ハイチ渡航前の推奨ワクチン
カリブ海の宝石とも称されるハイチは、その豊かな文化と歴史を背景に持ち、ヒスパニョーラ島の西部に位置します。ハイチ渡航前に接種が推奨されるワクチンは、A型肝炎、麻疹・風疹、水痘、インフルエンザ、新型コロナの5種類です。
- A型肝炎
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感染経路 A型肝炎は、主に汚染された食品や水を摂取することで感染します。不衛生な環境が原因での経口感染が多く、感染者との接触でも伝播します。 症状 A型肝炎の症状には発熱、倦怠感、食欲不振などがあり、おおよそ感染後数週間で回復するのですが、重症化すると数カ月続くこともあります。 ワクチンについて A型肝炎のワクチンは2~4週間の間隔で2回接種し、約半年後に3回目を接種します。
- 麻疹
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感染経路 麻疹(はしか)の感染は麻疹ウイルスによるものです。咳やくしゃみによる飛沫感染や、ウイルスに汚染されたものを触った後に口や鼻を触ることによる接触感染で広がります。非常に感染力が強く軽視できません。 症状 症状としては、まず発熱、次に発疹が現れます。咳、鼻水なども症状の一つです。重症化すると肺炎や脳炎などを引き起こす可能性もあります。 ワクチンについて MR(麻疹風疹混合)ワクチンが有効とされており、麻疹の予防に効果的です。
- 風疹
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感染経路 風疹の感染経路は、感染者の咳やくしゃみによる飛沫感染や、直接に人と人とが接触することで広がります。 症状 軽い発熱、発疹、リンパ節の腫れが主な症状です。多くの場合、麻疹に比べて症状は軽いのですが、妊婦が感染すると胎児に重大な影響を及ぼす可能性があるので注意が必要です。 ワクチンについて MRワクチンが風疹の予防にも使用され、麻疹同様に2回の接種が推奨されています。
- 水痘
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感染経路 水痘は、咳やくしゃみなどによる飛沫感染、感染者との直接接触、さらに空気感染によって広がります。 症状 最初は皮膚に赤い斑点が出現し、その後水疱や膿疱ができ、かさぶたになって自然に治ります。 ワクチンについて 予防にはワクチン接種が推奨されており、13歳以上の方は1回目の接種から4週間後に2回目の接種が可能です。ただし、既に水痘にかかったことのある方は免疫を持っているとみなされるため、接種の必要はないとされています。
- 新型コロナウイルス感染症
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感染経路 新型コロナウイルス感染症は、飛沫、空気、接触感染で感染します。 症状 主に発熱や咳などの症状が見られます。なかには無症状の場合もありますが、持病がある人は重症化しやすいためワクチン接種が推奨されます。 ワクチンについて 接種は、1回目の接種後、3カ月以上の間隔で行います。
- インフルエンザ
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感染経路 インフルエンザは、飛沫や直接接触で伝播する感染症です。 症状 38度以上の高熱、筋肉痛、頭痛、強い倦怠感などの症状を引き起こします。比較的身近な感染症ですが、重篤な合併症のリスクもあり、患者によっては症状が急速に悪化することもあるため、決して軽視できません。 ワクチンについて ワクチン接種は、1回目の接種から4週間後に2回目が実施されます。
各種ワクチン金額相場
ハイチへ渡航する際、接種が推奨される各種ワクチンの情報は、このとおりです。
ワクチン名 | 相場価格/回 |
---|---|
A型肝炎ワクチン | 1万円前後/回 |
MR(麻疹・風疹の混合)ワクチン | 1万円前後/回 |
水痘・帯状疱疹ワクチン | 5,000〜1万円/回 |
新型コロナ(mRNA)ワクチン | 0円(令和6年4月以降は原則有料)/回 |
インフルエンザワクチン | 3,000〜5,000円/回 |
当クリニックでは、MR(麻疹・風疹の混合)ワクチン・水痘・帯状疱疹ワクチン・インフルエンザ・新型コロナウイルス感染症ワクチン(mRNAワクチン)を取り扱っております。
ハイチ航前ワクチン(予防接種)を
接種する時期と必要回数
病名 | ワクチンの種類 | 0日 | 1週間 | 2週間 | 3週間 | 4週間 | 3ヶ月 | 6ヶ月 |
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A型肝炎 | 不活化ワクチン | 1回目 | 2回目 | 3回目 | ||||
麻疹・風疹 | 生ワクチン | 1回目 | 2回目 | |||||
水痘・帯状疱疹 | 生ワクチン | 1回目 | 2回目 | |||||
新型コロナウイルス感染症 | mRNAワクチン | 1回目 | 2回目 | |||||
インフルエンザ | 不活化ワクチン | 1回目 | 2回目 |
病名 | ワクチンの種類 | ||
---|---|---|---|
A型肝炎 | 不活化ワクチン | ||
期間 | |||
0日 | 1回目 | 1週間 | |
2週間 | 2回目 | 3週間 | 2回目 |
4週間 | 2回目 | 3カ月 | |
6カ月 | 3回目 |
閉じる
病名 | ワクチンの種類 | ||
---|---|---|---|
麻疹・風疹 | 生ワクチン | ||
期間 | |||
0日 | 1回目 | 1週間 | |
2週間 | 3週間 | ||
4週間 | 2回目 | 3カ月 | |
6カ月 |
閉じる
病名 | ワクチンの種類 | ||
---|---|---|---|
水痘・帯状疱疹 | 生ワクチン | ||
期間 | |||
0日 | 1回目 | 1週間 | |
2週間 | 3週間 | ||
4週間 | 2回目 | 3カ月 | |
6カ月 |
閉じる
病名 | ワクチンの種類 | ||
---|---|---|---|
新型コロナウイルス感染症 | mRNAワクチン | ||
期間 | |||
0日 | 1回目 | 1週間 | |
2週間 | 3週間 | ||
4週間 | 3カ月 | 2回目 | |
6カ月 |
閉じる
病名 | ワクチンの種類 | ||
---|---|---|---|
インフルエンザ | 不活化ワクチン | ||
期間 | |||
0日 | 1回目 | 1週間 | |
2週間 | 3週間 | ||
4週間 | 2回目 | 3カ月 | |
6カ月 |
閉じる
2回目接種までの間隔は、A型肝炎が2~4週間、麻疹・風疹・水痘・インフルエンザワクチンに関しては4週間、新型コロナウイルスのワクチンは3カ月以上です。待機期間がそれぞれ異なりますので、計画的に接種スケジュールを立ててください。
ハイチの基本情報
ハイチは、カリブ海に位置する国で、ヒスパニョーラ島の西部にあります。国内に複数のタイムゾーンはなく、大西洋標準時間(ASTUTC-4)を一年中採用しています。
国名 | ハイチ共和国 | 言語 | 公用語はフランス語とハイチ・クレオール語です。 |
---|---|---|---|
宗教 | キリスト教が主流ですが、ヴードゥー教も広く信仰されています。 | 気候 | 熱帯気候で、一年中温暖ですが、4月~5月と8月~10月は雨季にあたります。 |
服装 | 熱帯地域に位置しているため、一年中夏服で過ごすことが可能です。しかし、乾季の早朝や夜間は気温が低下することがあるので注意が必要です。さらに、蚊が媒介する感染症も確認されているため、長袖のシャツや長ズボンを持って行くことが推奨されています。 | 通貨 | グールド |
チップの習慣 | レストランやホテルなどではサービスに満足した場合、10%程度のチップを渡すのが一般的です。 | 文化 | ハイチのクレオール文化は活気に満ちており、自然や人々の日常生活を描いた素朴な絵画など、多くの魅力的な文化があります。 |
時差情報 | -14時間(日本の方が14時間進んでいます) | 治安情報 | ハイチ 危険・スポット・広域情報 |
ハイチの渡航情報
ハイチに渡航する際、ビザの要件は国籍によって異なります。
ビザ情報 | 日本国民がハイチに渡航する際、観光目的であればビザは不要です。日本のパスポート保持者は、ハイチで短期間(90日間)滞在することができます |
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パスポートの必要有効残存期間 | 入国時の旅券残存期間が6カ月以上あることが必要です |
入国カードの記入について | 記入が必要です |
※2024年2月現在、ハイチについては、日本政府よりレベル4避難勧告が発令されています。可能な限り、渡航は控えることが推奨されています。
入国に必要な手続き
ハイチに入国する際は、必要なものを揃えて、入国カードを記入する必要があります。旅をスムーズに楽しむためには、事前の入国準備が必要です。
必要なもの
有効なパスポート
ハイチに入国するためにはまず、有効なパスポートが必要です。入国時の有効残存期間が6カ月以上ないといけません。渡航前にパスポートの有効期限を確認しましょう。
ビザ
日本国民であれば、ハイチへの短期滞在(通常90日以内)で、ハイチから出国するための予約済み航空券を所持する方はビザなしで入国できます。しかし、国籍によってはビザが必要な場合もありますので、出発前に最寄りのハイチ大使館、または領事館へ問い合わせ、確認することをおすすめします。
必要な手続き
入国カードの記入
到着時に入国カードを記入する必要があります。航空会社から提供されることがありますが、自分で用意しておくこともできます。
出国に必要な手続き
ハイチを出国する際、チェックインは出国の2時間前から受け付けられます。
必要なもの
パスポート
有効期間が出国時から少なくとも6カ月以上残っていることを確認してください。
出国税
ハイチからの出国時には、出国税・空港使用税が必要になる場合があります。
必要な手続き
チェックイン
航空会社のカウンターでチェックインをします。ここで、航空券とパスポートを提示し、必要に応じて荷物を預けます。オンラインでチェックインを済ませていても、空港での手続きが必要な場合があるのでご注意ください。
出国税の支払い
ハイチでは出国時に出国税が必要になる場合があります。必要になったときに支払えるように準備しておくとよいでしょう。
セキュリティチェック
チェックイン後、セキュリティチェックを受ける必要があります。手荷物のX線検査と金属探知機による身体検査が行われます。液体やジェルなど、制限されるものがあるため、禁止品を携帯していないことを確認してください。
出国審査
セキュリティチェックを通過した後、パスポートコントロールに進みます。ここでパスポートと必要に応じてビザを提示し、出国スタンプを受け取ります。この手続きは、ハイチの国境警備当局によって行われ、出国の正式な許可を意味するものです。
Visit Japan Webの準備
日本に入国する際の手続きを迅速化するために導入された「Visit Japan Web」サービスを活用しましょう。事前に利用登録を済ませておけば、登録完了時に得られる二次元コードを入国審査時に提示するだけで、スムーズに審査が行えます。
Q&A
よくある質問
- ハイチに滞在中、健康問題として起こりうることはありますか?
- 食中毒、寄生虫症にかかる可能性が考えられます。ジアルジア症、アメーバ赤痢等はまれな病気ではない状況です。高温多湿、上下水道の不備、食品管理不足などが理由のため、渡航の際は十分注意してください。
- 日本で接種できる新型コロナウイルスのワクチンにはどのような種類がありますか?
- 日本で使用されている新型コロナウイルス感染症のワクチンには、2種類あります。mRNAワクチンと不活化ワクチンです。年齢などで接種できるワクチンは異なります。
- 武田(ノババックス)ワクチンとはどのようなワクチンですか?
- 本剤は、SARS-CoV-2のスパイクタンパク質の遺伝子から作られた組換えタンパク質をナノ粒子化したもので、免疫活性化のためのアジュバントが含まれています。
- アストラゼネカのワクチン接種は終了しましたか?
- アストラゼネカ社のワクチンは、令和4年9月30日を持って、接種が終了しました。
- ハイチの治安は良いですか?
- ハイチの治安は良いとは言えません。長引く政情不安だけでなく、首都圏をはじめとした主要都市において、デモ、またはストライキ等が断続的に発生。誘拐等の犯罪行為が頻発しており大変危険です。
Popular place
人気の渡航先
今後行く可能性が高い、
渡航先のワクチン情報をチェックしましょう。
Information
各国で流行している感染症
渡航先の近くで流行している、または、今後国内で発生するリスクのある感染症を予習しておきましょう。
Colum
お役立ちコラム
Reservation
海外渡航前には
ゆとりをもってワクチン接種を。
渡航先や目的によって予防接種の種類はさまざま。
複数回摂取が必要なワクチンも。
以下よりワクチンのご予約が可能です。