カーボベルデ渡航前の推奨ワクチン

カーボベルデは、アフリカ大陸西部に位置する西アフリカの島国です。短期滞在では、麻疹・風疹・A型肝炎・髄膜炎菌感染症・水痘・インフルエンザ・新型コロナワクチンの摂取が推奨されます。1カ月を超える長期滞在では上記に加え、B型肝炎・破傷風・ポリオのワクチン接種が推奨されています。なお、入国時の経由国で黄熱病予防接種証明書(イエローカード)が求められる場合は、黄熱の予防接種が必須です。

黄熱
感染経路 黄熱はフラビウイルス属のウイルスを原因とする急性ウイルス性出血熱です。蚊が媒介し感染が広がります。
症状 発症すると発熱や頭痛などの症状が見られます。重症化すれば黄疸や出血傾向、多臓器不全に陥り、免疫を持たない場合は死亡率は60%以上になるとも言われます。
ワクチンについて 流行国やイエローカードが求められる国で事前接種が必要で、1回の接種で生涯有効です。なお、効果は接種の10日後から有効です。
麻疹
感染経路 麻疹(はしか)は麻疹ウイルスを原因とし、空気・飛沫・接触など複数の方法で感染します。
症状 感染力が非常に強く、風邪のような症状が数日続いた後、39℃以上の高熱と発疹が現れ、稀に重篤な合併症を発症し死亡することもあります。
ワクチンについて ワクチンが有効な予防手段で、特に過去の罹患歴や予防接種歴が不明な人に推奨されます。接種回数は2回で、1回目と2回目の間隔を4週間空けて接種します。
風疹
感染経路 風疹(風しん)とは風疹ウイルスが原因の感染症です。飛沫感染により広がります。感染力が強く、特に成人の場合は重症化しやすい傾向にあります。
症状 発症時は発熱・発疹・リンパ節腫脹などの主症状の他、稀に脳炎などの重篤な合併症を引き起こすこともあります。
ワクチンについて 罹患歴・予防接種歴が不明な人はワクチン接種を検討しましょう。麻疹と同様、接種回数は2回で、1回目と2回目の間隔を4週間空けます。
水痘
感染経路 水痘は、水痘‐帯状疱疹ウイルスによる感染症です。空気・飛沫・接触により感染し、成人では髄膜炎などの重症化リスクがあり注意が必要です。
症状 症状としては、皮膚表面の紅斑から始まり、水疱や膿疱が発生、そして時間の経過とともにかさぶたとなり治癒していきます。
ワクチンについて 水痘のワクチン接種は2回です。麻疹・風疹と同じく、接種する間隔は4週間程度空けます。
髄膜炎菌感染症
感染経路 髄膜炎の原因菌はさまざまあるものの、髄膜炎菌感染症は髄膜炎菌が原因のものを指します。飛沫・接触により感染が広がります。
症状 発症すると敗血症由来の高熱や関節炎などが現れ、その後髄膜炎症状が全身に広がります。最悪の場合死に至る危険な病気です。
ワクチンについて 予防にはワクチン接種が有効で、2~55歳は1回接種を基本とします。なお、5年で効果は失われるため渡航前に1回の追加接種が推奨されます。
インフルエンザ
感染経路 インフルエンザウイルスが原因の感染症で、感染経路は飛沫や接触によるものです。
症状 感染すると、38度以上の発熱や筋肉痛など、風邪のような全身症状が現れ、稀に重症します。
ワクチンについて 海外渡航時はワクチン接種が推奨されており、13歳以上は原則1回、13歳未満は2回接種が基本です。2回接種する場合は、1回目の接種後、4週間空けます。
新型コロナウイルス感染症
感染経路 新型コロナウイルスは、飛沫や接触の他にエアロゾル感染でも伝播し、世界的に大流行しました。
症状 感染すると風邪のような症状の他、味覚や嗅覚障害などが現れることがあります。インフルエンザに似た症状が特徴ではあるものの、現状の死亡リスクは新型コロナウイルスの方が高いとされています。
ワクチンについて 新型コロナウイルスのワクチンは、1回目の接種以降、3カ月以上空けると追加接種ができます。
A型肝炎
感染経路 A型肝炎はA型肝炎ウイルスが原因の急性肝炎です。汚染された飲食物が原因の糞口感染、魚介類の生食などによる経口感染の他に血液感染もあります。
症状 発症すると全身倦怠感や黄疸などが生じ、稀に急性腎不全を発症するため、注意が必要です。
ワクチンについて ワクチンは2~4週間隔で2回接種し、さらに6カ月後に3回目を接種します。
B型肝炎
感染経路 B型肝炎はB型肝炎ウイルスが原因の急性肝炎です。感染者の血液を介して感染するため、医療器具の使いまわしなどによる経皮的感染や、性交渉による感染が主な原因です。
症状 感染すると全身倦怠感に続き、食欲不振や黄疸などが現れ、放置すれば肝がんを発症することもあります。
ワクチンについて B型肝炎のワクチンは、4週間間隔で2回接種し、さらに20~24週間後に1回の接種が必要です。
破傷風
感染経路 破傷風は土壌に存在する破傷風菌が原因の神経疾患です。傷口から体内に入り感染します。
症状 感染すると約80%の患者で痙攣や脳炎などの全身症状が見られ、発見が遅れると死に至る可能性もある危険な病気です。
ワクチンについて 12歳のときに定期予防接種を受けていれば、20代前半位までは免疫があるため接種は不要です。その後は1回の追加接種で約10年間有効な免疫を取得できます。
ポリオ
感染経路 ポリオ(急性灰白髄炎)はポリオウイルスを原因とする感染症です。経口感染が主な経路で、90~95%の人は症状が出ないとされています。
症状 発症時は頭痛や発熱、頚部硬直などが現れます。また稀に呼吸筋麻痺により死亡することもある感染症です。
ワクチンについて 流行国渡航時は過去の接種歴があっても事前の追加接種が推奨されます。ポリオワクチンの接種回数は4回です。

ワクチン予約フォーム

各種ワクチン金額相場

カーボベルデ渡航時に推奨される各ワクチンの相場は以下のとおりです。

ワクチン名 相場価格/回
黄熱ワクチン 1万2,000円/回
MR(麻疹・風疹の混合)ワクチン 1万円前後/回
水痘・帯状疱疹ワクチン 5,000〜1万円/回
髄膜炎ワクチン 2万5,000円前後/回
インフルエンザワクチン 3,000〜5,000円/回
新型コロナ(mRNA)ワクチン 0円(令和6年4月以降は原則有料)/回
A型肝炎ワクチン 1万円前後/回
B型肝炎ワクチン 5,000~8,000円/回
破傷風ワクチン 3,000〜5,000円/回
ポリオワクチン 7,000〜1万円/回

当クリニックでは、原則完全予約制で海外渡航時に必要なワクチン接種を実施しています。

カーボベルデ渡航前ワクチン(予防接種)を
接種する時期と必要回数

カーボベルデ渡航時のワクチン接種スケジュールは以下のとおりです。

病名 ワクチンの種類 0日 1週間 2週間 3週間 4週間 8週間 3ヶ月 5ヶ月 6ヶ月 12ヶ月 18ヶ月
黄熱 生ワクチン 1回目
麻疹・風疹 生ワクチン 1回目 2回目
水痘・帯状疱疹 生ワクチン 1回目 2回目
髄膜炎 不活化ワクチン 1回目
インフルエンザ 不活化ワクチン 1回目 2回目
新型コロナウイルスワクチン mRNAワクチン 1回目 2回目
A型肝炎 不活化ワクチン 1回目 2回目 3回目
B型肝炎 不活化ワクチン 1回目 2回目 3回目
破傷風 不活化ワクチン 1回目 2回目 3回目(2回目終了後1年~1年半)
ポリオ 不活化ワクチン 1回目 2回目(1回目終了後3~8週間)
3回目(2回目終了後3~8週間)
4回目(3回目終了後1年)

病名 ワクチンの種類
黄熱 生ワクチン
期間
0日 1回目 1週間
2週間 3週間
4週間 8週間
3ヶ月 5ヶ月
6ヶ月 12ヶ月
18ヶ月 24ヶ月
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病名 ワクチンの種類
麻疹・風疹 生ワクチン
期間
0日 1回目 1週間
2週間 3週間
4週間 2回目 8週間
3ヶ月 5ヶ月
6ヶ月 12ヶ月
18ヶ月 24ヶ月
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病名 ワクチンの種類
水痘・帯状疱疹 生ワクチン
期間
0日 1回目 1週間
2週間 3週間
4週間 2回目 8週間
3ヶ月 5ヶ月
6ヶ月 12ヶ月
18ヶ月 24ヶ月
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病名 ワクチンの種類
髄膜炎 不活化ワクチン
期間
0日 1回目 1週間
2週間 3週間
4週間 8週間
3ヶ月 5ヶ月
6ヶ月 12ヶ月
18ヶ月 24ヶ月
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病名 ワクチンの種類
インフルエンザ 不活化ワクチン
期間
0日 1回目 1週間
2週間 3週間
4週間 2回目 8週間
3ヶ月 5ヶ月
6ヶ月 12ヶ月
18ヶ月 24ヶ月
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病名 ワクチンの種類
新型コロナウイルスワクチン mRNAワクチン
期間
0日 1回目 1週間
2週間 3週間
4週間 8週間
3ヶ月 2回目 5ヶ月
6ヶ月 12ヶ月
18ヶ月 24ヶ月
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病名 ワクチンの種類
A型肝炎 不活化ワクチン
期間
0日 1回目 1週間
2週間 2回目 3週間 2回目
4週間 2回目 8週間 2回目
3ヶ月 5ヶ月
6ヶ月 3回目 12ヶ月
18ヶ月 24ヶ月
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病名 ワクチンの種類
B型肝炎 不活化ワクチン
期間
0日 1回目 1週間
2週間 3週間
4週間 2回目 8週間
3ヶ月 5ヶ月 3回目
6ヶ月 3回目 12ヶ月
18ヶ月 24ヶ月
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病名 ワクチンの種類
破傷風 不活化ワクチン
期間
0日 1回目 1週間
2週間 3週間 2回目
4週間 2回目 8週間 2回目
3ヶ月 2回目 5ヶ月
6ヶ月 12ヶ月 3回目(2回目終了後1年~1年半)
18ヶ月 3回目(2回目終了後1年~1年半) 24ヶ月
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病名 ワクチンの種類
ポリオ 不活化ワクチン
期間
0日 1回目 1週間
2週間 3週間 2回目(1回目終了後3~8週間)
3回目(2回目終了後3~8週間)
4週間 2回目(1回目終了後3~8週間)
3回目(2回目終了後3~8週間)
8週間 2回目(1回目終了後3~8週間)
3回目(2回目終了後3~8週間)
3ヶ月 2回目(1回目終了後3~8週間)
3回目(2回目終了後3~8週間)
5ヶ月
6ヶ月 12ヶ月 4回目(3回目終了後1年)
18ヶ月 4回目(3回目終了後1年) 24ヶ月
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注意点として、生ワクチンは接種から4週間経つまで、他のワクチンを接種できません。

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カーボベルデの基本情報

カーボベルデの文化や気候などの基本情報は以下のとおりです。

国名 カーボベルデ共和国 通貨 カーボベルデ・エスクード
言語 ポルトガル語(公用語)、クレオール語 チップの習慣 基本的には不要ですが、サービスが良ければ気持ちで渡しても問題ありません。
宗教 キリスト教(カトリック) 文化 アフリカの中でもポルトガルの植民地であったため、双方の文化が融合しています。サッカーや音楽が盛んです。
気候 平均気温は22度~27度と比較的温暖です。乾燥した風土で、1年中強い海洋風と北東の貿易風が吹きます。 時差情報 日本との時差は-10時間です。
服装 1年を通して夏服で問題ないものの、朝晩は冷え込むため羽織れるものを持参する他、レジャーにあった服を準備しましょう。紫外線が強く、帽子・サングラス・日焼け止めは必携です。 治安情報 カーボベルデ 危険・スポット・広域情報

カーボベルデの渡航情報

カーボベルデの渡航情報は以下のとおりです。

ビザ情報 渡航目的を問わずビザ取得が必要です。
パスポートの必要有効残存期間 6カ月以上必要です。
入国カードの記入について 入国カードの要否は不明です。

入国に必要な手続き

カーボベルデへの入国では目的を問わずビザが必要です。また、入国できる空港が限られているため注意しましょう。

必要なもの(航空券、パスポートなど)

パスポートやユーロを準備しましょう。

航空券
ヨーロッパからカーボベルデ行きの便が何便か運行しているため、ルートを確認し航空券を手配しましょう。


パスポート
パスポートは有効残存期間以内のものを事前に準備しましょう。


ユーロ
現地ではユーロからが多くの場所で両替しやすくなるため持参しましょう。


必要な手続き(ビザ申請、入国審査、税関検査など)

カーボベルデは入国できる空港が限られている他、経由国によってはイエローカードが求められるため準備します。

入国審査
カーボベルデは、指定された場所(プライア空港・サル空港・ミンデロ空港・ボアヴィシュタ空港・プライア港・サル港・ミンデロ港)からしか出入国できず、違反時は罰金が課されます。それぞれの空港で所定の審査を受けましょう。


ビザ申請
入国目的を問わずビザの取得が必要です。申請はカーボベルデ政府の査証専用サイト「EASE」の利用が推奨されています。(入国5日前までに要申請。)


イエローカードの取得
セネガル経由で入国するときはイエローカードの取得が必要です。なお、2016年7月11日以降、イエローカードの有効期限が接種10日後から生涯有効になったため、過去のでも問題ありません。接種を行っていない人は入国10日以上前に接種を済ませましょう。


税関検査
税関検査が必要なときは所定の手続きを行います。


出国に必要な手続き

出国時の手続きを解説します。

必要なもの(航空券、パスポートなど)

パスポートと帰りの航空券を準備します。

航空券
経由空港が多いため、それぞれ搭乗口などを確認しましょう。


パスポート
出国時もパスポートが必要です。


必要な手続き(ビザ申請、入国審査、税関検査など)

出国時も入国時と同様にセキュリティチェックやパスポートの確認、税関検査などを行います。日本帰国時はVisit Japan Webに登録しておくとスムーズです。

Visit Japan Webの登録
Visit Japan Web(入国手続オンラインサービス)とは、入国時の検疫・入国審査・税関申告を簡略化できる政府公認のサービスです。上記に事前登録すれば、二次元コードを提出するだけで日本入国時の審査を進められます。


Q&A

よくある質問

カーボベルデ入国時に新型コロナワクチンの接種証明書は必要ですか?
2022年9月15日、カーボベルデ政府は入国時のPCR検査陰性証明書等の各種証明書の提示義務を解除しています。
現地でワクチンの接種はできますか?
各地の保健省保健施設で接種を実施しています。外務省の以下の資料を確認してください。 https://www.mofa.go.jp/mofaj/toko/medi/vaccine/pdfs/capeverde.pdf
ワクチン接種が必要な病気以外に気を付ける疾患はありますか?
流行地域ではないものの、海外からの持ち込みにより蚊媒介感染症(マラリア・デング熱・ジカ熱)が流行することがあります。また、赴任者は滞在する島や活動内容に応じたワクチンの接種(狂犬病など)も推奨します。
病気やケガで受診できる医療機関はありますか?
島に何か所かあるものの、診療体制や料金などが異なります。詳しくは外務省の以下のページの「8.病気になった場合(医療機関等)」を確認してください。 https://www.mofa.go.jp/mofaj/toko/medi/africa/capeverde.html
カーボベルデの衛生状態は良好ですか?
都市部は良好で、上下水道も整備されています。しかし、水道水は飲むのに適していないため、ミネラルウォーターを購入してください。

Popular place

人気の渡航先

今後行く可能性が高い、
渡航先のワクチン情報をチェックしましょう。

ミクロネシア

マーシャル

ボスニア・ヘルツェゴビナ

Information

各国で流行している感染症

渡航先の近くで流行している、または、今後国内で発生するリスクのある感染症を予習しておきましょう。

マラリア

腸チフス

ヒトパピローマウイルス

Colum

お役立ちコラム

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海外出張の際に必要な持ち物リスト。持って行った方が良いものは?

Reservation

海外渡航前には
ゆとりをもってワクチン接種を。

渡航先や目的によって予防接種の種類はさまざま。
複数回摂取が必要なワクチンも。
以下よりワクチンのご予約が可能です。

ワクチン予約フォーム