タイ渡航前の推奨ワクチン

ここでは、タイに渡航する予定の方に推奨されるワクチンの例をご紹介します。タイに渡航する予定がある方は参考にしてください。

・破傷風
・A型肝炎
・B型肝炎
・狂犬病
・日本脳炎
・腸チフス
・髄膜炎
・おたふく
・ポリオなど

それぞれ詳しく解説します。

破傷風
感染経路 破傷風は土壌や動物の糞などに存在する破傷風菌によって発症する病気です。傷口から菌が入り込むことで感染し、発症した場合は死亡するケースも考えられます。人から人に感染はしません。
症状 初期症状では筋肉のけいれんやこわばり、頭痛を感じるうえに口が開きにくい「開口障害」が見られます。ものを飲み込むのが難しくなり、頭部から背中までが弓なりに反るのも特徴です。
ワクチンについて 2回目のワクチンは初回を打ってから3~8週間後、3回目は2回目の接種から1年~1年半後が推奨されています。
A型肝炎
感染経路 A型肝炎は糞便に含まれるウイルスが人の手を介して食材に付着し、口に入ることで感染します。経口感染が主な原因ですが、輸血や性行為によって血液感染するケースがあることを覚えておきましょう。
症状 ウイルスに感染して2~7週間の潜伏期間後に急な発熱や食欲不振、嘔吐、吐き気が見られます。数日後に皮膚や白目の部分が黄色くなる「黄疸」が現れることも。高齢者が感染した場合は重症度や死亡率が高くなります。
ウイルスの潜伏期間中や症状の消滅後数週間は、人から人へ感染するリスクがあるため注意が必要です。
ワクチンについて ワクチンは2~4週間間隔で2度接種します。6カ月以上海外に滞在する場合は、6カ月目にもう1度接種すれば5年間ほど効果が持続します。
B型肝炎
感染経路 B型肝炎の感染経路は、B型肝炎に感染した母親から生まれた子どもへの母子感染(垂直感染)と、注射器の使いまわしや性行為などが原因の水平感染が挙げられます。
症状 感染して1~6カ月の潜伏期間の後、全身の倦怠感や疲労感、食欲低下が1週間ほど続き、その後は嘔吐や腹痛、黄疸が出るのが特徴です。場合によっては紅斑や関節痛の症状が見られます。
ワクチンについて 衛生管理の整っていない地域でケガや事故などをして、輸血や手術を受けるケースが考えられる場合はワクチンを接種するのがおすすめです。ワクチン接種で抗体ができるのは2度目を接種してから2週間後以降です。3度接種すれば5年間の抗体が得られるとされています。
狂犬病
感染経路 狂犬病はウイルスを保有する犬やネコ、コウモリなどの野生動物から噛まれたり引っ掛かれたりしてできた傷口からウイルスが入ることで感染します。発症するとほぼ確実に死亡するとされています。
症状 1~3カ月の潜伏期間後に風邪に似た症状が見られ、噛まれた部位に痛みと知覚異常を感じるようになるのが特徴です。その後は興奮や不安、錯乱、幻覚、水をこわがるなどの脳炎症状になり、昏睡状態に陥り呼吸停止して死亡します。
ワクチンについて 野生動物に噛まれた場合は計5回(過去に予防接種を3回している場合は2回)ワクチン速やかにを接種します。
日本脳炎
感染経路 フラビウイルス科に属したウイルス(蚊など)が原因となり発症するもので、アジアの農村部などで多く見られています。1000人に1人発症するといわれ、致死率は2割~4割にもなります。後遺症も残りやすいといわれています。
症状 頭痛や発熱・嘔吐や痙攣などが見られます。初期では気付きにくいことが多く、進行すると症状が激しくなり意識障害や脳炎を起こす可能性もあります。
ワクチンについて 乾燥細胞培養日本脳炎ワクチンが使用されています。大人の場合、最終接種から10年経過している人は追加接種をおすすめします。
腸チフス
感染経路 チフス菌(Salmonella serovar Typhi)によるサルモネラ菌の感染症です。感染者の回復期の患者さんとの接触や、保菌者の排泄物、食べ物を摂取して感染することが多く発展途上国では珍しいものではありません。
症状 潜伏期間は6日~30日と長いので気付きにくく、発熱による初症状が見られます。高熱が1週間程度続いたあとに腹痛・下痢・便秘の症状がおこります。肝臓や膵臓が肥大する、胸腹部に淡紅色の発疹がでるのも特徴です。感染が治癒したあとも体内に菌を保有し続けることもあります。
ワクチンについて 日本では認められているワクチンがなく、輸入のみです。1回摂取で、効果が現れるまでに2週間程度の時間がかかります。1度接種すると2年~3年は効果が持続します。
髄膜炎
感染経路 髄膜炎が流行している地域に行く場合、接種が推奨されています。ウイルス感染が原因となり流行していない場所でも、人が多く集まる場所では接種が推奨されています。発症から24時間~48時間で5%以上が亡くなる怖い感染症です。
症状 激しい頭痛や発熱、嘔吐、吐き気などの症状や、過敏症に悩まされることになります。回復したあとも1割から2割の人は難聴や神経障害などの後遺症が残るといわれます。
ワクチンについて 感染症を予防するためのものになり、髄膜炎の抗体ができるまでに4週間程度かかり、5年ごとの接種が必要になります。
おたふく
感染経路 ムンプスウイルスによる感染になり、潜伏期間は12日~24日です。くしゃみや咳による空気感染になり、一度感染すると抗体を獲得できますが、抗体が不十分だと再発するリスクが考えられます。何度でもかかりさまざまな合併症があるといわれています。
症状 耳の付け根の前あたりにある耳下線が炎症を起こして腫れます。舌や喉の上部にある唾液腺が腫れることもあり、発熱や頭痛が見られます。
ワクチンについて 1回でも効果が認められているものの、諸外国では確実に予防するために2回接種を推奨しています。適切な接種で95%以上の人が抗体を得られます。
ポリオ
感染経路 水疱瘡と呼ばれているものです。世界中で発生しており冬から春にかけて感染者と接触することで起こります。大人で免疫機能が低下していると重症化し亡くなることもあります。過去に感染したことがあるかどうか、ない場合はワクチン接種をおすすめします。
症状 体中に発疹ができ、38度~39度の高熱を伴います。潜伏期間も10日~21日と長く、小児の場合は軽症が多い傾向です。
ワクチンについて 生ワクチンは1回接種、不活化ワクチンは2回の接種が推奨されています。不活化ワクチンのほうが高い予防効果を持ち、持続性も期待できます。

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各種ワクチン金額相場

タイ渡航前に接種が推奨されるワクチンの金額相場をまとめたので、ワクチン接種を検討している方は参考にしてください。

ワクチン名 相場価格/回
破傷風ワクチン 3,000〜5,000円/回
A型肝炎ワクチン 1万円前後/回
B型肝炎ワクチン 約5,000〜8,000円/回
狂犬病ワクチン 1万5,000〜2万円/回
日本脳炎ワクチン 5,000〜9,000円/回
腸チフスワクチン 1万円前後/回
髄膜炎ワクチン 2万5,000円前後/回
ポリオワクチン 7,000〜1万円/回

ワクチンの値段は医療機関によってそれぞれ異なるため、事前に確認しておくと安心です。

タイ渡航前ワクチン(予防接種)を
接種する時期と必要回数

ここでは、ワクチンの接種時期や必要回数を解説します。タイに渡航する予定がある方は、以下の表を参考にワクチン接種を検討しましょう。

病名 ワクチンの種類 0日 1週間 2週間 3週間 4週間 5週間 6週間 7週間 8週間 5ヶ月 6ヶ月 12ヶ月 18ヶ月 24ヶ月
破傷風 不活化ワクチン 1回目 2回目 3回目(2回終了後1年〜1年半)
A型肝炎 不活化ワクチン 1回目 2回目 3回目
B型肝炎 不活化ワクチン 1回目 2回目
狂犬病 不活化ワクチン 1回目 2回目 3回目

病名 ワクチンの種類
破傷風 不活化ワクチン
期間
0日 1回目 1週間
2週間 3週間 2回目
4週間 2回目 5週間 2回目
6週間 2回目 7週間 2回目
8週間 2回目 5ヶ月
6カ月 12カ月 3回目(2回終了後1年〜1年半)
18カ月 3回目(2回終了後1年〜1年半) 24カ月
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病名 ワクチンの種類
A型肝炎 不活化ワクチン
期間
0日 1回目 1週間
2週間 2回目 3週間 2回目
4週間 2回目 5週間
6週間 7週間
8週間 5ヶ月
6カ月 3回目 12カ月
18カ月 24カ月
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病名 ワクチンの種類
B型肝炎 不活化ワクチン
期間
0日 1回目 1週間
2週間 3週間
4週間 2回目 5週間
6週間 7週間
8週間 5ヶ月
6カ月 12カ月
18カ月 24カ月
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病名 ワクチンの種類
狂犬病 不活化ワクチン
期間
0日 1回目 1週間 2回目
2週間 3週間 3回目
4週間 3回目 5週間
6週間 7週間
8週間 5ヶ月
6カ月 12カ月
18カ月 24カ月
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※生ワクチンは接種して4週間が経過するまで、他のワクチン接種ができないことが通常です。そのため、渡航まで時間がない方は接種のスケジュールに注意する必要があります。

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タイで気を付けたい病気

破傷風
ケガをしたときに傷口から侵入するもので、潜伏期間のあとに口が開きにくくなったり身体の痛み、首筋の違和感などの症状が出たあとに、体中のしびれがおこります。ケガをしないのは難しいので、事前の予防接種が必須です。
テング熱
デングウイルスを保有した蚊に刺されることで感染します。全世界で年間1億人もの患者がいるといわれており、発熱や頭痛、嘔吐、関節痛などの症状が出ます。ほとんどは無症状もしくは軽症ですが、一部はショック症状が出て重度の臓器障害を起こすこともあります。
蚊に刺されないように長袖や虫刺され防止薬を使いましょう。
寄生虫感染
タイの食べ物や水に感染するのが寄生虫です。食肉などの生肉は食べないように気を付けましょう。特に川魚には肝吸虫のような寄生虫もおり、人間に寄生すると20年と長生きし、炎症を繰り返しながら腹痛の原因や胆石を作ってしまいます。日本でも見られますが、海外で淡水魚の刺身を食べるのは注意してください。
マラリア
マラリア原虫を持っているハマダラカに刺されると寄生します。頭痛や発熱、嘔吐、悪寒をともない早期の適切な対応が重要だといわれています。日本では戦前以前は多く見られましたが、現在は感染の発生はなく海外で感染している患者のみだといわれています。
熱帯性肝炎
感染力の高いウイルスが原因となり引き起こされる肝臓の病気です。発熱や頭痛、腹痛、吐き気などの症状があり、亡くなる可能性もあります。汚染された飲料水や食品、血液を介して感染することがあります。A型肝炎・B型肝炎・C型肝炎・D型肝炎・E型肝炎などの種類もあり、それぞれ症状や原因が変わってきます。
狂犬病
犬や猫・猿・コウモリなどの野生動物から感染します。タイでは犬による感染が最も多く、発熱や頭痛、筋肉痛などの症状が起こり、意識障害、呼吸不全などが生じます。完全に発症してしまうと治療ができません。野生動物との接触を避けるようにしてください。

タイの基本情報

国名 タイ王国 通貨 タイバーツ(THB)
言語 タイ語 チップの習慣 基本的にありません。高級なホテルやレストランでは会計金額の5%~10%
宗教 仏教の割合がほとんど 文化 仏教の影響を受けた温かいおもてなし、カラフルな伝統舞踏、辛みと酸味が効いたタイ料理が特徴
気候 年間を通じて高温。暑季の3~5月は40度になることも。11~2月の乾季はほとんど雨が降りません 時差情報 日本の方が2時間進んでいます
服装 通気性のよい涼しい格好がよいです。寺院に入るときはタンクトップやハーフパンツがNGな場合もあります 治安情報 タイ 危険・スポット・広域情報

タイの渡航情報

日本国籍を持っており、15日以内の観光や商用、外交などが目的の方はビザなし無査証での滞在が可能です。ビザなしの詳しい条件は以下の通りです。

・観光目的で、パスポートの有効期限が6カ月以上あること
・滞在が30日以内であること
・1人1万バーツ相当の現金を所持していること

タイの渡航情報に関する詳細は、外務省のホームページなどもご確認ください。

ビザ情報 15日以内の観光や商用目的などなら不要
パスポートの必要有効残存期間 有効期限が6カ月以上必要
入国カードの記入について なし

タイ入国に必要な手続き

ここではタイの入国に必要なものと手続きを解説します。忘れ物や申請し忘れによって、最悪入国できないケースがあるので、しっかりと準備しましょう。

必要なもの

タイ入国に必要なものは以下の通りです。

パスポート
パスポートがない場合は出国できません。事前に有効期限が6カ月以上あるか確認しましょう。


航空券
紙のチケットと電子チケットの場合があるため、前もって確認しておきましょう。


クレジットカード
サービス利用や商品の購入時に必要です。利用できないカードもあるため2、3枚ほど用意しておきましょう。


日本円
出国までの支払いに対応するため、現金を持っていきましょう。現地では多くの換金所で日本円をバーツに換金できます。


必要な手続き

タイ入国に必要な手続きは以下の通りです。

ビザ
就労や留学などの場合は必要なケースがあります。


入国審査
到着した現地の空港の入国審査を受けます。顔写真の撮影や指紋認証、入国管理官とのやり取りが行われます。


税関検査
税関に申告するものがある場合は職員に申告して用紙に必要事項を記入します。申告する物品がない場合は記入不要です。


出国に必要な手続き

ここでは、タイ出国(日本帰国)に必要なものと手続きを解説します。不備がある場合、最悪帰国できないケースがあるので、しっかり準備と確認をしましょう。

必要なもの

タイ出国や帰国に必要なものは以下の通りです。

パスポート
タイ入国同様、パスポートなしでは出国できません。


航空券
紙チケットか電子チケットのどちらが必要か事前に確認しておきましょう。


クレジットカード
現金がない場合の支払いに便利です。キャッシングで現金を引き出せます。


日本円
帰国時の支払いに対応するため、必要な分の現金を準備しておきましょう。


必要な手続き

タイ出国や帰国に必要な手続きは以下の通りです。

Visit Japan Web(入国手続オンラインサービス)
Visit Japan Web(入国手続オンラインサービス)は、日本への入国手続きをスムーズに進めるための便利なサービスです。このオンラインサービスでは、入国審査や税関申告、携帯品・別送品の申告に必要な情報を事前に簡単に登録できます。登録は必須ではありませんが、日本へ帰国した際には審査や提出の一部を省略することができ、待ち時間を短縮できます。


検疫手続き
動物や植物、一部の食品などを日本に持ち込んだ場合は検疫手続が必要です。


別送品の手続き
別送品は、渡航先から日本へ郵送された荷物を指します。渡航中に購入した商品やお土産、あるいは贈り物などがこれに該当します。帰国時には、税関検査で円滑な手続きを行うために、別送品に関する特定の手順が存在します。

手続きの際には、まず別送品が何であるかを明確に記載し、関連する領収書や証明書を用意する必要があります。税関での検査を円滑に進め、不必要なトラブルを避けるためには特定の商品の輸入制限や課税などについて事前に調査しておくことも重要です。


Q&A

よくある質問

タイから日本に帰国するときは新型コロナウイルス関連の証明書が必要ですか?
2024年1月現在は不要です。
日本からタイに渡航する場合、新型コロナウイルスワクチンの接種や証明書は必要ですか?
2024年1月現在でワクチンの接種は不要です。新型コロナウイルス関連の証明書の提示も不要です。
海外旅行に行く前にコロナワクチン接種は何回くらい必要ですか?
新型コロナウイルスのワクチン接種については、海外旅行に行くかどうかに関わらず接種が推奨されています。入国の際に接種が義務化されている国もあるため、そのような国へ渡航する場合はワクチン接種が必須です。またワクチン接種の接種回数については各国の日本大使館へお問い合せください。
ワクチンなしでタイ旅行に行けますか?
可能です。2024年1月現在、タイ入国時のワクチン接種証明書または陰性証明書の提示が不要となっています。
海外旅行に行く前にワクチンを打つべきですか?
海外では、普段日本では見られない感染症が流行している地域があり、食べ物や現地に生息する動植物、蚊などを介して感染する可能性があります。できるだけ出国前に予防接種を受けることが推奨されます。

Popular place

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今後行く可能性が高い、
渡航先のワクチン情報をチェックしましょう。

ミクロネシア

マーシャル

ボスニア・ヘルツェゴビナ

Information

各国で流行している感染症

渡航先の近くで流行している、または、今後国内で発生するリスクのある感染症を予習しておきましょう。

マラリア

腸チフス

ヒトパピローマウイルス

Colum

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海外出張の際に必要な持ち物リスト。持って行った方が良いものは?

Reservation

海外渡航前には
ゆとりをもってワクチン接種を。

渡航先や目的によって予防接種の種類はさまざま。
複数回摂取が必要なワクチンも。
以下よりワクチンのご予約が可能です。

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