アンドラ渡航前ワクチン（予防接種）や注意すべき感染症

アンドラ渡航前の推奨ワクチン

アンドラは、フランスとスペイン国境のピレネー山脈の谷間にある内陸国です。標高の高い山に恵まれており、スキーが盛んです。アンドラへの渡航前に接種が推奨されているワクチンは、狂犬病、破傷風、A型肝炎、B型肝炎、水痘などです。

狂犬病

感染経路	狂犬病は、主に犬やコウモリ、猫、アライグマなどの野生の動物による咬傷や引っ搔き傷によって人へと感染します。
症状	初期段階では、風邪と似たような症状や筋肉痛が見られ、進行すると呼吸困難や興奮状態、不安感が生じます。病気が進むと、脳や体の筋肉に麻痺が起こり、最終的には死亡します。
ワクチンについて	予防策としてはワクチン接種が効果的です。1回目の接種から1週間後に2回目、3～4週間後に3回目と、合計3回接種する必要があります。

破傷風

感染経路	破傷風は、土壌に存在する細菌が傷口から人体に侵入することで引き起こされます。
症状	筋肉の痛み、首のこわばり、感覚麻痺などの症状をもたらし、最悪の場合死に至ることがあります。
ワクチンについて	この病気の予防はワクチン接種で可能であり、過去のワクチン接種歴に基づき、追加の接種の要否が決まります。既にワクチンを受けている人は追加で1回接種するだけで済みます。未接種の人は、1回目の接種から3～8週間後に2回目、その後1年から1年半後に3回目と合計3回の接種が推奨されます。

A型肝炎

感染経路	A型肝炎は主にアジアやアフリカ、中南米などで見られ、未加熱の食品や水を摂取することで感染することがあります。
症状	感染した場合、倦怠感、食欲不振、嘔吐、黄疸などの症状が現れます。症状が悪化すると数カ月にわたり病院での治療が必要になることもあります。途上国への長期滞在者や、基礎疾患に慢性の肝障害がある方は、予防接種を受けることが推奨されています。
ワクチンについて	接種回数は3回で、1回目の接種から2～4週間後に2回目を、6カ月後に3回目を接種します。3回接種することで、5年以上にわたり免疫を維持できるといわれています。

B型肝炎

感染経路	B型肝炎は、B型肝炎ウイルス（HBV）による急性肝炎で、東南アジアやアフリカで患者が多く発生しています。感染経路は、不適切な観血的医療行為などによる経皮的感染と、性交渉・分娩時の経粘膜感染があります。
症状	症状は倦怠感・疲労感・食欲不振・嘔吐・腹痛・黄疸などです。関節痛や関節炎などの症状が現れる場合もあります。劇症型では致死率は70％です。
ワクチンについて	東南アジアやアフリカなどのリスクの高い地域に渡航する場合は、ワクチン接種が推奨されています。

水痘

感染経路	水痘は、空気を通じて、または直接接触や飛沫感染により伝播する疾患です。
症状	この病気の典型的な兆候には、肌の発赤があり、これに続いて水ぶくれや膿疱が生じ、やがてかさぶたに変わり症状が改善されます。
ワクチンについて	予防策としては、ワクチンの接種が推奨されており、2014年10月1日からは定期接種プログラムに組み込まれています。また、患者に接触後3日以内にワクチンを受けることで、発症を80～90％防げるとされ、これにより家庭や公共施設での感染の広がりを抑えられます。

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