公開日:2024.02.29更新日:2024.02.29
海外赴任前にしなければいけない準備リスト
海外赴任が突然決まったあなたには、多くの準備が必要です。赴任前の準備は早めに、かつ慎重に進めることが肝心です。海外での生活は国内とは異なり、さまざまな手続きや調整が必要になります。
一部の準備はすぐに行えますが、ビザの申請や住居の手配など、時間を要するプロセスも多くあります。ビザの申請には数週間から数ヶ月かかることがあり、赴任先の国の法律や規則によって要件が異なります。また、住居の手配も早めに行う必要があり、赴任先の住居市場の状況や物件の種類を調査する時間が必要です。
健康面の準備も重要です。特に海外での医療体制や保険制度について事前に把握し、必要なワクチン接種や健康診断を受けることをお勧めします。さらに、赴任先の言語や文化に慣れるための準備も不可欠で、言語習得のためのコースに参加したり、文化や習慣に関する情報を事前に学んだりすることが役立ちます。
荷物の梱包や輸送の手配、国内の住居や財産の管理方法の決定も重要なプロセスです。また、緊急時の連絡先や現地でのサポートシステムについても、事前に情報を集めておくと安心です。
海外赴任は人生の大きな一歩であり、計画的かつ慎重な準備が成功の鍵となります。この記事では、海外赴任前の準備に必要なポイントを詳しくご紹介します。
海外赴任前にしなければいけない準備リスト
以下、海外赴任前にしなければいけない準備について、それぞれご紹介します。
健康診断とワクチン接種
海外赴任前には、全身の健康診断を受けることが重要です。また、赴任先によっては特定の感染症が流行している可能性があるため、必要なワクチン接種を受けることが推奨されます。これには、黄熱病や日本脳炎、A型肝炎、B型肝炎、マラリアなど、国や地域によって流行している感染症のワクチン接種をしておくことが無難です。
ビザと労働許可証取得
赴任先の国によってビザや労働許可証の要件が異なります。必要書類の収集、申請手続き、場合によっては面接を行う必要があります。これらのプロセスには時間がかかることもあるため、早めに手続きを開始することが肝心です。
保険の手配
海外での医療費は高額になることが多いため、適切な海外旅行保険や健康保険に加入することが重要です。海外旅行や出張に行く日本人の多くの方が、海外旅行保険に加入してから現地に出向いています。また、現地での医療制度や保険制度を理解しておくことも大切です。いざというときに相談できるサポート先についても調べておきましょう。
住居の準備
赴任先での住居を事前に手配します。賃貸物件の契約や家具の購入、または会社提供の宿舎の利用条件などを確認します。
荷物の整理と輸送・引越し
必要な荷物を選別し、海外への輸送方法や引越し業者を選定します。国際引越しは手続きが複雑で時間もかかるため、早めに準備を進めることが望ましいです。また、現地では日本と電圧が違うため、日本の家電はそのまま使えないことがほとんどです。そのため、現地ではどんな家電を使うのか、あらかじめ調べて、決めておきましょう。
現地での金銭管理の計画を立てる・現地通貨を準備する
現地での銀行口座開設やクレジットカードの利用、現地通貨の準備など、金銭管理の計画を立てます。海外ではクレジットカードが無いとなにかと不便になることが多いので、VISAやMASTER CARDなどの国際ブランドがついたクレジットカードをあらかじめ用意しておくべきでしょう。
言語と文化の学習
赴任先の国の言語や文化、習慣を学ぶことで、現地での生活がスムーズになります。事前に言語学習や文化研修を受けることをおすすめします。英語だけではなく、現地の言語を知っておくことで、現地での仕事をスムーズに進めることもできるでしょう。現地の仕事仲間からの信頼を勝ち取るためにも、現地の言語を学習しておきましょう。
緊急連絡先の確保
現地でトラブルに巻き込まれても大丈夫なように、現地の緊急連絡先(大使館、病院、警察など)を事前に確認しておきましょう。いつでも連絡できるように、連絡先リストを作っておくと安心です。
海外転出届を出す
海外出張などで、1年以上日本を離れることになる場合、住民票のある市区町村役場に海外転出届を提出します。海外転出届は、国外転出する日の約2週間前から当日までの間に届け出る必要があるので、早くから準備しておきましょう。
海外赴任前には念を入れて予防接種を
海外赴任前の準備には、さまざまなことが含まれますが、特に健康面での予防策として予防接種を受けておくことが非常に重要です。特に衛生状態が不十分な国や地域では、様々な感染症に対するリスクが高まるため、適切なワクチン接種により、これらのリスクを軽減することが可能です。
感染症には、黄熱病、日本脳炎、破傷風、B型肝炎、マラリア予防など、多種多様なものがあります。これらの病気は、深刻な健康問題を引き起こす可能性があり、最悪の場合、命に関わることもあります。そのため、赴任先の国や地域で流行している病気を事前に調査し、必要に応じて予防接種を受けることが勧められます。
また、一部のワクチンは、接種後に免疫が形成されるまでに時間がかかるため、赴任予定日の数ヶ月前から準備を始める必要があります。早めに医療機関を訪れ、赴任先に応じたワクチン接種計画を立てることが重要です。
加えて、予防接種の記録は赴任先の国での入国時に必要となる場合もあります。たとえば、一部のアフリカや南米の国々では、黄熱病のワクチン接種証明が入国条件となっていることがあります。
予防接種を含む健康管理は、海外赴任の成功において不可欠な要素です。適切な予防接種により、海外での健康を守り、円滑な赴任生活を送るための基盤を築くことができます。医療機関での相談を通じて、自身の健康状態と赴任先の健康リスクをしっかりと把握し、必要な準備を行うことが推奨されます。
海外赴任前に準備!ワクチン接種しておきたい国や地域ごとの感染症リスト
海外赴任に行く前にワクチン接種しておきたい国や地域ごとの感染症についてご紹介します。
北米
北米では破傷風やB型肝炎、狂犬病、おたふくかぜ、水ぼうそう、麻しん、風しん、インフルエンザなどの感染症への予防接種が推奨されています。詳しくは国や地域の大使館公式ホームページなどもご覧ください。
中南米
中南米では、黄熱病、狂犬病、破傷風、A型肝炎、B型肝炎、おたふくかぜ、水ぼうそう、麻しん、風しん、インフルエンザなどの感染症への予防接種が推奨されています。詳しくは国や地域の大使館公式ホームページなどもご覧ください。
ヨーロッパ
ヨーロッパでは、ダニ媒介性脳炎、狂犬病、破傷風、B型肝炎、おたふくかぜ、水ぼうそう、麻しん、風しん、インフルエンザなどの感染症への予防接種が推奨されています。詳しくは国や地域の大使館公式ホームページなどもご覧ください。
東アジア
東アジアでは、A型肝炎、B型肝炎、腸チフス、日本脳炎、狂犬病、破傷風、おたふくかぜ、水ぼうそう、麻しん、風しん、インフルエンザなどの感染症への予防接種が推奨されています。詳しくは国や地域の大使館公式ホームページなどもご覧ください。
東南アジア
東南アジアでは、腸チフス、狂犬病、破傷風、日本脳炎、A型肝炎、B型肝炎、マラリア、おたふくかぜ、水ぼうそう、麻しん、風しん、インフルエンザなどの感染症への予防接種が推奨されています。詳しくは国や地域の大使館公式ホームページなどもご覧ください。
南アジア
南アジアでは、ポリオ、マラリア、腸チフス、狂犬病、A型肝炎、B型肝炎、日本脳炎、破傷風、おたふくかぜ、水ぼうそう、麻しん、風しん、インフルエンザなどの感染症への予防接種が推奨されています。詳しくは国や地域の大使館公式ホームページなどもご覧ください。
中東
中東では、破傷風、A型肝炎、B型肝炎、髄膜炎菌、狂犬病、腸チフス、マラリア、おたふくかぜ、水ぼうそう、麻しん、風しん、インフルエンザなどの感染症への予防接種が推奨されています。詳しくは国や地域の大使館公式ホームページなどもご覧ください。
アフリカ
アフリカでは、黄熱病、破傷風、マラリア、A型肝炎、B型肝炎、狂犬病、腸チフス、ポリオ、おたふくかぜ、水ぼうそう、麻しん、風しん、インフルエンザなどの感染症への予防接種が推奨されています。詳しくは国や地域の大使館公式ホームページなどもご覧ください。
海外赴任の準備はお早めかつ慎重に
以上、海外赴任前にしなければならない準備についてご紹介しました。
海外赴任前にはしなければならない準備がたくさんあります。中でも、予防接種は数週間かかるものもあるので、早めに準備を始めてみてください。