エリトリア渡航前の推奨ワクチン

エリトリアは、1993年にエチオピアから独立して誕生した新しい国です。アフリカの雄大な自然と、歴史豊かなさまざまな文化遺産を楽しめます。東アフリカに位置するエリトリアに渡航する際、事前に接種しておくことが望ましいワクチンは、黄熱・A型肝炎・B型肝炎・ポリオ・髄膜炎・麻疹・風疹・水痘・破傷風・新型コロナウイルス・インフルエンザの11種類です。

黄熱
感染経路 黄熱は、蚊によって媒介されるウイルス性の感染症です。
症状 主な症状は、頭痛や発熱、倦怠感などで、通常発症から1〜3日で回復します。しかし、重症化すると致死率は5~10%とされていますが、流行時や免疫がない渡航者などでは60%以上に達するとの報告もあります。熱帯地域へ渡航する人は、接種が推奨されているワクチンです。
ワクチンについて 1回のワクチン接種で、予防接種証明書は生涯有効です。黄熱の予防接種証明書は、接種10日後から有効になります。
A型肝炎
感染経路 A型肝炎は、加熱処理されていない食べ物や飲み物から感染する病気です。
症状 フリカや中南米、アジアなど広く存在し、急な発熱や倦怠感、食欲不振、吐き気、嘔吐などの症状が見られ、発症の数日後には黄疸が現れます。長期で途上国に滞在する人や、70歳以下の人に接種が推奨されているワクチンです。
ワクチンについて ワクチンは2回接種が必要で、2~4週間空ける必要があります。半年後に3回目を接種すると免疫が高まり、ワクチンの効果が5年は続くとされています。
B型肝炎
感染経路 B型肝炎は、性交渉や医療器具の使い回し、母子感染などにより感染する病気です。
症状 多くの場合は無症状ですが、黄疸や褐色尿、倦怠感、嘔吐などが現れる場合もあります。重症化すると、急性肝不全により死亡する可能性もあります。
ワクチンについて ワクチンは3回接種が必要です。2回目の接種は、1回目から2~4週間空ける必要があります。1回目から半年後に3回目を接種すると免疫が高まり、ワクチンの効果が5年は続くとされています。
ポリオ
感染経路 ポリオは、口の中に入ったウイルスが、腸の中で増殖し感染します。ウイルスが含まれる便を介して、感染が広がります。
症状 主な症状は、発熱や頭痛、のどの痛み、嘔吐などがですが、90%以上の人は無症状の病気です。まれに、ウイルスが脊髄の一部に入り込み、麻痺が残ったり呼吸困難で死亡したりするケースも報告されています。
髄膜炎
感染経路 髄膜炎の感染経路は飛沫により菌が体内に入り、血流に乗って髄膜へ達し炎症を起こします。
症状 主な症状は発熱や頭痛、首の硬直です。治療しなければ確実に死に至る、リスクの高い病気です。
ワクチンについて ワクチン接種が推奨されており、接種回数は1回で済みます。
麻疹
感染経路 麻疹は、急性のウイルス性発疹性感染症です。
症状 非常に感染力が強く、主に発熱や咳、鼻水、発疹などの症状が現れます。重症化すると肺炎や脳炎を発症することもあります。
ワクチンについて 麻疹にかかったことがない、過去に麻疹のワクチンを接種したか分からない人は、渡航前のワクチン接種が重要です。麻疹のワクチン接種は2回必要で、1回目と2回目の間隔を4週間空けて実施します。
風疹
感染経路 風疹は、飛沫感染する非常に感染力の強い病気です。
症状 主な症状として、発熱やリンパ節の腫れ、発疹が現れますが、通常は自然に治ります。一方で、感染しても無症状の人もいれば、重症化して脳炎などを発症し、入院が必要になる場合もある病気です。
ワクチンについて 風疹にかかったことがない、過去にワクチンを接種したか分からない人は、渡航前の接種が重要です。風疹のワクチン接種は2回必要で、1回目と2回目の間隔を4週間空けて実施します。
水痘
感染経路 水痘は、空気感染や飛沫感染、接触感染で広がる、非常に感染力の高い病気です。
症状 主な症状は、全身に紅斑が現れ、1〜3日かけてかさぶたとなり、症状が収まっていきます。
ワクチンについて 発熱や倦怠感を伴うこともあります。水痘のワクチンは、2回接種が必要です。接種の間隔は4週間であり、過去にワクチンの接種歴がなければ、渡航前の接種が推奨されます。
破傷風
感染経路 破傷風は、傷口から土の中の破傷風菌が侵入することで感染します。
症状 主な症状は、体のしびれや痛み、首の張りなどで、治療が遅れると死亡する危険性もあります。
ワクチンについて ワクチンによる予防が可能で、破傷風のワクチンは3回接種が必要です。2回目の接種間隔は、1回目から3〜8週間、3回目の接種間隔は、2回目から1年〜1年半空けて実施します。
新型コロナウイルス感染症
感染経路 新型コロナウイルス感染症は、飛沫や接触により感染します。
症状 多くの場合、感染しても無症状や軽症で回復しますが、基礎疾患のある人は、肺炎などに重症化する場合があります。
ワクチンについて 日本ではワクチン接種が推奨されており、複数回の接種が必要です。海外への渡航の際、接種証明を求められる国もあり、渡航先の入国条件の確認が重要です。
インフルエンザ
感染経路 インフルエンザは、飛沫感染や接触感染で広がります。
症状 主な症状は、38度以上の発熱や全身の倦怠感、頭痛、関節痛などが現れます。高齢者や、呼吸器や循環器の慢性疾患を持つ患者などは、重症化する場合もあるため注意が必要です。重症化の回避にワクチン接種が効果的であり、渡航前の接種が推奨されます。
ワクチンについて インフルエンザワクチンは、13歳以上は原則1回、13歳未満は2回接種が必要です。2回接種する場合は、1回目と2回目の間隔を4週間空けて実施します。

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各種ワクチン金額相場

ワクチン名 相場価格/回
黄熱ワクチン 1万2,000円/回
A型肝炎ワクチン 1万円前後/回
B型肝炎ワクチン 5,000〜8,000円/回
ポリオワクチン 7,000円〜1万円/回
髄膜炎ワクチン 2万5,000円前後/回
MR(麻疹・風疹の混合)ワクチン 1万円前後/回
水痘・帯状疱疹ワクチン 5,000〜1万円/回
破傷風ワクチン 3,000〜5,000円/回
新型コロナ(mRNA)ワクチン 0円(令和6年4月以降は原則有料)/回
インフルエンザワクチン 3,000〜5,000円/回

当クリニックでは、エリトリア渡航前の推奨ワクチンのうち、黄熱とポリオ以外のワクチンを取り扱っております。ワクチンは事前確保が必要なため、原則、完全予約制です。

エリトリア渡航前ワクチン(予防接種)を
接種する時期と必要回数

病名 ワクチンの種類 0日 1週間 2週間 3週間 4週間 8週間 3ヶ月 5ヶ月 6ヶ月 12ヶ月 18ヶ月
黄熱ワクチン 生ワクチン 初回
A型肝炎 不活化ワクチン 初回 2回目 3回目
B型肝炎 不活化ワクチン 初回 2回目 3回目
ポリオ 不活化ワクチン 初回 2回目(1回目終了後3~8週間)
3回目(2回目終了後3~8週間)
4回目(3回目終了後1年)
髄膜炎 不活化ワクチン 初回
麻疹・風疹 生ワクチン 初回 2回目
水痘・帯状疱疹 生ワクチン 初回 2回目
水痘・帯状疱疹 生ワクチン 初回 2回目 3回目(2回終了後1年~1年半)
新型コロナウイルス感染症 mRNAワクチン 初回 2回目
インフルエンザ 不活化ワクチン 初回 2回目
病名 ワクチンの種類
黄熱ワクチン 生ワクチン
期間
0日 初回 1週間
2週間 3週間
4週間 8週間
3ヶ月 5ヶ月
6ヶ月 12ヶ月
18ヶ月 24ヶ月
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病名 ワクチンの種類
A型肝炎 不活化ワクチン
期間
0日 初回 1週間
2週間 2回目 3週間 2回目
4週間 2回目 8週間
3ヶ月 5ヶ月
6ヶ月 3回目 12ヶ月
18ヶ月 24ヶ月
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病名 ワクチンの種類
B型肝炎 不活化ワクチン
期間
0日 初回 1週間
2週間 3週間
4週間 2回目 8週間
3ヶ月 5ヶ月 3回目
6ヶ月 3回目 12ヶ月
18ヶ月 24ヶ月
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病名 ワクチンの種類
ポリオ 不活化ワクチン
期間
0日 初回
3週~3カ月間 2回目(1回目終了後3~8週間)
3回目(2回目終了後3~8週間)
12~18カ月 4回目(3回目終了後1年)

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病名 ワクチンの種類
髄膜炎 不活化ワクチン
期間
0日 初回 1週間
2週間 3週間
4週間 8週間
3ヶ月 5ヶ月
6ヶ月 12ヶ月
18ヶ月 24ヶ月
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病名 ワクチンの種類
麻疹・風疹 生ワクチン
期間
0日 初回 1週間
2週間 3週間
4週間 2回目 8週間
3ヶ月 5ヶ月
6ヶ月 12ヶ月
18ヶ月 24ヶ月
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病名 ワクチンの種類
水痘 生ワクチン
期間
0日 初回 1週間
2週間 3週間
4週間 2回目 8週間
3ヶ月 5ヶ月
6ヶ月 12ヶ月
18ヶ月 24ヶ月
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病名 ワクチンの種類
破傷風 生ワクチン
期間
0日 初回 1週間
2週間 3週間 2回目
4週間 2回目 8週間 2回目
3ヶ月 5ヶ月
12~18ヶ月 3回目(2回終了後1年~1年半)
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病名 ワクチンの種類
新型コロナウイルス感染症 mRNAワクチン
期間
0日 初回 1週間
2週間 3週間
4週間 8週間
3ヶ月 2回目 5ヶ月
6ヶ月 12ヶ月
18ヶ月 24ヶ月
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病名 ワクチンの種類
インフルエンザ 不活化ワクチン
期間
0日 初回 1週間
2週間 3週間
4週間 2回目 8週間
3ヶ月 5ヶ月
6ヶ月 12ヶ月
18ヶ月 24ヶ月
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2回目接種までの間隔は、A型肝炎ワクチンは2週間〜4週間、B型肝炎・麻疹・風疹・水痘・インフルエンザワクチンは4週間、破傷風ワクチンは3〜8週間、新型コロナウイルスのワクチンは3カ月です。A型肝炎ワクチンの3回目接種では、1回目の接種から6カ月、B型肝炎ワクチンの3回目接種では、1回目の接種から5〜6カ月、破傷風ワクチンの3回目接種では、2回目の接種から1年〜1年半空ける必要があります。また、黄熱ワクチンのような生ワクチンを接種した場合には、別の生ワクチンを接種するまでに、4週間は空ける必要があります。

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エリトリアの基本情報

国名 エリトリア国(State of Eritrea) 言語 ティグリニャ語、アラビア語、諸民族語
宗教 キリスト教、イスラム教他 気候 東部低地は、降水量が少なく国内で最も暑い地域です。最も暑い6月〜9月の気温は39度以上になることもあります
涼しい10月〜5月の気温は、30度前後です
中央部および南部の高原地域は、平均気温が約18度ですが、気温の変動が激しい地域です。最も暖かい5月は、気温は約30度まで上がりますが、最も寒い12月〜2月では、夜間に氷点下となることがあります
高原平野部は、4月から6月で最高気温41度程度まで上がることがあります。最も寒い12月は、20度前後です
服装 ・高地では、日焼け対策に日焼け止めや肌を守る長袖シャツが必須であり、朝晩の冷え込み対策に長袖の上着やセーターが必要です
・低地では、綿素材の軽装に加え、サングラスと帽子が必要です
・雨季は、レインコートがあると役立ちます
通貨 ナクファ
チップの習慣 ・習慣ではないものの、外国人観光客を対象にする人や場所では必要です
・相場:1日のガイドで250から300ナクファ程度
文化 ・歴史的な建造物など、撮影スポットでは自由に撮影できます
・宗教祭礼や地方の集落など、一般の人が映り込む場合には、撮影前に声をかけて確認する必要があります
・軍事施設や空港の写真撮影は禁止されています

時差情報 エトアリアは、-6時間(日本の方が6時間進んでいます) 治安情報 エトアリア 危険・スポット・広域情報

エリトリアの渡航情報

エリトリアに渡航する際、事前にビザの取得が必要です。

ビザ情報 入国前にビザを取得する必要があります。ビザの種類は、シングルビザとマルチプルビザがあります。観光ビザでは、1カ月のシングルビザのみ発給可能です。
パスポートの必要有効残存期間 入国時に残存有効期間が6カ月以上ある必要があります
入国カードの記入について 不要です

入国に必要な手続き

エリトリアに入国する際に必要な手続きは、基本的に入国審査と関税検査の2つです。

必要なもの
エリトリア入国に必要なものは以下の通りです。

ビザ
エリトリア入国前に、渡航目的に応じてビザを取得する必要があります。在日エリトリア大使館で申請できます。


パスポート
エリトリア入国時点で、残存期間が6カ月以上ある必要があります。


航空券
エリトリアと日本間の航空券の購入が必要です。日本からの直行便がないため、中東やヨーロッパを経由する必要があります。


必要な手続き
エリトリア入国に必要な手続きは以下のとおりです。

ビザ申請
観光やビジネス目的に関わらず、ビザの申請が必要です。在日エリトリア大使館宛に必要書類を送付し、審査が通ればビザが発給されます。個人では郵送対応のみであり、来館での申請はできません。書類の不足がなく、審査が問題なく通れば、通常一週間程度でビザが発給されます。


入国審査
パスポートとビザを入国審査官に提示します。滞在目的や期間、宿泊先などの質問に対して回答します。


税関検査
パソコンやカメラなど電化製品を持ち込む際は、申告書に記入しなければいけない場合があります。


出国に必要な手続き

エリトリア出国に必要な手続きは以下のとおりです。

必要なもの
エリトリア出国に必要なものは以下のとおりです。

航空券
エリトリア出国時、空港税として20米ドルまたは20ユーロを現金にて支払う必要があります。


パスポート
搭乗券を発券する際に、航空会社のカウンターでパスポートを提示します。


必要な手続き
エリトリア出国に必要な手続きは、以下のとおりです。

税関検査
申告に必要なものを持ち込んだ場合、入国時に申告したものと数量があっているか、検査される場合があります。入国時に申告したものをすぐに見せられるよう、準備しておくとスムーズです。


Visit Japan Web
Visit Japan Webは、検疫・入国審査・税関申告・免税購入といった入国手続きをオンラインで行えるサービスです。義務ではありませんが、事前に必要情報を登録しておくことで、帰国の手続きを円滑に行うことができます。


Q&A

よくある質問

エリトリアに渡航する前に接種した方がよいワクチンはありますか?
黄熱やA型肝炎、麻疹・風疹、水痘、新型コロナウイルス、インフルエンザのワクチンの接種が推奨されています。
エリトリア滞在中、緊急時の医療サポートはどうすればよいですか?
旅行者の診療を受け付けている病院を受診します。エリトリア国内にある26の病院のうち、紹介病院が5つあります。旅行者の診療を受け付けています。詳細についてはエリトリア国内の医療機関リストをご確認ください。
http://www.eritreaembassy-japan.org/data/hospitals.pdf
エリトリア国内の医療機関をどこで調べられますか?
在日エリトリア大使館のホームページに、エリトリア国内の医療機関リストが掲載されています。
エリトリアへの渡航前に新型コロナワクチン接種は必要ですか?
必須ではありませんが、新型コロナワクチン接種は推奨されています。
黄熱病の予防接種は受けた方がよいですか?
WHOによる黄熱病リスク国にエリトリアは入っていません。しかし厚生労働省は、エリトリアを含む東アフリカへの渡航者へ黄熱病の予防接種を推奨しているため、事前に接種しておくと良いでしょう。

Popular place

人気の渡航先

今後行く可能性が高い、
渡航先のワクチン情報をチェックしましょう。

ミクロネシア

マーシャル

ボスニア・ヘルツェゴビナ

Information

各国で流行している感染症

渡航先の近くで流行している、または、今後国内で発生するリスクのある感染症を予習しておきましょう。

マラリア

腸チフス

ヒトパピローマウイルス

Colum

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海外出張の際に必要な持ち物リスト。持って行った方が良いものは?

Reservation

海外渡航前には
ゆとりをもってワクチン接種を。

渡航先や目的によって予防接種の種類はさまざま。
複数回摂取が必要なワクチンも。
以下よりワクチンのご予約が可能です。

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