クウェート渡航前の推奨ワクチン

クウェートへ渡航する前に接種が推奨されているワクチンは、A型肝炎、B型肝炎、髄膜炎、麻疹、風疹、水痘、新型コロナウイルス、インフルエンザ、ポリオ、破傷風などです。

A型肝炎
感染経路 A型肝炎は、特にアジア、アフリカ、中南米などの地域で感染者が多く報告されており、加熱されていない食物や飲み物を摂取することで感染する可能性があります。
症状 感染すると、強い疲労感を引き起こし、重症化すると1カ月以上の入院が必要となることもあります。特に、途上国に1カ月以上滞在予定の人や、70歳以下で抗体保有率が低い人に対しては、ワクチン接種がおすすめです。
ワクチンについて ワクチンの接種は2回で、2~4週間の間隔を空けて行います。6カ月以上の滞在を予定している場合は、6カ月目に追加の接種を行うことで、免疫効果が5年以上持続するとされています。
B型肝
感染経路 B型肝炎の感染経路は、以前は血液を介した接触によるものが多く、輸血や医療従事者の針刺し事故などが主な原因でした。しかし、現在では、主な感染経路は母子感染や性行為によるものとなっています。具体的には、B型肝炎の活動期にある母親から新生児への感染や、思春期以降の性行為(唾液や体液の濃厚接触を伴う)での感染です。
症状 健康な成人(免疫不全でない)がB型肝炎に感染した場合、一過性感染が多く、急性肝炎の症状を示すか、無症状の感染(不顕性感染)となることがあります。一過性感染の場合、約2%が重症化し死亡する可能性がありますが、多くの場合は約3カ月で肝機能が正常に戻ります。
ワクチンについて B型肝炎の予防策としては、ワクチン接種が有効です。ワクチン接種は、1回目の4週間後に2回目を、20〜24週間後に3回目を行います。
髄膜炎
感染経路 髄膜炎は、脳を覆う髄膜が炎症を起こす病気で、さまざまな種類の細菌やウイルスが原因です。特に、髄膜炎菌は大規模な髄膜炎のアウトブレイクを引き起こす可能性があります。髄膜炎菌の感染は、感染者の呼吸による飛沫や咽頭分泌物を通じて広がります。感染者との密な接触、例えばキスや飲み物の共有、または狭い空間での共同生活が主な感染経路です。
症状 髄膜炎は、脳を覆う髄膜の炎症を引き起こす疾患です。
ワクチンについて 予防策として、髄膜炎菌のA、C、Y、W-135に対する4価結合型ワクチンが効果的です。米国などでは、髄膜炎菌ワクチンが10代の子どもたちへの定期接種として行われており、同様の国へ留学する場合には、入学前に接種証明の提示が求められることがあります。
麻疹
感染経路 麻疹は非常に感染力が高く、人間間で簡単に伝播します。感染経路は空気・飛沫・接触感染です。
症状 主な症状としては、発熱、咳、鼻水、結膜充血、発疹です。稀に、肺炎や脳炎などの合併症を引き起こすこともあり、先進国でも1,000人の患者中1人が死亡すると報告されています。,000人の患者中1人が死亡するとされています。
ワクチンについて 感染歴がない方、未接種の方、1回の接種しか受けていない方、または接種歴が不明な方に対しては、ワクチン接種がおすすめです。ワクチン接種は、4週間の間隔を空けて2回行われます。
風疹
感染経路 風疹は、人々の間で迅速に広がる感染力の高いウイルス感染症です。
症状 主要な症状には発熱、発疹、リンパ節の腫れなどがありますが、感染者の約15~30%は無症状です。風疹は通常、自然に回復しますが、稀に脳炎などの重篤な合併症を引き起こし、入院治療が必要となることもあります。
ワクチンについて 風疹の予防策としてはワクチン接種がおすすめで、4週間の間隔を空けて2回接種します。風疹が流行している国への旅行を予定している人で、風疹ワクチンを一度も受けたことがない場合、出発前に接種を受けるよいでしょう。
水痘
感染経路 水痘は、空気感染、接触感染、飛沫感染により人から人へと広がる可能性がある感染症です。
症状 はじめに皮膚の赤みが現れ、その後水疱や膿疱が形成され、最終的にはかさぶたに変化することで症状が和らぎます。
ワクチンについて 水痘の予防策としては、ワクチン接種が効果的で、2014年10月1日以降、水痘ワクチンは定期接種として実施されています。水痘に感染した人と接触した後でも、3日以内にワクチンを接種することで、発病を80%から90%防ぐことが可能です。
新型コロナウイルス感染症
感染経路 新型コロナウイルス感染症は、SARS-CoV-2の変異株が原因で、飛沫やエアロゾルにより人から人へと広がります。
症状 感染者の大部分は無症状または軽症ですが、一部は重症化し、肺炎などの合併症を引き起こす可能性があります。感染防止のための対策として、3密(密接・密集・密閉)を避けること、適切なタイミングでのマスクの使用、石鹸による手洗い、アルコール製剤による手指の消毒、そして適切な換気が推奨されています。
ワクチンについて ワクチン接種は効果的な予防策とされていますが、接種は強制ではなく、個々の自由意志に基づいて行われます。
インフルエンザ
感染経路 インフルエンザは、飛沫感染や接触感染により広がる感染症です。
症状 高熱や全身の倦怠感などの全身的な症状を引き起こします。一部の患者は、肺炎などの深刻な合併症を発症する可能性があるため、軽視できない疾患です。重症化を防ぐためには、旅行前にワクチン接種が推奨されます。
ワクチンについて ワクチン接種は原則として、13歳以上は1回、13歳未満は2回接種です。ただし、ウイルスの型が毎年変わるため、ワクチンの効果を維持するには毎年の接種が必要です。また、手洗いを徹底することも重要で、手洗いが困難な場所では、アルコール入りの消毒ジェルの使用が推奨されています。
ポリオ
感染経路 ポリオは、ポリオウイルスによって引き起こされる感染症です。野生型ポリオウイルスが存在し、一部の国々(アフガニスタン、マラウイ、モザンビーク、パキスタンなど)では、国際的な感染拡大のリスクがあります。また、ワクチン由来のポリオウイルスが発生している国々への渡航を予定している人々に対しては、追加のワクチン接種がおすすめです。
症状 急性の麻痺を引き起こす可能性があります。
ワクチンについて 世界保健機関(WHO)は、感染が確認されている国への渡航者に対して、以前にポリオの予防接種を受けていたとしても、出発前に追加の接種を受けることを推奨しています。特に、1975年から1977年に生まれた人々は、ポリオに対する免疫が低いとされているため、流行国でなくても海外への渡航を予定している場合は、出発前の追加接種を検討することが推奨されています。
破傷風
感染経路 破傷風は傷口から感染するため、アウトドア活動や冒険旅行で怪我のリスクが高い人は、破傷風ワクチンの接種が推奨されます。特に、途上国では怪我をしやすい環境が多く存在し、生命に危険を及ぼす可能性もあるため、ワクチン接種の重要性が高いです。
症状 体の痛みや首の張り、しびれなど
ワクチンについて 破傷風ワクチンは、1968年(昭和43年)から始まった3種混合ワクチン(ジフテリア、破傷風、百日せき)に含まれています。そのため、12歳のときに定期的な予防接種を受けていれば、20代前半まで免疫が維持され、その期間は追加の接種が不要です。その後は、1回の追加接種で約10年間免疫が続くとされています。

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各種ワクチン金額相場

クウェートへ渡航する際、接種が推奨されている各種ワクチンの情報は以下のとおりです。

ワクチン名 相場価格/回
A型肝炎ワクチン 1万円前後/回
B型肝炎ワクチン 5,000~8,000円/回
髄膜炎ワクチン 2万5,000円前後/回
MR(麻疹・風疹の混合)ワクチン 1万円前後/回
水痘・帯状疱疹ワクチン 5,000〜1万円/回
新型コロナ(mRNA)ワクチン 0円(令和6年4月以降は原則有料)/回
インフルエンザワクチン 3,000〜5,000円/回
ポリオワクチン 7,000〜1万円/回
破傷風ワクチン 3,000〜5,000円/回

クウェート渡航前ワクチン(予防接種)を
接種する時期と必要回数

クウェート渡航前に推奨されるワクチンの、接種時期や必要回数をまとめた表は以下のとおりです。

病名 ワクチンの種類 0日 1週間 2週間 3週間 4週間 8週間 3ヶ月 5ヶ月 6ヶ月 12ヶ月 18ヶ月
A型肝炎 不活化ワクチン 1回目 2回目 3回目
B型肝炎 不活化ワクチン 1回目 2回目 3回目
髄膜炎 不活化ワクチン 1回目
麻疹・風疹 生ワクチン 1回目 2回目
水痘・帯状疱疹 生ワクチン 1回目 2回目
新型コロナウイルスワクチン mRNAワクチン 1回目 2回目
インフルエンザ 不活化ワクチン 1回目 2回目
ポリオ 不活化ワクチン 1回目 2回目(1回目終了後3~8週間)
3回目(2回目終了後3~8週間)
4回目(3回目終了後1年)
破傷風 不活化ワクチン 1回目 2回目 3回目(2回目終了後1年~1年半)

病名 ワクチンの種類
A型肝炎 不活化ワクチン
期間
0日 1回目 1週間
2週間 2回目 3週間 2回目
4週間 2回目 8週間 2回目
3ヶ月 5ヶ月
6ヶ月 3回目 12ヶ月
18ヶ月 24ヶ月
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病名 ワクチンの種類
B型肝炎 不活化ワクチン
期間
0日 1回目 1週間
2週間 3週間
4週間 2回目 8週間
3ヶ月 5ヶ月 3回目
6ヶ月 3回目 12ヶ月
18ヶ月 24ヶ月
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病名 ワクチンの種類
髄膜炎 不活化ワクチン
期間
0日 1回目 1週間
2週間 3週間
4週間 8週間
3ヶ月 5ヶ月
6ヶ月 12ヶ月
18ヶ月 24ヶ月
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病名 ワクチンの種類
麻疹・風疹 生ワクチン
期間
0日 1回目 1週間
2週間 3週間
4週間 2回目 8週間
3ヶ月 5ヶ月
6ヶ月 12ヶ月
18ヶ月 24ヶ月
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病名 ワクチンの種類
水痘・帯状疱疹 生ワクチン
期間
0日 1回目 1週間
2週間 3週間
4週間 2回目 8週間
3ヶ月 5ヶ月
6ヶ月 12ヶ月
18ヶ月 24ヶ月
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病名 ワクチンの種類
新型コロナウイルスワクチン mRNAワクチン
期間
0日 1回目 1週間
2週間 3週間
4週間 8週間
3ヶ月 2回目 5ヶ月
6ヶ月 12ヶ月
18ヶ月 24ヶ月
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病名 ワクチンの種類
インフルエンザ 不活化ワクチン
期間
0日 1回目 1週間
2週間 3週間
4週間 2回目 8週間
3ヶ月 5ヶ月
6ヶ月 12ヶ月
18ヶ月 24ヶ月
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病名 ワクチンの種類
ポリオ 不活化ワクチン
期間
0日 1回目 1週間
2週間 3週間 2回目(1回目終了後3~8週間)
3回目(2回目終了後3~8週間)
4週間 2回目(1回目終了後3~8週間)
3回目(2回目終了後3~8週間)
8週間 2回目(1回目終了後3~8週間)
3回目(2回目終了後3~8週間)
3ヶ月 2回目(1回目終了後3~8週間)
3回目(2回目終了後3~8週間)
5ヶ月
6ヶ月 12ヶ月 4回目(3回目終了後1年)
18ヶ月 4回目(3回目終了後1年) 24ヶ月
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病名 ワクチンの種類
破傷風 不活化ワクチン
期間
0日 1回目 1週間
2週間 3週間 2回目
4週間 2回目 8週間 2回目
3ヶ月 2回目 5ヶ月
6ヶ月 12ヶ月 3回目(2回目終了後1年~1年半)
18ヶ月 3回目(2回目終了後1年~1年半) 24ヶ月
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生ワクチンを接種した後は、基本的に4週間他のワクチンの接種ができません。そのため、旅行前の時間が限られている場合は、ワクチンの接種スケジュールの計画に特別な注意が必要です。

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クウェートの基本情報

以下の表は、クウェートの基本情報をまとめたものです。

国名 クウェート国 通貨 クウェート・ディナール
言語 アラビア語 チップの習慣 基本的にチップを渡す習慣はありません。
宗教 イスラム教 文化 アラブ文化の影響を強く受けており、家族やコミュニティの強い絆が特徴です。
気候 砂漠気候で夏は非常に高温になり、冬は涼しいです。 時差情報 -9時間(日本の方が9時間進んでいます)
服装 イスラム教国なので、肌の露出は控え、肩や膝が隠れる服を着ましょう。暑い時期が多いですが、冷え込むこともあるので羽織るものを用意しておくのがおすすめです。 治安情報 クウェート 危険・スポット・広域情報

クウェートの渡航情報

以下の表は、クウェートの渡航情報です。

ビザ情報 入国にはビザが必要です。
パスポートの必要有効残存期間 入国時に6カ月以上の残存期間が必要です。
入国カードの記入について 不要です。

日本国籍で観光、商用目的の方は、到着空港のビザカンターでアライバルビザを取得するか、クウェート渡航前にクウェート内務省のウェブサイトでe-Visaを取得することが可能です。

入国に必要な手続き

クウェートへの入国に必要なものや手続きを解説します。

必要なもの(航空券、パスポートなど)

クウェートへの入国で必要なものは、以下のとおりです。

パスポート
有効なパスポートが必要です。パスポートの残存有効期間はクウェート入国時より6カ月以上必要です。


ビザ
クウェートへの入国にはビザが必要です。


必要な手続き(ビザ申請、入国審査、税関検査など)

クウェートへの入国に必要な手続きは、以下のとおりです。

ビザ申請
ビザはオンラインで申請することが可能です。また、現地の空港到着時にアライバルビザを取得することもできます。


出国に必要な手続き

クウェートへの出国に必要なものや手続きを解説します。

必要なもの(航空券、パスポートなど)

クウェート出国に必要なものは、以下のとおりです。

パスポート
出国時にもパスポートが必要です。


必要な手続き(ビザ申請、入国審査、税関検査など)

クウェート出国に必要な手続きは、以下のとおりです。

税関検査・申告
出国時には、荷物の開封検査と身体検査を要求されることが多くあります。


Q&A

よくある質問

クウェートへの入国に際して義務付けられる予防接種はありますか?
入国に際して義務付けられる予防接種はありません。
クウェートでは入国時のPCR検査陰性証明書およびワクチン接種証明書の提示が必要ですか?
クウェートへの渡航者は、PCR検査を受けたりワクチン接種証明書を提示したりする必要がありません。
クウェートに入国するには?
クウェートへの入国にはビザ(査証)が必要です。
クウェートでの滞在期間が長い場合、現地での予防接種は必要ですか?
クウェートでの長期滞在に際しては、以下の予防接種が推奨されています。 ● A型肝炎 ● B型肝炎 ● 破傷風 また、現地の小児定期予防接種は地域毎の公立保健所で受けることができます。教育機関などに入学する際には、クウェートで接種が義務付けられている予防接種を受け、かつクウェート医師による健康に問題がない旨の証明書が必要となります。
クウェートではマスク義務はありますか?
マスクの着用義務はありません。

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ボスニア・ヘルツェゴビナ

Information

各国で流行している感染症

渡航先の近くで流行している、または、今後国内で発生するリスクのある感染症を予習しておきましょう。

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腸チフス

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Reservation

海外渡航前には
ゆとりをもってワクチン接種を。

渡航先や目的によって予防接種の種類はさまざま。
複数回摂取が必要なワクチンも。
以下よりワクチンのご予約が可能です。

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