ナミビア渡航前の推奨ワクチン
ナミビア渡航前に接種を推奨しているワクチンは、A型肝炎、麻疹、風疹、水痘、新型コロナウイルス感染症、B型肝炎、腸チフス、破傷風などです。
- A型肝炎
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感染経路 A型肝炎は、A型肝炎ウイルスによる急性ウイルス性肝炎で、主な感染経路は食べ物や飲料による経口感染です。ナミビアを含むアフリカや、中南米に広く存在します。4週間の潜伏期間があり、帰国後に発症する可能性もあるため注意しましょう。 症状 発熱や全身のだるさ、食欲の低減などが主な症状で、黄疸や肝肥大などの症状も見られ、重症化すると1カ月以上の入院が必要になります。 ワクチンについて 特に1カ月以上など長期滞在をする方は、A型肝炎のワクチン接種を検討しましょう。ワクチンは2~4週間で2回接種し、6カ月以上滞在する予定があれば6カ月目にもう1回接種すれば、5年以上の効果が期待できます。
- 麻疹
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感染経路 麻疹ははしかとも呼ばれ、麻疹ウイルスによる急性のウイルス性発疹性の感染症です。感染力がとても強く、空気感染、飛沫感染、接触感染で人から人へ感染が伝播します。 症状 免疫がない人が感染すると高い割合で発症し、主な症状として発熱や咳、鼻汁、結膜充血、発疹などの症状が現れます。まれに肺炎や脳炎になることもあり、先進国でも0.1%の人が亡くなっている病気です。 ワクチンについて 感染力が強いためマスクや手洗いだけでの予防は難しく、ワクチンでの予防が有効です。また麻疹に感染した人に接触した場合でも、72時間以内のワクチン接種で発症を予防できる可能性もあります。麻疹を予防するためのワクチンは風疹との混合ワクチンで、1回の接種が通常です。しかし効果を高めたい場合は、27日あれば2回目を接種できます。
- 風疹
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感染経路 風疹は、風疹ウイルスによって引き起こされる急性の発疹性感染症です。1人から5~7人に感染し、高い感染力を持っているのが特徴です。 症状 主な症状は発熱、発疹、リンパ節の腫れですが、15~30%は症状が出ないケースもあります。ただし脳炎や血小板減少性紫斑病などの重篤な合併症を引き起こすこともあります。 ワクチンについて 風疹ワクチンとしては主に麻疹風疹混合ワクチンで、95%以上の人が免疫を獲得可能です。1回の接種でも効果がありますが、効果を高めたい場合は、27日空けて2回目を接種できます。
- 水痘
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感染経路 水痘は水痘帯状疱疹ウイルスによる感染症で、感染経路は空気感染、飛沫感染、接触感染です。いわゆる「みずぼうそう」のことで、潜伏期間は2週間程度とされています。 症状 発疹が現れる前に発熱があり、発疹は紅斑から水泡、膿疱、痂皮化して症状がおさまります。膿疱とは粘液が含まれる水疱で、痂皮化とはかさぶたになることです。 ワクチンについて 水痘のワクチンは乾燥弱毒生水痘ワクチンが使われていて、1回の接種で重度の水痘を予防できるといわれています。2回目のワクチンは、1回目の接種から28日以上の間隔を空けることで接種できます。
- 新型コロナウイルス感染症
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感染経路・症状 新型コロナウイルス感染症は、コロナウイルスの1種であるSARS-CoV-2および変異株による感染症です。咳やくしゃみ、会話によって生まれる飛沫やエアロゾルによって感染します。エアロゾルとは、飛沫よりも小さな水分を含んだ状態の粒子のことです。 ワクチンについて ワクチン接種後でも免疫ができるまでに1~2週間程度かかるとされているため、新型コロナウイルスに感染する可能性があります。また免疫がついても発症を確実に予防する効果はありません。ナミビアは対象ではありませんが、日本からの渡航者や日本人に対して入国制限措置が取られている国があります。
- B型肝炎
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感染経路 B型肝炎とは、B型肝炎ウイルス(HBV)の感染によるウイルス肝炎のことです。以前は、医療現場などで注射針に関する事故により、B型肝炎に感染した人の血液を介した感染が多くありました。現在では、B型肝炎の母親から生まれる新生児の感染が中心です。また感染している人の血液にB型肝炎ウイルスが多い場合は、体液を介して感染する場合もあります。現在では性交渉も主な感染原因とされています。 症状 全身の倦怠感や食欲不振、悪心、嘔吐などが初期症状として現れ、人によっては引き続いて黄疸が出るのが特長です。 ワクチンについて ワクチンは4週間空けて2回接種し、さらに20~24週間後に3回目を接種します。
- 腸チフス
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感染経路 腸チフスは、チフス菌による感染症です。チフス菌に汚染された食べ物や水などの経口摂取が感染経路です。 症状 感染後3週間は症状が出ませんが、その後発熱や発疹、便秘などの症状を引き起こします。重症化すると腸の出血や穿孔を起こし、合併症で亡くなることもある病気です。 ワクチンについて 日本で行われている腸チフスの予防接種は海外から輸入したワクチンです。扱っている医療機関が限られるため、事前に調べておきましょう。
- 破傷風
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感染経路 破傷風は、主に菌が傷口に入り込んで感染を起こす病気です。さまざまな神経に働きかけるため、初期症状は口が開きにくくなったり顎が疲れたりします。 症状 さらに歩行や排せつに障害をきたし、最後には全身の筋肉が硬くなって亡くなることもあるため、注意が必要です。 ワクチンについて ワクチンを接種すれば、免疫を獲得できると報告されています。万が一ナミビアでケガをしたときのために、接種を検討しましょう。破傷風ワクチンは定期予防接種に含まれているため、ほとんどの方に免疫がついています。破傷風ワクチンが含まれている三種混合ワクチンを、12歳の定期予防接種で受けていれば20代前半くらいまでは免疫があります。追加接種により約10年間免疫ができるため、ご自身の年齢に応じて接種を検討してください。
各種ワクチン金額相場
ワクチン名 | 相場価格/回 |
---|---|
A型肝炎ワクチン | 1万円前後/回 |
MR(麻疹・風疹の混合)ワクチン | 1万円前後/回 |
水痘・帯状疱疹ワクチン | 5,000〜1万円/回 |
新型コロナ(mRNA)ワクチン | 0円(令和6年4月以降は原則有料)/回 |
B型肝炎ワクチン | 5,000〜8,000円/回 |
腸チフスワクチン | 1万円前後/回 |
破傷風ワクチン | 3,000〜5,000円/回 |
当クリニックでは、A型肝炎ワクチン、MR(麻疹・風疹の混合)ワクチン、水痘・帯状疱疹ワクチン、新型コロナウイルス感染症ワクチン(mRNAワクチン)、B型肝炎ワクチン、インフルエンザワクチン、破傷風ワクチンを取り扱っています。
ナミビア渡航前ワクチン(予防接種)を
接種する時期と必要回数
病名 | ワクチンの種類 | 0日 | 1週間 | 2週間 | 3週間 | 4週間 | 8週間 | 3ヶ月 | 5ヶ月 | 6ヶ月 | 12ヶ月 | 18ヶ月 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
A型肝炎 | 不活化ワクチン | 初回 | 2回目 | 3回目 | ||||||||
麻疹・風疹(MR) | 生ワクチン | 初回 | 2回目 | |||||||||
水痘・帯状疱疹 | 生ワクチン | 初回 | 2回目 | |||||||||
新型コロナウイルス感染症 | mRNAワクチン | 初回 | 2回目 | |||||||||
B型肝炎 | 不活化ワクチン | 初回 | 2回目 | 3回目 | ||||||||
腸チフス | 不活化ワクチン | 初回 | ||||||||||
破傷風 | 不活化ワクチン | 初回 | 2回目 | 3回目(2回終了後 1年) |
病名 | ワクチンの種類 | ||
---|---|---|---|
A型肝炎 | 不活化ワクチン | ||
期間 | |||
0日 | 初回 | 1週間 | |
2週間 | 2回目 | 3週間 | 2回目 |
4週間 | 2回目 | 8週間 | |
3ヶ月 | 5ヶ月 | ||
6ヶ月 | 3回目 | 12ヶ月 | |
18ヶ月 | 24ヶ月 |
閉じる
病名 | ワクチンの種類 | ||
---|---|---|---|
麻疹・風疹(MR) | 生ワクチン | ||
期間 | |||
0日 | 初回 | 1週間 | |
2週間 | 3週間 | ||
4週間 | 2回目 | 8週間 | |
3ヶ月 | 5ヶ月 | ||
6ヶ月 | 12ヶ月 | ||
18ヶ月 | 24ヶ月 |
閉じる
病名 | ワクチンの種類 | ||
---|---|---|---|
水痘・帯状疱疹 | 生ワクチン | ||
期間 | |||
0日 | 初回 | 1週間 | |
2週間 | 3週間 | ||
4週間 | 2回目 | 8週間 | |
3ヶ月 | 5ヶ月 | ||
6ヶ月 | 12ヶ月 | ||
18ヶ月 | 24ヶ月 |
閉じる
病名 | ワクチンの種類 | ||
---|---|---|---|
新型コロナウイルス感染症 | mRNAワクチン | ||
期間 | |||
0日 | 初回 | 1週間 | |
2週間 | 3週間 | ||
4週間 | 8週間 | ||
3ヶ月 | 2回目 | 5ヶ月 | |
6ヶ月 | 12ヶ月 | ||
18ヶ月 | 24ヶ月 |
閉じる
病名 | ワクチンの種類 | ||
---|---|---|---|
B型肝炎 | 不活化ワクチン | ||
期間 | |||
0日 | 初回 | 1週間 | |
2週間 | 3週間 | ||
4週間 | 2回目 | 8週間 | |
3ヶ月 | 5ヶ月 | 3回目 | |
6ヶ月 | 3回目 | 12ヶ月 | |
18ヶ月 | 24ヶ月 |
閉じる
病名 | ワクチンの種類 | ||
---|---|---|---|
腸チフス | 不活化ワクチン | ||
期間 | |||
0日 | 初回 | 1週間 | |
2週間 | 3週間 | ||
4週間 | 8週間 | ||
3ヶ月 | 5ヶ月 | ||
6ヶ月 | 12ヶ月 | ||
18ヶ月 | 24ヶ月 |
閉じる
病名 | ワクチンの種類 | ||
---|---|---|---|
破傷風 | 不活化ワクチン | ||
期間 | |||
0日 | 初回 | 1週間 | |
2週間 | 3週間 | 2回目 | |
4週間 | 2回目 | 8週間 | 2回目 |
3ヶ月 | 5ヶ月 | ||
6ヶ月 | 12ヶ月 | 3回目(2回終了後 1年) | |
18ヶ月 | 3回目(2回終了後 1年) | 24ヶ月 |
閉じる
A型肝炎や破傷風など、3回目の接種が終了するまでに半年以上かかるものもあります。ナミビアに訪れる前にワクチン接種する場合は、計画的な接種が大切です。
ナミビアの基本情報
ナミビアはアフリカ大陸の西側、南アフリカ共和国の北に位置します。面積は82.4万平方キロメートルで、日本の約2.2倍です。さまざまな部族が存在するため、多様な言語が使われています。その他の基本情報はこのとおりです。
国名 | ナミビア共和国(Republic of Namibia) | 言語 | 英語(公用語)、アフリカーンス語、独語、その他部族語 |
---|---|---|---|
宗教 | キリスト教、伝統宗教 | 気候 | 雨期(12月頃~3月頃)と乾期(4月頃~11月頃)に分かれています。国土の大部分が砂漠のため、年間を通じて晴れが多く、昼間の気温は30度を超える日も多いです。 |
服装 | 砂漠では昼夜の気温差が大きく、朝晩は上着が必須です。日差しが強いため、日よけ対策も必要です。 | 通貨 | ナミビア・ドル |
チップの習慣 | ホテルでは1人あたり1米ドル | 文化 | 特有の文化を持つ民族が多く、それぞれ尊重し合い融合しています。近代化が進む都市部と伝統的な生活をしている地方があります。 |
時差情報 | -7時間(日本が7時間早い) | 治安情報 | ナミビア共和国 危険・スポット・広域情報 |
ナミビアの渡航情報
ナミビアに渡航する際、90日以内の観光目的ならビザの取得は免除されます。観光以外の目的の場合は、事前に駐日ナミビア大使館で申請しましょう。
ビザ情報 | 観光目的の滞在の場合は免除されます。観光目的以外は、短期滞在でも駐日ナミビア大使館で事前に取得する必要があります。 |
---|---|
パスポートの必要有効残存期間 | 6カ月以上必要です。またパスポートの未使用ビザページが、3ページ以上残っている必要があります。 |
入国カードの記入について | ナミビア国内で滞在中に支出する予定の金額を記入する必要があります。 |
入国に必要な手続き
ナミビアに入国する際に必要な手続きは、ビザ申請、入国審査、税関検査です。
必要なもの
ナミビア入国に必要なものは以下のとおりです。
航空券
日本からナミビアまでの航空券が必要です。直行便はありませんので、事前にどこの国を経由するか調べておきましょう。
パスポート
ナミビア入国時点で、6カ月の残存期間が必要です。またパスポートの未使用のビザページが3ページ以上必要です。
必要な手続き
ナミビア入国に必要な手続きは以下のとおりです。
ビザ申請
商用やボランティアなど、観光以外の目的でナミビアに入国する場合は、事前に駐日ナミビア大使館でビザを申請しなければいけません。観光目的とする入国の場合、ビザは免除されます。
入国審査
ナミビアに入国するときは、入国管理係員によりパスポートに入国許可のスタンプが押されます。最大90日間の滞在を許可する許可証で、最初の入国から1年間で合計90日滞在できます。
税関検査
入国審査の際、ナミビア滞在中に使う予定の金額を入国カードに記入しなければいけません。外貨の持ち込みに制限はありませんが到着時に税関に申告した明細を保管しておく必要があります。
出国に必要な手続き
ナミビアから出国する際に、必要な手続きは以下のとおりです。
必要なもの
ナミビア出国に必要なものは、航空券とパスポートです。
航空券
ナミビアから日本までの航空券が必要です。直行便はないため、事前にどこの国を経由するか調べておきましょう。
パスポート
ナミビアから出国する際には、パスポートが必要です。
必要な手続き
ナミビアから出国する際に、必要な手続きは以下のとおりです。
税関検査
現地通貨を持ち出す場合、到着時に入手した明細や両替所の利用明細があれば同額まで持ち出せます。ただし南アフリカを含むナミビア国外では、ナミビアドルは使用できません。両替もできないため、アメリカドルやユーロなどに両替してください。
Visit Japan Webの準備
Visit Japan Webに事前に登録しておくことで、日本へ上陸した際の手続きをスムーズにすすめられます。登録完了時に発行されるQRコードを入国審査官へ提示するだけで、審査を進められます。
Q&A
よくある質問
- 南アフリカで推奨されているワクチンは?
- 成人の場合は、A型肝炎、B型肝炎、破傷風、腸チフスなどです。子どもは、日本で受けられる予防接種は全て受けましょう。
- 現地でもワクチン接種は可能ですか?
- ナミビアでもB型肝炎や黄熱病の接種、動物に噛まれたりした際の狂犬病や破傷風の追加接種が可能です。腸チフスワクチンについては、国内の在庫が不安定なため、渡航前に日本で接種してくるのがおすすめです。
- マラリアに罹患する可能性は高いですか?
- 近隣国と比べると低いですが、雨期の北部地域では注意が必要です。都市部では感染リスクは低いです。
- アフリカの他の国を経由して入国する際に気をつけることはありますか?
- 黄熱ワクチン接種証明書が必要な場合があります。
- ナミビアの治安は?
- 場所によって、麻薬や銃器の違法取引などが行われている地域があります。また北部では不発弾や地雷なども発見されており、外務省の海外安全ホームページでは、「レベル1:十分注意」とされています。
Popular place
人気の渡航先
今後行く可能性が高い、
渡航先のワクチン情報をチェックしましょう。
Information
各国で流行している感染症
渡航先の近くで流行している、または、今後国内で発生するリスクのある感染症を予習しておきましょう。
Colum
お役立ちコラム
Reservation
海外渡航前には
ゆとりをもってワクチン接種を。
渡航先や目的によって予防接種の種類はさまざま。
複数回摂取が必要なワクチンも。
以下よりワクチンのご予約が可能です。