ラオス渡航前の推奨ワクチン

ラオスは後発開発途上国のため、医療水準が近隣諸国と比較しても低く、感染症や病気などの対策が必要とされています。推奨ワクチンや現地情報を把握し、事前に備えておくと良いでしょう。ラオスに渡航する前に接種することが推奨されるワクチンは、麻疹・風疹・A型肝炎・水痘・インフルエンザ・新型コロナウイルスの6種類です。

麻疹
感染経路 麻疹(はしか)は、空気・飛沫・接触感染によって広がる、強い感染力を持つ感染症です。
症状 感染すると、約10日後から咳、鼻水、発熱などが現れ、2〜3日続きます。その後39℃以上の高熱と発疹が見られます。合併症として、中耳炎や脳炎を引き起こす恐れもあり、死亡率は1,000人に1人と言われています。
ワクチンについて 一度感染すると生涯にわたって免疫がつくとされていますが、事前にワクチン接種をするのがおすすめです。ワクチン接種は2回で、4週間の間隔をあける必要があるため、計画的に受けましょう
風疹
感染経路 風疹は、飛沫によって1人の患者からその場にいる5〜7人が感染するほど、強い感染力があります。
症状 無症状の人もいれば、高熱や発疹、関節痛などの症状が見られる人、脳炎や血小板減少性紫斑病などの合併症を引き起こす人もいるため、ワクチンでの対策が必要です。
ワクチンについて ワクチンは2回に分けて接種しますが、4週間の間隔をあける必要があります。風疹と麻疹の混合ワクチンもあるため、病院で接種の相談をすると良いでしょう。
A型肝炎
感染経路 A型肝炎は、排泄物に含まれるウイルスで汚染された水や食品から感染するリスクがあります。衛生環境や飲用水に心配がある国で感染しやすいです。
症状 潜伏期間は2〜7週間と長く、発熱、倦怠感、嘔吐、食欲不振、黄疸などの症状が見られます。
ワクチンについて ワクチンは2回に分けて接種し、2〜4週間の間隔をあけますが、1回目から6カ月後に3回目を接種すると、約5年間効果が続くとされています。
水痘
感染経路 水痘(みずぼうそう)は、空気・飛沫・接触感染によって罹患し、約2週間の潜伏期間があります。
症状 発疹や水・膿が含まれる水疱が現れ、かさぶたになって治癒する病気です。
ワクチンについて ワクチン接種は2回で、13歳以上であれば4週間あけて2回目を接種します。すでに水痘になった経験がある人は、免疫力を獲得しているとされており、ワクチン接種は受けなくても良いでしょう。
インフルエンザ
感染経路 インフルエンザは飛沫、接触によって感染し、1〜4日程度の潜伏期間があります。
症状 38℃以上の高熱や頭痛、倦怠感、筋肉痛など、強い風邪症状が特徴です。流行時は人混みを避け、マスク着用や手洗いうがいなどを徹底する必要があります。
ワクチンについて ワクチンは原則として13歳以上が1回接種、13歳未満が2回接種で、2回接種の場合4週間あける必要があります。
新型コロナウイルス感染症
感染経路 新型コロナウイルス感染症は、飛沫、接触などの経路で感染し、潜伏期間は1〜14日とされています。
感染経路 無症状者もいれば、呼吸器症状、倦怠感、発熱などの症状が1週間程度続く人もいます。持病がある人は、呼吸困難や肺炎など重篤な症状を引き起こす恐れがあります。
ワクチンについて ワクチンは1回目接種以降、3カ月以上の間隔をあけると、2回目の接種を受けられます。

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各種ワクチン金額相場

ラオスへ渡航する際に、推奨されるワクチンの金額相場は次のとおりです。

ワクチン名 相場価格/回
MR(麻疹・風疹の混合)ワクチン 1万円前後/回
A型肝炎ワクチン 1万円前後/回
水痘・帯状疱疹ワクチン 5,000〜1万円/回
インフルエンザワクチン 3,000〜5,000円/回
新型コロナ(mRNA)ワクチン 0円(令和6年4月以降は原則有料)/回

当クリニックでは、MR(麻疹・風疹の混合)ワクチン、水痘・帯状疱疹ワクチンをはじめ、渡航前に必要なワクチンを多数取り扱っております。お気軽にお問い合わせください。

ラオス渡航前ワクチン(予防接種)を
接種する時期と必要回数

病名 ワクチンの種類 0日 1週間 2週間 3週間 4週間 8週間 3ヶ月 5ヶ月 6ヶ月 12ヶ月 18ヶ月
麻疹・風疹 生ワクチン 1回目 2回目
A型肝炎 不活化ワクチン 1回目 2回目 3回目
水痘・ 帯状疱疹炎 生ワクチン 1回目 2回目
インフルエンザ 不活化ワクチン 1回目 2回目
新型コロナウイルス感染症 mRNAワクチン 1回目 2回目
病名 ワクチンの種類
麻疹・風疹 生ワクチン
期間
0日 1回目 1週間
2週間 3週間
4週間 2回目 8週間
3ヶ月 5ヶ月
6ヶ月 12ヶ月
18ヶ月 24ヶ月
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病名 ワクチンの種類
A型肝炎 不活化ワクチン
期間
0日 1回目 1週間
2週間 2回目 3週間 2回目
4週間 2回目 8週間
3ヶ月 5ヶ月
6ヶ月 3回目 12ヶ月
18ヶ月 24ヶ月
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病名 ワクチンの種類
水痘・ 帯状疱疹 生ワクチン
期間
0日 1回目 1週間
2週間 3週間
4週間 2回目 8週間
3ヶ月 5ヶ月
6ヶ月 12ヶ月
18ヶ月 24ヶ月
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病名 ワクチンの種類
インフルエンザ 不活化ワクチン
期間
0日 1回目 1週間
2週間 3週間
4週間 2回目 8週間
3ヶ月 5ヶ月
6ヶ月 12ヶ月
18ヶ月 24ヶ月
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病名 ワクチンの種類
新型コロナウイルス感染症 mRNAワクチン
期間
0日 1回目 1週間
2週間 3週間
4週間 8週間
3ヶ月 2回目 5ヶ月
6ヶ月 12ヶ月
18ヶ月 24ヶ月
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1回目から2回目の接種までの間隔は、ワクチンごとに異なります。それぞれのワクチンの接種間隔について把握した上で、ワクチン接種の計画を立てると良いでしょう。

 

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ラオスの基本情報

ラオスは東南アジアに位置する内陸国家です。1953年にフランスから独立、1975年に今のラオス人民民主共和国ができ、後発開発途上国として発展しています。ラオスの基本情報は次のとおりです。

国名 ラオス人民民主共和国(Lao People’s Democratic Republic) 言語 ラオス語(英語、フランス語、ロシア語を話す人もいます)
宗教 仏教(信教の自由を憲法で保障しています) 気候 ・高温多湿で、3〜5月の暑季、6〜10月の雨季、11〜4月の乾季の3つに分かれます
・乾季末の最高気温は40℃前後に達し、一方で1月の最低気温は約15℃で、年間平均気温は28℃程度です
・年間平均降水量は、南部で3,000mmを超え、北部は1,000〜1,500mmです
服装 ・1年中夏服で良いです
・日焼け対策をしましょう
・寺院観光では露出が少ない服装がおすすめです
・主要な観光地には歩きやすい格好や靴で訪れましょう。寺院では靴を脱ぐため、汚れても良い靴下を履くのがおすすめです
通貨 キープ
チップの習慣 ・基本的にチップの習慣はありません
・一部、高級レストランやホテルでは、気持ち程度のチップを渡す人もいます
文化 仏教では頭に精霊が宿ると言われているため、相手の頭や身体に触れるのは避けましょう
時差情報 -2時間(日本の方が2時間進んでいます) 治安情報 ラオス 危険・スポット・広域情報

ラオスの渡航情報

ミャンマーに渡航する際は、パスポートとビザの取得が必要です。詳しい渡航情報をまとめました。

ビザ情報 日本国籍で、渡航目的が観光や業務かつ滞在期間が14泊15日以内だとビザは免除されます
パスポートの必要有効残存期間 ・入国時に6カ月以上のパスポート残存期間が必要です
・未使用の査証欄が見開き2ページ以上必要です
入国カードの記入について 必要

入国に必要な手続き

ラオスに入国する際に必要な手続きは、入国審査と税関検査の2つです。必要なものと手続きについては次のとおりです。

必要なもの
ラオス入国に必要なものは以下のとおりです。

航空券
ラオス滞在期間が、14泊15日以内だとわかる航空券を用意しておきましょう。航空券は、各航空会社や旅行会社などで手配が可能です。


パスポート
パスポートは、残存期間が6カ月以上で、査証欄が見開き2ページ以上必要です。外務省によると、ラオスを経由する日本人で、残存期間が6カ月に達していなかったため、乗り継ぎを拒否された事例があるとのことです。パスポートの条件について、必ず確認しておきましょう。
また、入国時は入国証印が押されているか確認が必要です。押し忘れで入国すると、不法入国扱いになる恐れがあり、罰金額は100〜1,000米ドル程度となります。入国管理局の押し忘れでも罰金は生じるため、自身でも忘れずチェックしましょう。


出入国カード
飛行機内で配布される出入国カードに、署名以外はアルファベットで記入します。出国と入国が一体となったカードのため、入国審査時に入国カード分だけ回収されます。残った出国カードは紛失しないように保管しておきましょう。


必要な手続き
ラオスへ入国するために必要な手続きは、以下のとおりです。

ビザ申請
観光や業務目的で滞在期間が14泊15日までの日本国籍者は、ビザ取得が不要です。上述したように、併せてパスポートの残存期間が6カ月以上で、未使用の査証欄が見開き2ページ以上あれば、入国できます。
ただし、滞在日数が16日を超える場合は、観光やビジネス目的でも長期滞在ビザが必要です。ビザ取得は郵送や電子で事前に取得するか、到着時にアライバルビザを取得すると長期滞在できます。入国に合わせて計画的に取得しましょう。


入国審査
入国審査では、パスポートや出入国カードを提示します。滞在目的や滞在先など、聞かれた質問に回答しましょう。滞在日数を確認するために、出国の航空券の提示を求められるため、準備しておくのがおすすめです。
長期滞在ビザ(アライバルビザ)を取得する人は、カウンターでビザ取得を済ませて入国審査を受けます。


税関検査
預けた荷物を受け取ったら、税関検査を受けます。日本出国前に免税範囲を調べておき、申告する必要があるかどうかを把握しておくと良いでしょう。電子タバコや水タバコなど、持ち込みが禁止されている物もあるため、注意が必要です。持ち物が免税範囲内であれば、入国に関する手続きは終了し、入国できます。


出国に必要な手続き

出国の2時間前には空港でチェックインを始めると、飛行機に乗り遅れる心配もなく、時間に余裕を持てるでしょう。出国に必要なものや手続きは次のとおりです。

必要なもの
ラオス出国に必要なものは以下のとおりです。

航空券
航空会社のカウンターで航空券を提示します。搭乗券を受け取るために必要です。


パスポート
パスポートは、航空会社のカウンターで、チェックインする際に提示します。


必要な手続き
ラオス出国時に必要な手続きは、次のとおりです。

セキュリティ・チェック
保安検査場では、X線や金属探知機でセキュリティ・チェックを受けます。コートを脱ぎ、パソコンやスマートフォンを専用ケースへ出し、飲料を捨てるなどして、ゲートを通ります。刃物やバッテリー、発火物などの危険物がないかの確認がテロ対策もかねて実施されるため、時間がかかる可能性もあるでしょう。


Visit Japan Webの準備
日本入国時の入国審査を二次元コードでスムーズに手続きするために、Visit Japan Webを利用します。事前手続きをしておくと、入国時に二次元コードを提示するだけで入国ができ、とてもスムーズです。スマートフォンやタブレットを使って、航空券、パスポート、メールアドレスなどを事前に登録しておきましょう。


Q&A

よくある質問

ラオスはワクチン未接種で入国できますか?
現在、新型コロナウイルス感染症の流行時期のように、入国に必須のワクチンはありません。ただし、自身の健康のために各ワクチン接種が推奨されています。
ラオスでの滞在期間が長い場合、予防接種の種類は増えますか?
1カ月以上の長期滞在の場合、B型肝炎・狂犬病・日本脳炎・破傷風などのワクチン接種も推奨されています。
ラオスでの食事や飲料水に関する、感染リスクの軽減対策はありますか?
主に衛生環境が整っているレストランやホテルで食事をするのが望ましいです。飲料水は、ボトルや適切な浄水器からの水を飲みましょう。
ラオスで病気に感染した場合はどうすればいいですか?
公的病院や軍病院などで、自費で治療を受けましょう。受診する際、英語でコミュニケーションするのは難しいとされます。なお、現金での支払いが主流です。
ラオスで高度な医療対応が必要になった場合、どうすればいいですか?
現地の医療体制はアジア地域でも低い水準です。ラオス国内では対応できない治療もあるため、国外緊急移送に対応した海外旅行傷害保険への加入がおすすめです。

Popular place

人気の渡航先

今後行く可能性が高い、
渡航先のワクチン情報をチェックしましょう。

ミクロネシア

マーシャル

ボスニア・ヘルツェゴビナ

Information

各国で流行している感染症

渡航先の近くで流行している、または、今後国内で発生するリスクのある感染症を予習しておきましょう。

マラリア

腸チフス

ヒトパピローマウイルス

Colum

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Reservation

海外渡航前には
ゆとりをもってワクチン接種を。

渡航先や目的によって予防接種の種類はさまざま。
複数回摂取が必要なワクチンも。
以下よりワクチンのご予約が可能です。

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