ギリシャ渡航前の推奨ワクチン
ギリシアは地中海の東側に位置し、バルカン半島の南端にある本土と、ペロポネソス半島に加えて、エーゲ海を中心に約3,000の島々から成り立っています。南ヨーロッパに位置するギリシャ渡航の前に接種が望まれるワクチンは、麻疹・風疹・水痘・インフルエンザ・新型コロナウイルスの5種類です。
- 麻疹
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感染経路 麻疹(はしか)は、飛沫感染や直接接触により広がり、感染から約10日後に風邪のような症状が現れ、その後に高熱と発疹が続きます。 症状 肺炎や中耳炎などの合併症が起こりやすく、先進国でも死亡率は1,000人あたり1人とされています。 ワクチンについて 麻疹の予防接種を受けていない人や麻疹に罹患した経験がない人は、旅行前にワクチン接種を受けることが推奨され、2回のワクチン接種で接種間隔は4週間です。
- 風疹
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症状 風疹は感染力が強く急性の発疹を伴う感染症で、発熱、発疹、リンパ節の腫れなどの症状が特徴です。さらに、脳炎や血小板減少性紫斑病などの合併症が発症する場合もあります。とくに妊娠初期の女性が感染すると、新生児が視覚、心臓、聴覚などの障害を持つ可能性がある先天性風疹症候群のリスクが増加します。 ワクチンについて ワクチン接種の履歴に基づいてワクチン接種が推奨され、接種は2回、各接種の間隔は4週間です。
- 水痘
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感染経路 水痘(みずぼうそう)は、空気感染、飛沫感染、接触感染により広がる発疹性感染症です。 症状 感染から約2週間の潜伏期間を経て全身に発疹が現れ発熱や倦怠感を伴います。小児では症状の軽いことが多い一方で、成人では重篤になる場合があります。 ワクチンについて 免疫状態が不明または不十分な場合にはワクチン接種が望まれ、その際のワクチン接種は2回、接種間隔は4週間です。
- 新型コロナウイルス感染症
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感染経路 新型コロナウイルス感染症は、感染者の咳やくしゃみなどから排出される飛沫やエアロゾルという水分を含む粒子を吸い込んだり、感染者の目、鼻、口に直接触れたりすることで感染します。 ワクチンについて 既存の疾患がある場合や重症化が予想される場合では、ワクチン接種が推奨されます。前回の接種から3カ月経過すれば、追加接種が可能です。
- インフルエンザ
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症状 インフルエンザは、風邪に似た症状(咳、鼻水、のどの痛みなど)に加えて、38℃以上の高熱、頭痛、筋肉痛、関節痛、全身のだるさなどが急激に現れる特徴を有します。高齢者や免疫力が低下している人は、肺炎などの重篤な症状に進行する可能性もあるため注意が必要です。 ワクチンについて インフルエンザの予防策としてはワクチン接種が効果的であり、2回の接種を4週間の間隔をあけて行われます。
各種ワクチン金額相場
オーストリア渡航前に接種が推奨される各種ワクチンの金額相場は以下のとおりです。
ワクチン名 | 相場価格/回 |
---|---|
MR(麻疹・風疹の混合)ワクチン | 1万円前後/回 |
水痘・帯状疱疹ワクチン | 5,000円〜1万円/回 |
新型コロナ(mRNA)ワクチン | 0円(令和6年4月以降は原則有料)/回 |
インフルエンザワクチン | 3,000〜5,000円/回 |
ワクチンの費用は医療機関によってそれぞれ異なるため、事前に確認しておきましょう。当クリニックでは、MR(麻疹・風疹の混合)ワクチン・水痘・帯状疱疹ワクチン・新型コロナウイルス感染症ワクチン(mRNAワクチン)を取り扱っております。
ギリシャ渡航前ワクチン(予防接種)を
接種する時期と必要回数
病名 | ワクチンの種類 | 0日 | 1週間 | 2週間 | 3週間 | 4週間 | 8週間 | 3ヶ月 | 5ヶ月 | 6ヶ月 | 12ヶ月 | 18ヶ月 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
麻疹・風疹 | 生ワクチン | 1回目 | 2回目 | |||||||||
水痘・ 帯状疱疹炎 | 生ワクチン | 1回目 | 2回目 | |||||||||
新型コロナウイルス感染症 | mRNAワクチン | 1回目 | 2回目 | |||||||||
インフルエンザ | 不活化ワクチン | 1回目 | 2回目 |
病名 | ワクチンの種類 | ||
---|---|---|---|
麻疹・風疹 | 生ワクチン | ||
期間 | |||
0日 | 1回目 | 1週間 | |
2週間 | 3週間 | ||
4週間 | 2回目 | 8週間 | |
3ヶ月 | 5ヶ月 | ||
6ヶ月 | 12ヶ月 | ||
18ヶ月 | 24ヶ月 |
閉じる
病名 | ワクチンの種類 | ||
---|---|---|---|
水痘・ 帯状疱疹 | 生ワクチン | ||
期間 | |||
0日 | 1回目 | 1週間 | |
2週間 | 3週間 | ||
4週間 | 2回目 | 8週間 | |
3ヶ月 | 5ヶ月 | ||
6ヶ月 | 12ヶ月 | ||
18ヶ月 | 24ヶ月 |
閉じる
病名 | ワクチンの種類 | ||
---|---|---|---|
新型コロナウイルス感染症 | mRNAワクチン | ||
期間 | |||
0日 | 1回目 | 1週間 | |
2週間 | 3週間 | ||
4週間 | 8週間 | ||
3ヶ月 | 2回目 | 5ヶ月 | |
6ヶ月 | 12ヶ月 | ||
18ヶ月 | 24ヶ月 |
閉じる
病名 | ワクチンの種類 | ||
---|---|---|---|
インフルエンザ | 不活化ワクチン | ||
期間 | |||
0日 | 1回目 | 1週間 | |
2週間 | 3週間 | ||
4週間 | 2回目 | 8週間 | |
3ヶ月 | 5ヶ月 | ||
6ヶ月 | 12ヶ月 | ||
18ヶ月 | 24ヶ月 |
閉じる
ギリシャの基本情報
古代ギリシャ文明の発祥地であり、神話の舞台でもあるギリシャは、ヨーロッパの南東に位置する国です。真っ白な建物が青い空に映える美しい景色は、地中海の魅力的なリゾート地として人気を集めています。ギリシャの文化や気候などの基本情報は、このとおりです。
国名 | ギリシャ共和国(Hellenic Republic) | 言語 | 現代ギリシャ語 |
---|---|---|---|
宗教 | ギリシャ正教 | 気候 | ・地中海性気候のギリシャは、全般的に穏やかで快適な気候です ・夏は晴れの日が続き、日中の気温が30度を超えることもしばしばですが、湿気は少なく過ごしやすいのが特徴です ・冬でも比較的温暖で、年間で最も降雨量が多くなる季節です |
服装 | ・春と秋は日本の気候と似ていて過ごしやすい季節ですが、寒暖差もあるためレイヤードスタイルの服装がおすすめです ・夏は高温低湿度のため比較的快適ではあるものの、朝晩と日中の気温差があることから、薄手のカーディガンなどを用意しておきましょう ・は日本より温暖ですが、それでもコートやマフラーが必要であり、雨も多くなる季節のため雨具の準備も必要です |
通貨 | ユーロ |
チップの習慣 | ・ポーターやその他のサービスを利用した際には、1ユーロ程度のチップを渡すことが一般的です ・レストランでは、サービス料が含まれている場合でも5%から10%のチップを置きます ・タクシーに乗車した際にも、運賃の2%から10%程度をチップとして渡しましょう |
文化 | ・修道院を訪れる際には、女性はスカートを着用し、男性はショートパンツを着用しないなど留意しておきましょう ・ギリシャではレディーファーストの文化が根付いているため、エレベーターから降りるときや店を出るときなど、女性を優先して通すことを心掛けましょう |
時差情報 | ・-7時間 ・サマータイム採用時(3月の最終日曜から10月の最終日曜まで)は-6時間 |
治安情報 | ギリシャ 危険・スポット・広域情報 |
ギリシャの渡航情報
観光や友人訪問など、90日以内の短期滞在の場合、ビザは不要です。シェンゲン協定の加盟国(乗り換え地含む)からギリシャへの入国では、入国審査は不要です。ただし、シェンゲン協定加盟国以外から直接ギリシャに入国する際には、別の入国ゲートを通り通常の入国審査が行われます。シェンゲン協定加盟国以外への出国の際の出国審査も同様です。
※シェンゲン協定とは、シェンゲン圏内での人々の自由な移動を可能にする協定です。そのためシェンゲン協定の加盟国間では、通常出入国管理は実施されません。非EU市民である外国人旅行者は、シェンゲン圏内の国に入国した日から180日間の期間内に最大90日間滞在することが認められています。
シェンゲン協定加盟国は、オーストリア、ベルギー、チェコ、デンマーク、エストニア、ギリシャ、フランス、ドイツ、ギリシャ、ハンガリー、アイスランド、イタリア、ラトビア、リヒテンシュタイン、リトアニア、ルクセンブルグ、マルタ、オランダ、ノルウェー、ポーランド、ポルトガル、スロバキア、スロベニア、スペイン、クロアチア、ギリシャ、スイスの27カ国(2024年1月時点)です。
ビザ情報 | シェンゲン協定領域内に180日間のうち90日以内の滞在はビザが不要 |
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パスポートの必要有効残存期間 | ビザ免除で短期滞在するには、パスポートの有効期限が出国予定日より3カ月以上残っていることと、パスポートの発行日が10年以内であることが必要です |
入国カードの記入について | 不要です |
入国に必要な手続き
シェンゲン協定加盟国であるギリシャでは、加盟国以外からの旅行者が入国する際には審査が行われます。
必要なもの
ギリシャ入国に必要なものは以下のとおりです。
航空券
ギリシャと日本間の航空券の購入が必要です。航空券は、旅行会社や専門会社を介して手配します。
パスポート
パスポートの有効期限が3カ月以上あることと、10年以内に発行された有効なパスポートでなければなりません。
必要な手続き
ギリシャ入国に必要な手続きは以下のとおりです。
入国審査
飛行機から降り到着ロビーにある入国審査カウンターに向かい、パスポートを審査官に提出します。預けた荷物がある場合は、ターンテーブルから荷物を受け取ります。税関で申告する荷物がある場合は、赤いゲート(Goods to Declare)を通り、申告するものがない場合は緑のゲート(Nothing to Declare)に進みましょう。
関税検査
1万ユーロ以上の現金やそれに相当する価値のあるもの(小切手や有価証券を含む)を持ち込む場合、申告が必要です。通関は自己申告制ですが、抜き打ち検査も行われています。
出国に必要な手続き
多くの場合、チェックインは出発時間の2時間前から開始されることが多いため、時間に余裕を持って空港に到着することをおすすめします。
必要なもの
ギリシャ出国に必要なものは以下のとおりです。
航空券
帰路に利用する航空会社のカウンターで航空券とパスポートを渡し、搭乗券を受け取ります。
パスポート
航空会社のカウンターで、搭乗券を受け取る際に、パスポートを提示ます。
必要な手続き
ギリシャ出国に必要な手続きは以下のとおりです。
出国審査
航空会社のカウンターでチェックイン(搭乗手続き)の手続きを行います。航空券とパスポートを提出すると搭乗券が発行されます。入国時に税関で申告した場合には、申告書の控えとパスポートを提示して荷物の審査を受けましょう。出国審査のカウンターでは、パスポートと搭乗券を提示すればパスポートに出国スタンプが押されます。
関税検査
1万ユーロ以上の現金やそれに相当する価値のあるもの(小切手や有価証券を含む)を持ち出す場合には申告が必要です。
Visit Japan Webへの登録
日本への入国時の税関申告、入国審査、および検疫をオンラインで手続きできるサービスです。これにより、帰国時の手続きがスムーズに行えます。事前にウェブサイトで税関申告の情報を入力し、日本に到着した後は、二次元コードを電子申告端末に提示するだけで申告が完了します。
Q&A
よくある質問
- ギリシャ入国時に義務化されているワクチン接種はありますか?
- ギリシャでは、入国時の接種が義務化されているワクチンはありません。
- ギリシャの医療事情はどうですか?
- 医療機関は整備されていますが、物資や薬剤の不足や長時間待たされるといった可能性もあります。医療費は診療当日に支払い、保険未加入者は高額な費用が発生します。とくに都市部から離れた地域の場合、ヘリコプターや航空機での移送が必要で高額になるため、海外旅行傷害保険への加入を忘れずにしておきましょう。
- 健康上の留意点はありますか?
- 夏は暑く日差しが強いため熱中症や日焼けに気をつけ、日焼け止めや帽子、サングラスを着用するようにします。水道水は飲めますが、硬度が高いため体質に合わない場合はペットボトルの水にします。レストランは清潔な店を選び、手洗いを忘れないようにしましょう。またアテネには野犬が多いため、近づかないようにします。
- 公衆トイレは有料ですか?
- 街中の公衆トイレは少ないので、外出する前にトイレを済ませておきましょう。外出先では、レストランや博物館などで済ませます。水洗トイレであっても紙は流せないところがほとんどのため、用意されているバケツに紙を捨てるのが一般的です。
- ギリシャは治安の良い国ですか?
- ギリシャは欧州の中では治安が良いとされていますが、経済の悪化や失業によるデモやストライキ、加えて不法移民の犯罪が多くなっています。地下鉄や観光地ではスリの被害が多発しています。とくに日本人は、警戒心が希薄で多額の現金を所持していると見られているため、警戒を怠らないようにしましょう。
- 観光地におけるマナーは?
- 観光地や遺跡を訪れる際には、建物に触れず専用の歩道以外には入らないようにします。また、遺跡から遺物や石などを持ち帰ると厳罰に処されますので、絶対に行ってはいけません。空港や港、軍事施設など特定のエリアでは、写真やビデオの撮影が厳しく禁じられており、違反すると逮捕や拘束の対象となる可能性があります。さらに博物館や美術館の中では、一部の撮影が許可制となっていますので、入場前にスタッフに確認を要します。修道院や教会の内部、または修道士の写真を撮る際も同様の注意が必要です。
Popular place
人気の渡航先
今後行く可能性が高い、
渡航先のワクチン情報をチェックしましょう。
Information
各国で流行している感染症
渡航先の近くで流行している、または、今後国内で発生するリスクのある感染症を予習しておきましょう。
Colum
お役立ちコラム
Reservation
海外渡航前には
ゆとりをもってワクチン接種を。
渡航先や目的によって予防接種の種類はさまざま。
複数回摂取が必要なワクチンも。
以下よりワクチンのご予約が可能です。