イタリア渡航前の推奨ワクチン

イタリアは、地中海中央に位置し、国土が南北にブーツのような細長い形をしているのが特徴です。イタリア渡航を予定されている方に接種が推奨されているワクチンは、麻疹・風疹・A型肝炎・B型肝炎・新型コロナウイルスなどです。

麻疹
感染経路 麻疹は、その感染力の強さから、空気感染する可能性が高いとされています。飛沫感染や接触感染のリスクもあるため、ワクチン接種による予防が必要です。
症状 主な症状としては、発疹、目の充血、そして発熱が見られます。また、肺炎や脳炎を引き起こす可能性もあるため、軽視することはできません
ワクチンについて ワクチン接種の履歴によっては、追加の接種が必要となることもあります。ワクチン接種は通常、2回行われ、各接種の間隔は約4週間です。
風疹
感染経路 風疹は、飛沫・接触感染により広がる感染症で、その感染力は非常に強いと言われています。
症状 主要な症状としては、リンパ節の腫れ、発熱、そして発疹がありますが、感染しても症状が現れないこともあります。
ワクチンについて 風疹のワクチン接種の履歴を確認し、必要に応じて追加の接種が推奨されることがあります。風疹のワクチン接種は通常、1回目と2回目の接種の間に4週間以上の間隔を空けて、合計2回行われます。
A型肝炎
感染経路 A型肝炎は、糞便にいたウイルスが人間の手を介して食品に付着し、口から体内に入ることで感染します。主な感染経路は経口感染ですが、輸血や性行為により血液感染する可能性もあります。
症状 ウイルスに感染すると、2~7週間の潜伏期間を経て、急性の発熱、食欲不振、嘔吐、吐き気などの症状が現れます。特に、成人や高齢者は子どもよりも症状が顕著に現れ、重篤な状態になるリスクや死亡率も高くなります。
ワクチンについて 予防策としてはワクチン接種があり、通常は2~4週間の間隔を空けて2回接種します。6カ月以上の長期滞在の場合は、2回目の接種から6カ月後に再接種を行うことで、約5年間の免疫効果が得られます。
B型肝炎
感染経路 B型肝炎は、感染している母親から生まれた子どもへの母子感染(垂直感染)と、注射器の共有や性行為による感染(水平感染)が主な感染経路となります。
症状 感染後1~6カ月の潜伏期間を経て、全身の倦怠感、疲労感、食欲不振が約1週間続き、その後嘔吐、腹痛、黄疸が現れます。状況によっては、紅斑や関節痛といった症状も見られることがあります。
ワクチンについて ワクチン接種により抗体が形成されるのは2回目の接種から2週間後以降で、5~6カ月後に3回目の接種を行うことで約5年間の免疫が得られます。
新型コロナウイルス感染症
感染経路 新型コロナウイルス感染症は、飛沫や接触を通じて感染する可能性があり、感染者全員が症状を示すわけではありません。
症状 発熱や咳などの症状が現れ、既存の疾患を持つ人や重症化のリスク要因がある人は、重篤な状態になる可能性があるため、ワクチン接種が重要となります。
ワクチンについて 2回目の接種は1回目の接種から約3カ月後に行うことが推奨されています。

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各種ワクチン金額相場

イタリア渡航前に接種が推奨されるワクチンの相場をまとめたので、ワクチン接種を検討している方は参考にしてください。

ワクチンの値段は医療機関によって異なるため、事前に確認しておくと安心です。

ワクチン名 相場価格/回
MR(麻疹・風疹の混合)ワクチン 1万円前後/回
A型肝炎ワクチン 1万円前後/回
B型肝炎ワクチン 5,000~8,000円/回
新型コロナ(mRNA)ワクチン 0円(令和6年4月以降は原則有料)/回

イタリア渡航前ワクチン(予防接種)を
接種する時期と必要回数

ここではワクチンの接種時期や、必要回数を解説します。イタリアに渡航する予定がある方は、以下の表を参考にしてワクチン接種の準備を進めましょう。

病名 ワクチンの種類 0日 1週間 2週間 3週間 4週間 8週間 3ヶ月 5ヶ月 6ヶ月 12ヶ月 18ヶ月
麻疹・風疹 生ワクチン 1回目 2回目
A型肝炎 不活化ワクチン 1回目 2回目 3回目
B型肝炎 不活化ワクチン 1回目 2回目 3回目
新型コロナウイルス感染症 mRNAワクチン 1回目 2回目

病名 ワクチンの種類
麻疹・風疹 生ワクチン
期間
0日 1回目 1週間
2週間 3週間
4週間 2回目 3ヶ月
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病名 ワクチンの種類
A型肝炎 不活化ワクチン
期間
0日 1回目 1週間
2週間 2回目 3週間 2回目
4週間 2回目 8週間 2回目
3ヶ月 5ヶ月
6ヶ月 3回目 12ヶ月
18ヶ月 24ヶ月
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病名 ワクチンの種類
B型肝炎 不活化ワクチン
期間
0日 1回目 1週間
2週間 3週間
4週間 2回目 8週間
3ヶ月 5ヶ月 3回目
6ヶ月 3回目 12ヶ月
18ヶ月 24ヶ月
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病名 ワクチンの種類
新型コロナウイルス感染症 mRNAワクチン
期間
0日 1回目 1週間
2週間 3週間
4週間 3ヶ月 2回目
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※生ワクチンは接種して4週間が経過するまで、他のワクチン接種ができないことが通常です。そのため、渡航まで時間がない方は接種のスケジュールに注意する必要があります。

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イタリアの基本情報

渡航先の情報を事前に知っておきたいと考える方のために、イタリアの基本情報を記載しました。

国名 イタリア共和国(Italian Republic) 通貨 ユーロ
言語 イタリア語 チップの習慣 チップを渡す習慣があります
ポーター:荷物1つにつき50セント程度
ルームメイド:50セント程度
レストラン・タクシー:料金の15%程度
宗教 キリスト教(約80%がカトリック) 文化 あらゆる公共スペースでの喫煙が禁止されています。教会や美術館では、過度な露出を控え、静かに見学しましょう
気候 四季があります。首都ローマは東京と近い気温ですが、夏は乾燥し冬は雨が多いです 時差情報 日本の方が8時間進んでいます
服装 比較的温暖ですが南北で気温差があります。日本の四季を目安に服装を用意するとよいでしょう 治安情報 治安情報

イタリアの渡航情報

日本国籍を持っている方は90日以内の観光、出張などが目的の渡航の場合、ビザが免除されます。

詳細は外務省ホームページなどもご確認ください。
https://www.anzen.mofa.go.jp/info/pcinfectionspothazardinfo_153.html#ad-image-0

ビザ情報 日本のパスポートを所有しており、90日以内の滞在の場合は、ビザは免除されます(ビザなしで入国する場合は、事前にESTAより渡航認証の取得が義務付けられています)
パスポートの必要有効残存期間 有効期限がシェンゲン協定加盟国内からの出国予定日から90日以上必要
入国カードの記入について 不要です

2025年以降は、ETIAS(事前渡航認証システム)の申請が必要になる可能性があります。ETIASは、ビザの取得が不要で所持していない入国者が安全かどうかを判断する、治安強化のための制度です。導入後は、ETIASを申請しないと航空機や船舶に搭乗できなくなるとされています。

入国に必要な手続き

ここでは、イタリア入国に必要なものと手続きを説明します。忘れ物や申請漏れによって入国できないという事態に陥らないように事前に準備しておきましょう。

必要なもの(航空券、パスポートなど)

イタリア入国に必要なものは以下の通りです。

パスポート
パスポートがない場合は出国できません。シェンゲン協定加盟国からの出国予定日から逆算して有効期限が90日以上あるかチェックしましょう。


航空券
紙チケットと電子チケットのどちらが必要か渡航前に準備しておきましょう。


クレジットカード
サービスの利用や商品の購入には、クレジットカードが便利な場合が多いです。しかし、全てのカードがあらゆる場所で利用可能とは限らないため、複数会社のクレジットカードを持っておくと便利です。また、クレジットカードにはキャッシング機能が付いているものもあり、必要なときに現金を引き出すことができます。


ユーロ
ユーロ圏への旅行や出張を計画している場合、事前にユーロを用意しておくと現地での支払いがスムーズに行えます。特に、小額の支払いやチップなど、カードが使えない場面で現金が必要となることがあります。また、日本国内でユーロを取得することをおすすめします。


必要な手続き(ビザ申請、入国審査、税関検査など)

イタリア入国に必要な手続きは以下の通りです。

ビザ
長期滞在や留学などの場合は必要です。国内の大使館で事前に取得しましょう。


入国審査
到着した現地の空港の入国審査を受けます。顔写真の撮影や指紋認証、入国管理官とのやり取りが行われます。


税関検査
税関に申告するものがある場合は用紙に必要事項を記入します。申告する物品がない場合は記入不要です。


出国に必要な手続き

ここでは、イタリア出国(日本帰国)に必要なものと手続きを解説します。不備がある場合、最悪帰国できなくなってしまうので、しっかり準備と確認をしましょう。

必要なもの(航空券、パスポートなど)

イタリア出国や帰国に必要なものは以下の通りです。

パスポート
イタリアへの入国と同じく、出国する際にもパスポートが必要です。パスポートは国際的な身分証明書であり、出国する際には必ず提示する必要があります。パスポートを紛失した場合は、出国できない可能性があるため、出国前には必ずパスポートの確認を行いましょう。


航空券
紙チケットと電子チケットのどちらが必要か事前に確認しておきましょう。


クレジットカード
現金が手元にない状況でも、クレジットカードを利用することで支払いが可能です。食事代や交通費など、日常生活のさまざまな場面で役立ちます。また、クレジットカードにはキャッシング機能が付いているものもあり、必要なときに現金を引き出すことができます。


日本円
帰国時には、空港での手数料やタクシー代など、現金が必要となる支払いが発生することがあります。そのため、帰国までの間に必要となる費用を見積もり、対応するための現金を携帯することをおすすめします。


必要な手続き(ビザ申請、入国審査、税関検査など)

イタリア出国や帰国に必要な手続きは以下の通りです。

Visit Japan Web
Visit Japan Webは、入国審査や税関申告、そして携帯品や別送品の申告に必要な情報を事前に登録できるオンラインサービスです。サービスの利用は必須ではありませんが、事前に情報を登録しておくことで、日本への帰国時の審査や申告の手続きをスムーズに行うことができます。


検疫手続き
日本への入国時に、動物や植物、特定の食品などを持ち込む場合、検疫の対象となります。持ち込む予定のある旅行者は、事前に必要な検査証明書を取得し、日本の検疫所で適切に申告と検査を行う必要があります。検疫の手続きを無視すると、法律により罰則が科せられる可能性があるため、十分な注意が必要です。


別送品の手続き
別送品とは、海外から郵送で送られてくる荷物のことを指します。日本への帰国時には、別送品の内容によっては税関での検査が必要となることがあります。

別送品を送る際には、荷物の内容を正確に申告することが重要です。また、入国後の申告はできないため、必ず入国時に申告しましょう。なお、申告の際には、荷物の中身、価値、数量などを詳細に記載した書類が必要となります。


Q&A

よくある質問

イタリアに入国する際にコロナウイルスのワクチン接種は必要ですか?
2024年1月時点では不要です。
イタリアから日本に帰国するときはコロナウイルス関連の証明書が必要ですか?
2024年1月現在は不要です。
日本からイタリアに渡航する場合の航空券の費用を教えてください。
往復10~15万円ほどです。春の4月〜6月と秋の9月〜10月はハイシーズンで料金が20万円ほどになることもあります。
イタリアで気をつけるべき病気は?
ウエストナイル熱が挙げられます。イタリアでは2018年までに約500名の患者が確認され、脳炎で32名が死亡しました。無症状であることが多いですが、発熱・脳炎・髄膜炎の症状から死に至る可能性もあります。蚊から感染するため、虫刺され対策をすることが大切です。
イタリアの治安について教えてください。
テロの可能性は低いものの、スリやひったくり、置き引きなどの窃盗(軽犯罪)が起きやすいので身の回りには注意が必要です。

Popular place

人気の渡航先

今後行く可能性が高い、
渡航先のワクチン情報をチェックしましょう。

ミクロネシア

マーシャル

ボスニア・ヘルツェゴビナ

Information

各国で流行している感染症

渡航先の近くで流行している、または、今後国内で発生するリスクのある感染症を予習しておきましょう。

マラリア

腸チフス

ヒトパピローマウイルス

Colum

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Reservation

海外渡航前には
ゆとりをもってワクチン接種を。

渡航先や目的によって予防接種の種類はさまざま。
複数回摂取が必要なワクチンも。
以下よりワクチンのご予約が可能です。

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