アルメニア渡航前の推奨ワクチン

アジアとヨーロッパの間に位置するアルメニアは、旧ソ連の構成国でコーカサス地方にある国です。アルメニアに渡航する際の推奨ワクチンは、インフルエンザ・新型コロナウイルス・麻疹・風疹・A型肝炎・B型肝炎・水痘・破傷風・ポリオと9種類あります。

インフルエンザ
感染経路 インフルエンザの感染経路は、飛沫感染と接触感染です。
症状 発熱や全身の倦怠感、寒気や頭痛などを伴います。慢性的な心疾患や、腎機能障害がある方などは、重症化する恐れもあり、命にかかわることもあるため要注意です。
ワクチンについて ワクチン接種は13歳以上の方は原則1回ですが、2回接種する場合は、初回から4週間以上の間隔をあけて2回目の接種をします。
新型コロナウイルス感染症
感染経路・症状 飛沫や接触で感染する新型コロナウイルス感染症は、発熱や倦怠感などの症状が出ますが、無症状の場合もあります。
ワクチンについて 高齢の方や基礎疾患のある方は重症化のリスクもあり、ワクチンを接種しておいた方が安心です。1回目のワクチン接種から次回以降の接種は3カ月以上期間をあける必要があります。
麻疹
感染経路 麻疹の感染経路は、空気感染や飛沫感染、接触感染で、麻疹ウイルスにより発症します。はしかとも呼ばれ、免疫がない方が感染すると、高い確率で発症する感染症です。
症状 発症すると発熱や咳などの症状が出て、39℃以上の高熱や発疹の症状も出ます。肺炎や中耳炎を起こしやすく、中には命を落とす方もおり、注意が必要です。
ワクチンについて ワクチン接種は2回で、1度目の接種から4週間以上の期間をあける必要があります。
風疹
感染経路 風疹は飛沫感染で、ウイルスを媒介して広がります。
症状 発症すると、発熱や発疹、リンパ節が腫れるなどの症状が出て、大人の場合は関節の痛みが激しい場合もあるため要注意です。
ワクチンについて 風疹を予防するためには、ワクチン接種が有効で、予防接種歴や風疹にかかったことがあるかどうかによって、接種が必要になります。ワクチン接種は計2回で、麻疹と同様に1回目の接種から4週間あければ、2回目の接種が可能です。
A型肝炎
感染経路 A型肝炎は経口感染がほとんどですが、輸血や性行為での感染事例もあります。
症状 症状としては、食欲不振や倦怠感、腹痛や発熱で、皮膚や眼球の白い部分が黄色くなる黄疸の症状が出るのが特徴です。
ワクチンについて ワクチン接種回数は3回で、1回目接種から2~4週間あけて2回目を接種し、1回目接種後6カ月以上あけて3回目を接種します。
B型肝炎
感染経路 世界中に広がっているB型肝炎は、注射器の使い回しや輸血、性行為などで感染します。
症状 初期には食欲低下や倦怠感が続き、約1週間後には嘔吐や腹痛、黄疸の症状が出るのが特徴です。
ワクチンについて B型肝炎のワクチンは3回接種を行います。
水痘
感染経路 みずぼうそうとも呼ばれる水痘は、空気感染や飛沫感染、接触感染によって引き起こされます。
症状 症状は発疹から始まり、水疱や膿疱の状態を経て、落ち着くことがほとんどです。一部では重症化するため、ワクチンを接種すると安心できます。
ワクチンについて 医師と相談の上、必要と診断されれば2回の接種が必要です。麻疹や風疹と同じように、1回目の接種から4週間期間をあければ、2回目が接種できます。
破傷風
感染経路・症状 破傷風は主に傷口から菌が感染し、さまざまな症状が出ます。口が開きづらくなったり、歩行が困難になったりし、最悪の場合は亡くなることもあるため、予防が必要です。
ワクチンについて 破傷風のワクチンを大人が接種する場合、まずは3~8週間の間隔で2回接種します。3回目は6~12カ月後に接種すれば、10年程度は免疫が保てて安心です。
ポリオ
感染経路 ポリオウイルスは、人の口の中に入ることで感染します。
症状 多くの場合、症状は出ませんが、手や足に麻痺が出て、後遺症が一生涯残る可能性もある感染症です。
ワクチンについて ワクチン未接種の場合は、初回接種を3回と追加接種を1回の合計4回受けましょう。

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各種ワクチン金額相場

ワクチン名 相場価格/回
インフルエンザワクチン 3,000〜5,000円/回
新型コロナ(mRNA)ワクチン 0円(令和6年4月以降は原則有料)/回
MR(麻疹・風疹の混合)ワクチン 1万円前後/回
A型肝炎ワクチン 1万円前後/回
B型肝炎ワクチン 5,000〜8,000円/回
水痘・帯状疱疹ワクチン 5,000〜1万円/回
破傷風ワクチン 3,000~5,000円/回
ポリオワクチン 7,000〜1万円/回

当クリニックでは、さまざまな感染症に対するワクチンを接種できます。接種するワクチンの種類や接種間隔など、ご相談の上でのご案内が可能です。海外へ渡航する前に感染症の予防をしたい方は、ぜひお気軽にお問い合わせください。

アルメニア渡航前ワクチン(予防接種)を
接種する時期と必要回数

病名 ワクチンの種類 0日 1週間 2週間 3週間 4週間 8週間 3ヶ月 5ヶ月 6ヶ月 12ヶ月 18ヶ月
インフルエンザ 不活化ワクチン 初回 2回目
新型コロナウイルス感染症 mRNAワクチン 初回 2回目
麻疹・風疹 生ワクチン 初回 2回目
A型肝炎 不活化ワクチン 初回 2回目 3回目
B型肝炎 不活化ワクチン 初回 2回目 3回目
水痘・帯状疱疹 生ワクチン 初回 2回目
破傷風 不活化ワクチン 初回 2回目 3回目(2回目終了後1年~1年半)
ポリオ 不活化ワクチン 初回 2回目(1回目終了後3~8週間)
3回目(2回目終了後3~8週間)
4回目(3回目終了後1年)
病名 ワクチンの種類
インフルエンザ 不活化ワクチン
期間
0日 初回 1週間
2週間 3週間
4週間 2回目 8週間
3ヶ月 5ヶ月
6ヶ月 12ヶ月
18ヶ月 24ヶ月
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病名 ワクチンの種類
新型コロナウイルス感染症 mRNAワクチン
期間
0日 初回 1週間
2週間 3週間
4週間 8週間
3ヶ月 2回目 5ヶ月
6ヶ月 12ヶ月
18ヶ月 24ヶ月
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病名 ワクチンの種類
麻疹・風疹 生ワクチン
期間
0日 初回 1週間
2週間 3週間
4週間 2回目 8週間
3ヶ月 5ヶ月
6ヶ月 12ヶ月
18ヶ月 24ヶ月
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病名 ワクチンの種類
A型肝炎 不活化ワクチン
期間
0日 初回 1週間
2週間 2回目 3週間 2回目
4週間 2回目 8週間
3ヶ月 5ヶ月
6ヶ月 3回目 12ヶ月
18ヶ月 24ヶ月
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病名 ワクチンの種類
B型肝炎 不活化ワクチン
期間
0日 初回 1週間
2週間 3週間
4週間 2回目 8週間
3ヶ月 5ヶ月 3回目
6ヶ月 3回目 12ヶ月
18ヶ月 24ヶ月
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病名 ワクチンの種類
水痘 生ワクチン
期間
0日 初回 1週間
2週間 3週間
4週間 2回目 8週間
3ヶ月 5ヶ月
6ヶ月 12ヶ月
18ヶ月 24ヶ月
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病名 ワクチンの種類
破傷風 不活化ワクチン
期間
0日 初回 1週間
2週間 3週間 2回目
4週間 2回目 8週間 2回目
3ヶ月 5ヶ月
12~18ヶ月 3回目(2回目終了後1年~1年半)
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病名 ワクチンの種類
ポリオ 不活化ワクチン
期間
0日 初回
3~8週間 2回目(1回目終了後3~8週間)
3回目(2回目終了後3~8週間)
12~18ヶ月 4回目(3回目終了後1年)
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1回目の接種から、4週間の間隔をあければ接種できるワクチンもあれば、1年以上必要なワクチンもあります。数種類のワクチンを接種する場合、事前に計画を立てることが大切です。海外への渡航が決まった方は、早めに専門の医療機関へ相談しましょう。

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アルメニアの基本情報

北にジョージア、南にイランがあり、西はトルコと接しているアルメニアは、日本の約13分の1の広さで、人口は280万人です。アルメニアの基本情報は、次の表を参考にしてください。

国名 アルメニア共和国(Republic of Armenia) 言語 公用語はアルメニア語
宗教 主にキリスト教 気候 大陸性気候で夏は40℃以上、冬は-20℃以下になることもあり、気温差が大きい気候です
服装 ・晴れの日は半袖でも過ごせますが、朝夕や曇りの日は羽織れるものがあった方がよいです
・冬は寒さが厳しくなることもあるため、十分な防寒対策がいります
通貨 ドラム
チップの習慣 チップの習慣はないものの、感謝の気持ちで渡しても問題はありません 文化 一般的にボランティア精神が豊かで、穏やかな国民性が特徴です
時差情報 アルメニアは、-5時間(日本の方が5時間進んでいます) 治安情報 アルメニア 危険・スポット・広域情報

アルメニアの渡航情報

アルメニアに渡航する際に必要なビザやパスポート、入国カードについて以下の表にまとめました。

ビザ情報 日本国籍の方は、180日以内の観光目的であればビザは不要です
パスポートの必要有効残存期間 パスポートの有効残存期間は、帰国時までですが、不測の事態に備えて、残存期間が90日程度あれば望ましいでしょう
入国カードの記入について 入国カードの記入は不要です

入国に必要な手続き

アルメニアの入国に必要な手続きは、入国審査と税関検査です。それぞれ解説します。

必要なもの
アルメニアに入国する際、必要なものは航空券とパスポートです。

パスポート
パスポートの残存期間は、帰国時まで有効であれば問題ありません。トラブルに備えて、30~90日程度残っている状態が望ましいとされています。


航空券
アルメニアと日本の往復航空券が必要です。航空券は専用のサイトか旅行会社から購入します。現在、直行便はないため、最低でも1回の乗り継ぎが必要です。


必要な手続き
アルメニアへ入国するために必要な手続きは次のとおりです。

ビザ申請
日本国籍の方は、1年間で180日以内の滞在であれば、ビザの申請は不要です。180日を超えて滞在する予定の方は、ビザまたはe-Visaの申請が必要になります。


入国審査
アルメニアの入国検査は、観光であればパスポートを提示するのみです。入国の目的を聞かれたら回答します。


税関検査
税関検査は係員の指示に従ってください。現金や証券などは、1万米ドル相当までであれば、申告なしで入国できます。超過する場合は、申告して許可を受けます。また、総重量25㎏まで、全ての価値が500ユーロまでであれば、税関申告は必要ありません。


出国に必要な手続き

フライトの時間を確認し、3時間程度前に空港へ到着しておきましょう。セキュリティチェックに時間がかかる可能性もあるため、時間に余裕を持って行動すると安心です。

必要なもの
アルメニアを出国する際に必要なものは次のとおりです。

パスポート
搭乗する航空会社での提示が必要なため、取り出しやすいところで保管しておく必要があります。


航空券
搭乗する航空会社のカウンターへ行き、パスポートと航空券を渡すと、出国時に利用する搭乗券を受け取れます。


必要な手続き
アルメニアの出国に必要な手続きは、セキュリティチェックです。

セキュリティチェック
手荷物を全て空港の係員へ渡して、金属探知機とX線で検査を行います。問題がなければスムーズに終わりますが、時間がかかる場合もあるため注意が必要です。海外では不測の事態に備えて、時間に余裕を持った行動が推奨されます。


Visit Japan Webの準備
日本へ帰国する際、Visit Japan Webサービスを利用できます。Visit Japan Webは日本への入国手続きをWeb上で行えるサービスで、事前に情報を登録しておくと日本への入国がスムーズになります。登録すると発行されるQRコードを入国審査官に提示すれば、審査が完了します。


Q&A

よくある質問

アルメニアに渡航する前にワクチン接種をするのはなぜですか?
ワクチンの接種は義務ではありませんが、海外で感染症にかかると医療費が高額になる場合があるため、渡航前のワクチン接種がおすすめです。
アルメニアではどのような予防接種が必要ですか?
アルメニアに行く方に必要なワクチンには、インフルエンザ・新型コロナウイルス・麻疹・風疹・A型肝炎・B型肝炎・水痘・破傷風・ポリオの9種類などが挙げられます。
ワクチンは何回接種すれば良いですか?
ワクチンの接種回数は種類によって異なり、2回~3回です。間隔をあけて接種する必要があるため、早めに接種を開始すると、出国に間に合うように接種できます。
アルメニアで必要なワクチンはどこで接種すれば良いですか?
アルメニアに渡航する前のワクチン接種は、海外で必要なワクチンに詳しい医療機関がおすすめです。当クリニックでは必要なワクチンの種類や、接種の間隔などの相談ができるため、お気軽にお問い合わせください。
アルメニアで必要なワクチン接種の費用はいくらですか?
接種するワクチンにより価格は異なりますが、渡航前に接種する場合は、1回3,000円~1万円程度が相場です。インフルエンザワクチンは1回3,000~5,000円、A型肝炎ワクチンは1回1万円前後で接種できます。

Popular place

人気の渡航先

今後行く可能性が高い、
渡航先のワクチン情報をチェックしましょう。

ミクロネシア

マーシャル

ボスニア・ヘルツェゴビナ

Information

各国で流行している感染症

渡航先の近くで流行している、または、今後国内で発生するリスクのある感染症を予習しておきましょう。

マラリア

腸チフス

ヒトパピローマウイルス

Colum

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Reservation

海外渡航前には
ゆとりをもってワクチン接種を。

渡航先や目的によって予防接種の種類はさまざま。
複数回摂取が必要なワクチンも。
以下よりワクチンのご予約が可能です。

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