別送品がある場合は帰国時の税関検査で手続きが必要です。


Q&A

よくある質問

シンガポールに入国するためにはワクチン接種を何回すればよいですか?
2023年2月13日以降、シンガポールへの入国時には、ワクチン接種証明書や陰性証明書の提示が不要となりました。ただし、現地で病院を受診した場合、医療費が高額になる可能性もあるため、事前のワクチン接種が推奨されています。
シンガポール旅行に行くのにビザは必要ですか?
日本国籍の方なら、レジャーや商用でのシンガポールの入国に、ビザの申請は必要ありません。しかしパスポートの残存有効期間は、シンガポール入国時から数えて最低6カ月必要です。
シンガポールから日本に帰国するとき、新型コロナウイルス関連の証明書は必要ですか?
2024年1月現在、帰国時の有効なワクチン接種証明書または出国前検査証明書の提示は不要です。しかし、帰国時の審査や提出を省略できるため、Visit Japan Web(入国手続オンラインサービス)の登録は推奨されています。
シンガポールに渡航する際の注意点はありますか?
シンガポールは熱帯気候です。日本とは異なる気候であるため、体調管理が欠かせません。風邪や熱中症、食物経由の感染症などに注意が必要です。 旅行の前に予防接種を受け、旅行中も水分補給と休憩、虫除け対策を怠らないようにしましょう。
シンガポールでしてはならないことはありますか?
チューインガムの持ち込みや公共の場での喫煙は禁止です。横断歩道以外の道路を横切るのも違反となるため、注意が必要です。タクシーを利用する際は、シートベルトを必ず着用することを忘れないようにしましょう。

Popular place

人気の渡航先

今後行く可能性が高い、
渡航先のワクチン情報をチェックしましょう。

ミクロネシア

マーシャル

ボスニア・ヘルツェゴビナ

Information

各国で流行している感染症

渡航先の近くで流行している、または、今後国内で発生するリスクのある感染症を予習しておきましょう。

マラリア

腸チフス

ヒトパピローマウイルス

Colum

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Reservation

海外渡航前には
ゆとりをもってワクチン接種を。

渡航先や目的によって予防接種の種類はさまざま。
複数回摂取が必要なワクチンも。
以下よりワクチンのご予約が可能です。

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