オマーン渡航前の推奨ワクチン

オマーンはアラビア半島南東部に位置し、国土のほとんどを砂漠が占める国です。渡航前の接種が推奨されるワクチンは、狂犬病・破傷風・A型肝炎・B型肝炎・腸チフス・髄膜炎・水痘・ポリオなどです。

狂犬病
感染経路 狂犬病は、人畜共通感染症で、アジアを中心に世界中で発生している病気です。狂犬病にかかったイヌ・ネコ・コウモリなどに咬まれた部位から、唾液に含まれるウイルスが侵入することで感染します。人から人に感染することはなく、患者から感染が拡大することはありません。
症状 症状は発熱・食欲不振・咬傷部位の痛み・不安感・恐水・興奮・麻痺・幻覚・精神錯乱などです。その後は昏睡し、呼吸障害によりほぼ100%が死亡してしまいます。
ワクチンについて 狂犬病のワクチンには、渡航前の予防接種と暴露後接種があります。暴露後接種は、発症予防のために受傷後に行う接種のことです。
破傷風
感染経路 破傷風は、破傷風菌により発生し、かかった場合は亡くなる確率が非常に高い病気です。近年では30歳以上の成人を中心に発生しています。傷口に菌が入り込んで感染を起こし、毒素を通してさまざまな神経に作用します。
症状 症状は口が開けづらい・顎がしびれる・歩行や排尿、排便の障害・全身の筋肉が固くなるなどです。最後には呼吸困難に陥り、亡くなることもあります。
ワクチンについて ワクチン接種歴がない場合、1回目の3~8週間後に2回目、2回目の1年~1年半後に3回目を接種するというスケジュールになります。
A型肝炎
感染経路 A型肝炎は、A型肝炎ウイルスによる急性肝炎です。ウイルスは世界中に幅広く分布しており、上下水道設備の不十分な地域では特に多く発生しています。糞便により汚染された食べ物や水を摂取することで感染する糞口感染や、魚介類などの生食による感染がほとんどです。他には性行為や輸血による血液感染もあります。
症状 症状は食欲不振・倦怠感・腹痛・嘔吐・発熱・下痢・黄疸などです。感染者の約1%は劇症肝炎となり、急性肝不全をきたす場合もあります。
B型肝炎
感染経路 B型肝炎は、B型肝炎ウイルスによる急性肝炎で、東南アジアやアフリカで多く発生しています。感染経路は、不適切な観血的医療行為などによる経皮的感染と、性交渉・分娩時の経粘膜感染によるものです。
症状 症状は倦怠感・疲労感・食欲不振・嘔吐・腹痛・黄疸などです。関節痛や関節炎などの症状が現れる場合もあります。
ワクチンについて 東南アジアやアフリカなどのリスクの高い地域に渡航する場合は、ワクチン接種が推奨されています。
腸チフス
感染経路 腸チフスは、東アジア・東南アジア・インド亜大陸・中東・東欧・中南米・アフリカなどの途上国に多く分布しています。人のみに感染する疾患で、感染経路は主に患者や健康保菌者の糞便で汚染された飲食物です。
症状 症状は、発熱・下痢・バラ疹・肝臓や脾臓の腫大・意識障害などです。いったん解熱しても、約20%再発の可能性があります。
ワクチンについて 上下水道設備の不十分な地域に滞在する場合は、腸チフスワクチンの接種が推奨されています。
髄膜炎
感染経路 髄膜炎は、脳や脊髄の表面を覆っている髄膜に生じる感染症です。髄膜炎菌は、健康な人の鼻やのどの粘膜にも定着しており、そのような人の鼻やのどの分泌物に触れたり飛沫を吸い込んだりすることにより感染します。
症状 症状は、菌血症による高熱、皮膚・粘膜における出血斑、関節炎、頭痛、嘔吐、精神症状、発疹などがです。劇症型の場合には、突然発症し、頭痛やけいれん、高熱、意識障害、血液凝固異常などを起こし、ショック状態で亡くなることもあります。
水痘
感染経路 水痘とは、いわゆる「みずぼうそう」のことで、水痘帯状疱疹ウイルスによって引き起こされる病気です。空気感染・飛沫感染・接触感染によって広がります。
症状 症状は、皮膚の表面が赤くなることから始まり、次第に水疱・膿疱ができ、最終的にかさぶたになることで回復します。水痘・帯状疱疹のワクチンは2回の接種が必要です。
ワクチンについて 1歳から3歳未満の子どもであれば、定期接種で受けることができます。
ポリオ
感染経路 ポリオは、ポリオウイルスによって発生する疾病で、脊髄性小児麻痺とも呼ばれます。アフリカ・南アジア・東アジアで多く見られます。
症状 主に感染した人の便を介してうつり、手足の筋肉や呼吸する筋肉に作用して麻痺が生じることがあります。永続的な後遺症を残す可能性もあり、成人の場合は特に亡くなる確率も高くなっています。

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各種ワクチン金額相場

ワクチン名 相場価格/回
狂犬病ワクチン 1万5,000〜2万円/回
破傷風ワクチン 3,000〜5,000円/回
A型肝炎ワクチン 1万円前後/回
B型肝炎ワクチン 5,000〜8,000円/回
腸チフスワクチン 1万円前後/回
髄膜炎ワクチン 2万5,000円前後/回
水痘・帯状疱疹ワクチン 5,000〜1万円/回
ポリオワクチン 7,000〜1万円/回

当クリニックは、上記のワクチンをすべて取り扱っております。また、他にも渡航前ワクチンを多数取り揃えておりますので、お気軽にお問い合わせください。

オマーン渡航前ワクチン(予防接種)を
接種する時期と必要回数

病名 ワクチンの種類 0日 1週間 2週間 3週間 4週間 8週間 3ヶ月 5ヶ月 6ヶ月 12ヶ月 18ヶ月
狂犬病 不活化ワクチン 初回 2回目 3回目
破傷風 不活化ワクチン 初回 2回目 3回目(2回目終了後1年~1年半)
A型肝炎 不活化ワクチン 初回 2回目 3回目
B型肝炎 不活化ワクチン 初回 2回目 3回目
腸チフス 不活化ワクチン 初回
髄膜炎 不活化ワクチン 初回
水痘・帯状疱疹 生ワクチン 初回 2回目
ポリオ 不活化ワクチン 初回 2回目(1回目終了後3~8週間)
3回目(2回目終了後3~8週間)
4回目(3回目終了後1年)
病名 ワクチンの種類
狂犬病 不活化ワクチン
期間
0日 初回 1週間 2回目
2週間 3週間 3回目
4週間 3回目 8週間
3ヶ月 5ヶ月
6ヶ月 12ヶ月
18ヶ月 24ヶ月
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病名 ワクチンの種類
破傷風 不活化ワクチン
期間
0日 初回 1週間
2週間 3週間 2回目
4週間 2回目 8週間 2回目
3ヶ月 5ヶ月
12~18ヶ月 3回目(2回目終了後1年~1年半)
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病名 ワクチンの種類
A型肝炎 不活化ワクチン
期間
0日 初回 1週間
2週間 2回目 3週間 2回目
4週間 2回目 8週間
3ヶ月 5ヶ月
6ヶ月 3回目 12ヶ月
18ヶ月 24ヶ月
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病名 ワクチンの種類
B型肝炎 不活化ワクチン
期間
0日 初回 1週間
2週間 3週間
4週間 2回目 8週間
3ヶ月 5ヶ月 3回目
6ヶ月 3回目 12ヶ月
18ヶ月 24ヶ月
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病名 ワクチンの種類
腸チフス 不活化ワクチン
期間
0日 初回 1週間
2週間 3週間
4週間 8週間
3ヶ月 5ヶ月
6ヶ月 12ヶ月
18ヶ月 24ヶ月
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病名 ワクチンの種類
髄膜炎 不活化ワクチン
期間
0日 初回 1週間
2週間 3週間
4週間 8週間
3ヶ月 5ヶ月
6ヶ月 12ヶ月
18ヶ月 24ヶ月
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病名 ワクチンの種類
水痘 生ワクチン
期間
0日 初回 1週間
2週間 3週間
4週間 2回目 8週間
3ヶ月 5ヶ月
6ヶ月 12ヶ月
18ヶ月 24ヶ月
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病名 ワクチンの種類
ポリオ 不活化ワクチン
期間
0日 初回
3週~3カ月間 2回目(1回目終了後3~8週間)
3回目(2回目終了後3~8週間)
12~18カ月 4回目(3回目終了後1年)

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オマーンの基本情報

国名 オマーン国(Sultanate of Oman) 言語 アラビア語、英語
宗教 イスラム教 気候 ・4月から10月にかけては高温多湿で、5月から8月の間は最高気温が40℃以上になることもあります
・12月から2月の冬季は10~30℃の気温で、過ごしやすい日が続きます
服装 女性は、外出時には肌の露出が多い服や身体のラインが出る服を避けましょう 通貨 オマーン・リヤル
チップの習慣 基本的にチップの習慣はありませんが、ホテルやレストランなどでサービスが良かった場合はチップを渡すとよいでしょう 文化 イスラム教の戒律が厳しく守られています。また、不敬罪があるので注意が必要です
時差情報 -5時間(日本より5時間遅れています) 治安情報 オマーン 危険・スポット・広域情報

オマーンの渡航情報

オマーンは、観光目的の入国であれば14日以内であればビザは必要ありません。

ビザ情報 観光目的の入国で、滞在期間が14日以内の場合は必要ありません
15日以上滞在するにはe-Visa(オンラインビザ)の事前取得が必要です
パスポートの必要有効残存期間 残存期間が6カ月以上必要です
入国カードの記入について 不要です

入国に必要な手続き

オマーンの首都にあるマスカット国際空港は、2018年に完成した新しいターミナルがあり、綺麗な空港です。時期によっては混雑し、入国手続きに時間がかかる場合があるので、ゆとりを持って予定を立てることをおすすめします。

必要なもの
オマーンの入国に必要なものは以下の通りです。

パスポート
パスポートも必要です。残存有効期間が6カ月以上あるか確認しておきましょう。


航空券
オマーンと日本間の航空券の購入が必要です。航空券は、旅行会社などを介して手配しましょう。


ホテル予約確認書
オマーンの入国にはホテル予約書も必要です。


必要な手続き
オマーンの入国に必要な手続きは以下の通りです。

税関審査
税関審査では、わいせつな写真および雑誌、DVDは没収されます。大量に所持している場合は悪質だとみなされて罰金が科せられるので注意しましょう。酒類は1人2本まで持ち込み可能です。


e-Visaの取得
15日以上の滞在でオマーンに入国するためには、事前にe-Visaを取得する必要があります。e-Visaとは、オンライン査証のことです。申請手続きにはパスポートのコピーとパスポートサイズの証明写真が必要になります。


出国に必要な手続き

オマーン出国の際は、航空券やパスポートを出しやすい場所に入れ、余裕を持って空港に向かいましょう。

必要なもの
オマーンの出国に必要なものは以下の通りです。

航空券
まず、帰国するための航空券が必要です。航空会社に航空券とパスポートを渡して搭乗手続きを行いましょう。


パスポート
航空会社のカウンターで、パスポートを提示して飛行機の搭乗券を受け取ります。


Q&A

よくある質問

オマーンの治安は?
治安は比較的良好ですが、路上強盗・車上荒らしなどが発生しているので注意しましょう。
オマーン大使館の営業時間は?
申請・受領時間は9:30~11:30です。休館日は土日、両国祝祭日です。ただし、変更となる可能性があるため、大使館へ赴く前に最新情報を確認しておきましょう。
オマーンはどのような国ですか?
国土のほとんどが砂漠で、国民のうちインド・パキスタン系およびアフリカ系が約半数を占めます。公用語はアラビア語と英語で、宗教は85%がイスラム教を信仰しています。
オマーンにお酒を持ち込むことはできますか?
イスラム教徒による持ち込みは禁止ですが、非イスラム教徒で免税措置内であれば持ち込み可能です。
オマーンの休日は何曜日ですか?
主に金曜・土曜とされています。

Popular place

人気の渡航先

今後行く可能性が高い、
渡航先のワクチン情報をチェックしましょう。

ミクロネシア

マーシャル

ボスニア・ヘルツェゴビナ

Information

各国で流行している感染症

渡航先の近くで流行している、または、今後国内で発生するリスクのある感染症を予習しておきましょう。

マラリア

腸チフス

ヒトパピローマウイルス

Colum

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Reservation

海外渡航前には
ゆとりをもってワクチン接種を。

渡航先や目的によって予防接種の種類はさまざま。
複数回摂取が必要なワクチンも。
以下よりワクチンのご予約が可能です。

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