アフガニスタン渡航前の推奨ワクチン

アフガニスタンへの渡航を検討している方に向けて、接種するおすすめのワクチンを紹介します。アフガニスタン渡航前に推奨されるワクチンはA型肝炎・B型肝炎・破傷風・腸チフス・ポリオ(急性灰白髄炎)・新型コロナウイルスの6種類です。

A型肝炎
感染経路 A型肝炎は主に食べ物から感染する病気です。アフガニスタンは衛生状態が悪い地域が多く、肉や野菜などの食べ物にウイルスが付着している可能性があるため注意が必要です。調理の際には、水道水を使わず信頼できるミネラルウォーターを使うことや、十分に加熱調理されている料理を選ぶことで、病気にかかるリスクを抑えられます。
症状 A型肝炎が発症すると、発熱や倦怠感、食欲不振などが起こり、重症になると長期間の入院が必要となる場合があります。
ワクチンについて A型肝炎ワクチンは、2~4週間の間隔で2回接種しましょう。アフガニスタンへ6カ月以上滞在する際には、6カ月目にもう一度接種することで、さらに約5年間効果が続くとされます。
B型肝炎
感染経路 B型肝炎は、主に輸血での血液を介した経路や、性的接触により感染する病気です。輸血や清潔でない注射針の施術により感染する可能性があるため、医療機関を受診する際には、衛生面が整えられている場所を選ぶことが大切となります。
症状 B型肝炎の潜伏期間は約3カ月で、発症時には倦怠感や嘔吐、腹痛などの症状が現れます。成人の致死率は約1%ですが、肝硬変やがんになるリスクがある病気です。
ワクチンについて B型肝炎ワクチンの接種は3回で、初回から4週間後に2回目、さらに20~24週間後に3回目の接種が目安です。
破傷風
感染経路 土壌中に多く存在している破傷風菌が、身体の切り傷や傷口から侵入し、感染する病気が破傷風です。
症状 破傷風に感染した場合、筋肉の痙攣や呼吸困難などの症状があり、死亡する可能性もある危険な病気のひとつです。
ワクチンについて 破傷風は世界中に分布しており、アフガニスタンへの渡航時にもワクチン接種が推奨されます。破傷風ワクチンの接種は3回で、初回から3~8週間後に2回目、さらに6カ月以降に3回目を接種しましょう。
腸チフス
感染経路 腸チフスは、チフス菌の感染者や保菌者の飛沫や便などで汚染された食べ物や飲料から感染する病気です。第3類感染症に分類される腸チフスは重度の腸管感染症とされ、アフガニスタンでは年間を通して感染者が現れています。
症状 腸チフスの原因となるチフス菌は、80度以上で1分以上加熱すると殺菌できるため、調理の際にはよく火を通すことが大切です。
ワクチンについて 調チフスワクチンは1回接種ですが、効力が出るまで最低2週間要するため、渡航の2週間前に接種しましょう。
ポリオ
感染経路 ポリオウイルスが、口から体内へ侵入し腸内で増殖し、手や足に急性の麻痺が起こる病気がポリオです。アフガニスタンは、ポリオ感染者が存在する国であり、感染予防のためワクチンの接種が推奨されます。
症状 ポリオに感染しても症状が現れずに無自覚で免疫ができる場合がありますが、人によっては感染後に発熱や頭痛、嘔吐などの症状が現れます。
ワクチンについて アフガニスタンでは、4週間以上滞在した方が出国時にポリオ接種証明書の提示を求められるため、入国前にワクチンの接種をしておきましょう。ワクチン未接種の場合は、初回接種を3回と追加接種を1回の合計4回接種しましょう。

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各種ワクチン金額相場

アフガニスタンへ渡航する際、接種が推奨される各種ワクチンの情報は、以下のとおりです。

ワクチン名 相場価格/回
A型肝炎ワクチン 1万円前後/回
B型肝炎ワクチン 5,000〜8,000円/回
破傷風ワクチン 3,000〜5,000円/回
腸チフスワクチン 10,000円前後/回
ポリオワクチン 7,000〜1万円/回

アフガニスタン渡航前ワクチン(予防接種)を
接種する時期と必要回数

病名 ワクチンの種類 0日 1週間 2週間 3週間 4週間 8週間 3ヶ月 5ヶ月 6ヶ月 12ヶ月 18ヶ月
A型肝炎 不活化ワクチン 初回 2回目 3回目
B型肝炎 不活化ワクチン 初回 2回目 3回目
破傷風 不活化ワクチン 初回 2回目 3回目(2回終了後 1年~1年半)
腸チフス 不活化ワクチン 初回
ポリオ 不活化ワクチン 初回 2回目(1回目終了後3~8週間)
3回目(2回目終了後3~8週間
4回目(3回目終了後1年)
病名 ワクチンの種類
A型肝炎 不活化ワクチン
期間
0日 初回 1週間
2週間 2回目 3週間 2回目
4週間 2回目 8週間
3ヶ月 5ヶ月
6ヶ月 3回目 12ヶ月
18ヶ月 24ヶ月
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病名 ワクチンの種類
B型肝炎 不活化ワクチン
期間
0日 初回 1週間
2週間 3週間
4週間 2回目 8週間
3ヶ月 5ヶ月 3回目
6ヶ月 3回目 12ヶ月
18ヶ月 24ヶ月
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病名 ワクチンの種類
破傷風 不活化ワクチン
期間
0日 初回 1週間
2週間 3週間 2回目
4週間 2回目 8週間 2回目
3ヶ月 5ヶ月
6ヶ月 12ヶ月 3回目
18ヶ月 3回目 24ヶ月
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病名 ワクチンの種類
腸チフス 不活化ワクチン
期間
0日 初回 1週間
2週間 3週間
4週間 8週間
3ヶ月 5ヶ月
6ヶ月 12ヶ月
18ヶ月 24ヶ月
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病名 ワクチンの種類
ポリオ 不活化ワクチン
期間
0日 初回
3~8週間 2回目(1回目終了後3~8週間)
3回目(2回目終了後3~8週間)
12~18ヶ月 4回目(3回目終了後1年)
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接種可能時期がワクチンの種類によって異なるため、接種を受ける際には計画的に進めるようにしましょう。

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アフガニスタンの基本情報

アフガニスタンの基本情報は以下のとおりです。

国名 アフガニスタン・イスラム共和国(Islamic Republic of Afghanistan) 言語 ダリー語、パシュトー語
宗教 イスラム教シーア派 気候 北部で標高が高い地域は、雪が降り氷点下となります。南部は暑くなり、夏場には40℃を超える地域もあります。
服装 民族衣装があり、一部地域において女性は公共の場で顔を覆う服装規定があります。 通貨 アフガニー
チップの習慣 チップを渡す習慣はありません。 文化 ・イスラム教の影響で、男性と女性が分かれて行動しなければいけない場所が多くあります。
・毎年ラマダン(断食月)と呼ばれる期間があります。ラマダンとは断食週間を意味し、約1カ月間、日の出から日没まで飲食することができません。
時差情報 日本との差:-4時間30分 治安情報 アフガニスタン 危険・スポット・広域情報

アフガニスタンの渡航情報

アフガニスタンに渡航する際に必要な情報は以下のとおりです。

ビザ情報 入国・報道目的の場合、滞在可能日数は30日です。(2024年2月現在、日本国政府がアフガニスタン全土にレベル4避難勧告を出しているため、やむを得ない場合を除く渡航は推奨されません
パスポートの必要有効残存期間 平常時は6カ月以上、未使用査証欄が3ページ以上必要となります
(詳しくは近隣の日本国大使館や総領事館にてご確認ください)
入国カードの記入について 日本国大使館や総領事館へお問い合わせください

入国に必要な手続き

アフガニスタンに入国する際に必要となる手続きは以下の通りです。忘れ物や申請漏れがないよう計画的に準備しましょう。

必要なもの
アフガニスタンへ渡航する際には、最低限、航空券とパスポートが必要です。

パスポート
2024年2月現在、日本国政府はアフガニスタン全土への渡航を指し止めており、日本国大使館ではパスポートの発行や各種証明書の発行が行なわれていません。詳細については、近隣にある日本国大使館や総領事館にてご確認ください。


航空券
アフガニスタンと日本間の航空券が必要です。航空券は、旅行会社や航空会社にて購入しましょう。インターネットでも購入可能です。


在留届・たびレジ登録
アフガニスタンに3カ月以上滞在する場合には、必ず在留届の提出が義務付けられています。3カ月未満の滞在の際でも、海外安全情報配信サービス「たびレジ」への登録が必要です。


必要な手続き
2024年2月現在、日本国政府はアフガニスタン全土への渡航を指し止めています。やむを得ない事情でアフガニスタンへ渡航する際には、在アフガニスタン日本国大使館へ連絡し、十分な安全対策をとった上で渡航を検討しましょう。

出国に必要な手続き

アフガニスタン出国に必要な手続きを紹介します。2024年2月現在、日本国政府はアフガニスタン全土に退避勧告を発出しています。既にアフガニスタンに滞在されている方は、早急に出国の計画を進めましょう。

必要なもの
アフガニスタン出国に必要なものは以下のとおりです。

パスポート
航空会社のカウンターで、搭乗券を受け取る際にパスポートを提示します。


航空券
帰路に利用する航空会社にカウンターで航空券とパスポートを渡し、飛行機の搭乗券を受け取ります。


イエローカード(ポリオ接種証明書)
アフガニスタンの滞在期間が4週間以上となる場合、出国の際に国際規格のイエローカード(ポリオ接種証明書)の提示を求められます。出国時のトラブルを避けるために、入国前にポリオワクチンを接種し、国際規格接種証明書を取得しておきましょう。


Q&A

よくある質問

中東地域ではどのワクチンの接種が推奨される?
A型肝炎・B型肝炎・腸チフス・破傷風・麻疹・風疹・狂犬病などのワクチンが主に推奨されています。
アフガニスタンでの医療環境の現状は?
アフガニスタンでは、環境が整えられている医療機関が、首都・カブールでさえほとんどないのが現状です。紛争により医療施設が破壊されたり、病院が閉鎖に追い込まれたりしている影響で、孤立地域の出現や、医療従事者・医療環境の不足が深刻化されています。特に女性医療従事者が足りておらず、女性や母子が良質な医療サービスを受けられない状態が医療環境課題のひとつとなっています。
アフガニスタンで緊急時の医療サポートはどうすればよいですか?
緊急時には、首都であるカブール市内にあるプライベートクリニックの受診が選択肢となります。カブールのクリニックで対応できない場合は、近隣先進国への緊急医療移送が可能です。移送にかかる費用は個人負担となり高額となることが多く、海外旅行傷害保険への加入がおすすめです。
アフガニスタンの大気汚染の原因は何ですか?
アフガニスタンの大気汚染の原因として、低品質のガソリンや燃料の利用が日常化されていることや、室内暖房で古いタイヤや木材を燃やす習慣などが挙げられます。アフガニスタンでは、大気汚染のため屋外ではマスクやゴーグルが求められる可能性が少なくありません。水道水は、細菌や大腸菌によって汚染されている場合があるため、そのまま飲料水として利用することは避けましょう。
アフガニスタンへの渡航はなぜ危険なのでしょうか?
アフガニスタンには複数のテロリストが潜入し、武器や麻薬の密輸が横行されているため、治安状態はとても悪い国とされます。地域によっては、地雷が未除去のまま残されているため、とても危険です。

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各国で流行している感染症

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渡航先や目的によって予防接種の種類はさまざま。
複数回摂取が必要なワクチンも。
以下よりワクチンのご予約が可能です。

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