イスラエル渡航前の推奨ワクチン

イスラエル渡航前に接種が推奨されているワクチンは以下のとおりです。

・破傷風
・A型肝炎
・B型肝炎
・腸チフス
・狂犬病
・ポリオ

それぞれの病気の感染経路や症状、ワクチンの詳細を併せて解説します。

破傷風
感染経路 破傷風は土壌や動物の糞などに存在する破傷風菌によって発症する病気です。傷口から菌が入り込むことで感染し、発症したら死亡する場合もあります。人から人には感染しません。
症状 初期症状では筋肉のけいれんやこわばり、頭痛を感じるうえに口が開きにくい「開口障害」が見られます。ものを飲み込むのが困難になり、頭部から背中までが弓なりに反るのも特徴です。

ワクチンについて 2回目のワクチンは初回の接種から3~8週間後、3回目は2回目から1年~1年半後が推奨されています。
A型肝炎
感染経路 A型肝炎は糞便に含まれるウイルスが人の手から食材に付着し、口に入ることで感染します。経口感染が主な原因ですが、輸血や性行為による血液感染も報告されていることを覚えておきましょう。
症状 ウイルスに感染して2~7週間の潜伏期間後に、急な発熱や食欲不振、嘔吐、吐き気が見られます。数日後に皮膚や白目の部分が黄色くなる「黄疸」が現れることもあります。子どもよりも成人の方が症状の現れ方が著しく、高齢者が感染した場合は重篤度や死亡率が高くなります。
ウイルスの潜伏期間中や症状の消滅後数週間は、人から人へ感染するリスクがあるため注意が必要です。
ワクチンについて ワクチンは2~4週間間隔で2度接種します。6カ月以上海外に滞在する場合は、6カ月目に再度接種すれば約5年間効果が持続します。
B型肝炎
感染経路 B型肝炎は感染者の血液、精液、その他の体液が体内に入ることで感染します。特に未消毒の注射針の使用や輸血、感染した母親からの母子感染、性行為が主要な感染経路です。
症状 多くの場合無症状ですが、急性期には発熱、倦怠感、食欲不振、吐き気、腹痛、そして黄疸(皮膚や白目が黄色くなる)が見られることがあります。慢性化すると肝硬変や肝臓がんのリスクが増加し、治療を行わないと命に関わることがあります。
ワクチンについて 日本ではB型肝炎ワクチンは乳児期からの定期接種として推奨されており、3回の接種が行われます。また成人で感染リスクの高い人々にも接種が推奨されています。
腸チフス
感染経路 腸チフスはサルモネラの一種で、感染者や回復期の患者から感染します。保菌者の便で汚染された水や氷、食べ物から感染するのが特徴です。
症状 胸や背中、腹に発疹が数時間現れたり、便秘症状が出たりします。症状が重大な場合は腸から出血したり穴が空いたりするケースがあることを覚えておきましょう。
ワクチンについて 腸チフスのワクチンは効果が現れるまで最低2週間かかります。よって、最低でもイスラエル渡航前2週間でワクチン接種をしましょう。ワクチン接種から2、3年が経過すると効果が切れるため、再接種が推奨されます。
狂犬病
感染経路 狂犬病はウイルスを保有する犬やネコ、コウモリなどの野生動物から噛まれたり引っ掻かれたりしてできた傷口からウイルスが入ることで感染します。発症するとほぼ確実に死亡するとされています。
症状 1~3カ月の潜伏期間後に風邪に似た症状が見られ、噛まれた部位に痛みと知覚異常を感じるようになるのが特徴です。その後は興奮や不安、錯乱、幻覚、水を怖がるなどの脳炎症状が現れ、昏睡状態に陥り呼吸停止して死亡します。
ワクチンについて 野生動物に噛まれた場合は計5回(過去に予防接種を3回している場合は2回)ワクチンを速やかに接種します。
ポリオ
感染経路 ポリオはポリオウイルスに汚染された水や食物を摂取することで感染します。ウイルスは、感染者の糞便から他の人に広がるため、衛生環境が不十分な場所での感染リスクが高くなります。
症状 感染した多くの人は無症状ですが、一部は発熱、喉の痛み、倦怠感などの症状を示します。まれにウイルスが脊髄を攻撃し、筋肉の麻痺や永久的な障害を引き起こすことがあります。成人に麻痺が発生した場合に死亡する割合は15~30%です。
ワクチンについて 日本ではポリオワクチンは定期予防接種として行われており、生後2ヶ月から4回の接種が推奨されています。

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各種ワクチン金額相場

ワクチンの値段は医療機関によって異なるため、事前に確認しておくと安心です。

ワクチン名 相場価格/回
破傷風ワクチン 3,000〜5,000円/回
A型肝炎ワクチン 1万円前後/回
B型肝炎ワクチン 5,000~8,000円/回
腸チフスワクチン 1万円前後/回
狂犬病ワクチン 1万5,000〜2万円/回
ポリオワクチン 7,000~1万円/回

イスラエル渡航前ワクチン(予防接種)を
接種する時期と必要回数

病名 ワクチンの種類 0日 1週間 2週間 3週間 4週間 5週間 6週間 7週間 8週間 5ヶ月 6ヶ月 12ヶ月 18ヶ月 24ヶ月
破傷風 不活化ワクチン 1回目 2回目 3回目(2回終了後1年〜1年半)
A型肝炎 不活化ワクチン 1回目 2回目 3回目
B型肝炎 不活化ワクチン 1回目 2回目 3回目
腸チフス(輸入) 不活化ワクチン 1回目
狂犬病 不活化ワクチン 1回目 2回目 3回目
ポリオ 不活化ワクチン 1回目 2回目(1回目終了後3~8週間)
3回目(2回目終了後3~8週間)
4回目(3回目終了後1年)

病名 ワクチンの種類
破傷風 不活化ワクチン
期間
0日 1回目 1週間
2週間 3週間 2回目
4週間 2回目 5週間 2回目
6週間 2回目 7週間 2回目
8週間 2回目 5ヶ月
6カ月 12カ月 3回目(2回終了後1年〜1年半)
18カ月 3回目(2回終了後1年〜1年半) 24カ月
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病名 ワクチンの種類
A型肝炎 不活化ワクチン
期間
0日 1回目 1週間
2週間 2回目 3週間 2回目
4週間 2回目 5週間
6週間 7週間
8週間 5ヶ月
6カ月 3回目 12カ月
18カ月 24カ月
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病名 ワクチンの種類
B型肝炎 不活化ワクチン
期間
0日 1回目 1週間
2週間 3週間
4週間 2回目 5週間
6週間 7週間
8週間 5ヶ月 3回目
6カ月 3回目 12カ月
18カ月 24カ月
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病名 ワクチンの種類
腸チフス(輸入) 不活化ワクチン
期間
0日 1回目 1週間
2週間 3週間
4週間 5週間
6週間 7週間
8週間 5ヶ月
6カ月 12カ月
18カ月 24カ月
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病名 ワクチンの種類
狂犬病 不活化ワクチン
期間
0日 1回目 1週間 2回目
2週間 3週間 3回目
4週間 3回目 5週間
6週間 7週間
8週間 5ヶ月
6カ月 12カ月
18カ月 24カ月
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病名 ワクチンの種類
ポリオ 不活化ワクチン
期間
0日 1回目 1週間
2週間 3週間 2回目(1回目終了後3~8週間)
3回目(2回目終了後3~8週間)
4週間 2回目(1回目終了後3~8週間)
3回目(2回目終了後3~8週間)
5週間 2回目(1回目終了後3~8週間)
3回目(2回目終了後3~8週間)
6週間 2回目(1回目終了後3~8週間)
3回目(2回目終了後3~8週間)
7週間
8週間 5ヶ月
6カ月 12カ月
18カ月 4回目(3回目終了後1年) 24カ月
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※生ワクチンは接種して4週間が経過するまで、他のワクチン接種ができないことが通常です。そのため、渡航まで時間がない方は接種のスケジュールに注意する必要があります。

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イスラエルで気を付けたい病気

B型肝炎
感染者の血液、精液、その他の体液が体内に入ることで感染するのが特徴です。症状は多くの場合無症状ですが、急性期には発熱、倦怠感、食欲不振、吐き気、腹痛、そして黄疸(皮膚や目が黄色くなる)が見られることがあります。慢性化すると肝硬変や肝臓がんのリスクが増加します。日本ではB型肝炎ワクチンは乳児期からの定期接種として推奨されており、3回の接種が行われます。
ポリオ
ポリオウイルスに汚染された水や食物を摂取することで感染するのが特徴です。多くは無症状ですが、まれにウイルスが脊髄を攻撃し、筋肉の麻痺や永久的な障害を引き起こすことがあります。日本ではポリオワクチンは定期予防接種として行われています。
日射病・熱中症
日射病や熱中症は、長時間高温環境にさらされた際に体温が異常に上昇し、体が熱を適切に放出できなくなることで発生するのが特徴です。イスラエルの夏季は特に高温になるため、屋外活動が多い地域ではリスクが高まります。体温が40℃以上に達し、意識の混濁や錯乱、頭痛、吐き気、さらには呼吸の速さや脈拍の増加などが現れます。重症化するとけいれんや意識不明の状態に陥り、緊急の治療が必要です。
交通事故
イスラエルでの交通事故の主な原因は、速度超過や不注意な運転(例:携帯電話の使用)、飲酒運転、交通規則の無視などです。また疲労や睡眠不足による反応速度の低下も事故のリスクを高めています。交通事故はイスラエルにおいて深刻な社会問題であり、毎年多くの死傷者が出ています。
旅行者下痢
旅行者下痢は、汚染された食べ物や水を摂取することで発生するのが特徴です。特に生野菜や未消毒の水が原因となることが多く、感染症のリスクが高い地域で旅行者によく見られます。突然の水様便、腹痛、吐き気、発熱などが一般的で、多くの場合は数日で自然に治りますが、重症の場合は脱水症状を伴うことがあります。
花粉症、結膜炎
花粉症(アレルギー性鼻炎)や結膜炎は、主に空中に飛散する花粉によって引き起こされます。イスラエルでは、特に春から夏にかけて草木や花の花粉が多く飛散し、これがアレルギー症状を引き起こす要因となります。結膜炎は花粉が目に接触することで炎症を引き起こし、目のかゆみや赤みが現れるのが特徴です。花粉症の主な症状はくしゃみ、鼻水、鼻づまり、喉のかゆみです。結膜炎に関しては目が赤くなり、かゆみや涙が増えます。
頭シラミ
頭シラミは、主に頭同士の直接接触によって広がります。特に学校や家庭など、子ども同士が密に接触する場所で一般的です。頭シラミの症状は頭皮の強いかゆみです。これはシラミの唾液に対するアレルギー反応によって引き起こされます。かゆみのために皮膚を引っ掻くと、二次感染を引き起こすことがあります。
毒蛇、サソリ
イスラエルには多くの種類のサソリが生息しているため、イスラエル全域で注意が必要です。イエロースコーピオンはもっとも危険な種類の一つで、主に石の陰や人間の住居周辺で見られます。サソリに刺されると激しい痛み、発汗、嘔吐などが発生するのが特徴です。さらに毒が広がると、呼吸困難や意識低下などの重篤な症状が見られることがあります。特に幼児や小児は重篤な症状を引き起こしやすい傾向にあります。

イスラエルの基本情報

国名 イスラエル国 通貨 新シェケル(ILS)
言語 ヘブライ語、アラビア語 チップの習慣 10~15%が一般的
宗教 ユダヤ教、イスラム教、キリスト教 文化 中東とヨーロッパの影響を融合した多様性と先進性が感じられる
気候 北部は比較的雨が多く、南部はほぼ降らない。気温は日本と同じか少し高め 時差情報 -7時間(日本の方が7時間早く進行)
服装 カジュアルな服装が好まれますが、宗教関連施設に立ち入る場合は正装を着る必要あり 治安情報 イスラエル 危険・スポット・広域情報

イスラエルの渡航情報

日本国籍を持っている方は、条件を満たしていればビザなし(無査証)での入国が可能です。ビザなしで入国するには、以下の条件を満たす必要があります。

・渡航目的:観光、収入を伴わない商用、公用
・滞在期間:90日以内
・パスポートの残存期間:入国時に6カ月以上
・パスポートの未使用査証欄:入国時に2ページ以上

詳細は外務省ホームページなどもご確認ください。
外務省海外安全情報【イスラエル】

ビザ情報 観光や短期商用目的などなら不要
パスポートの必要有効残存期間 有効期限が6カ月以上必要
入国カードの記入について コロナ後は不明

イスラエル入国に必要な手続き

イスラエル入国に必要なものと手続きを説明します。忘れ物や申請し忘れによって、最悪の場合入国できないケースがあるので、しっかりと準備しましょう。

必要なもの(航空券、パスポートなど)

パスポート
パスポートがない場合は出国できません。事前に有効期限が6カ月以上あるかチェックしましょう。


航空券
紙のチケットと電子チケットの場合があるため、渡航前に準備しておきましょう。


クレジットカード
サービス利用や商品の購入時に必要です。利用できないカードもあるため2、3枚用意しておきましょう。キャッシングで現金を引き出せます。


米ドル・ユーロ
現地は日本円からの両替に対応していない場合が多いため、あらかじめ米ドルやユーロを用意してシェケルに両替するのがおすすめです。


日本円
出国までの支払いに対応するため、現金を持っていきましょう。


必要な手続き(ビザ申請、入国審査、税関検査など)

ビザ
長期滞在や留学などの場合は必要です。国内の大使館で事前に取得しましょう。


入国審査
到着した現地の空港の入国審査を受けます。顔写真の撮影や指紋認証、入国管理官とのやり取りが行われます。なお、イスラエルと対立している国の入国スタンプがある場合、チェックやセキュリティが厳しくなるケースがあることを覚えておきましょう。


税関検査
税関に申告するものがある場合は用紙に必要事項を記入します。申告する物品がない場合は記入不要です。
※なお、イスラエルの入国スタンプがあると一部の中東諸国に入国できません。そのため、イスラエル入国の査証時はパスポートにスタンプを押さないよう口頭で申告可能です。


イスラエル出国に必要な手続き

イスラエル出国(日本帰国)に必要なものと手続きを解説します。不備がある場合、最悪帰国できないケースがあるので、しっかり準備と確認をしましょう。

必要なもの(航空券、パスポートなど)

パスポート
イスラエル入国同様、パスポートがないと出国できません。


航空券
紙チケットか電子チケットのどちらが必要か事前に確認しておきましょう。


クレジットカード
現金がない場合の支払いに便利です。また、現地のATMを利用して現金を引き出すことも可能なため、手元に現金が少ない場合にも対応できます。


日本円
帰国時の支払いに対応するため、現金を必要な分準備しておきましょう。


必要な手続き(ビザ申請、入国審査、税関検査など)

Visit Japan Web(入国手続オンラインサービス)
入国審査と税関申告、携帯品・別送品申告に必要な情報を事前に登録可能です。登録は必須ではありませんが、日本に帰国したときの審査や提出を省略できます。


検疫手続き
動物や植物、一部の食品などを日本に持ち込んだ場合は検疫の対象になります。


別送品の手続き
別送品とは郵送で渡航先から日本に送ったもののことです。別送品がある場合は帰国時の税関検査で手続きが必要です。


Q&A

よくある質問

イスラエルに入国する際にコロナワクチン接種は必要ですか?
2022年3月以降、コロナワクチン接種の有無に関係なく入国が認められています。
イスラエルの入国審査が厳しいのはなぜですか?
パレスチナ問題や中東問題を抱えており、事件を未然に防ぐためです。
イスラエルに入国すると入れなくなる国はどこですか?
シリアやレバノン、リビア、オマーン、イエメン、スーダンです。
イスラエルに入国するために必要なものは何ですか?
観光、出張、親族訪問などの営利目的以外での3カ月以内の短期滞在であれば無査証で入国可能です。しかし、滞在予定期間が3カ月以内であっても、入国目的が就労や留学などの場合、事前に査証を取得する必要があります。
イスラエルに持ち込めないものはありますか?
イスラエルに入国する際には、無線電話(900MHzまたは2.4GHz帯)やレーザー機器、生肉、銃器・刃物などの武器、爆薬などの持ち込みが禁止されています。
イスラエルで健康上注意することはありますか?
特に夏季(6~8月)にかけて日差しや非常に強く気温も高いため、野外で活動する際は定期的な水分補給を行うことが大切です。また、飲料水だけでなく日焼け止めを塗り、帽子・サングラスで日差しをカバーしましょう。

Popular place

人気の渡航先

今後行く可能性が高い、
渡航先のワクチン情報をチェックしましょう。

ミクロネシア

マーシャル

ボスニア・ヘルツェゴビナ

Information

各国で流行している感染症

渡航先の近くで流行している、または、今後国内で発生するリスクのある感染症を予習しておきましょう。

マラリア

腸チフス

ヒトパピローマウイルス

Colum

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海外出張の際に必要な持ち物リスト。持って行った方が良いものは?

Reservation

海外渡航前には
ゆとりをもってワクチン接種を。

渡航先や目的によって予防接種の種類はさまざま。
複数回摂取が必要なワクチンも。
以下よりワクチンのご予約が可能です。

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