アイルランド渡航前の推奨ワクチン
北西ヨーロッパに位置するアイルランドは、北緯にもかかわらず、メキシコ湾流の影響で比較的温暖な気候です。アイルランドへの渡航前に接種が推奨されているワクチンは、麻疹、風疹、水痘、新型コロナウイルス、インフルエンザなどです。
- 麻疹
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感染経路 麻疹は、高い感染力を持つ急性のウイルス性感染症です。免疫を持たない人は感染するとほぼ確実に発症し、一度感染すると終生免疫がつきます。 症状 症状には高熱、咳、鼻水、発疹などが含まれ、重症化すると肺炎や脳炎を引き起こすこともあります。 ワクチンについて 麻疹ワクチンは2回接種が推奨され、接種間隔は4週間です。
- 風疹
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感染経路 風疹は、風疹ウイルスによって引き起こされる感染症で、飛沫感染により広がります。 症状 感染しても無症状の場合が15~30%とされますが、主な症状は発熱、発疹、リンパ節の腫れなどです。特に妊婦が感染すると、胎児が先天性風疹症候群を発症するリスクがあります。 ワクチンについて 風疹ワクチンは2回接種し、接種間隔は4週間です。
- 水痘
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感染経路 水痘は水痘帯状疱疹ウイルスが原因の感染症で、一般的には「みずぼうそう」として知られています。空気感染や飛沫感染、接触感染で広がり、発熱後に皮膚に紅斑が生じ、その後水疱や膿疱を経て治癒に至ります。 症状 成人の場合、重症化しやすく、稀に死亡することもあります。 ワクチンについて 水痘ワクチンは2回接種で、接種間隔は4週間です。
- 新型コロナウイルス感染症
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感染経路 新型コロナウイルス感染症は、SARS-CoV-2ウイルスの感染によって発症する病気です。主な感染経路には飛沫感染や接触感染、エアロゾル感染(微小な液滴「エアロゾル」が空気中に浮遊し、それを他の人が吸い込むことによって感染症が広がる現象)があります。 症状 主な症状には発熱、頭痛、倦怠感、咳、のどの痛みなどがあり、味覚や嗅覚の異常も報告されています。 ワクチンについて ワクチン接種は、1回目の接種から3カ月以上経過していれば次の接種が可能です。
- インフルエンザ
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感染経路 インフルエンザはインフルエンザウイルスが引き起こす呼吸器感染症です。主な感染経路は飛沫感染です。 症状 感染すると高熱や全身の倦怠感が特徴的な症状です。重篤化するリスクは乳幼児や高齢者、基礎疾患のある方ほど高まります。 ワクチンについて インフルエンザワクチンは、原則として13歳未満は2回、13歳以上は1回接種が推奨されていますが、基礎疾患のある方には2回接種が推奨されています。
各種ワクチン金額相場
アイルランドへ渡航する際、接種が推奨される各種ワクチンの情報は以下のとおりです。
ワクチン名 | 相場価格/回 |
---|---|
MR(麻疹・風疹の混合)ワクチン | 1万円前後/回 |
水痘・帯状疱疹ワクチン | 5,000円〜1万円/回 |
新型コロナ(mRNA)ワクチン | 0円(令和6年4月以降は原則有料)/回 |
インフルエンザワクチン | 3,000〜5,000円/回 |
当クリニックでは、MR(麻疹・風疹の混合)ワクチン、水痘・帯状疱疹ワクチン、新型コロナウイルス感染症ワクチン(mRNAワクチン)、インフルエンザワクチンを取り扱っております。他にも渡航前ワクチンを多数取り扱っているため、お気軽にお問い合わせください。
アイルランド渡航前ワクチン(予防接種)を
接種する時期と必要回数
病名 | ワクチンの種類 | 0日 | 1週間 | 2週間 | 3週間 | 4週間 | 8週間 | 3ヶ月 | 5ヶ月 | 6ヶ月 | 12ヶ月 | 18ヶ月 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
麻疹・風疹 | 生ワクチン | 1回目 | 2回目 | |||||||||
水痘・ 帯状疱疹炎 | 生ワクチン | 1回目 | 2回目 | |||||||||
新型コロナウイルス感染症 | mRNAワクチン | 1回目 | 2回目 | |||||||||
インフルエンザ | 不活化ワクチン | 1回目 | 2回目 |
病名 | ワクチンの種類 | ||
---|---|---|---|
麻疹・風疹 | 生ワクチン | ||
期間 | |||
0日 | 1回目 | 1週間 | |
2週間 | 3週間 | ||
4週間 | 2回目 | 8週間 | |
3ヶ月 | 5ヶ月 | ||
6ヶ月 | 12ヶ月 | ||
18ヶ月 | 24ヶ月 |
閉じる
病名 | ワクチンの種類 | ||
---|---|---|---|
水痘・ 帯状疱疹 | 生ワクチン | ||
期間 | |||
0日 | 1回目 | 1週間 | |
2週間 | 3週間 | ||
4週間 | 2回目 | 8週間 | |
3ヶ月 | 5ヶ月 | ||
6ヶ月 | 12ヶ月 | ||
18ヶ月 | 24ヶ月 |
閉じる
病名 | ワクチンの種類 | ||
---|---|---|---|
新型コロナウイルス感染症 | mRNAワクチン | ||
期間 | |||
0日 | 1回目 | 1週間 | |
2週間 | 3週間 | ||
4週間 | 8週間 | ||
3ヶ月 | 2回目 | 5ヶ月 | |
6ヶ月 | 12ヶ月 | ||
18ヶ月 | 24ヶ月 |
閉じる
病名 | ワクチンの種類 | ||
---|---|---|---|
インフルエンザ | 不活化ワクチン | ||
期間 | |||
0日 | 1回目 | 1週間 | |
2週間 | 3週間 | ||
4週間 | 2回目 | 8週間 | |
3ヶ月 | 5ヶ月 | ||
6ヶ月 | 12ヶ月 | ||
18ヶ月 | 24ヶ月 |
閉じる
2回目接種までの間隔は、MR(麻疹・風疹の混合)、水痘・帯状疱疹、インフルエンザワクチンは4週間、新型コロナ(mRNA)ワクチンは3カ月です。ワクチンによって接種間隔が異なるため、接種する際には計画的に進めることが大切です。
アイルランドの基本情報
アイルランドは、イギリスの西に位置し、北海道と同じくらいの面積です。メキシコ湾流のおかげで冬は北海道ほど寒くなく、年間の平均気温は10℃程度で、1年を通じて涼しいという特徴があります。
アイルランドの文化や気候などの基本情報は以下のとおりです。
国名 | アイルランド | 言語 | 第1公用語はアイルランド、第2公用語は英語 |
---|---|---|---|
宗教 | カトリックが約84%、他にプロテスタントなど | 気候 | 首都ダブリンでは、夏の平均気温が19℃程度、冬の平均気温が3℃程度で、比較的穏やかな気候です。ただ天気が変わりやすい傾向があり、1日の内で天候がめまぐるしく変わることが多い地域でもあります。 |
服装 | 1日の中での気候変動が多く、昼夜の気温差も大きいため、防水の上着や雨具は必ず準備してください。カーディガンや薄手のジャケット・セーターなど体温調節しやすい上着も持っておくことをおすすめします。 | 通貨 | ユーロ(北アイルランドはイギリスポンドです) |
チップの習慣 | チップの支払いは義務ではありませんが、多くの場合支払います(サービス料を支払い金額に含んでいる店を除く)。 | 文化 | レストラン・ホテルなど公共の場所での喫煙は罰金対象です。また、タバコのポイ捨ては高額の罰金が課されます。 |
時差情報 | アイルランドは-9時間(日本の方が9時間進んでいます)。3月最終日曜から10月最終日曜のサマータイム採用時は、-8時間です。 | 治安情報 | アイルランド 危険・スポット・広域情報 |
アイルランドの渡航情報
ビザ情報 | 日本のパスポートを所有していればビザは不要です(3カ月を超える滞在の場合は、現地で外国人登録が必要)。 |
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パスポートの必要有効残存期間 | アイルランド出国予定日から6カ月以上必要です。 |
入国カードの記入について | 英国から入国する場合は、英国の入国カードがあれば不要です。 |
入国に必要な手続き
アイルランドへの入国には、主に入国審査と税関検査の2つの手続きが必要です。これらの手続きは、滞在が安全かつ法律に則って行われることを保証するために重要です。
必要なもの
アイルランドへの入国に必要なものは以下のとおりです。
航空券
日本からアイルランドまでの往復航空券が必要です。片道切符しか持っていない場合、入国拒否される可能性があります。
パスポート
アイルランド入国に際して、出国予定日より少なくとも6カ月以上のパスポートの残存有効期間が必要です。
必要な手続き
アイルランド入国に必要な手続きは以下のとおりです。
入国審査
入国審査ではパスポートを提示し、滞在先、滞在期間、訪問目的などを説明します。最近、アイルランドの入国審査はより厳格化しており、特に片道切符のみ、所持金が少ない、宿泊先が未定の場合は注意が必要です。またバックパッカーや一人旅の旅行者も厳しい審査を受ける可能性があるため、事前に滞在に関する資料を整えておきましょう。
税関検査
税関検査では税関申告書とパスポートを提示します。飛行機内で配布される税関申告書に、持ち込む品物についての記入が必要です。申告すべき品物がない場合は「緑」の通路を、申告する必要がある場合は「赤」の通路を利用します。なお税関申告書には正確な記入をする必要があり、不正確な申告は法的な問題を引き起こす可能性があります。
出国に必要な手続き
アイルランドを出国する際には、混雑を避けるためにも出発時刻の2時間程度前に空港に到着することをおすすめします。特に繁忙期や大型の国際空港では、セキュリティチェックや手続きに時間がかかることがあるため、十分な余裕を持って空港に向かうと安心です。
必要なもの
アイルランドの出国に必要なものは以下のとおりです。
航空券
帰りの飛行機に搭乗するための航空券をパスポートと共に航空会社に渡し、搭乗券を受け取ります。電子チケットを使用している場合は、スマートフォンや印刷した確認書を用意してください。
パスポート
飛行機の搭乗券を受け取る際や出国審査の際に必要となります。パスポートは出国手続きの際だけでなく、旅行中も常に携帯している必要があります。
必要な手続き
アイルランドの出国に必要な手続きは以下のとおりです。
セキュリティチェック
職員に搭乗券を提示して、手荷物を渡し、X線と金属探知機による検査とボディチェックを受けます。
税金の還付申請
アイルランドでの免税店の購入品に関するVAT(付加価値税)の還付を申請します。「VAT REFUNDカウンター」にて、購入した商品のレシート、免税書類、パスポート、搭乗券、未開封の商品を提示して手続きを行います。
出国審査
搭乗券とパスポートを提示して、出国する際の審査を受けます。ここでパスポートに出国スタンプが押されます。
Visit Japan Webの準備
Visit Japan Webとは、日本に帰国した際に税関申告・入国審査・検疫などの手続きをオンラインで出来るサービスです。事前に税関申告などの情報を登録し、後に発行されるQRコードを入国時に電子申告端末にかざすだけで、手続きがスムーズに完了します。
Q&A
よくある質問
- アイルランドの医療レベルはどの程度ですか?
- 公営も私営も先進国の医療水準と同等レベルといわれています。日本と比較しても、医療環境・医療技術に問題はないでしょう。
- アイルランドの救急車は費用がかかりますか?
- 救急車の利用には実費が請求されます。
- 日本人でもVisit Japan Webが必要ですか?
- 2022年11月1日より、Visit Japan Webへの登録は、海外から日本に入国・帰国する全ての方が対象となっています。そのため日本のパスポートを持っている場合も必要です。
- Visit Japan Webに登録しないとどうなりますか?
- Visit Japan Webへの登録は任意なので、登録しなくても日本への入国・帰国は可能です。ただ、有人の税関はかなり混み合っているため、特に夏休みや連休の際の入国手続きには、長時間待たなくてはならないかもしれません。
- Visit Japan Webの登録はいつまでに行えばよいでしょうか?
- Visit Japan Webの事前登録は、搭乗便到着予定日時の6時間前までにアプリ上で行ってください。
Popular place
人気の渡航先
今後行く可能性が高い、
渡航先のワクチン情報をチェックしましょう。
Information
各国で流行している感染症
渡航先の近くで流行している、または、今後国内で発生するリスクのある感染症を予習しておきましょう。
Colum
お役立ちコラム
Reservation
海外渡航前には
ゆとりをもってワクチン接種を。
渡航先や目的によって予防接種の種類はさまざま。
複数回摂取が必要なワクチンも。
以下よりワクチンのご予約が可能です。