オランダ渡航前ワクチン（予防接種）や注意すべき感染症

オランダ渡航前の推奨ワクチン

北ヨーロッパの北西部に位置するオランダは、日本の九州とほぼ同じ国土面積の国です。オランダ渡航前に、接種が望ましいワクチンは、麻疹・風疹・水痘・新型コロナウイルス・インフルエンザの5種類です。
それぞれの感染経路や症状、ワクチン接種回数などについて解説します。

麻疹

感染経路	感染力が非常に高い麻疹は、麻疹ウイルスによって引き起こされる感染症です。感染経路は、空気感染や飛沫感染、接触感染によってヒトからヒトに感染します。
症状	10〜12日間の潜伏期間後は、咳や鼻水、発熱などの症状が初期段階です。数日後には、熱が下がった後に再び高熱と全身に広がる発疹が現れます。麻疹は、肺炎や脳炎などの合併症で死亡する危険性のある病です。
ワクチンについて	渡航前には、ワクチン接種するのが無難です。ワクチン接種は、2回接種することで抗体を作れます。ただし、2回目の接種は、1回目の4週間後、期間を空けての接種が必要です。

風疹

感染経路	風疹は、風疹ウイルスに感染して起こる感染症です。特徴としては、高い感染力を持っていて、成人感染の方が重症化する危険性があります。感染経路は、飛沫や接触などを介するヒトからヒトへの伝染です。
症状	風疹の潜伏期間は、症状の発症までに2〜3週間の間隔があります。症状は、発熱や発疹、リンパ節の腫れなどです。予後良好の場合は、1週間ほどでウイルスは排出されます。ただし、合併症となった場合には、高熱持続や血小板減少性紫斑病、急性脳炎などを引き起こす危険性もあるので注意が必要です。
ワクチンについて	2回のワクチン接種が必要な風疹は、1回目接種後に4週間の間隔を空けて2回目の接種が必要になるので計画的に渡航予定を立てましょう。

水痘

感染経路	一般的に「みずぼうそう」と呼ばれる水痘は、風疹よりも感染力が強い水痘帯状疱疹ウイルスによって感染する伝染性疾患です。感染経路は、麻疹や風疹と同じように空気感染や飛沫感染、接触感染などによって感染します。
症状	通常の症状の場合には、2週間程度の潜伏期間後全身に発疹が現れて発熱や倦怠感、掻痒感が伴う症状です。掻痒感を伴う発疹は、紅斑から丘疹、水疱を経てかさぶたの状態へと変化します。成人がかかった場合は、重症化する危険性もある病です。
ワクチンについて	ワクチン接種回数は2回で、1回目より4週間の間隔を空けて2回目の接種をする必要があります。

新型コロナウイルス感染症

感染経路	新型コロナウイルス感染症は、2023年4月16日時点で世界累計約690万人が亡くなった恐ろしいウイルス性感染症です。感染経路は、主に飛沫感染や接触感染です。
症状	新型コロナウイルスの症状としては、呼吸器症状や発熱、味覚障害などです。感染者の中には、無症状の患者もいます。基礎疾患などを持っている場合には、重症化する可能性のある病です。また、新型コロナウイルスは、ウイルスが消失した後に後遺症が発生する可能性もあります。後遺症の症状や回復期間は多岐にわたり、一定程度の症状が残存する可能性もあるのが現状です。
ワクチンについて	ワクチンは、1回目接種から3カ月間を空けて2回目の接種となります。

インフルエンザ

感染経路	インフルエンザとは、流行性のあるインフルエンザウイルスによる感染症です。感染経路は、ヒトからヒトへ感染し飛沫感染や接触感染で感染します。
症状	インフルエンザは、「一般的な風邪」とは違い重篤化する可能性の高い急性の病です。潜伏期間がほとんどないインフルエンザの症状は、頭痛や全身倦怠感、高熱などの症状が現れます。重篤になりやすい例としては、代謝疾患の方や慢性疾患の方、免疫力が低下している場合などです。
ワクチンについて	インフルエンザでの重症化を防ぐためには、渡航前のワクチン接種をおすすめします。抗体を作るためには、13歳以上は原則1回、13歳未満は2回接種が基本です。2回接種の場合、1回目接種から4週間後に2回目の接種が必要です。

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