フィンランド渡航前の推奨ワクチン

フィンランドは国土の約7割が森林、約1割が湖沼や河川に覆われ、その美しい自然環境から「森と湖の国」と呼ばれています。北ヨーロッパに位置するフィンランドへの渡航前に接種が望ましいワクチンは、麻疹・風疹・水痘・インフルエンザ・新型コロナウイルスの5種類です。

麻疹
感染経路 麻疹は、空気感染や飛沫感染、接触感染により広がる感染症です。
症状 感染後、約10日で風邪のような症状が出現し、その後高熱と発疹が現れます。さらに肺炎や中耳炎を併発しやすく、死亡率は先進国であっても1,000人に1人といわれています。
ワクチンについて 麻疹に罹患したことがない・予防接種を受けていない場合は、渡航前のワクチン接種が望まれます。ワクチンは2回の接種で、間隔は4週間です。
風疹
感染経路 風疹は、強力な感染力を有する急性の発疹性感染症です。また妊娠初期の女性が感染した場合には、先天性風疹症候群(新生児が眼や心臓、耳などに障害を持って生まれてくること)のリスクが高まります。
症状 感染後に発熱や発疹、リンパ節の腫れなどの症状が現れ、合併症として脳炎や血小板減少性紫斑病などを引き起こすおそれがあります。
ワクチンについて ワクチン接種歴によっては、ワクチン接種が望まれます。ワクチンは2回の接種で、間隔は4週間です。
水痘
感染経路 水痘(みずぼうそう)は、空気感染、飛沫感染、接触感染により広がる発疹性の感染症です。
症状 感染から2週間程度の潜伏期間を経て全身に発疹が現れ、発熱や倦怠感を伴います。小児では軽症が多い一方、成人では症状が重くなることがあります。
ワクチンについて 免疫が不明か不十分な場合はワクチン接種が望まれ、接種は2回で、間隔は4週間です。
新型コロナウイルス感染症
感染経路 新型コロナウイルス感染症は、感染者の口や鼻から、咳、くしゃみ、会話などで排出される飛沫またはエアロゾルを吸入もしくは感染者の目や鼻、口に直接的に接触することにより感染します。
症状 持病や重症化の恐れのある場合は、事前にワクチン接種を受けることが大切です。
ワクチンについて 1回目接種から3カ月経過すれば、追加接種を受けることができます。
インフルエンザ
症状 インフルエンザは、一般的な風邪の症状(喉の痛み、鼻水、咳など)に加え、38℃以上の高熱、頭痛、関節痛、筋肉痛、全身の倦怠感などの症状が急速に現れます。高齢者や免疫力が低下している場合は、二次的な肺炎を伴うなど重篤化するおそれもあるため注意が必要です。
ワクチンについて インフルエンザワクチンの接種は、13歳以上は原則1回、13歳未満は2回接種が基本です。計2回接種する場合、接種間隔は4週間です。

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各種ワクチン金額相場

感染症を予防するための各種ワクチンの接種料金の相場は以下のとおりです。

ワクチン名 相場価格/回
MR(麻疹・風疹の混合)ワクチン 1万円前後/回
水痘・帯状疱疹ワクチン 5,000円〜1万円/回
新型コロナ(mRNA)ワクチン 0円(令和6年4月以降は原則有料)/回
インフルエンザワクチン 3,000〜5,000円/回

ワクチンの値段は医療機関によってそれぞれ異なるので、事前に確認しておきましょう。当クリニックでは、MR(麻疹・風疹の混合)ワクチン・水痘・帯状疱疹ワクチン・新型コロナウイルス感染症ワクチン(mRNAワクチン)を取り扱っております。

フィンランド渡航前ワクチン(予防接種)を
接種する時期と必要回数

病名 ワクチンの種類 0日 1週間 2週間 3週間 4週間 8週間 3ヶ月 5ヶ月 6ヶ月 12ヶ月 18ヶ月
麻疹・風疹 生ワクチン 1回目 2回目
水痘・ 帯状疱疹炎 生ワクチン 1回目 2回目
新型コロナウイルス感染症 mRNAワクチン 1回目 2回目
インフルエンザ 不活化ワクチン 1回目 2回目
病名 ワクチンの種類
麻疹・風疹 生ワクチン
期間
0日 1回目 1週間
2週間 3週間
4週間 2回目 8週間
3ヶ月 5ヶ月
6ヶ月 12ヶ月
18ヶ月 24ヶ月
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病名 ワクチンの種類
水痘・ 帯状疱疹 生ワクチン
期間
0日 1回目 1週間
2週間 3週間
4週間 2回目 8週間
3ヶ月 5ヶ月
6ヶ月 12ヶ月
18ヶ月 24ヶ月
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病名 ワクチンの種類
新型コロナウイルス感染症 mRNAワクチン
期間
0日 1回目 1週間
2週間 3週間
4週間 8週間
3ヶ月 2回目 5ヶ月
6ヶ月 12ヶ月
18ヶ月 24ヶ月
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病名 ワクチンの種類
インフルエンザ 不活化ワクチン
期間
0日 1回目 1週間
2週間 3週間
4週間 2回目 8週間
3ヶ月 5ヶ月
6ヶ月 12ヶ月
18ヶ月 24ヶ月
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フィンランドの基本情報

フィンランドは、ムーミンやサンタクロースの故郷として広く知られています。国土の3分の1が北極圏であり、夏の白夜と冬のオーロラが魅力の一つです。北欧に位置するフィンランドの文化や気候などの基本情報は、このとおりです。

国名 フィンランド共和国(Republic of Finland) 言語 フィンランド語、スウェーデン語(全人口の約5%、2021年統計)
宗教 キリスト教(福音ルーテル派、正教会) 気候 ・6~8月中旬の夏は天候が安定し、日照時間が長いため北部では白夜が見られます
・8月半ばには冷たい風が吹き始め、秋の訪れとともに霧や雨が増えます
・緯度が高にもかかわらず暖流の影響もあり、北極圏を除けば酷寒というわけではありません
服装 ・夏:日差しが強い日中は半袖で過ごせますが、夜は気温が下がるため、セーターや薄手のコートを持っておくと安心です
・春や秋:セーターやジャケットが適しています
・冬:寒さに備え厚手のコートや手袋・帽子・マフラーなどを着用し、滑りにくい靴を選びます
通貨 ユーロ
チップの習慣 サービス料はホテルやレストランの料金に含まれているため、チップを払う必要はありません 文化 ・「世界で一番幸せな国」として6年連続トップの国です
・たばこには重税がかけられており、公共の場所では完全禁煙です
時差情報 ・-7時間(日本の方が7時間進んでいます)
・サマータイム採用時(3月の最終日曜から10月の最終日曜まで)は6時間遅れ
治安情報 フィンランド 危険・スポット・広域情報

フィンランドの渡航情報

フィンランドと日本はビザ免除の二国間協定を結んでいます。そのため、観光や親族訪問などの目的でフィンランドに行く場合、90日以内の滞在であれば、ビザや滞在許可を申請せずにフィンランドに入国できます。

ビザ情報 シェンゲン協定領域内に180日間のうち90日以内の滞在はビザが不要
パスポートの必要有効残存期間 ビザ免除で短期滞在するには、パスポートの有効期限が出国予定日より3カ月以上残っていることと、パスポートの発行日が10年以内であることが必要です
入国カードの記入について 不要です

※シェンゲン協定とは、シェンゲン圏内での人々の自由な移動を可能にする協定です。そのためシェンゲン協定の加盟国間では、通常出入国管理は実施されません。非EU市民である外国人旅行者は、シェンゲン圏内の国に入国した日から180日間の期間内に最大90日間滞在することが認められています。

シェンゲン協定加盟国は、オーストリア、ベルギー、チェコ、デンマーク、エストニア、フィンランド、フランス、ドイツ、ギリシャ、ハンガリー、アイスランド、イタリア、ラトビア、リヒテンシュタイン、リトアニア、ルクセンブルグ、マルタ、オランダ、ノルウェー、ポーランド、ポルトガル、スロバキア、スロベニア、スペイン、クロアチア、スウェーデン、スイスの27カ国(2024年1月時点)です。

入国に必要な手続き

フィンランドに入国する際に必要な手続きは、基本的に入国審査と関税検査の2つです。

必要なもの
フィンランド入国に必要なものは以下のとおりです。

航空券
フィンランドと日本間の航空券の購入が必要です。航空券は、旅行会社や専門会社を介して手配します。


パスポート
パスポートの有効期限が3カ月以上あることと、10年以内に発行されたパスポートであることが必要です。


必要な手続き
フィンランド入国に必要な手続きは以下のとおりです。

入国審査
日本を含むシェンゲン協定非加盟国からの入国には、入国審査が行われます。ただしシェンゲン協定加盟国から入国する場合には、基本的に入国審査は行われません。入国審査は、パスポートを審査カウンターに提示し、入国スタンプを押されて完了です。記入や提出が必要な書類はありません。日本国籍で身長130㎝以上のICパスポート保持者は、自動化ゲートを利用できます。


関税検査
免税範囲内であれば「Nothing to Declare」(グリーンチャンネル)のゲートを通り、免税範囲を超える場合は「Goods to Declare」(レッドチャンネル)のゲートで規定の税金を支払います。


出国に必要な手続き

多くの場合、チェックインは出発時間の2時間前から開始されることが多いため、時間に余裕をもって空港に到着することをおすすめします。また出国審査では、ほとんど質問はされません。日本国籍で身長130㎝以上のICパスポート保持者は、自動化ゲートを利用できます。

必要なもの
フィンランド出国に必要なものは以下のとおりです。

航空券
帰路に利用する航空会社のカウンターで航空券とパスポートを渡し、搭乗券を受け取ります。


パスポート
航空会社のカウンターで、搭乗券を受け取る際に、パスポートを提示します。


必要な手続き
フィンランド出国に必要な手続きは以下のとおりです。

セキュリティ・チェック
搭乗する航空会社のカウンターに並び、航空券とパスポート、そして機内に持ち込まない荷物を預けてチェックインを行います。搭乗ゲート前では、機内に持ち込む全ての手荷物をX線検査機に通す必要があり、ボディチェックも行われます。そのため、余裕を持って搭乗ゲートに到着することが重要です。また、日本からの出国時と同じく、液体や危険物の持ち込みには制限があるため注意が必要です。


出国審査
出国審査では、パスポートと搭乗券を審査官に提出し、出国スタンプが押印されます。審査自体は短時間で終わりますが、時期や時間帯によっては混雑することもあるため、時間に余裕を持って臨みましょう。


Visit Japan Webの準備
日本入国時の税関申告と入国審査、検疫をオンラインで手続きできるサービスです。帰国時の手続きをスムーズに進められます。事前にWebサイトで税関申告の情報を登録し、日本到着後に二次元コードを電子申告端末にかざすだけで申告できます。


Q&A

よくある質問

フィンランド入国時に義務化されているワクチン接種はありますか?
フィンランドでは、入国時の接種が義務化されているワクチンはありません。
フィンランドは治安の良い国ですか?
フィンランドは、ヨーロッパの中でも治安が良いとされていますが、都市部では置き引きやスリが多発しています。旅行者や在留邦人が被害に遭う可能性もあるため、注意が必要です。
フィンランドの医療事情はどうですか?
フィンランドの衛生状況は先進国並みで、医療施設は清潔で整備されています。ほぼ英語が通じます。ただし、旅行者や短期滞在者の医療費は全額自己負担となり、医療費は高額です。そのため、海外旅行傷害保険の加入を強く推奨します。緊急時の連絡先は「112」です。
フィンランドでは、英語が通じますか?
公用語はフィンランド語とスウェーデン語ですが、9割近くのフィンランド人が英語を話せます。
フィンランドで有名なものは?
サンタクロースの本拠地であり、ムーミンの故郷でもあります。さらにフィンランドは、サウナの発祥地としても親しまれています。オーロラ観察に最適なロケーションのひとつとしても知られ、夏には太陽がほぼ一日中沈まない「白夜」を体験できる魅力的な国です。

Popular place

人気の渡航先

今後行く可能性が高い、
渡航先のワクチン情報をチェックしましょう。

ミクロネシア

マーシャル

ボスニア・ヘルツェゴビナ

Information

各国で流行している感染症

渡航先の近くで流行している、または、今後国内で発生するリスクのある感染症を予習しておきましょう。

マラリア

腸チフス

ヒトパピローマウイルス

Colum

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Reservation

海外渡航前には
ゆとりをもってワクチン接種を。

渡航先や目的によって予防接種の種類はさまざま。
複数回摂取が必要なワクチンも。
以下よりワクチンのご予約が可能です。

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