ガンビア渡航前の推奨ワクチン

アフリカ大陸にあるガンビアは、セネガルに囲まれたアフリカ最小国土の国です。西アフリカに分類されるガンビアで、接種が望ましいワクチンは、A型肝炎、黄熱病・髄膜炎・麻疹・風疹・水痘・新型コロナウイルス・インフルエンザなどです。

A型肝炎
感染経路 A型肝炎とは、急性のA型肝炎ウイルスによる一過性感染症です。感染経路は、糞便から排出されたA型肝炎ウイルスがヒトの手を介し水や魚介類、野菜などに移り、ヒトの口に入って感染する病です。
症状 A型肝炎は、衛生面で問題が多い発展途上国を中心に蔓延しています。発熱や倦怠感、嘔吐や黄疸が現れるのがA型肝炎ウイルスに侵された症状です。成人や高齢者の場合、合併症となり重症化する場合もあります。例としては、急性腎不全や心筋障害などです。
ワクチンについて 3回の接種で5年間有効な免疫ができるとされています。
黄熱
感染経路 黄熱病とは、熱帯地域で流行している年間6万人程が亡くなっている急性ウイルス性出血性疾患です。感染経路は、ウイルスに感染した蚊によってヒトへ感染する病です。
症状 症状としては、第1期と第2期に分かれます。第1期は、発熱や頭痛、嘔吐などを引き起こし早い段階で回復へと向かう症状です。ただし、15%程の患者が発症する第2期は、症状が現れた24時間以内に高熱を発症して体内が侵されます。
ワクチンについて 口や目、鼻などから出血を起こし、腎機能が悪化して半数は2週間以内に死亡する恐ろしい病です。
髄膜炎
感染経路 髄膜炎とは、細菌性疾患でヒトからヒトへ感染し化膿性髄膜炎とも呼ばれています。
症状 発症した場合の致死率も高く、助かっても重篤となって後遺症が残る病です。感染は、飛沫感染が代表的な感染経路となります。症状としては、発熱や頭痛、首の硬直、痙攣などが初期症状です。細菌感染のため、全身に感染が広がっている場合急激に症状が悪化します。治療しなければ、間違いなく死に至る病です。
ワクチンについて 2~55歳は1回接種しましょう。なお、5年経過で効果が失われるため渡航前に1回の追加接種が必要です。
麻疹
感染経路 麻疹は、麻疹ウイルスによって引き起こされる全身感染症です。非常に感染力の高いウイルスは、同部屋というだけで感染します。感染経路は、空気感染や飛沫感染、接触感染です。
症状 ヒトからヒトへ感染するウイルスは、10日程の潜伏期間を経て発症します。風邪のような症状(発熱や咳、鼻水など)の後は、高熱と発疹が現れます。合併症としては、脳炎や肺炎などを引き起こす場合もある病です。
ワクチンについて 予防接種が有効なため、過去の罹患歴やワクチン接種歴不明な人は、1回目と4週間後の計2回の接種が推奨されます。
風疹
感染経路 風疹は、風疹ウイルスによって引き起こされる急性のウイルス性発疹です。感染力は、一度に5〜7人に感染拡大する程の力を持っています。
症状 ヒトからヒトへ感染する風疹の感染経路は、飛沫感染で2〜3週間ほどの潜伏期間を経てからの発症です。風疹の症状は、発熱や発疹、リンパ節の腫れなどが現れます。感染者の中には、無症状患者も15%程の確率で発生する可能性がある病です。ただし、成人が発症した場合には、重症化して脳炎や血小板減少性紫斑病などの合併症を引き起こすこともあります。
ワクチンについて 罹患歴や予防接種歴が不明な人は、1回目と4週間後の計2回のワクチン接種が推奨されます。
水痘
感染経路 水痘とは、水痘帯状疱疹ウイルスによって引き起こされる急性伝染症疾患です。一般的にはみずぼうそうと呼ばれ、9歳以下の場合、発症が90%以上になります。感染経路は、空気感染や飛沫感染、接触感染などヒトからヒトへの感染です。
症状 発熱や全身の倦怠感などが現れた後には、全身に発疹が現れます。その後は、紅斑の発疹や水疱などになって最終的に瘡蓋となるのです。ただし、水痘は、合併症による重症化の場合もあります。例としては、二次細菌感染や中枢神経合併症などです。
ワクチンについて 過去に感染したか、ワクチンを接種したか不明な人は、1回目と4週間後の計2回の接種が推奨されます。
新型コロナウイルス感染症
感染経路 新型コロナウイルス感染症は、コロナウイルスによる感染症でヒトからヒトに感染します。全世界で猛威をふるった感染症で、感染経路は空気感染や飛沫感染、接触感染などです。
症状 症状としては、高熱や下痢、味覚障害などの症状が現れます。感染した患者の中には、軽症や無症状の場合もある病です。ただし、高齢者や基礎疾患患者の場合、肺炎などの重篤となり死に至る場合もあります。新型コロナウイルス感染症は、頭痛や倦怠感、嗅覚障害など後遺症が残存する場合もある感染症です。
ワクチンについて 重症化時は死亡リスクも上がるため、海外渡航者はワクチン接種が推奨されます。1回目接種以降は前回の接種完了から3カ月以上空けると追加接種が可能です。
インフルエンザ
感染経路 インフルエンザとは、インフルエンザウイルスを病原とする気道感染症で、流行が周期的に起こるのが特徴です。インフルエンザは、飛沫感染や接触感染などが主な感染経路になっています。
症状 発症すると38度以上の高熱と全身症状が急激に広がり、重篤な合併症に発展することもあり危険です。
ワクチンについて 風邪によく似た症状を持つインフルエンザは、急激に発症して高熱や倦怠感など全身症状となりやすいのが特徴です。インフルエンザは、二次的な合併症を引き起こし死亡の危険もあります。

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各種ワクチン金額相場

ガンビア渡航時に推奨される各ワクチンの相場は以下のとおりです。

ワクチン名 相場価格/回
A型肝炎ワクチン 1万円前後/回
黄熱ワクチン 1万2,000円/回
髄膜炎ワクチン 2万5,000円前後/回
MR(麻疹・風疹の混合)ワクチン 1万円前後/回
水痘・帯状疱疹ワクチン 5,000〜1万円/回
新型コロナ(mRNA)ワクチン 0円(令和6年4月以降は原則有料)/回
インフルエンザワクチン 3,000〜5,000円/回

当クリニックでは、A型肝炎ワクチン・髄膜炎ワクチン・MR(麻疹・風疹の混合)ワクチン・水痘・帯状疱疹ワクチン・新型コロナウイルス感染症ワクチン(mRNAワクチン)を取り扱っております。黄熱ワクチンは、検疫所や特殊医療機関のみの扱いとなります。

ガンビア渡航前ワクチン(予防接種)を
接種する時期と必要回数

ガンビア旅行で接種が推奨されるワクチンのスケジュールは以下のとおりです。

病名 ワクチンの種類 0日 1週間 2週間 3週間 4週間 8週間 3ヶ月 5ヶ月 6ヶ月 12ヶ月 18ヶ月
A型肝炎 不活化ワクチン 1回目 2回目 3回目
黄熱 生ワクチン 1回目
髄膜炎 不活化ワクチン 1回目
麻疹・風疹 生ワクチン 1回目 2回目
水痘・帯状疱疹 生ワクチン 1回目 2回目
新型コロナウイルスワクチン mRNAワクチン 1回目 2回目
インフルエンザ 不活化ワクチン 1回目 2回目

病名 ワクチンの種類
A型肝炎 不活化ワクチン
期間
0日 1回目 1週間
2週間 2回目 3週間 2回目
4週間 2回目 8週間 2回目
3ヶ月 5ヶ月
6ヶ月 3回目 12ヶ月
18ヶ月 24ヶ月
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病名 ワクチンの種類
黄熱 生ワクチン
期間
0日 1回目 1週間
2週間 3週間
4週間 8週間
3ヶ月 5ヶ月
6ヶ月 12ヶ月
18ヶ月 24ヶ月
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病名 ワクチンの種類
髄膜炎 不活化ワクチン
期間
0日 1回目 1週間
2週間 3週間
4週間 8週間
3ヶ月 5ヶ月
6ヶ月 12ヶ月
18ヶ月 24ヶ月
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病名 ワクチンの種類
麻疹・風疹 生ワクチン
期間
0日 1回目 1週間
2週間 3週間
4週間 2回目 8週間
3ヶ月 5ヶ月
6ヶ月 12ヶ月
18ヶ月 24ヶ月
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病名 ワクチンの種類
水痘・帯状疱疹 生ワクチン
期間
0日 1回目 1週間
2週間 3週間
4週間 2回目 8週間
3ヶ月 5ヶ月
6ヶ月 12ヶ月
18ヶ月 24ヶ月
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病名 ワクチンの種類
新型コロナウイルスワクチン mRNAワクチン
期間
0日 1回目 1週間
2週間 3週間
4週間 8週間
3ヶ月 2回目 5ヶ月
6ヶ月 12ヶ月
18ヶ月 24ヶ月
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病名 ワクチンの種類
インフルエンザ 不活化ワクチン
期間
0日 1回目 1週間
2週間 3週間
4週間 2回目 8週間
3ヶ月 5ヶ月
6ヶ月 12ヶ月
18ヶ月 24ヶ月
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麻疹・風疹・水痘・インフルエンザワクチンに関しては、2回目の接種間隔が4週間、新型コロナウイルスのワクチンは3カ月です。A型肝炎ワクチンは、3回目が約半年後まで開きます。渡航までのワクチン接種計画は、事前にしっかり立てましょう。生ワクチン接種の場合は、接種後28日以内に他のワクチン接種はできません。 

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ガンビアの基本情報

ガンビアの基本情報を以下に紹介します。

国名 ガンビア共和国(Republic of The Gambia) 通貨 ダラシ
言語 英語(公用語)、マンディンゴ語、ウォロフ語、フラ語など チップの習慣 サービスに対してチップを渡す習慣があります
宗教 イスラム教が90%、残りはキリスト教や伝統宗教 文化 食事の際は、左手を使わない文化なので注意しましょう。
気候 年間平均気温25〜28℃、雨季と乾季が明確に分かれた気候です。11~3月は乾季で気温が低めなので、ガンビアへ観光に行くベストな時季となります 時差情報 ガンビアは、-9時間(日本の方が9時間進んでいます)
服装 ● 昼と夜の寒暖差が激しく、昼間暑くても夜は寒さをしのげる長袖の着用が必要です
● スケジュールが雨季にあたる場合、雨具は必需品となります
治安情報 ガンビア 危険・スポット・広域情報

ガンビアの渡航情報

ガンビアに渡航する際、短期滞在であっても査証の取得が義務付けられています。

ビザ情報 査証は、目的に関係なく取得が必要です。ガンビアの査証発給代行を行う駐日セネガル大使館かセネガルにあるガンビア大使館で査証申請を行います
パスポートの必要有効残存期間 査証発行の際に、パスポート残存期間6カ月以上が発行条件となっています
入国カードの記入について 入国カードへの記入が必要です

入国に必要な手続き

ガンビアに入国する際に必要な手続きは、基本的に査証申請と入国審査の2つです。

必要なもの(航空券、パスポートなど)

ガンビア入国に必要なものは以下のとおりです。

航空券
ガンビアのバンジュール国際空港までの航空券と出国の航空券が必要です。航空券は、航空会社又は旅行代理店で購入できます。


パスポート
ガンビア入国時点で、パスポート残存期間は6カ月以上必要です。ガンビアに入国する際の査証発行条件には、パスポートの残存期間が明記されています。


査証
ガンビアに入国するには、短期旅行であっても査証の取得が義務付けられています。査証を取得していない場合、入国を拒否されるので注意しましょう。


空港使用料
ガンビアに入国する際には、空港使用料として1,000D(ダラシ)相当を支払う必要があります。


必要な手続き(ビザ申請、入国審査、税関検査など)

ガンビア入国に必要な手続きは以下のとおりです。

査証申請
目的に関係なく、ガンビアに入国する手続きとして査証取得の義務があります。査証取得には、駐日セネガル大使館又はセネガルにあるガンビア大使館に申請が必要です。申請する際には、以下の書類を事前に用意しましょう。
● 査証申請書
● パスポート(残存期間6カ月以上)
● 写真1葉
● 手数料(35,000FCFA)
● 入出国手段の証明
● 滞在先ホテルの予約証明
1カ月の滞在を超える場合には、入国後に出入国管理局に延長の申請が必要です。


入国審査
入国審査では、航空券やパスポート、査証の他に黄熱病予防接種証明書(イエローカード)の提示を求められる場合もあります。イエローカードの提示が求められるのは、黄熱病感染リスク国を経由して行く場合です。ガンビア渡航の際には、経由地の感染症リスクなどの情報も確認しておきましょう。


出国に必要な手続き

出国時に必要な手続きは、手荷物検査や空港使用料の支払です。

必要なもの(航空券、パスポートなど)

ガンビア出国に必要なものは以下のとおりです。

航空券
ガンビア出国用の航空券が必要です。バンジュール国際空港から出国するには、出国可能な15都市のどちらかへの出国用航空券が必要になります。航空券は、各航空会社や旅行代理店などから購入が可能です。


パスポート
各航空会社のカウンターでは、航空券とパスポートを提示して搭乗券を受け取ります。


空港使用料
バンジュール国際空港では、入国時と同様に出国時も1,000D(ダラシ)相当の使用料が必要です。


必要な手続き(ビザ申請、入国審査、税関検査など)

ガンビア出国に必要な手続きは以下のとおりです。

セキュリティ・チェック
ガンビア出港の際には、他の空港と同様に手荷物検査やセキュリティ・チェックがあります。


Visit Japan Webの登録
日本への入国手続きは、Visit Japan Webサービスを使うことで入国審査、税関検査、免税購入を事前にWeb登録できるので便利です。手続きする際は、二次元コードを提示するだけでスムーズな手続きが可能です。


Q&A

よくある質問

ガンビアへの渡航では、新型コロナウイルスに関して入国規制がありますか?
ガンビアでは、2022年12月13日付けで新型コロナウイルスに関する全ての入国規制が解除となりました。
ガンビア入国前に新型コロナワクチンの接種証明は必要ですか?
ガンビアでは、入国規制解除に伴いワクチン接種証明書やPCR検査陰性証明も不要となりました。
ガンビアでは、入国の際ワクチン接種の証明が必要なものはありますか?
黄熱病予防接種証明書が必要な場合があります。対象は、生後9カ月以上の感染リスク国から渡航する場合や感染リスク国に12時間以上滞在した場合です。
ガンビアの治安は、どうですか?
ガンビアの治安は、危険レベル1に設定されていて比較的アフリカでは良い方です。ガンビアでは、スリやひったくり、盗難などが発生しています。また、政治的情勢が不安定なため、軍が駐留しているので注意が必要です。
ガンビアの医療状況は、設備など充実していますか?
ガンビアの医療状況は、医療資源なども不足しており非常に悪いです。怪我や病気による入院治療や手術は、ほぼ不可能で輸血も汚染されている可能性があります。重症の場合には、国外への搬送が必要です。重症になることを踏まえ、十分な額の海外旅行損害保険への加入を強くおすすめします。

Popular place

人気の渡航先

今後行く可能性が高い、
渡航先のワクチン情報をチェックしましょう。

ミクロネシア

マーシャル

ボスニア・ヘルツェゴビナ

Information

各国で流行している感染症

渡航先の近くで流行している、または、今後国内で発生するリスクのある感染症を予習しておきましょう。

マラリア

腸チフス

ヒトパピローマウイルス

Colum

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Reservation

海外渡航前には
ゆとりをもってワクチン接種を。

渡航先や目的によって予防接種の種類はさまざま。
複数回摂取が必要なワクチンも。
以下よりワクチンのご予約が可能です。

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