ブータン渡航前の推奨ワクチン

ブータンは、南アジアの山間部に位置しており、独特な文化と歴史を背景に持ちます。ブータンへ渡航する前に接種が推奨されるワクチンとしては、A型肝炎、麻疹、風疹、水痘、インフルエンザ、新型コロナの6種類が挙げられます。

A型肝炎
感染経路 A型肝炎は、汚染された食品や水を摂取することで感染する感染症です。原因は不衛生な環境にあります。経口感染が多く見られますが、感染者との性的接触でも伝播します。
症状 A型肝炎の症状には発熱、倦怠感、食欲不振、吐き気、下痢、黄疸(皮膚や白目が黄色くなること)、腹痛などがあります。おおよそ感染後数週間で回復する場合もあれば、重症化する場合もあります。
ワクチンについて ワクチンは2~4週間の間隔で2回、そして約半年後に3回目を接種することで、5年間の免疫が得られると言われています。
麻疹
感染経路 麻疹は空気感染や飛沫感染以外にも、麻疹ウイルスに汚染されたものに接触することで感染します。
症状 感染力が強く、発症すると発熱、咳、鼻水が数日続いた後、体中に赤い発疹が現れます。重症化すると肺炎や脳炎が起きるリスクがあります。
ワクチンについて 麻疹に罹患した経験がない、ワクチン接種を受けていない、または接種状況が不明な場合には、2回のワクチン接種が望まれており、接種間隔は4週間です。
風疹
感染経路 風疹は飛沫・接触感染します。
症状 発熱、発疹、リンパ節の腫れなどの症状が現れることが特徴です。妊婦の感染は胎児に影響するため、ワクチン接種での予防が重要です。
ワクチンについて ワクチン接種1回で95%、2回接種で99%の割合で風疹ウイルスに対する免疫を獲得できるとされ、4週間の間隔で2回接種することが推奨されています。
水痘
感染経路 水痘(みずぼうそう)は、主に空気感染により広がる感染症ですが、感染者の皮膚に直接触れたり、咳やくしゃみの飛沫を吸ったりしても感染する可能性があります。
症状 この病気の症状は通常、皮膚に小さな赤い斑点が現れることから始まります。その後、斑点は痒みを伴う水ぶくれや膿疱に変化します。時間が経つにつれて、水ぶくれや膿疱は乾燥し、かさぶたに変わり、治癒に向かいます。
ワクチンについて 水痘に対する効果的な予防策としては、ワクチンの接種が推奨されています。免疫を確実に獲得するためには2回の接種が必要とされています。成人の場合、1回目の接種後、次の接種まで最低4週間あけることが推奨されています。
新型コロナウイルス感染症
感染経路 新型コロナウイルス感染症については、飛沫や接触を介した感染が確認されています。
症状 発熱や咳といった典型的な症状が見られることが多いですが、無症状である場合も少なくありません。健康上の問題を抱えている人の場合、病状が深刻な状態に至る可能性があり、ワクチン接種が強く勧められています。
ワクチンについて ワクチン接種は、1回目の接種を受けた後、2回目を接種するには少なくとも3カ月の間隔を設けることが推奨されています。
インフルエンザ
感染経路 インフルエンザは、飛沫感染や接触感染により広がります。
症状 高熱、筋肉痛、頭痛、倦怠感など不快な症状を引き起こします。重篤化し肺炎などの合併症を招くこともあります。症状は急激に悪化することもあるため、早期予防が重要です。
ワクチンについて 海外渡航前には、ワクチン接種が推奨されます。原則として、13歳以上は1回、13歳未満は2回接種です。

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各種ワクチン金額相場

ブータンへ渡航する際、接種が推奨される各種ワクチンの情報は、このとおりです。

ワクチン名 相場価格/回
A型肝炎ワクチン 1万円前後/回
MR(麻疹・風疹の混合)ワクチン 1万円前後/回
水痘・帯状疱疹ワクチン 5,000〜1万円/回
新型コロナ(mRNA)ワクチン 0円(令和6年4月以降は原則有料)/回
インフルエンザワクチン 3,000〜5,000円/回

当クリニックでは、上記のワクチンの他にも渡航前ワクチンを多数取り揃えております。お気軽にお問い合わせください。

ブータン航前ワクチン(予防接種)を
接種する時期と必要回数

病名 ワクチンの種類 0日 1週間 2週間 3週間 4週間 3ヶ月 6ヶ月
A型肝炎 不活化ワクチン 1回目 2回目 3回目
麻疹・風疹 生ワクチン 1回目 2回目
水痘・帯状疱疹 生ワクチン 1回目 2回目
新型コロナウイルス感染症 mRNAワクチン 1回目 2回目
インフルエンザ 不活化ワクチン 1回目 2回目

病名 ワクチンの種類
A型肝炎 不活化ワクチン
期間
0日 1回目 1週間
2週間 2回目 3週間 2回目
4週間 2回目 3カ月
6カ月 3回目
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病名 ワクチンの種類
麻疹・風疹 生ワクチン
期間
0日 1回目 1週間
2週間 3週間
4週間 2回目 3カ月
6カ月
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病名 ワクチンの種類
水痘・帯状疱疹 生ワクチン
期間
0日 1回目 1週間
2週間 3週間
4週間 2回目 3カ月
6カ月
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病名 ワクチンの種類
新型コロナウイルス感染症 mRNAワクチン
期間
0日 1回目 1週間
2週間 3週間
4週間 3カ月 2回目
6カ月
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病名 ワクチンの種類
インフルエンザ 不活化ワクチン
期間
0日 1回目 1週間
2週間 3週間
4週間 2回目 3カ月
6カ月
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2回目接種までの間隔は、A型肝炎ワクチンが2~4週間、MR(麻疹・風疹の混合)ワクチン、水痘・帯状疱疹ワクチン、インフルエンザワクチンが4週間、新型コロナ(mRNA)ワクチンが3カ月です。接種間隔がそれぞれ異なりますので、計画的に接種スケジュールを立ててください。

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ブータンの基本情報

ブータンは、南アジアに位置する国で、北に中国、南にインドと接しています。国内には複数のタイムゾーンはなく、ブータン標準時間(BTT UTC+6)を採用しています。

国名 ブータン王国 言語 ゾンカ語、英語
宗教 チベット系仏教、ヒンドゥー教など 気候 標高によって大きく異なります。南部は亜熱帯気候、中部の渓谷地帯は温暖な気候、北部の山岳地帯は寒冷な気候です
服装 温暖な地域では軽装で十分ですが、寒冷地ではセーターやジャケットが必要です。寺院や宗教的な場所を訪れる際は、膝と肩を覆う地味な服装を心がけてください 通貨 ニュルタム(インド・ルピーも一部では使用可能)
チップの習慣 チップは必須ではありませんが、ガイドや運転手への感謝のしるしとして、小額を渡すことが一般的です 文化 ブータンでは「国民総幸福量(GNH)」が重視されており、自然と伝統を大切にする文化が根付いています
時差情報 -3時間(ブータンは日本より3時間遅れています) 治安情報 ブータン 危険・スポット・広域情報

ブータンの渡航情報

ビザ情報 ブータンへの渡航にはビザが必要ですが、一般的に個人が直接申請することはできません。ブータン政府は、観光客が登録された旅行代理店を通じて旅行プランを予約し、その代理店がビザ手続きを代行する制度を採用しています。ビザ料金は一律で、滞在期間に関わらず約40米ドルです。ビザの発行には約2週間かかり、電子ビザが送付されます。このビザを印刷し、渡航時に持参するようにしてください。
パスポートの必要有効残存期間 パスポートの有効残存期間がブータン入国時に6カ月以上あることが求められます。有効残存期間が少ないパスポートを持っている場合は、旅行前に新しいパスポートを取得する必要があるのでご注意ください。
入国カードの記入について ブータンに到着すると、全ての外国人旅行者は入国カードを記入する必要があります。このカードは飛行機内または入国審査場で配布されますので、個人情報、旅行の目的、滞在先の住所などを記入してください。記入した入国カードは入国審査時に提出し、審査官が入国の可否を決定します。記入は正確に行い、滞在先の情報も明確に記載することが重要です。

入国に必要な手続き

ブータンに入国する際、必要なものと必要な手続きを整理して解説します。

必要なもの

有効なパスポート
入国時には、少なくとも6カ月以上の有効期間が残っているパスポートが必要です。


ビザ
ブータン政府または登録済みの旅行代理店を通じて事前に申請し、入国前に電子ビザを取得しておく必要があります。


入国カード
飛行機内または入国時に提供される入国カードに記入したものが必要です。


旅行保険証書
ブータン旅行中の病気や事故に備え、適切なカバレッジを持つ旅行保険に加入している証明が求められる場合があります。


往復航空券
ブータン入国時には、滞在終了後に国を出国する予定であることを示す往復航空券または次の目的地への航空券を提示する必要があります。


必要な手続き

ビザの申請
ブータンを訪れるにはビザが必要です。ビザは事前にブータン政府認定の旅行代理店を通じて申請します。代理店が旅行者のためにビザ申請を行います。承認後、電子ビザとして発行されます。


パスポートの準備
入国には、少なくとも6カ月以上の有効期間が残っているパスポートが必要なので、この要件を満たすパスポートを準備します。


入国カードの記入
ブータンに到着した際は入国カードを記入する必要があります。このカードに記入するのは、個人情報や旅行の目的、滞在先などの詳細です。記入済みの入国カードは、入国審査時に提出します。


出国に必要な手続き

ブータン出国時に必要なものと必要な手続きについて解説します。

必要なもの

有効なパスポート
出国時には、パスポートが必要です。入国時と同様に、パスポートは出国時点で有効である必要があります。


搭乗券
空港でのチェックイン時に航空会社から受け取る搭乗券が必要です。オンラインでチェックインを行った場合は、搭乗券を自分で印刷するか、スマートフォンに電子搭乗券を用意しておく必要があります。


出国カード
ブータンでは、入国時と同様に出国時にも出国カードを記入し提出する場合があります。このカードには滞在期間中の活動や住所など、特定の情報を記入する必要がある場合があります。


必要な手続き

チェックイン
出国前に航空会社のカウンターでチェックインを行います。この際、搭乗券を受け取り、荷物を預けます。オンラインで事前にチェックインを行った場合でも、荷物を預ける必要がある場合はカウンターを訪れる必要があります。


荷物検査
チェックイン後に、手荷物と携帯荷物のセキュリティチェックを受けます。この手続きでは、X線検査機を通して荷物を検査し、場合によっては個別の検査が行われることがあります。


出国審査
セキュリティチェックを通過したら、出国審査に進みます。ここでパスポートと搭乗券を提示し、必要に応じて出国カードを提出します。パスポートには出国スタンプが押されます。


Visit Japan Webの準備
日本に入国する際の手続きを迅速化するために導入された「Visit Japan Web」サービスを活用しましょう。事前に利用登録を済ませておけば、登録完了時に得られる二次元コードを入国審査時に提示するだけで、スムーズに手続きできます。


Q&A

よくある質問

ブータンの水は飲めますか?
水道水は飲めません。ミネラルウォーターを購入して飲むようにしましょう。
ブータンは危険ですか?
各国政府によると、安全度が高いと評価されています。一般犯罪の発生率が増加傾向にあるにせよ、世界的に見れば治安は安定しています。
ブータンでしてはいけないことは何ですか?
王族や大僧正様など、身分が高い方と目を合わせるのは控えましょう。また、虫を殺したり、花を摘んだりすることもブータンではタブーです。
ブータンで禁止されていることは何ですか?
ブータンは世界唯一の禁煙国家です。レストランやホテルロビー、観光地などの公共スペースでの喫煙は全面的に禁止されています。喫煙可能な場所は限られています。
ブータンでタバコは違法ですか?
タバコの販売、屋外を含む公共の場所での喫煙について、ブータンでは全面的に禁止されています。個人で使用する目的での国内持ち込みは、200本まで許可されています。ただし、200%の関税が課せられます。

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人気の渡航先

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渡航先のワクチン情報をチェックしましょう。

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マーシャル

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Information

各国で流行している感染症

渡航先の近くで流行している、または、今後国内で発生するリスクのある感染症を予習しておきましょう。

マラリア

腸チフス

ヒトパピローマウイルス

Colum

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Reservation

海外渡航前には
ゆとりをもってワクチン接種を。

渡航先や目的によって予防接種の種類はさまざま。
複数回摂取が必要なワクチンも。
以下よりワクチンのご予約が可能です。

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