グレナダ渡航前の推奨ワクチン

グレナダは、カリブ海にあるグレナダ島と周辺諸島から構成される島国です。ナツメグ、クローブ、シナモンなどの生産が盛んで「香辛料の島」と呼ばれることもあります。グレナダ渡航の前には、A型肝炎、麻疹、風疹、水痘、新型コロナウイルス、インフルエンザの6種類のワクチンを接種することが望ましいです。

A型肝炎
感染経路 A型肝炎は、主に糞便で汚染された食物や水を摂取することで感染します。特に、加熱処理を受けていない飲食物からの感染が多いとされています。衛生状態が不十分な地域では、A型肝炎の感染リスクが高まる傾向にあります。
症状 感染すると、発熱や倦怠感、黄疸(肌や目の白目が黄色くなる症状)、食欲減退、吐き気、嘔吐、腹痛、下痢などの症状が現れます。
ワクチンについて A型肝炎の予防にはワクチン接種が有効で、全体で3回の接種が必要です。1回目の接種から2〜4週間後に2回目の接種を行い、6カ月後に3回目の接種を行います。
麻疹
感染経路 麻疹は感染力が強く、くしゃみや咳、会話などによる飛沫や接触による感染だけでなく、空気感染も起こります。
症状 麻疹の症状は、発疹・目の充血が特徴的で、発熱や咳を伴います。麻疹が重症化すると、肺炎や脳炎を起こすリスクがあります。
ワクチンについて 麻疹のワクチン接種歴および罹患歴がない場合は、ワクチンを接種することが望ましいです。麻疹のワクチン接種は計2回で、4週間間隔での接種となります。
風疹
感染経路 風疹は、主に飛沫と接触を感染経路とする病気です。
症状 風疹の主な症状は、リンパ節の腫れ、発疹、発熱などです。風疹は感染力が高く、感染しても症状が出ない方もいることから、気づかないうちに感染が広がっていることがあります。風疹は妊婦に感染すると、胎児が先天性風疹症候群を発症するリスクがあるため、公衆衛生上も感染対策が重要です。
ワクチンについて 風疹の罹患歴およびワクチン接種歴がない場合、または接種歴が不明の場合は、風疹のワクチン接種を受けましょう。接種回数は2回で、1回目と2回目の間隔は4週間とされています。
水痘
感染経路 水痘は接触感染、飛沫感染だけでなく空気を介しても感染するため、同じ部屋で生活しているだけで感染する恐れがあります。
症状 水痘は接触感染、飛沫感染だけでなく空気を介しても感染するため、同じ部屋で生活しているだけで感染する恐れがあります。
ワクチンについて 水痘のワクチンは麻疹・風疹と同様に2回接種で、接種間隔は4週間です。
新型コロナウイルス感染症
感染経路 新型コロナウイルス感染症の感染経路には、飛沫感染、接触感染があります。
症状 新型コロナウイルス感染症で現れやすい症状には、咳などの呼吸器症状、発熱などがあります。新型コロナウイルスは、無症状で終わる場合がある一方で、重症化する場合もあり、基礎疾患があると重症化する確率が高くなります。
ワクチンについて 新型コロナウイルス感染症のワクチンは、期間が経つと感染予防効果・重症化抑止効果が減少するため、定期的に追加接種をする必要があります。前回のワクチン接種から3カ月あければ追加接種を受けることができます。
インフルエンザ
感染経路 インフルエンザは、飛沫感染や接触感染で広がります。
症状 38度以上の高熱、全身の痛み、倦怠感などの症状が現れます。重症化すると肺炎などを引き起こし、幼児などでは稀に脳症の原因となることがあります。
ワクチンについて インフルエンザのワクチン接種は原則として、13歳以上は1回、13歳未満は2回接種です。

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各種ワクチン金額相場

グレナダ渡航に際して接種することが望ましいワクチンの金額相場は、以下を参考にしてください。

ワクチン名 相場価格/回
A型肝炎ワクチン 1万円前後/回
MR(麻疹・風疹の混合)ワクチン 1万円前後/回
水痘・帯状疱疹ワクチン 5,000〜1万円/回
新型コロナ(mRNA)ワクチン 0円(令和6年4月以降は原則有料)/回
インフルエンザワクチン 3,000〜5,000円/回

当クリニックでは、上記のワクチンの他にも渡航前ワクチンを多数取り揃えております。お気軽にお問い合わせください。

グレナダ渡航前ワクチン(予防接種)を
接種する時期と必要回数

グレナダ渡航前に推奨されるワクチンの、接種時期や必要回数をまとめた表は以下のとおりです。

病名 ワクチンの種類 0日 1週間 2週間 3週間 4週間 8週間 3ヶ月 5ヶ月 6ヶ月 12ヶ月 18ヶ月
A型肝炎 不活化ワクチン 1回目 2回目 3回目
麻疹・風疹 生ワクチン 1回目 2回目
水痘・帯状疱疹 生ワクチン 1回目 2回目
新型コロナウイルスワクチン mRNAワクチン 1回目 2回目
インフルエンザ 不活化ワクチン 1回目 2回目

病名 ワクチンの種類
A型肝炎 不活化ワクチン
期間
0日 1回目 1週間
2週間 2回目 3週間 2回目
4週間 2回目 8週間 2回目
3ヶ月 5ヶ月
6ヶ月 3回目 12ヶ月
18ヶ月 24ヶ月
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病名 ワクチンの種類
麻疹・風疹 生ワクチン
期間
0日 1回目 1週間
2週間 3週間
4週間 2回目 8週間
3ヶ月 5ヶ月
6ヶ月 12ヶ月
18ヶ月 24ヶ月
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病名 ワクチンの種類
水痘・帯状疱疹 生ワクチン
期間
0日 1回目 1週間
2週間 3週間
4週間 2回目 8週間
3ヶ月 5ヶ月
6ヶ月 12ヶ月
18ヶ月 24ヶ月
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病名 ワクチンの種類
新型コロナウイルスワクチン mRNAワクチン
期間
0日 1回目 1週間
2週間 3週間
4週間 8週間
3ヶ月 2回目 5ヶ月
6ヶ月 12ヶ月
18ヶ月 24ヶ月
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病名 ワクチンの種類
インフルエンザ 不活化ワクチン
期間
0日 1回目 1週間
2週間 3週間
4週間 2回目 8週間
3ヶ月 5ヶ月
6ヶ月 12ヶ月
18ヶ月 24ヶ月
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A型肝炎ワクチンは、接種完了までに6カ月以上かかるため、早めにワクチン接種を受けましょう。新型コロナ(mRNA)ワクチンは、渡航時に十分に感染予防・重症化予防効果が発揮できるように、前回接種から3カ月経過していたら追加で接種を受けます。

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グレナダの基本情報

以下の表は、グレナダの基本情報をまとめたものです。

国名 グレナダ 通貨 東カリブドル
言語 英語(公用語)、グレナダ・クレオール語 チップの習慣 チップの習慣はありませんが、ホテルやガイドにはチップを渡すとよいでしょう。
宗教 キリスト教(カトリック、プロテスタント、英国国教会など)など 文化 インド系住民が多いことや香辛料の生産が盛んなことから、カレーなどの香辛料を使用した料理が食されています。
気候 年間平均気温は首都セントジョーンズで25℃前後です。四季はなく、亜熱帯性気候です。12月から5月までの乾期と6月から11月までの雨季に分かれます。年間降水量が多く、沿岸部では1,500mm、山間部では3,000mmに上るため、乾期がベストシーズンです。 時差情報 -13時間(日本の方が13時間進んでいます)
服装 亜熱帯性気候で年間を通して気温が高めです。日中の服装は薄手の素材や半袖といった日本における夏服が適しているでしょう。 治安情報 グレナダ 危険・スポット・広域情報

グレナダの渡航情報

以下の表は、グレナダの渡航情報です。

ビザ情報 目的が就労以外かつ6カ月以内の滞在で、滞在先が確保されており、出国の航空券と滞在費を所持していれば、ビザは不要です。
パスポートの必要有効残存期間 ビザの取得免除で入国する場合、入国時にパスポートの残存有効期間が6カ月以上あることが必要です。
入国カードの記入について 入国カードの記入なし

入国に必要な手続き

グレナダに入国するときに必要なものと必要な手続きを説明します。必要なものがなかったり、手続きに不備があったりすると、入国に支障をきたすため入念に準備をしましょう。

必要なもの(航空券、パスポートなど)

グレナダへの入国には、以下のものが必要です。

パスポート
グレナダに入国する際には、パスポートの残存有効期間が6カ月以上残っている必要があります。グレナダに渡航する場合は、パスポートの残存有効期間を確認し、必要に応じて更新手続きをしましょう。


航空券
日本からグレナダに飛行機で移動するために、航空券は必要です。チェックイン時や搭乗ゲートですぐ提示できるよう、出しやすく、紛失しにくいところに保管しましょう。


クレジットカード
クレジットカードには補償サービスが付与されているものがあるため、海外でのサービスや商品購入に適しています。グレナダでも、支払いはクレジットカード中心にし、クレジットカードが使えないときのために少しの現金を持つとよいでしょう。カード会社によっては現地で扱いのないものもあるため、複数枚用意すると安心です。


必要な手続き(ビザ申請、入国審査、税関検査など)

グレナダ入国の手続きは、以下の通りです。それぞれの手続きについて説明します。

ビザ申請
グレナダでは、目的が就労以外かつ6カ月以内の滞在で、滞在先が確保されており、出国の航空券と滞在費を所持していれば、ビザの取得は不要です。滞在期間が180日を超える場合は、グレナダ現地の入国管理事務局で滞在期間延長の許可を受ける必要があります。


ESTAの申請(アメリカを中継する場合)
グレナダと日本の直通の航空便はないため、他の国を経由して渡航します。日本からグレナダへの渡航では、アメリカ・マイアミを経由する場合が多いです。
アメリカに入国する場合は、ESTAによる電子渡航認証の取得が必要です。当日の申請だと受け付けてもらえないおそれがあるため、アメリカで乗り継ぎをする72時間前までにESTA申請を完了させましょう。


入国審査
入国審査では、渡航者をグレナダに入国させてよいか、書類や質問などを通して確認をします。入国審査官にパスポートを見せ、滞在先や渡航目的といった質問に答えます。時間がかかることもあるため、時間に余裕を持って入国審査を受けることが重要です。


税関検査
税関検査は、輸入禁止の物品を入国時に持ち込んでいないか、免税範囲を超えるものを持ち込んでいないかなどをチェックする目的で行われます。税関の対象になるものを持ち込むときは、申請が必要です。グレナダでは、1万米ドルを超える外貨を入国時に持ち込むときは(出国時に持ち出すときも同様)税関に申告しなければなりません。


出国に必要な手続き

グレナダ出国に必要なもの、必要な手続きについて説明します。手続きの不備などがあると、最悪の場合予定通りの帰国ができないため、よく確認しておきましょう。

必要なもの(航空券、パスポートなど)

グレナダを出国するときには、以下のものが必要です。

パスポート
出国時にもパスポートの提示が必要なので、すぐ出せるようにしておきましょう。


航空券
現地の空港にて、航空券とパスポートを提示し、飛行機の搭乗券を受け取ります。航空券は紙チケットの場合と電子チケットの場合があるため、事前にどちらなのか確認しましょう。


クレジットカード
出国前に現金が足りないときに引き出したり、予定外の支出があったりしたときに便利です。


日本円
帰国してから帰宅までの移動費用や食事代のために、日本円の現金を持っておきましょう。


必要な手続き(ビザ申請、入国審査、税関検査など)

グレナダ出国に必要な手続きには以下のものがあります。

セキュリティ・チェック
セキュリティ・チェックは、手荷物に関する保安検査です。X線と金属探知機を使って検査を行います。セキュリティ・チェックで時間がかかる場合もあるため、搭乗に遅れないよう時間に余裕を持って受けましょう。


Visit Japan Webの準備
Visit Japan Web とは、日本への入国の際の手続きを効率的に実施するために導入されたサービスです。日本への入国審査、税関申告、別送品申告に関する情報をWebで事前登録すると、登録完了時に二次元コードが発行されます。二次元コードを日本への入国時に提示すると、審査や書類提出の時間短縮が可能です。


検疫手続き
日本に動物や植物、一部の食品などを持ち込むときは、検疫手続きをしなければなりません。検疫対象のものを持ち込む場合は、申告が必要です。


別送品の手続き
帰国時に持ち帰るのではなく、渡航先から日本に郵送した荷物を別送品と言います。グレナダでのお土産を日本に送った場合は別送品に該当します。別送品の内容、金額により税金が発生する可能性があるため、別送品の内容、内容を証明する領収書などを提出する必要があります。入国後の申告はできないため、必ず帰国時に申告しましょう。


Q&A

よくある質問

グレナダに入国するときのワクチン接種義務はありますか?
2024年1月現在、グレナダ入国に際してのワクチン接種を義務化する規制はありません。
グレナダ入国にワクチン証明書は必要ですか?
以前は新型コロナウイルス感染症について、検査陰性証明書が必要でしたが、2024年1月現在は不要です。黄熱病の流行地域からグレナダに入国する場合は、黄熱病予防接種証明書(イエローカード)の提示が必要です。日本は黄熱病流行地域に該当しないため、日本からの渡航者は入国時のワクチン証明書の提示は必要ありません。
グレナダから日本への入国で、ワクチン接種義務はありますか?
日本への入国者へワクチン証明書の提出を求める新型コロナウイルス水際対策は2023年4月29日に終了しました。グレナダから日本への入国で、ワクチン接種義務はありません。
日本からグレナダへの直行便はありますか?
日本からグレナダへの直行便はありません。アメリカ・マイアミ経由で乗り継ぎをしてグレナダへ渡航する場合が多いです。
アメリカ経由でグレナダに行くとき、ワクチンは必要ですか?
2024年1月現在、日本からグレナダに渡航するときに乗り継ぎを行うアメリカで、ワクチン接種を義務化する規制はありません。

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Information

各国で流行している感染症

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