モロッコ渡航前の推奨ワクチン
モロッコへの渡航前には、A型肝炎、麻疹、風疹、水痘、新型コロナウイルス、インフルエンザなどのワクチン接種が推奨されています。
- A型肝炎
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感染経路 A型肝炎ウイルスは、主に糞便を介して感染するウイルスです。感染すると、発熱、倦怠感、食欲不振、吐き気、嘔吐などの症状が現れます。 症状 数日後には、黄疸と呼ばれる皮膚や白目が黄色くなる症状が出ることもあります。 ワクチンについて 感染予防には、ワクチン接種が有効です。ワクチンは2~4週間の間隔で2回接種し、約半年後に3回目の接種を行うことで、約5年間の免疫効果が期待できます。
- 麻疹
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感染経路 麻疹(はしか)は、空気中の微粒子や直接的な接触により伝播する、非常に感染力が高い病気です。 症状 感染してから約10日で風邪のような症状が始まり、次第に高熱や皮膚の発疹が現れます。この病気は、肺炎や中耳炎などの合併症を引き起こすリスクがあり、先進国における死亡リスクも1,000人に1人の割合で報告されています。 ワクチンについて 免疫力が低い、またはワクチン未接種の人々には、2回のワクチン接種が勧められており、接種間隔は4週間とされています。
- 風疹
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感染経路 一般に「三日はしか」とも呼ばれている風疹は、発熱、発疹、リンパ節の腫れといった症状を引き起こす高感染性の急性発疹性疾患です。 症状 この病気は、脳炎や血小板減少性紫斑病などの重篤な合併症をもたらすことがあります。特に、妊娠初期に風疹に感染した女性は、先天性の障害を持つ子供を出産するリスクが高まります。 ワクチンについて ワクチン接種の履歴を確認し、必要に応じて2回の接種を4週間の間隔で受けることが推奨されます。
- 水痘
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感染経路 水痘(みずぼうそう)は、空気や飛沫、接触を通じて広がる発疹性感染症です。 症状 感染後約2週間程度の潜伏期間を経て全身に発疹が出現し、発熱や倦怠感を伴います。小児では症状の軽いことが多い反面、成人で発症した場合は症状が重篤になる可能性があります。 ワクチンについて 免疫状態が不明または不十分な場合、ワクチン接種が推奨されます。ワクチンは2回の接種で、その間隔は4週間です。
- 新型コロナウイルス感染症
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感染経路 新型コロナウイルス感染症は、咳やくしゃみ、会話などをする際に口や鼻から排出される飛沫やエアロゾルを吸い込んだり、感染者の目、鼻、口に直接触れたりすることで感染します。 ワクチンについて 持病を有する場合や重症化する恐れがある場合には、あらかじめワクチン接種を受けることが必要です。初回接種後3カ月が経過すれば、追加の接種を受けることが可能です。
- インフルエンザ
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感染経路 日本では通常、12月から3月の間に流行し、特に1月末から3月初めにかけて最も多くの人が感染します。 症状 風邪の一般的な症状に加えて、38℃以上の高熱、頭痛、関節痛、筋肉痛、全身の倦怠感などの症状が急に現れるのがインフルエンザの特徴です。高齢者や免疫力が低い人は、二次的な肺炎を伴うなど重症化するおそれがあります。 ワクチンについて 12月半ばまでに予防接種を受けることが推奨されます。
各種ワクチン金額相場
感染症を予防するための各種ワクチンの接種料金の相場は以下のとおりです。
ワクチン名 | 相場価格/回 |
---|---|
A型肝炎ワクチン | 1万円前後/回 |
MR(麻疹・風疹の混合)ワクチン | 1万円前後/回 |
水痘・帯状疱疹ワクチン | 5,000円〜1万円/回 |
新型コロナ(mRNA)ワクチン | 0円(令和6年4月以降は原則有料)/回 |
インフルエンザワクチン | 3,000〜5,000円/回 |
当クリニックでは、A型肝炎ワクチン、MR(麻疹・風疹の混合)ワクチン、水痘・帯状疱疹ワクチン、新型コロナウイルス感染症ワクチン(mRNAワクチン)を取り扱っております。
モロッコ渡航前ワクチン(予防接種)を
接種する時期と必要回数
病名 | ワクチンの種類 | 0日 | 1週間 | 2週間 | 3週間 | 4週間 | 8週間 | 3ヶ月 | 5ヶ月 | 6ヶ月 | 12ヶ月 | 18ヶ月 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
A型肝炎 | 不活化ワクチン | 1回目 | 2回目 | 3回目 | ||||||||
MR | 生ワクチン | 1回目 | 2回目 | |||||||||
水痘・ 帯状疱疹炎 | 生ワクチン | 1回目 | 2回目 | |||||||||
新型コロナウイルス感染症 | mRNAワクチン | 1回目 | 2回目 | |||||||||
インフルエンザ | 不活化ワクチン | 1回目 | 2回目 |
病名 | ワクチンの種類 | ||
---|---|---|---|
A型肝炎 | 不活化ワクチン | ||
期間 | |||
0日 | 1回目 | 1週間 | |
2週間 | 2回目 | 3週間 | 2回目 |
4週間 | 2回目 | 8週間 | |
3ヶ月 | 5ヶ月 | ||
6ヶ月 | 3回目 | 12ヶ月 | |
18ヶ月 | 24ヶ月 |
閉じる
病名 | ワクチンの種類 | ||
---|---|---|---|
麻疹・風疹 | 生ワクチン | ||
期間 | |||
0日 | 1回目 | 1週間 | |
2週間 | 3週間 | ||
4週間 | 2回目 | 8週間 | |
3ヶ月 | 5ヶ月 | ||
6ヶ月 | 12ヶ月 | ||
18ヶ月 | 24ヶ月 |
閉じる
病名 | ワクチンの種類 | ||
---|---|---|---|
水痘・ 帯状疱疹 | 生ワクチン | ||
期間 | |||
0日 | 1回目 | 1週間 | |
2週間 | 3週間 | ||
4週間 | 2回目 | 8週間 | |
3ヶ月 | 5ヶ月 | ||
6ヶ月 | 12ヶ月 | ||
18ヶ月 | 24ヶ月 |
閉じる
病名 | ワクチンの種類 | ||
---|---|---|---|
新型コロナウイルス感染症 | mRNAワクチン | ||
期間 | |||
0日 | 1回目 | 1週間 | |
2週間 | 3週間 | ||
4週間 | 8週間 | ||
3ヶ月 | 2回目 | 5ヶ月 | |
6ヶ月 | 12ヶ月 | ||
18ヶ月 | 24ヶ月 |
閉じる
病名 | ワクチンの種類 | ||
---|---|---|---|
インフルエンザ | 不活化ワクチン | ||
期間 | |||
0日 | 1回目 | 1週間 | |
2週間 | 3週間 | ||
4週間 | 2回目 | 8週間 | |
3ヶ月 | 5ヶ月 | ||
6ヶ月 | 12ヶ月 | ||
18ヶ月 | 24ヶ月 |
閉じる
モロッコの基本情報
ジブラルタル海峡を渡ればすぐそこはスペインであり、ヨーロッパとアラビアの雰囲気が混在したエキゾチックな国がモロッコです。古代ローマの遺跡や神秘的なサハラ砂漠、西に向かえば大西洋が広がり、地域によって街の風景は大きく異なります。北アフリカに位置するモロッコの文化や気候などの基本情報は、このとおりです。
国名 | モロッコ王国(Kingdom of Morocco) | 言語 | アラビア語(公用語)、ベルベル語(公用語)、フランス語 |
---|---|---|---|
宗教 | イスラム教(国教)スンニ派がほとんど | 気候 | 北西部は地中海性、東部は大陸性、内陸部は砂漠性と、おもに3つの気候区分が存在します |
服装 | ・春は4月から暖かくなりますが、朝夕や北部では冷え込むため、ジャケットが必要です。 ・夏は6~8月で、内陸部や砂漠地帯では気温が50度に達することもある一方、山間部や砂漠地帯の夜間は冷え込みます。 ・秋の日差しは穏やかですが、気温の変動が大きいためやや厚手のジャケットが必要です。 ・冬の日中の気温は20度前後ですが、朝夕は氷点下近くになるため、セーターや厚手のジャケットで重ね着するのが適しています。 |
通貨 | モロッコ・ディルハム(MAD) |
チップの習慣 | サービス内容により10~15%、毎朝枕元に置くピローチップは1米ドル程度 | 文化 | ラマダン(イスラム教の信仰に基づく断食の期間)の時期になると、断食を行いレストランも日中は閉めるところが多くなるため、渡航の際は事前に確認しておきましょう。 |
時差情報 | -8時間 | 治安情報 | モロッコ 危険・スポット・広域情報 |
モロッコの渡航情報
モロッコへの直行便はなく、一般的には中東やヨーロッパの主要都市を経由してモロッコに入国します。90日以内の滞在の場合はビザは不要ですが、入国時にはパスポートの有効期間が3カ月以上残っている必要があります。出発前にパスポートの有効期間を確認しておきましょう。
ビザ情報 | 90日以内の短期滞在であれば不要です。 |
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パスポートの必要有効残存期間 | モロッコへの入国時には、パスポートが滞在予定期間終了時まで有効であることが必要です。 |
入国カードの記入について | 必要です。 |
入国に必要な手続き
モロッコに入国する際に必要な手続きは、基本的に入国審査と関税検査の2つです。
必要なもの
モロッコ入国に必要なものは以下のとおりです。
航空券
モロッコと日本間の航空券の購入が必要です。航空券は、旅行会社や専門会社を介して手配します。
パスポート
モロッコへの入国には、滞在予定期間終了時まで有効なパスポートが必要です。パスポートの有効期限が入国後90日以内に満了する場合、入国を拒否される可能性があるため、新しいパスポートに更新してから渡航しましょう。また、パスポートの査証欄には最低1ページの空白ページが必要です。残りのページ数を確認しておきましょう。
必要な手続き
モロッコ入国に必要な手続きは以下のとおりです。
入国審査
初回入国時に際しては、パスポートに入国番号(通常は6桁の数字と2文字のアルファベット)が記入されます。この番号はホテルの宿泊時や出国時に必要となるため、入国審査後は必ず確認しておきましょう。
税関検査
税関申告書の提出は不要のため、免税範囲内であればスムーズに通過できます。
出国に必要な手続き
一般的にチェックインは出発の2時間前から始まるため、余裕を持って空港に到着するようにし、残ったディルハムの再両替を忘れずに行っておきましょう。
必要なもの
モロッコ出国に必要なものは以下のとおりです。
航空券
カウンターで、帰路に利用する航空券とパスポートを渡し、飛行機の搭乗券を受け取ります。
パスポート
航空会社のカウンターで、搭乗券を受け取る際に、パスポートを提示します。
必要な手続き
モロッコ出国に必要な手続きは以下のとおりです。
搭乗手続き
チェックインカウンターの列に並び、搭乗手続きに臨みます。航空券とパスポートを提出し、荷物を預けて搭乗券を受け取ります。その後、係員に搭乗券を見せてセキュリティチェックを通過します。
出国審査
パスポートと搭乗券を係員に提示し審査を通過します。空港の免税店での支払いはユーロまたはUSドルに限られるため、事前に両替を済ませておきましょう。
Visit Japan Webの準備
日本への入国時に税関申告、入国審査、および検疫手続きをオンラインで行えるサービスです。事前にウェブサイトで税関申告情報を登録しておき、日本到着後は電子申告端末にQRコードを提示するだけで申告が完了します。
Q&A
よくある質問
- モロッコ入国時に義務化されているワクチン接種はありますか?
- ワクチンの接種証明や隔離などの要件はありません。
- モロッコでの予防接種について、どこに掲載されていますか?
- 厚生労働省のホームページで、推奨されているワクチンの種類が確認できます。また外務省のホームページでは、現地でのワクチン接種に関する情報が掲載されています。
- モロッコの医療事情はどうですか?
- 大都市で邦人がアクセスしやすい医療施設は、私立の総合病院や診療所です。これらの施設の診療や設備の質は決して低くはありませんが、医療サービスのレベルが低い可能性もあります。地方都市では、信頼できる医療施設を見つけるのは困難です。医療費は高額になることが多いため、旅行前に海外旅行保険に加入することをおすすめします。
- モロッコでかかりやすい病気について教えてください?
- レストランの氷やサラダ、路上販売の食品は食中毒を引き起こす可能性が高いため注意が必要です。また飲み水は、ミネラルウォーターだけにしましょう。食事からA型肝炎、腸チフス、赤痢アメーバに感染することや、性行為や刺青、ピアスからB型肝炎、咳から結核に感染する可能性もあります。また、イヌやネコ、コウモリなどの動物に噛まれたり、引っ掻かれたりすると狂犬病に感染する可能性があります。日本語で話せる医療施設は存在せず、英語を話せるのは一部の医師だけであり、検査や治療を受ける前に医療費の前払いを求められる可能性もあるため注意が必要です。
- モロッコでのマナーは?
- モロッコはイスラム教の教えを尊重する国民が多く、左手は不浄とされるため握手や食事には使用しないのが一般的です。また、モロッコではイスラム文化に基づいた服装が推奨されており、特に女性は肌の露出を避けるような服装を心掛けましょう。
Popular place
人気の渡航先
今後行く可能性が高い、
渡航先のワクチン情報をチェックしましょう。
Information
各国で流行している感染症
渡航先の近くで流行している、または、今後国内で発生するリスクのある感染症を予習しておきましょう。
Colum
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Reservation
海外渡航前には
ゆとりをもってワクチン接種を。
渡航先や目的によって予防接種の種類はさまざま。
複数回摂取が必要なワクチンも。
以下よりワクチンのご予約が可能です。