ブルガリア渡航前の推奨ワクチン

ブルガリアはバルカン半島の東部に位置し、東側が黒海に面している国です。北にルーマニア、西にセルビアと北マケドニア、南にトルコ、ギリシャと隣接しています。ブルガリアへの渡航前にワクチン接種が推奨される感染症は、A型肝炎・B型肝炎・ポリオ・麻疹・風疹・水痘・破傷風・新型コロナウイルス感染症・インフルエンザなどです。

A型肝炎
感染経路 A型肝炎の感染経路は、主に加熱していない食べ物と水です。アジアやアフリカで多い病ですが、東ヨーロッパエリアもリスクのある国としてあげられています。
症状 ウィルスの潜伏期間は2〜7週間で、発熱や倦怠感などの症状の後、黄疸が現れます。
ワクチンについて ワクチンは2〜4週間で2回、さらに半年後に3回目を打つことで5年間は抗体が有効とされています。
B型肝炎
感染経路 B型肝炎の主な感染経路は、B型肝炎に感染している母親から生まれる新生児の感染や、患者との性行為です。また、輸血やウイルスに汚染された医療器具などからも感染する可能性があります。
症状 ウイルスの潜伏期間は30〜180日と長く、その後、倦怠感や吐き気、嘔吐、黄疸などの症状が現れます。
ワクチンについて ワクチンは、1回目接種後4週間で2回目を接種、さらに、5~6カ月後に1回接種します。
ポリオ
感染経路 ポリオは、便を介して人から人へと感染します。
症状 感染後90〜95%の人は症状がないまま免疫ができます。しかし、3日〜35日間してから、発熱や頭痛、吐き気など風邪に似た症状が現れる場合もあるので注意が必要です。さらに、重症化すると弛緩性麻痺が起こり、呼吸困難で亡くなることもあります。特に1975年から1977年生まれの人は免疫力が低いことが分かっているので注意が必要です。
ワクチンについて これまでに一度もポリオの予防接種を受けたことがない方は、長期滞在をしない場合でも渡航前に予防接種を受けることが推奨されています。また、過去にポリオの予防接種を受けている人でも渡航前には追加で接種すると安心です。
麻疹
感染経路 麻疹ウイルスの感染経路としては空気感染、飛沫感染、接触感染で、人から人へと広がっていく非常に感染力が強い病気です。
症状 感染後、10〜12日してから風邪のような症状が現れ、2〜3日続いた後は、高熱と全身に発疹が現れます。7〜10日後には回復しますが、脳炎や肺炎を引き起こす危険性や、場合によっては死に至る可能性もあるので、ワクチンで予防することが推奨されています。
ワクチンについて ワクチン接種は4週間間隔で2回必要です。
風疹
感染経路 風疹は、患者との接触や飛沫感染によって感染します。
症状 症状は12〜23日を経過した後に、発熱と全身の発疹、耳の後ろや首のリンパ節の腫れなどが現れます。妊婦が感染すると、胎児への影響も起こりうるため注意が必要です。
ワクチンについて 風疹のワクチンは、4週間間隔で2回接種が必要です。
水痘
感染経路 水痘、いわゆる「水ぼうそう」の感染経路は、空気感染、飛沫感染、接触感染です。
症状 水痘帯状疱疹ウイルスの潜伏期間は約2週間。その後、発熱や発疹が始まり水疱、膿疱を経てかさぶたになり治ります。重症化すると死亡する場合もある病です。
ワクチンについて 水痘の免疫がない13歳以上の人は、2回のワクチン接種が推奨されています。また、一回かかったことのある人には、1回の追加ワクチン接種を検討しましょう。
破傷風
感染経路 破傷風は、傷口から破傷風菌が入り感染します。破傷風菌は、土の中に存在し、動物糞便で汚染された土壌は特に注意が必要です。
症状 潜伏期間は、3日〜3週間で、全身がこわばったり体が痛いなどの症状が現れます。その後、痺れや痛みが全身に広がり、呼吸困難に陥り亡くなります。
ワクチンについて 定期予防接種などで接種を受けていない場合は渡航前の接種を検討しましょう。正しい方法で接種を行うと、その後10年間免疫がつくとされます。
新型コロナウイルス感染症
感染経路 新型コロナウイルス感染症の感染経路は、飛沫やエアロゾルです。
症状 症状は、発熱、呼吸器症状、倦怠感、頭痛などで、嗅覚や味覚異常を伴う場合もあります。
ワクチンについて ワクチンは、各地の感染状況に応じて接種が推奨されています。また、国によっては接種証明を求められる場合や渡航を控えるよう制限が設けられている場合があります。渡航前には事前に十分な確認が必要です。
インフルエンザ
感染経路 インフルエンザは、インフルエンザウイルスが原因の感染症です。飛沫感染や接触によってうつります。
症状 症状は、38度以上の高熱や頭痛、倦怠感、関節痛などです。急速に症状が現れ、重症化する場合もあるので注意しましょう。
ワクチンについて 重症化を防ぐ効果も期待できるので、渡航前のワクチン接種をおすすめします。

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各種ワクチン金額相場

ブルガリアへ渡航する際、接種が推奨される各種ワクチンの情報は、このとおりです。

ワクチン名 相場価格/回
A型肝炎ワクチン 1万円前後/回
B型肝炎ワクチン 5,000〜8,000円/回
ポリオワクチン 7,000〜1万円/回
MR(麻疹・風疹の混合)ワクチン 1万円前後/回
水痘・帯状疱疹ワクチン 5,000〜1万円/回
破傷風 3,000〜5,000円/回
新型コロナ(mRNA)ワクチン 0円(令和6年4月以降は原則有料)/回
インフルエンザワクチン 3,000〜5,000円/回

当クリニックでは、MR(麻疹・風疹の混合)ワクチン・水痘・帯状疱疹ワクチン・破傷風ワクチン・新型コロナウイルス感染症ワクチン(mRNAワクチン)を取り扱っております。回数などについては、お問い合わせください。

ブルガリア航前ワクチン(予防接種)を
接種する時期と必要回数

病名 ワクチンの種類 0日 1週間 2週間 3週間 4週間 8週間 3ヶ月 5ヶ月 6ヶ月 12カ月 18カ月
A型肝炎ワクチン 不活化ワクチン 1回目 2回目 3回目
B型肝炎ワクチン 不活化ワクチン 1回目 2回目 3回目
ポリオ 不活化ワクチン 1回目 2回目(1回目終了後3~8週間)
3回目(2回目終了後3~8週間)
4回目(3回目終了後1年)
麻疹・風疹 生ワクチン 1回目 2回目
水痘・帯状疱疹 生ワクチン 1回目 2回目
破傷風 不活化ワクチン 1回目 2回目 3回目
新型コロナウイルス感染症 mRNAワクチン 1回目 2回目
インフルエンザ 不活化ワクチン 1回目 2回目

         

病名 ワクチンの種類
A型肝炎ワクチン 不活化ワクチン
期間
0日 1回目 1週間
2週間 2回目 3週間 2回目
4週間 2回目 8週間
3カ月 5カ月
6カ月 3回目 12カ月
18カ月
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病名 ワクチンの種類
B型肝炎ワクチン 不活化ワクチン
期間
0日 1回目 1週間
2週間 3週間
4週間 2回目 8週間
3カ月 5カ月 3回目
6カ月 3回目 12カ月
18カ月
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病名 ワクチンの種類
ポリオ 不活化ワクチン
期間
0日 1回目 1週間
2週間 3週間 2回目(1回目終了後3~8週間)
3回目(2回目終了後3~8週間)
4週間 2回目(1回目終了後3~8週間)
3回目(2回目終了後3~8週間)
8週間 2回目(1回目終了後3~8週間)
3回目(2回目終了後3~8週間)
3カ月 2回目(1回目終了後3~8週間)
3回目(2回目終了後3~8週間)
5カ月
6カ月 12カ月
18カ月 4回目(3回目終了後1年)
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病名 ワクチンの種類
麻疹・風疹 生ワクチン
期間
0日 1回目 1週間
2週間 3週間
4週間 2回目 8週間
3カ月 5カ月
6カ月 12カ月
18カ月
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病名 ワクチンの種類
水痘・ 帯状疱疹 生ワクチン
期間
0日 1回目 1週間
2週間 3週間
4週間 2回目 8週間
3カ月 5カ月
6カ月 12カ月
18カ月
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病名 ワクチンの種類
破傷風 不活性ワクチン
期間
0日 1回目 1週間
2週間 3週間 2回目
4週間 2回目 8週間 2回目
3カ月 5カ月
6カ月 12カ月 3回目
18カ月 3回目
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病名 ワクチンの種類
新型コロナウイルス感染症 mRNAワクチン
期間
0日 1回目 1週間
2週間 3週間
4週間 8週間
3カ月 2回目 5カ月
6カ月 12カ月
18カ月
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病名 ワクチンの種類
インフルエンザ 不活化ワクチン
期間
0日 1回目 1週間
2週間 3週間
4週間 2回目 8週間
3カ月 5カ月
6カ月 12カ月
18カ月
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ワクチン接種の間隔は病気によってそれぞれですので、海外渡航の予定がある方は、計画的に進めることが大切です。

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ブルガリアの基本情報

ブルガリアは、バルカン半島の東部に位置し、東側が黒海に面している国です。首都はソフィアで、札幌と緯度が近いブルガリアの西側に位置します。2007年にEU連合に加盟していますが、医療スタッフは不足がちな地域です。使い慣れた薬などは持っていきましょう。ブルガリアの基本情報は以下を参照してください。

国名 ブルガリア共和国(Republic of Bulgaria) 言語 主としてブルガリア語
宗教 主にブルガリア正教、他イスラム教徒、少数のカトリック教徒、新教徒など 気候 温暖な内陸部大陸性気候で、首都であるソフィアは、春10度前後、夏20度くらいと過ごしやすい季節が続きます。しかし、ブルガリアの中央にはバルカン山脈が走るので、地域ごとの気候が大きく異なります。冬は-20度、夏は40度になるエリアもあるので、訪れる都市の気候は確認をしましょう。寒暖差が激しいので、防寒具などは準備が必要です。
服装 足場の悪い場所や石畳の旧市街なども観光するので、歩きやすい服装がおすすめです。
冬は室内は暖かいので、脱ぎ着できる服装を用意しましょう。外を歩くときは滑りにくい靴や帽子、手袋などが必要になります。
通貨 レフ(複数形:レヴァ)
チップの習慣 サービスを受けたらチップを渡す習慣があります 文化 ブルガリアは、肯定・否定の首の振り方が日本とは逆になります。「はい」は横に振る習慣なので覚えておきましょう。
時差情報 ブルガリアと日本の時差は7時間(日本が7時間進んでいます)サマータイムは1時間短くなるので6時間の時差になります。 治安情報 ブルガリア 危険・スポット・広域情報

ブルガリアの渡航情報

ブルガリア共和国に渡航する際、日本のパスポートを持っており、条件に該当する場合、ビザの取得は不要です。

ビザ情報 日本のパスポートを所有しており、90日以内の滞在の場合は、ビザは免除されます
パスポートの必要有効残存期間 ブルガリア出国時に残存期間が3カ月以上必要、且つ10年以内に発行されたパスポートである必要があります
入国カードの記入について 基本的には入国カードの記入は不要です。(乗り継ぎ先で必要となる場合あり)

入国に必要な手続き

ブルガリアに入国する際に必要な手続きは、基本的に入国審査と関税検査の2つです。

必要なもの

パスポート
ブルガリアからの出国予定日から残存有効期間が3カ月以上あり、かつ、10年以内に発行された旅券が必要となります。


提示を求められる場合があるもの
入国の際には、航空券や保険証、滞在費などの証明を求められる場合があります。保険は、EUで有効な補償額3万ユーロの保険もしくは同等以上のもの、滞在費は宿泊費含め一日当たり100ユーロ相当、帰りのチケット代などの提示が必要です。


必要な手続き

ビザ申請
観光や知人などの訪問、短期商用などを目的とする90日以内の滞在には、ビザの申請は必要ありません。ブルガリア国法で、6カ月間に90日間の滞在が認められています。90日を超える中長期の滞在では、渡航前に長期滞在ビザを取得する必要があります。なお、2025年以降はビザなし渡航にETIAS(事前渡航認証システム)の申請が必要となります。


入国審査
パスポートを提示し、滞在先や入国目的などを質問されたら答えます。航空券や保険証、旅費の提示を求められる場合もあるので、準備をしておきましょう。


税関検査
タバコやお酒類を持ち込む場合は、量によって税関での申告が必要です。免税の範囲を確認しておきましょう。外貨は、基本的には制限がありませんが、1万ユーロ相当額以上の持ち込み持ち出しには税関申告が必要となります。


出国に必要な手続き

出国の際は、搭乗手続きなどに時間がかかる可能性もあります。余裕を持って空港に行き、搭乗に必要な手続きを済ませましょう。

必要なもの

航空券
予約している航空会社のカウンターで、荷物を預け、飛行機の搭乗券を受け取ります。


パスポート
搭乗券の受け取りの際に航空会社のカウンターで必要となります。


必要な手続き

セキュリティ・チェック
機内持ち込みの手荷物は、制限に適合しているかチェックされます。金属は外し、靴を脱ぐ場合もあります。検査に時間がかかる場合もあるので、余裕を持って行動してください。


Visit Japan Webの準備
日本への帰国や入国の際に必要な入国手続きをサポートするウェブサービスです。あらかじめ登録をしておくと二次元コードを提示するだけで審査を進められます。


Q&A

よくある質問

ブルガリアの入国の際にコロナの規制はありますか?
2022年5月1日以降、ブルガリア出入国時の新型コロナウイルスに関わる規制は撤廃されています。マスク着用の義務などもありません。
ブルガリアで新型コロナウイルスに対応している病院はありますか?
新型コロナウイルスに対応している病院は、ブルガリアの各地にあります。在ブルガリア日本国大使館のホームページを確認してください。
ワクチン接種証明書は日本入国の際に必要ですか?
現在、日本に入国する際のワクチン接種証明書や出国前検査証明書の提示は不要です。
ブルガリアでの緊急時の医療サポートやワクチン接種はどうすればよいですか?
ブルガリアでかかりつけの一般開業医に連絡をしてください。かかりつけ医がいない場合は、住所を管轄する地域の保健局に相談をします。詳しくはブルガリア保健省ホームページからご確認ください。
ブルガリアでPCR検査の陰性証明をもらいたいときは、どこで証明書がもらえますか。
ブルガリアの首都ソフィアでは、ゲニカ・ラボやピロゴフ病院などで証明書の発行を行っています。詳細は、各病院へ問い合わせましょう。

Popular place

人気の渡航先

今後行く可能性が高い、
渡航先のワクチン情報をチェックしましょう。

ミクロネシア

マーシャル

ボスニア・ヘルツェゴビナ

Information

各国で流行している感染症

渡航先の近くで流行している、または、今後国内で発生するリスクのある感染症を予習しておきましょう。

マラリア

腸チフス

ヒトパピローマウイルス

Colum

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Reservation

海外渡航前には
ゆとりをもってワクチン接種を。

渡航先や目的によって予防接種の種類はさまざま。
複数回摂取が必要なワクチンも。
以下よりワクチンのご予約が可能です。

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