ロシア渡航前の推奨ワクチン
ロシアは東西に広がった広大な国土を持った国ですが、東ヨーロッパに分類されます。ロシア渡航の際に接種が推奨されるワクチンは10種類です。
- 狂犬病
-
感染経路 ロシアにおける狂犬病は、主に感染した犬や野生動物に咬まれることで感染します。ロシアでは、狂犬病に感染した犬による咬傷が主要な感染源です。またペットへの狂犬病の予防接種が義務化されていないことが問題視されています。 症状 狂犬病ウイルスは神経系に影響を及ぼし、初期には発熱、頭痛、倦怠感などが現れます。進行すると錯乱や麻痺、水を恐れる恐水症などの重度の神経症状が発生し、最終的には昏睡状態になり、死に至ります。 ワクチンについて 狂犬病に感染した可能性のある動物に咬まれた場合、すぐに予防接種が必要です。狂犬病ワクチンは、ワクチンの種類によって通常4~6回接種します。WHOによれば、ワクチンの他にヒト抗狂犬病免疫グロブリン(HRIG)を注射する必要があるとされていますが、国内未承認のため日本国内では接種が難しいです。
- 破傷風
-
感染経路 破傷風は土壌や動物の糞便に含まれる破傷風菌が、傷口を通じて体内に侵入することで感染します。特に深い傷や汚れた環境でのけがが危険であり、ロシアでも農村部や手入れの行き届いていない地域での感染リスクがあります。 症状 感染から3~21日後に発症し、主に顎のけいれんや開口障害、背中や腹部の筋肉の硬直が見られます。症状が進行すると全身のけいれんや呼吸困難を引き起こし、治療しないと致命的になることが多いです。 ワクチンについて 日本では破傷風ワクチンは定期予防接種として推奨されており、ジフテリア・破傷風・百日咳・ポリオ混合ワクチン(DTP-IPV)として接種されます。生後2ヶ月から90ヶ月までに合計4回接種することが推奨されています。
- 日本脳炎
-
感染経路 日本脳炎は、主に感染した蚊によって人間に伝染するのが特徴です。ウイルスは主に豚などの動物の体内で増殖した後、その動物の血を吸った蚊によって媒介されます。ロシアでは日本脳炎の発生は非常にまれですが、感染のリスクはゼロではありません。 症状 感染した1000人に1人の割合で発症します。発症すると、感染後6~16日の潜伏期間を経て、発熱、頭痛、嘔吐などの初期症状が現れます。重症化すると意識障害やけいれんが起こるほか、昏睡状態に至り、致死率は20~40%に及びます。 ワクチンについて ワクチンは合計4回の接種が基本です。生後6ヶ月から接種が始まり、1回目から1~4週間後に2回目を接種します。3回目は2回目から約1年後に、4回目は9~10歳の間が推奨されています。
- A型肝炎
-
感染経路 A型肝炎は主に汚染された水や食べ物を介して感染するのが特徴です。特に衛生状態の悪い環境や、感染者との密接な接触によって広がります。食べ物を扱う人がトイレ使用後に手を十分に洗わない場合や、汚染された水で調理された食べ物を摂取することで感染リスクが高まります。 症状 感染してから2~7週間後に、発熱、倦怠感、腹痛、吐き気、黄疸(皮膚や白目が黄色くなる)などの症状が現れます。軽度の場合、数週間で回復することが多いですが、重症化すると肝機能障害を引き起こすこともあります。 ワクチンについて 日本では、A型肝炎ワクチンは渡航者やリスクの高い職業に従事する人々に推奨されています。ワクチンは2~3回の接種が必要で、1回目の接種の2~4週間後に2回目の接種を行います。長期にわたる抗体を得る必要がある場合は、2回目の接種後6ヶ月~2年が経過したタイミングで、3回目の接種を行います。
- B型肝炎
-
感染経路 B型肝炎は感染者の血液、精液、その他の体液が体内に入ることで感染します。特に未消毒の注射針の使用や輸血、感染した母親からの母子感染、性行為が主要な感染経路です。 症状 多くの場合無症状ですが、急性期には発熱、倦怠感、食欲不振、吐き気、腹痛、そして黄疸(皮膚や白目が黄色くなる)が見られることがあります。慢性化すると肝硬変や肝臓がんのリスクが増加し、治療を行わないと命に関わることがあります。 ワクチンについて 日本ではB型肝炎ワクチンは乳児期からの定期接種として推奨されており、3回の接種が行われます。また成人で感染リスクの高い人々にも接種が推奨されています。
- 麻疹
-
感染経路 麻疹は、感染力が非常に強く、空気・飛沫・接触感染により人に伝播する感染症です。 症状 発熱や咳、鼻水の他、発疹や結膜の充血が主な症状ですが、まれに脳炎や肺炎のような重篤な病気を引き起こすリスクもあります。 ワクチンについて 予防接種歴を確認し、必要に応じワクチン接種が必要です。ワクチン接種を行う場合、接種回数は2回、最初に接種してから4週間空けて2回目を実施します。
- 風疹
-
感染経路 風疹は、麻疹と同様に感染力が強い感染症で、飛沫により感染します。 症状 主な症状は、発熱や発疹、リンパ節腫脹です。 ワクチンについて 感染しても発症しない人はいますが、接種歴が分からない人は自治体に確認の上、ワクチン接種が望まれます。麻疹と同じく、ワクチン接種回数は2回です。初回接種後、4週間経過してから2回目のワクチン接種を行います。
- 水痘
-
感染経路 水痘は、空気や接触、飛沫感染で発症する発疹性の感染症です。 症状 皮膚の表面が赤くなり、次第に水疱や膿疱が発生します。 ワクチンについて 大人が感染すると重症化する危険性があるため、海外渡航時はワクチン接種が求められます。水痘のワクチンを接種する際は、初回と2回目の間を4週間空ける必要があります。
- 新型コロナウイルス感染症
-
感染経路 新型コロナウイルス感染症は、コロナウイルスに、飛沫やエアロゾルを介して感染する感染症です。 症状 無症状のケースもありますが、肺炎などを引き起こし、重篤化する場合もあります。 ワクチンについて ワクチン接種歴を確認した上で、ロシアへの渡航が望まれます。新型コロナウイルスのワクチンを接種するには、前回接種した日から3カ月期間を空けて追加接種する必要があります。
- インフルエンザ
-
感染経路 インフルエンザは、飛沫感染や接触感染によっておこる病気です。 症状 38度以上の高熱や頭痛、筋肉痛をはじめ、全身症状が急速に現れます。 ワクチンについて 急性脳炎や肺炎になるケースもあるため、重篤化リスクを下げられるワクチン接種が推奨されます。インフルエンザワクチンを接種する場合は、2回接種します。2回目は、初回のワクチン接種を行ってから4週間経過したタイミングで実施できます。
各種ワクチン金額相場
ロシアへ渡航する際、接種が推奨される各種ワクチンの情報は、このとおりです。
ワクチン名 | 相場価格/回 |
---|---|
狂犬病ワクチン | 1万5,000~2万円/回 |
破傷風ワクチン | 3,000~5,000円/回 |
日本脳炎ワクチン | 5,000~9,000円/回 |
A型肝炎ワクチン | 1万円前後/回 |
B型肝炎ワクチン | 5,000~8,000円/回 |
BCG | 7,000~9,000円/回 |
MR(麻疹・風疹の混合)ワクチン | 1万円前後/回 |
水痘・帯状疱疹ワクチン | 約5,000円〜1万円/回 |
新型コロナ(mRNA)ワクチン | 0円(令和6年4月以降は原則有料)/回 |
インフルエンザワクチン | 約3,000〜5,000円/回 |
当クリニックでは、MR(麻疹・風疹の混合)ワクチン・水痘・帯状疱疹ワクチン・新型コロナウイルス感染症ワクチン(mRNAワクチン)を実施しています。インフルエンザワクチンについては、ご予約をお受けしておりません。
ロシア渡航前ワクチン(予防接種)を
接種する時期と必要回数
病名 | ワクチンの種類 | 0日 | 1週間 | 2週間 | 3週間 | 4週間 | 8週間 | 3ヶ月 | 5ヶ月 | 6ヶ月 | 12ヶ月 | 18ヶ月 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
狂犬病 | 不活化ワクチン | 1回目 | 2回目 | 3回目 | ||||||||
破傷風 | 不活化ワクチン | 1回目 | 2回目 | 3回目(2回終了後1年~1年半) | ||||||||
日本脳炎(国産) | 不活化ワクチン | 1回目 | 2回目 | 3回目(2回終了後1年後) | ||||||||
日本脳炎(輸入) | 不活化ワクチン | 1回目 | ||||||||||
A型肝炎 | 不活化ワクチン | 1回目 | 2回目 | 3回目 | ||||||||
B型肝炎 | 不活化ワクチン | 1回目 | 2回目 | 3回目 | ||||||||
結核 | 生ワクチン | 1回目 | ||||||||||
麻疹・風疹 | 生ワクチン | 1回目 | 2回目 | |||||||||
水痘・ 帯状疱疹 | 生ワクチン | 1回目 | 2回目 | |||||||||
新型コロナウイルス感染症 | mRNAワクチン | 1回目 | 2回目 | |||||||||
インフルエンザ | 不活化ワクチン | 1回目 | 2回目 |
病名 | ワクチンの種類 | ||
---|---|---|---|
狂犬病 | 不活化ワクチン | ||
期間 | |||
0日 | 1回目 | 1週間 | 2回目 |
2週間 | 3週間 | 3回目 | |
4週間 | 3回目 | 8週間 | |
3ヶ月 | 5ヶ月 | ||
6ヶ月 | 12ヶ月 | ||
18ヶ月 | 24ヶ月 |
閉じる
病名 | ワクチンの種類 | ||
---|---|---|---|
破傷風 | 不活化ワクチン | ||
期間 | |||
0日 | 1回目 | 1週間 | |
2週間 | 3週間 | 2回目 | |
4週間 | 8週間 | ||
3ヶ月 | 5ヶ月 | ||
6ヶ月 | 12ヶ月 | 3回目(2回終了後1年~1年半) | |
18ヶ月 | 3回目(2回終了後1年~1年半) | 24ヶ月 |
閉じる
病名 | ワクチンの種類 | ||
---|---|---|---|
日本脳炎(国産) | 不活化ワクチン | ||
期間 | |||
0日 | 1回目 | 1週間 | 2回目 |
2週間 | 2回目 | 3週間 | 2回目 |
4週間 | 2回目 | 8週間 | |
3ヶ月 | 5ヶ月 | ||
6ヶ月 | 12ヶ月 | 3回目(2回終了後1年後) | |
18ヶ月 | 3回目(2回終了後1年後) | 24ヶ月 |
閉じる
病名 | ワクチンの種類 | ||
---|---|---|---|
日本脳炎(輸入) | 不活化ワクチン | ||
期間 | |||
0日 | 1回目 | 1週間 | |
2週間 | 3週間 | ||
4週間 | 8週間 | ||
3ヶ月 | 5ヶ月 | ||
6ヶ月 | 12ヶ月 | ||
18ヶ月 | 24ヶ月 |
閉じる
病名 | ワクチンの種類 | ||
---|---|---|---|
A型肝炎 | 不活化ワクチン | ||
期間 | |||
0日 | 1回目 | 1週間 | |
2週間 | 2回目 | 3週間 | 2回目 |
4週間 | 2回目 | 8週間 | |
3ヶ月 | 5ヶ月 | ||
6ヶ月 | 3回目 | 12ヶ月 | |
18ヶ月 | 24ヶ月 |
閉じる
病名 | ワクチンの種類 | ||
---|---|---|---|
B型肝炎 | 不活化ワクチン | ||
期間 | |||
0日 | 1回目 | 1週間 | |
2週間 | 3週間 | ||
4週間 | 2回目 | 8週間 | |
3ヶ月 | 5ヶ月 | 3回目 | |
6ヶ月 | 3回目 | 12ヶ月 | |
18ヶ月 | 24ヶ月 |
閉じる
病名 | ワクチンの種類 | ||
---|---|---|---|
結核 | 生ワクチン | ||
期間 | |||
0日 | 1回目 | 1週間 | |
2週間 | 3週間 | ||
4週間 | 8週間 | ||
3ヶ月 | 5ヶ月 | ||
6ヶ月 | 12ヶ月 | ||
18ヶ月 | 24ヶ月 |
閉じる
病名 | ワクチンの種類 | ||
---|---|---|---|
麻疹・風疹 | 生ワクチン | ||
期間 | |||
0日 | 1回目 | 1週間 | |
2週間 | 2回目 | 3週間 | 2回目 |
4週間 | 2回目 | 8週間 | |
3ヶ月 | 5ヶ月 | ||
6ヶ月 | 3回目 | 12ヶ月 | |
18ヶ月 | 24ヶ月 |
閉じる
病名 | ワクチンの種類 | ||
---|---|---|---|
水痘・ 帯状疱疹 | 生ワクチン | ||
期間 | |||
0日 | 1回目 | 1週間 | |
2週間 | 3週間 | ||
4週間 | 2回目 | 8週間 | |
3ヶ月 | 5ヶ月 | ||
6ヶ月 | 12ヶ月 | ||
18ヶ月 | 24ヶ月 |
閉じる
病名 | ワクチンの種類 | ||
---|---|---|---|
新型コロナウイルス感染症 | mRNAワクチン | ||
期間 | |||
0日 | 1回目 | 1週間 | |
2週間 | 3週間 | ||
4週間 | 8週間 | ||
3ヶ月 | 2回目 | 5ヶ月 | |
6ヶ月 | 12ヶ月 | ||
18ヶ月 | 24ヶ月 |
閉じる
病名 | ワクチンの種類 | ||
---|---|---|---|
インフルエンザ | 不活化ワクチン | ||
期間 | |||
0日 | 1回目 | 1週間 | |
2週間 | 3週間 | ||
4週間 | 2回目 | 8週間 | |
3ヶ月 | 5ヶ月 | ||
6ヶ月 | 12ヶ月 | ||
18ヶ月 | 24ヶ月 |
閉じる
ロシア渡航前に推奨されるワクチンは、どれも数週間以上かけて複数回の接種が求められています。特に新型コロナウイルスのワクチンを接種する場合は、1回目と2回目の間隔を3カ月空けなければならないため、ロシア渡航の日程を考慮し、早めに計画しましょう。
ロシアで気を付けたい病気
- 狂犬病
-
主に感染した犬や野生動物に咬まれることで感染します。ロシアでは、狂犬病に感染した犬による咬傷が主要な感染源です。狂犬病ウイルスは神経系に影響を及ぼし、初期には発熱、頭痛、倦怠感などが現れます。進行すると錯乱や麻痺、水を恐れる恐水症などの重度の神経症状が発生し、最終的には昏睡状態に至り、死に至ります。狂犬病に感染した可能性のある動物に咬まれた場合、すぐに予防接種が必要です。
- 破傷風
-
土壌や動物の糞便に含まれる破傷風菌が、傷口を通じて体内に侵入することで感染するのが特徴です。感染から3~21日後に発症し、主に顎のけいれんや開口障害、背中や腹部の筋肉の硬直が見られます。症状が進行すると全身のけいれんや呼吸困難を引き起こし、治療しないと致命的になることが多いです。日本ではジフテリア・破傷風・百日咳・ポリオ混合ワクチン(DTP-IPV)の定期予防接種が可能です。
- 日本脳炎
-
主に感染した蚊によって人間に伝染します。ウイルスは主に豚などの動物の体内で増殖した後、その動物の血を吸った蚊によって媒介されます。感染した1000人に1人の割合で発症します。発症すると、感染後6~16日の潜伏期間を経て、発熱、頭痛、嘔吐などの初期症状が現れるのが特徴です。重症化すると意識障害、けいれん、昏睡状態に至り、致死率は20~40%に及びます。ワクチンは合計4回の接種が基本です。生後6ヶ月から接種が始まり、1回目から1~4週間後に2回目を接種します。3回目は2回目から約1年後に、4回目は9~10歳の間が推奨されています。
- A型肝炎
-
A型肝炎は主に汚染された水や食べ物を介して感染するのが特徴で、衛生状態の悪い環境や、感染者との密接な接触によって広がります。発熱、倦怠感、腹痛、吐き気、黄疸(皮膚や白目が黄色くなる)などの症状が現れます。軽度の場合は数週間で回復することが多いですが、重症化すると肝機能障害を引き起こすことがあるでしょう。日本では、A型肝炎ワクチンは渡航者やリスクの高い職業に従事する人々に推奨されています。
- B型肝炎
-
感染者の血液、精液、その他の体液が体内に入ることで感染します。特に未消毒の注射針の使用や輸血、感染した母親からの母子感染、性行為が主要な感染経路です。多くの場合無症状ですが、急性期には発熱、倦怠感、食欲不振、吐き気、腹痛、黄疸(皮膚や白目が黄色くなる)が見られることがあります。慢性化すると肝硬変や肝臓がんのリスクが増加するのも特徴です。B型肝炎ワクチンは乳児期からの定期接種として推奨されており、3回の接種が行われます。
- 下痢症
-
下痢症は、汚染された食べ物や水を通じて広がります。特に細菌、ウイルス、寄生虫などの病原体が原因です。主な症状は水様便や腹痛、発熱、脱水症状です。主に子どもや高齢者は重症化すると危険な状態になることがあります。
- 虫刺症
-
虫刺症は、主に蚊やダニなどの虫に刺されることで発生するのが特徴です。特に森林や草むらなど、虫が多く生息する場所で刺されやすくなります。一般的な症状には、刺された部分のかゆみや発疹、腫れがありますが、一部の人は重度のアレルギー反応を示すことがあります。
- 風邪
-
風邪は主にウイルス感染によって発生します。飛沫感染が一般的で、感染者の咳やくしゃみ、またはウイルスが付着した物に触れ、その後目や鼻に触れることで広がります。ロシアでも、季節の変わり目や寒冷な気候において風邪の発症が増加する傾向があります。
風邪の症状は鼻水、鼻づまり、喉の痛み、咳、くしゃみ、軽度の発熱です。ほとんどの症状は1週間以内に軽減しますが、場合によっては10日以上続くこともあります。
- 上気道炎
-
上気道炎(URI)は主にウイルス感染が原因で、空気中の飛沫を通じて広がります。感染者が咳やくしゃみをするとウイルスが放出され、それを吸い込むことで感染するのが特徴です。またウイルスが付着した物に触れ、その後目や口に触れることでも感染します。一般的な症状には鼻水、鼻づまり、喉の痛み、咳、くしゃみ、軽度の発熱があり、通常は2~4日以内に改善します。
- 乾皮症・皮脂欠乏症湿疹
-
乾皮症・皮脂欠乏症湿疹は、主に皮膚の水分が失われることで発症するのが特徴です。特に乾燥した寒冷気候の地域や冬季に多く見られ、熱いシャワーや暖房の使用が乾燥を悪化させます。老化や長時間の入浴、強い石鹸の使用も要因の一つです。乾燥した皮膚がひび割れ、赤くなり、かゆみを伴います。重症化すると皮膚に深い亀裂ができ、感染のリスクが高まることもあります。
- ダニ脳炎
-
ダニ脳炎(TBE)は、主に感染したダニに刺されることで伝染するのが特徴です。特に森林地帯での屋外活動中に感染のリスクが高まります。未殺菌の原乳を摂取することで感染するケースもあるでしょう。ロシアではシベリアや極東地域で発生が多く見られます。初期症状は発熱、倦怠感、頭痛、吐き気などで、のちに神経系の症状が現れて髄膜炎や脳炎など、深刻な中枢神経系の合併症が起こることがあります。
- ライム病
-
ライム病は主に感染したマダニ化マダニ属のダニに咬まれることで感染するのが特徴です。ダニは特に森林や草地で多く見られ、長時間肌に付着している場合に感染リスクが高まります。ロシアではシベリア地域での発生が報告されています。初期症状は「遊走性紅斑」と呼ばれる皮膚の発疹、発熱、頭痛、筋肉痛です。適切な治療がなければ、関節炎が起こるほか、心臓や神経系への影響が見られることがあります。
- 結核
-
結核(TB)は、結核菌に感染した人の咳やくしゃみを介して飛沫感染するのが特徴です。特に密閉された空間で長時間感染者と一緒にいると、感染リスクが高まります。ロシアでは結核の蔓延が依然として大きな公衆衛生問題であり、多剤耐性結核(MDR-TB)の割合が高い傾向にあります。主な症状は発熱、体重減少、夜間の発汗、持続的な咳などです。進行すると肺や他の臓器に感染が広がり、深刻な健康問題を引き起こします。
ロシアの基本情報
ロシアは世界で最も広大な国土がある国で、日本の約45倍の面積を持っています。ロシアの文化や気候などの基本情報は、以下のとおりです。
国名 | ロシア連邦(Russian Federation) | 言語 | ロシア語 |
---|---|---|---|
宗教 | ロシア正教、イスラム教、仏教、ユダヤ教など | 気候 | 夏は短く涼しいのが特徴で、冬は長くて寒いのが特徴です。年間をとおして寒冷な気候です。 |
服装 |
・大陸性気候のため、日中と夜間の気温差が大きく、夏でも長袖のシャツや羽織れるもので体温の調整が必要です ・冬は、マイナス20度まで下がる日もあるため、厚手のコートなど防寒対策は欠かせません |
通貨 | ルーブル |
チップの習慣 | 基本的にありませんが、ホテルで枕チップを置く場合は、50ルーブル程度です | 文化 | 一般的に、待ち時間が長くなる場合があるため、時間も気持ちも余裕を持つことが必要です |
時差情報 | ロシア国内のタイムゾーンは11あります モスクワ・サンクトペテルブルクでは、-6時間 イルクーツクなどでは、-1時間 |
治安情報 | ロシア 危険・スポット・広域情報 |
ロシアの渡航情報
ロシアに渡航する際は、ビザの取得が必要です。日本のパスポートを持っているとビザの取得が免除される国がありますが、ロシアへ入国する際は、勝手が違うため注意が必要です。
ビザ情報 | ロシアのビザで認定される滞在期間は、申請したとおりの日数で発給されるため、注意が必要です |
---|---|
パスポートの必要有効残存期間 | ビザの満了日から6カ月以上の残存期間が必要です |
入国カードの記入について | ロシアでは、入出国一体型のカードを採用ししており、提出が義務付けられています |
入国に必要な手続き
ロシアでは、旅行目的であってもビザの取得が求められます。ビザなしで入国できる国と事情が異なるため、事前調査が大切です。
※地政学的な影響が広く生じているため、渡航自体の可否など、最新情報は外務省ホームページなどで詳細を確認し、手続きを進めないといけません。
航空券
ロシアと日本間の航空券の購入が必要です。航空券は、旅行会社や専門会社を介して手配します。
パスポート
パスポートの残存期間には、注意が必要です。出国日よりも、6カ月以上残存期間がないといけません。パスポートの更新は、有効期間満了日の1年前から申請可能です。
ビザ申請
旅行目的の短期滞在であっても、ロシアへ入国する際は、ビザの申請と取得が求められています。ロシアのビザ申請は、在日ロシア大使館や総領事館、ロシアビザセンター(INTERLINK JAPAN LLC)で申請できます。また、旅行会社を経由した申請も可能です。日本のパスポートを保持している人の観光ビザ申請に必要な書類は以下のとおりです。
・外国人旅行者受入確認書(観光バウチャー)もしくは、ホテルなどの宿泊施設の予約確認書や宿泊確認書等
・2ページ以上余白のページが残っており、かつビザの満了予定日から6カ月以上有効な残存期間があるパスポート
・ロシア連邦外務省領事局査証専用サイトで作成し出力した、署名済みのビザ申請書
・無背景・無帽、かつ色付き眼鏡をかけていない顔全体が正面から鮮明に映っている、3.5×4.5㎝のカラー写真(宗教上の理由で帽子を着用している場合は除く)
パスポートコントロール・入国審査
ロシア上陸時の手続きは、二重でパスポートのチェックが行われるため、事前知識がないと、戸惑うかもしれません。まず、パスポートコントロールでパスポートを提出し、職員が入国登録を行います。検査終了後は、出入国カードが手渡されます。このカードの半券は出国時も提出するので、紛失しないよう注意が必要です。次に、入国審査があるため、改めてビザが添付されたパスポートを入国審査官へ提出します。観光目的でも、細かくビザとパスポートの審査が行われます。
関税検査
現金や銀行小切手をはじめ、計1万米ドル相当を超えない場合は、申告が不要です。上限を超えた際は、申告が求められます。18歳以上のたばこやお酒を持ち込める量に制限はありますが、アルコールは3L以下、紙巻きたばこは200本以下まで、無申告で持ち込めます。申告すべきものがない場合は緑のカウンターへ、申告すべきものがある際は赤いカウンターへ行きます。抜き打ち検査もありますが、怖がらずにしっかり対応すれば問題ありません。
出国に必要な手続き
ロシアを出国する際は、入国したときに審査官から手渡される出入国カードの半券が必要です。滞在中に失くさないよう注意しましょう。
パスポート
入国時と同様に、パスポートコントロールと出国審査時に提出が必要です。
関税検査
ロシアでは、まず関税検査が実施されます。職員に呼び止められるケースはありませんが、申告が必要な場合は税関申告書へ正確に記載し、申告します。
搭乗手続き
搭乗する航空会社のカウンターで、搭乗手続きを行います。パスポートと航空券を提示して、荷物を預けます。
出国審査
ロシアから出国する際も、入国時と同じく、パスポートチェックが2回実施されます。ロシアのビザは、滞在予定日数分のみ滞在許可期間が認められる仕組みです。ビザの有効期限が既に切れている場合、出国できません。
Visit Japan Webの準備
Visit Japan Webサービスは、日本へ入国・帰国する際に行われる審査に必要な情報を事前に入力して、審査にかかる時間短縮を目的にしています。審査官にサービスを通じて発行されたQRコードを提出するだけで、審査を行えます。
Q&A
よくある質問
- ロシア製のワクチンの名前は?
- ロシア製の新型コロナウイルス感染症ワクチンは、スプートニクV、エピワクコロナ、コビワクが挙げられます。
- ノババックスワクチンとはどういうものか?
- ノババックスの新型コロナウイルスワクチンは、不活化ワクチンの一つで、世界中で広く展開されています。B型肝炎ウイルスワクチンなどに使用された技術を用いて開発された、組換えタンパクワクチンです。
- スプートニクワクチンは日本では有効ですか?
- 日本では、有効なワクチンとしてスプートニクワクチンは認められていません。
- ノババックスはどこの国の会社?
- ノバックスは、アメリカのメリーランド州に本社を置く、バイオテクノロジー分野において優秀な企業です。
- コロナワクチンのモデルナ製は不人気な理由は何ですか?
- ファイザー製と比較して副反応や交互接種への不安があるため、接種希望者が控えめな傾向があります。
Popular place
人気の渡航先
今後行く可能性が高い、
渡航先のワクチン情報をチェックしましょう。
Information
各国で流行している感染症
渡航先の近くで流行している、または、今後国内で発生するリスクのある感染症を予習しておきましょう。
Colum
お役立ちコラム
Reservation
海外渡航前には
ゆとりをもってワクチン接種を。
渡航先や目的によって予防接種の種類はさまざま。
複数回摂取が必要なワクチンも。
以下よりワクチンのご予約が可能です。