ナウル渡航前ワクチン（予防接種）や注意すべき感染症

ナウル渡航前の推奨ワクチン

小さな島全体が国家であるナウルは、ミクロネシアに属している世界第三位の小国です。ナウルで接種が望ましいワクチンは、A型肝炎・麻疹・風疹・水痘・新型コロナウイルス・インフルエンザの6種類となります。

A型肝炎

感染経路	A型肝炎は、一過性の疾患でA型肝炎ウイルスによって起こる感染症です。A型肝炎は、発展途上国で蔓延しやすく衛生面が大きく影響します。A型肝炎の感染経路は、糞便から排出されたウイルスが食物を通じて口に入って感染する病です。その他の感染経路は、性交渉で感染する場合もあります。
症状	A型肝炎の潜伏期間は、個人差があり2〜6週間です。症状は、発熱や全身の倦怠感、吐き気、嘔吐などを引き起こします。
ワクチンについて	ワクチン接種で抗体を作りたい場合には、接種回数が3回必要です。1回目と2回目は、2〜3週間後に接種できます。ただし、3回目のワクチンは、1回目から6カ月程度の接種間隔が必要です。ワクチン接種を希望する場合には、半年以上前から渡航のスケジュールを組みましょう。

麻疹（はしか）

感染経路	麻疹は、麻疹ウイルスによる急性全身感染症です。麻疹ウイルスは、同じ部屋にいるだけでもすぐに感染してしまうほどの高い感染力を持っています。感染経路は、空気感染や飛沫感染、接触感染などヒトからヒトへの感染です。
症状	麻疹の免疫がない方は、ほとんどの場合発症します。初期症状は、10〜12日程度の潜伏期間後に発熱や咳、鼻水などの風邪に似た症状です。2〜3日後には、高熱と発疹の症状が現れます。
ワクチンについて	渡航前のワクチン接種は、抗体ができるのに2回の接種が必要です。接種間隔は、1回目から4週間後に2回目の接種となります。

風疹

感染経路	風疹は、風疹ウイルスによる急性の発疹性感染症です。感染力は、感染者1人から5～7人に同時に感染するほどの力があります。主な感染経路は、ヒトからヒトへの飛沫感染です。
症状	潜伏期間は2週間〜3週間程で、発症しない場合もあります。ただし、発症した場合は、発熱や発疹、リンパ節の腫れの後に合併症となって重症化する例もある病です。成人以上で発症した場合、高熱や関節痛、場合によっては脳炎や血小板減少性紫斑病を患う可能性もあります。
ワクチンについて	ナウルへの渡航前にワクチン接種で抗体を作りたい場合には、2回のワクチン接種が必要です。接種間隔は、1回目から4週間後に2回目のワクチン接種を受けることになります。

水痘

感染経路	水痘は、水痘帯状疱疹ウイルスによって引き起こされる急性の伝染性疾患です。一般的に水痘は「みずぼうそう」と呼ばれ、9歳以下の小児で発症が90％以上を占める病気です。空気感染や飛沫感染、接触感染などで拡大感染する水痘は、風疹よりも高い感染力を誇ります。
症状	成人が感染した場合、発熱や全身性の倦怠感が現れた後にかゆみを伴う全身性発疹へ移行します。発疹や水疱が現れた後、それがかさぶたとなっていくのが回復の兆しです。ただし、成人の場合には合併症を患って重篤となる場合もあるので注意しましょう。
ワクチンについて	渡航前のワクチン接種希望者は、抗体を作るのに2回のワクチン接種が必要です。1回目から4週間後に2回目のワクチン接種を行いましょう。

新型コロナウイルス感染症

感染経路	新型コロナウイルス感染症は、全世界で感染が拡大したコロナウイルスによる感染症です。感染経路は、空気感染や飛沫感染、接触感染でヒトからヒトへ移ります。
症状	症状としては、無症状や軽度の症状（呼吸器症状や高熱、下痢など）です。ただし、基礎疾患患者や高齢者の場合は、重篤になる場合もあるので注意しましょう。また、疲労感や倦怠感、嗅覚・味覚障害など後遺症が長期化する場合もあります。
ワクチンについて	ワクチン接種を渡航前に希望する方は、2回のワクチン接種が必要です。2回目のワクチンは、1回目より3カ月後となるので計画的に接種を行いましょう。

インフルエンザ

感染経路	インフルエンザは、インフルエンザウイルスによって感染する流行性のある気道感染症です。感染経路は飛沫感染と接触感染で、潜伏期間は1日〜3日と短い期間で発症します。
症状	症状としては、高熱（38℃以上）や全身倦怠感、上気道炎症状などです。インフルエンザは、急性脳炎や気管支喘息などを誘発して重篤となる場合もあります。
ワクチンについて	渡航前に予防接種を受けたい場合、13歳以上は原則1回、13歳未満は2回接種しましょう。2回目の接種は、1回目の予防接種から4週間後になります。

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