リヒテンシュタイン渡航前の推奨ワクチン

リヒテンシュタインは人口約4万人の国で、精密機器や化学製品の輸出を主要産業としています。リヒテンシュタインの渡航にあたって推奨されているワクチンは主に麻疹、風疹、水痘、破傷風、インフルエンザ、新型コロナウイルスの6種類です。

麻疹
感染経路 感染経路は空気感染、飛沫感染、接触感染であり、手洗いうがい、マスクのみでは感染予防として不十分とされています。
症状 麻疹は感染力の強さが特徴で、免疫を持っていない人が感染すると高確率で発症すると言われています。
ワクチンについて 効果的な予防法はMR(麻疹・風疹の混合)ワクチンの接種であり、1度の接種で95%の人が、2度目の接種でほぼ全ての人が免疫を獲得できます。主な症状は高熱、発疹が挙げられますが、肺炎や中耳炎を合併することもあるので注意が必要な感染症です。
風疹
感染経路 風疹もまた感染力の強いウイルスであり、1人の患者が5〜7人にうつすと言われています。主な感染経路は飛沫感染、接触感染です。
症状 発症するとリンパ節の腫れや発熱、発疹が現れますが、症状が現れない人もいます。一方で重症化すると重篤な合併症に発展してしまうなど、油断できない感染症です。さらに恐ろしいのは、風疹に対する免疫が不十分な妊娠20週頃までの女性が風疹ウイルスに感染すると、眼や心臓、耳などに障害を持つ(先天性風疹症候群)子どもが出生する可能性があることです。
ワクチンについて 妊娠中の方はMR(麻疹・風疹の混合)ワクチンを接種することはできません。
水痘
感染経路 水痘は一度かかると終生免疫を獲得できるウイルス性の感染症です。「みずぼうそう」と呼ばれることもあり、飛沫感染、空気感染、接触感染により感染します。
症状 38度以上の高熱と水疱(水ぶくれ)、発疹が特徴的な症状ですが、紅斑、丘疹、水疱、痂皮(かさぶた)などの段階を経て回復へと向かいます。効果的な予防方法はワクチンの接種とされています。
ワクチンについて 水痘患者に接触した場合でも、3日以内にワクチンを接種すれば80~90%の確率で発病を予防でき、家族内感染や施設内感染の防止にも有効とされています。
破傷風
感染経路 破傷風は世界中の土の中に生息する破傷風菌によって引き起こされる感染症であり、この破傷風菌が傷口から侵入することで感染します。人から人への感染はありません。
症状 症状は筋のけいれんや硬直、開口障害、後弓反張(体が弓のように反ってしまう)です。重症化すると呼吸ができなくなり死に至ることもあります。致死率は30%とされており、注意が必要な感染症です。
ワクチンについて 染予防にはワクチンの接種が効果的で、ワクチン接種により、ほぼ全ての人が十分な抗体を獲得できるとされています。
新型コロナウイルス感染症
感染経路 新型コロナウイルスは世界中で入国の水際対策が施された感染症ですが、今では多くの国で免除されています。感染経路は主に飛沫感染とされていますが、ウイルスが空気中に滞在することから感染者と同じ空間にいなくても感染する可能性があります。そのため、室内の換気が大切です。
症状 症状は疲労感、嗅覚障害、味覚障害、筋肉痛、咳、動悸などさまざまで、高齢者や基礎疾患を持つ患者は重症化のリスクが高まります。
ワクチンについて ワクチンを接種後しても感染する可能性はありますが、免疫を獲得できるため、重症化予防効果が得られるとされています。
インフルエンザ
感染経路 インフルエンザは非常に強い感染力を持ち、世界中で流行が見られる感染症です。主な感染経路は感染者のくしゃみや咳による飛沫感染です。
症状 38℃以上の高熱や頭痛、関節痛、筋肉痛、全身倦怠感が急速に現れることが特徴です。通常1週間程度で快復しますが、高齢者や臓器に慢性疾患を持つ患者は入院しなければならなくなるだけでなく、命に関わる可能性もあります。
ワクチンについて 手洗いうがい、マスクに加え、効果的な予防法はインフルエンザワクチンの接種です。しかし、この免疫は時間の経過とともに低下していきますので、流行の時期に合わせて接種が必要です。

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各種ワクチン金額相場

ワクチン名 相場価格/回
MR(麻疹・風疹の混合)ワクチン 1万円前後/回
水痘・帯状疱疹ワクチン 5,000〜1万円/回
破傷風ワクチン 3,000〜5,000円/回
新型コロナ(mRNA)ワクチン 0円(令和6年4月以降は原則有料)/回
インフルエンザワクチン 3,000〜5,000円/回

リヒテンシュタイン渡航前ワクチン(予防接種)を
接種する時期と必要回数

病名 ワクチンの種類 0日 1週間 2週間 3週間 4週間 8週間 3ヶ月 5ヶ月 6ヶ月 12ヶ月 18ヶ月
麻疹・風疹(MR) 生ワクチン 初回 2回目
水痘・帯状疱疹 生ワクチン 初回 2回目
破傷風 不活化ワクチン 初回 2回目 3回目(2回終了後 1年~1年半)
新型コロナウイルス感染症 mRNAワクチン 初回 2回目
インフルエンザ 不活化ワクチン 初回 2回目
病名 ワクチンの種類
麻疹・風疹(MR) 生ワクチン
期間
0日 初回 1週間
2週間 3週間
4週間 2回目 8週間
3ヶ月 5ヶ月
6ヶ月 12ヶ月
18ヶ月 24ヶ月
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病名 ワクチンの種類
水痘・帯状疱疹 生ワクチン
期間
0日 初回 1週間
2週間 3週間
4週間 2回目 8週間
3ヶ月 5ヶ月
6ヶ月 12ヶ月
18ヶ月 24ヶ月
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病名 ワクチンの種類
破傷風 不活化ワクチン
期間
0日 初回 1週間
2週間 3週間 2回目
4週間 2回目 8週間 2回目
3ヶ月 5ヶ月
12~18ヶ月 3回目(2回終了後 1年~1年半)
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病名 ワクチンの種類
新型コロナウイルス感染症 mRNAワクチン
期間
0日 初回 1週間
2週間 3週間
4週間 8週間
3ヶ月 2回目 5ヶ月
6ヶ月 12ヶ月
18ヶ月 24ヶ月
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病名 ワクチンの種類
インフルエンザ 不活化ワクチン
期間
0日 初回 1週間
2週間 3週間
4週間 2回目 8週間
3ヶ月 5ヶ月
6ヶ月 12ヶ月
18ヶ月 24ヶ月
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本記事で紹介しているワクチンはすべて、複数回の接種が必要です。接種間隔もさまざまですので、渡航が決まっている場合は計画的に接種を進めるようにしましょう。

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リヒテンシュタインの基本情報

ヨーロッパで4番目、世界で6番目に小さいリヒテンシュタインですが、ここでは渡航に役立つ基本情報を以下の表にまとめましたので、参考にしてみてください。

国名 リヒテンシュタイン公国(Principality of Liechtenstein) 言語 ドイツ語
宗教 カトリック約79.9%、プロテスタント約8.5%、イスラム教約5.4%

気候 5〜9月の平均最高気温:23℃/平均最低気温:14℃
11〜3月の平均最高気温:7℃未満/平均最低気温:-3℃

服装 ・夏は湿度が高くも過ごしやすい気温のため、薄手の服装でも問題ありませんが、夜は冷えるのでセーターなどがあるとよいでしょう
・冬場は寒く降雪も多いため、きちんとした防寒対策が必要です

通貨 スイス・フラン
チップの習慣 料金はサービス料込みの金額なので基本的にチップは不要です 文化 ・公用語はドイツ語ですが、正確にはスイスドイツ語となります
・観光の際は英語が使えれば問題ありません

時差情報 −8時間(日本の方が8時間進んでいます) 治安情報 リヒテンシュタイン 危険・スポット・広域情報

リヒテンシュタインの渡航情報

ビザ情報 観光目的の場合は90日以内であれば不要です
パスポートの必要有効残存期間 出国予定日から3カ月以上が必要です
入国カードの記入について 不要です

入国に必要な手続き

リヒテンシュタインはシェンゲン協定加盟国です。そのため、シェンゲン協定内の最初に到着する国で入国審査を行います。その後、シェンゲン協定内での移動には原則入国審査が行われません。

必要なもの
リヒテンシュタインへの入国で必要なものは以下のとおりです。

航空券
日本からリヒテンシュタインへの航空券が必要です。事前に航空会社や旅行会社で手配するようにしましょう。


パスポート
有効期間がシェンゲン加盟国からの出国予定日から3カ月以上残っており,10年以内に発効されたパスポートを所持している必要があります。


必要な手続き
リヒテンシュタインへの入国で必要な手続きは以下のとおりです。

入国審査
入国時にパスポートを提出します。シェンゲン協定内で最初に到着した国でスタンプが押されます。リヒテンシュタインからシェンゲン協定内の国に移動する際は、国をまたいでも原則入国審査はありません。もちろん、シェンゲン協定加盟国から非加盟国へ移動する際は入国審査が必要なので注意しましょう。


税関手続き
申告が必要なものがある場合は自己申告となります。また、シェンゲン協定内では最初に到着した国で入国審査を行いますが、税関は目的地で行います。1万スイス・フラン相当額以上を持ち込む場合は、申告が必要です。また、肉・魚製品、乳製品、野菜、銃器、違法薬物などの持ち込みは禁止されています。


出国に必要な手続き

出国時の手続きには時間の締め切りがあります。搭乗手続きは余裕を持って済ませるようにしましょう

必要なもの
リヒテンシュタインを出国する際に必要なものは以下のとおりです。

航空券
搭乗券の受け取りに必要です。航空会社の受付カウンターにて提示し、搭乗券を受け取ります。


パスポート
出国手続きの際に必要になります。シェンゲン協定内の国への出国には原則スタンプが必要ありませんが、シェンゲン協定外の国へ行く場合はスタンプが押されているかしっかりと確認してください。このスタンプがないと、不法入国、不法滞在を疑われてしまう可能性があります。


必要な手続き
リヒテンシュタインを出国する際に必要な手続きは以下のとおりです。

出国審査
パスポートや航空券の提出、手荷物検査を済ませて搭乗口へ向かいます。出国カードの記入は不要です。


税関手続き
税関検査は目的地で行います。帰国時に申告事項がある場合は、日本に到着後、手続きを進めます。


Q&A

よくある質問

リヒテンシュタインの治安は?
旅行者が多いことから、国境を越える移動などの際に詐欺などの一般犯罪が発生していますが、比較的治安が良いとされています。荷物から目を離さない、ホテルであっても見知らぬ訪問者に対して安易にドアを開けないなど、基本的な用心は怠らないようにしましょう。
滞在可能期間を調べると出てくる「あらゆる180日の期間内で最大90日間」とは?
「あらゆる180日の期間内で最大90日間」とは、シェンゲン協定内の国に90日間滞在した場合、その後90日はシェンゲン協定内に滞在できないという意味です。また、一度の滞在が90日未満であったとしても、過去の180日間に遡っての算出となりますので、頻繁に国境をまたぐ場合には注意が必要です。
滞在中の緊急連絡先は?
緊急時の連絡先は以下のとおりです。

・警察:117
・消防署:118
・救急車:144
・在スイス日本国大使館(リヒテンシュタインを兼轄):(国番号41)31-300-22-22
リヒテンシュタインの新型コロナウイルスにおける水際対策はどうなっていますか?
2022年5月2日以降、新型コロナウイルスに関わる入国制限は解除されています。2023年4月29日以降、全ての入国者に対して、「出国前72時間以内に受けた検査の陰性証明書」および「ワクチンの接種証明書(3回)」のいずれの提出も求められません。
リヒテンシュタインの水道水は飲めますか?
水道水は安全に利用できます。しかし、硬水のため、生で飲み水として利用する場合はミネラルウォーターが無難です。

Popular place

人気の渡航先

今後行く可能性が高い、
渡航先のワクチン情報をチェックしましょう。

ミクロネシア

マーシャル

ボスニア・ヘルツェゴビナ

Information

各国で流行している感染症

渡航先の近くで流行している、または、今後国内で発生するリスクのある感染症を予習しておきましょう。

マラリア

腸チフス

ヒトパピローマウイルス

Colum

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Reservation

海外渡航前には
ゆとりをもってワクチン接種を。

渡航先や目的によって予防接種の種類はさまざま。
複数回摂取が必要なワクチンも。
以下よりワクチンのご予約が可能です。

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