ロンドン渡航前の推奨ワクチン
ロンドンは英国(イギリス)の首都で、日本人にとって人気の渡航先の一つです。ロンドンの衛生事情は、先進国の水準を維持しており、食品や水道水の衛生管理も徹底されています。ただし、旅行者や短期滞在者は救急の場合をのぞいて国民保健サービス(NHS)を利用できないため、治療費が原則自己負担になる点には注意が必要です。
外務省は感染症予防のため、ロンドン渡航前に以下の病気の予防接種を受けることを推奨しています。現地で感染症に罹ることがないよう、渡航前にワクチン接種を受けましょう。
- 麻疹
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破傷風 麻疹は「はしか」という名前で知られ、極めて感染力が強い急性ウイルス性発疹症です。 症状 主な感染経路は空気感染や飛沫感染、接触感染などで、日本でも定期的に集団感染が発生しています。麻疹に罹ると、高熱やのどの痛みに加えて、特徴的な発疹が全身に出現します。
- 風疹
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破傷風 風疹は「三日はしか」の名称で知られ、麻疹と同様に感染力が強い急性ウイルス性発疹症です。 症状 主な感染経路は飛沫感染や接触感染ですが、国内での感染者数は2020年以降減少しています。風疹の代表的な症状は、軽い発熱と全身の発疹です。症状の大部分は3日から5日程度で治まることから、「三日はしか」という呼称の由来になっています。
- 水痘
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破傷風 水痘は「水ぼうそう」という別名があり、大人が罹ると重篤な症状が出現することもある病気です。水痘・帯状疱疹ウイルスが原因で発症し、空気感染や接触感染によって感染します。/td>
症状 水痘に初めて罹ると、発熱やかゆみを伴う発疹が全身に現れ、重症化すると髄膜炎や脳炎を併発するリスクもあります。
- 新型コロナウイルス感染症
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破傷風 新型コロナウイルス感染症(COVID-19)は、2020年頃から世界的に流行したウイルス性の感染症です。新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)が原因で発症し、主に飛沫感染やエアロゾル(マイクロ飛沫感染)によって感染します。 症状 症状は風邪やインフルエンザに似ていますが、人によっては呼吸不全などの重篤な症状が出る可能性があります。
- インフルエンザ
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破傷風 インフルエンザは、インフルエンザウイルスが原因で発症する季節性の急性呼吸器感染症です。日本国内では、毎年12月から3月にかけて流行します。 症状 主な感染経路は飛沫感染や接触感染で、通常は1日から4日程度の潜伏期間があり、その後、発熱や全身の倦怠感の他、筋肉痛や関節痛などの症状が現れます。
各種ワクチン金額相場
ロンドンへの渡航に当たって、接種が推奨されているワクチンの金額相場は以下のとおりです。
ワクチン名 | 相場価格/回 |
---|---|
MR(麻疹・風疹の混合)ワクチン | 1万円前後/回 |
水痘・帯状疱疹ワクチン | 約5,000円〜1万円/回 |
新型コロナ(mRNA)ワクチン | 0円(令和6年4月以降は原則有料)/回 |
インフルエンザワクチン | 約3,000〜5,000円/回 |
新型コロナウイルス感染症を予防するためのmRNAワクチンは、令和6年4月以降は接種費用が原則有料となるため、ロンドン渡航を考えている方は早めに接種を受けましょう。
ロンドン渡航前ワクチン(予防接種)を
接種する時期と必要回数
ワクチンの種類によっては、接種後に一定の期間を空けなければ別のワクチンを接種できません。例えば、MRワクチンや水痘・帯状疱疹ワクチンなどの生ワクチンは、初回接種した日から4週間の期間を置く必要があります。
病名 | ワクチンの種類 | 0日 | 1週間 | 2週間 | 3週間 | 4週間 | 8週間 | 3ヶ月 | 5ヶ月 | 6ヶ月 | 12ヶ月 | 18ヶ月 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
麻疹・風疹 | 生ワクチン | 1回目 | 2回目 | |||||||||
水痘・ 帯状疱疹 | 生ワクチン | 1回目 | 2回目 | |||||||||
新型コロナウイルス感染症 | mRNAワクチン | 1回目 | 2回目 | |||||||||
インフルエンザ | 不活化ワクチン | 1回目 | 2回目 |
病名 | ワクチンの種類 | ||
---|---|---|---|
麻疹・風疹 | 生ワクチン | ||
期間 | |||
0日 | 1回目 | 1週間 | |
2週間 | 3週間 | ||
4週間 | 2回目 | 8週間 | |
3ヶ月 | 5ヶ月 | ||
6ヶ月 | 12ヶ月 | ||
18ヶ月 | 24ヶ月 |
閉じる
病名 | ワクチンの種類 | ||
---|---|---|---|
水痘・ 帯状疱疹 | 生ワクチン | ||
期間 | |||
0日 | 1回目 | 1週間 | |
2週間 | 3週間 | ||
4週間 | 2回目 | 8週間 | |
3ヶ月 | 5ヶ月 | ||
6ヶ月 | 12ヶ月 | ||
18ヶ月 | 24ヶ月 |
閉じる
病名 | ワクチンの種類 | ||
---|---|---|---|
新型コロナウイルス感染症 | mRNAワクチン | ||
期間 | |||
0日 | 1回目 | 1週間 | |
2週間 | 3週間 | ||
4週間 | 8週間 | ||
3ヶ月 | 2回目 | 5ヶ月 | |
6ヶ月 | 12ヶ月 | ||
18ヶ月 | 24ヶ月 |
閉じる
病名 | ワクチンの種類 | ||
---|---|---|---|
インフルエンザ | 不活化ワクチン | ||
期間 | |||
0日 | 1回目 | 1週間 | |
2週間 | 3週間 | ||
4週間 | 2回目 | 8週間 | |
3ヶ月 | 5ヶ月 | ||
6ヶ月 | 12ヶ月 | ||
18ヶ月 | 24ヶ月 |
閉じる
ロンドンへの渡航日が間近に迫っていると、他のワクチンを接種するだけの余裕がありません。渡航日が決まったら、接種スケジュールを立てて計画的に予防接種を受けましょう。
ロンドンの基本情報
ロンドンへ渡航する前に知っておきたい基本情報は以下のとおりです。
ロンドンは英国(グレートブリテン及び北アイルランド連合王国)の首都で、英語が公用語となっています。英国は日本の約3分の2の国土を持ち、緯度は北海道よりも北側にあります。しかし、メキシコ湾から流れ込む偏西風の影響によって、一年を通じて比較的暖かい気候が続くのが特徴です。
国名 | 英国 | 言語 | 主として英語(地域によってウェールズ語やゲール語もあり) |
---|---|---|---|
宗教 | 英国国教会(信教の自由を憲法で保障しています) | 気候 | 夏の平均最高気温は24度程度、冬の平均最低気温は3度程度で、一年を通じて降雨が見られます。 |
服装 |
・日内温度差が大きく、夜は急に冷え込むこともあるため、気温に合わせた服装や上着の用意が必要です。 ・日本に比べて湿度が低いため、夏に渡航する際は熱中症や脱水症状に気を付けましょう。 |
通貨 | スターリング・ポンド(£) |
チップの習慣 | ホテルやレストラン、タクシーなどの利用時にチップを渡す習慣があります。 | 文化 | 公共の場での喫煙は推奨されておらず(スコットランドは禁止)、写真撮影時も撮影禁止区域に注意が必要です。 |
時差情報 | -9時間(日本の方が9時間進んでいます) | 治安情報 | 英国 危険・スポット・広域情報 |
ロンドンの渡航情報
ビザ情報 | 6カ月未満の短期滞在の場合、無査証(ビザなし)で滞在できます(長期滞在を希望する方は、UK Visas and Immigration(GOV.UK)か、英国ビザ取得センターでの手続きが必要です)。 |
---|---|
パスポートの必要有効残存期間 | 帰国時まで有効なものであれば問題ありません。 |
入国カードの記入について | 2019年5月20日より、入国カードの記入は不要となっています(他の国を経由してイギリスに入国する場合、その国の規則を確認してください)。 |
入国に必要な手続き
こちらでは、イギリスへの入国に必要なものと手続きを解説します。忘れ物や申請ミス・漏れがあると入国できない可能性も想定されるので、入念にチェックしましょう。
必要なもの
イギリスへ入国する際に必要なものは次のとおりです。
パスポート
入国する際はパスポートが必要です。パスポートの有効期限が予定滞在日数以上でなければなりません。もし有効期限が近づいている場合は、旅行前に更新しておきましょう。
航空券
航空券には、紙のチケットと電子チケットの2種類があります。どちらの形式が必要かを事前に確認しておきます。チェックイン時や搭乗ゲートで必要となるため、手元に保管し、紛失・盗難には注意しましょう。
クレジットカード
サービスを利用する際や商品を購入するときに必要となります。イギリスでは、多くのサービスや商品の購入にクレジットカードが広く使用されています。しかし、全てのカードが使用可能なわけではないため、複数の会社のカードを2、3枚持参するとよいでしょう。
日本円
出国前の支払いには日本円の現金があると便利です。また、現地の通貨へ両替したい場合は、空港の他に市内の両替所でも行えます。
必要な手続き
イギリスへ入国する際に必要な手続きは以下のとおりです。
ビザ
渡航目的や滞在期間によってはビザの申請が必要です。6カ月以上の長期滞在や留学、就労の場合は、適切なビザを取得しなければなりません。
入国審査
イギリス到着後は、空港で入国審査を受けることになります。審査では、おもに顔写真の撮影、指紋認証、入国管理官とのやり取りなどが実施されます。
税関検査
申告が必要な物品がある場合は、税関申告用紙に必要事項を記入後、税関へ提出しましょう。申告する物品がない場合は、用紙への記入は必要ありません。
出国に必要な手続き
こちらでは、イギリスから出国する際に必要なものと手続きを解説します。不備がある場合、帰国できなくなる可能性もあるため、事前の準備と確認をしましょう。
必要なもの
イギリスから出国する際に必要なものは次のとおりです。
航空券
出国の際も入国時と同じく、形式(紙チケットまたは電子チケット)を確認し、必要に応じて準備しておきます。
クレジットカード
出国前の支払いや、緊急時の支払いの際にはクレジットカードがあると便利です。万一、手元に現金が少ない場合であっても現地のATMを利用して現金を引き出すことができる点も、クレジットを携帯するメリットです。
日本円
帰国時の空港で食事をとる際や移動にかかる出費に備えて、日本円の現金をある程度用意しておきましょう。
必要な手続き
イギリスから出国する際に必要な手続きは次のとおりです。
Visit Japan Web(入国手続オンラインサービス)
Visit Japan Webとは、日本への入国審査と税関申告、携帯品、別送品の申告に必要な情報を事前に登録可能なオンラインサービスです。登録は義務ではありませんが、利用することで帰国後の審査や申告の手間を減らすことができます。
検疫手続き
日本に動物や植物、特定の食品などを持ち込む場合、検疫の手続きがあります。検疫の該当品目や検疫手続きの流れを前もって把握しておき、適切に対応しましょう。
別送品の手続き
別送品とは、手荷物とは別に、渡航先から日本に郵送で発送される荷物のことです。これらの荷物がある場合は、帰国時に税関での申告と手続きが必要です。別送品の内容や金額次第では、関税や消費税が発生する可能性があるため、事前に調べておきましょう。
Q&A
よくある質問
- ロンドンに新型コロナウイルスワクチンなしで入国できますか?
- 2022年3月18日より、新型コロナウイルス感染症の水際対策が緩和され、現在はワクチンを接種していない方でも入国できます。
- ロンドン渡航に当たって推奨されているワクチンはありますか?
- 短期観光客の場合は麻疹・風疹、水痘、インフルエンザ・新型コロナウイルス感染症、長期滞在の場合は破傷風のワクチン接種が推奨されています。
- ロンドンの水道水はそのまま飲めますか?
- 一定の安全基準は満たしていますが、ロンドンの水道水は硬水のため、風味が合わない場合はミネラルウォーターを購入してください。
- ロンドン渡航に当たって現金はどのくらい持ち込めますか?
- 1万ポンド以上の現金を英国国内に持ち込む場合、税関での申告が必要です。もし申告しなかった場合、最高で5,000ポンドの罰金が科される可能性があります。また英国から出国するときも申告が必要なため、1万ポンド以上の現金を持ち出す場合は注意してください。
- イギリスでキャッシュカードによる現地通貨の引き出しは可能ですか?
- 国際キャッシュカードがあれば、日本の預金口座から現金を引き出し、現地通貨に変えて利用できます。不安な場合は、イギリスでも通用するVisa、Mastercard、JCBなどの国際ブランドのクレジットカードも用意しましょう。
Popular place
人気の渡航先
今後行く可能性が高い、
渡航先のワクチン情報をチェックしましょう。
Information
各国で流行している感染症
渡航先の近くで流行している、または、今後国内で発生するリスクのある感染症を予習しておきましょう。
Colum
お役立ちコラム
Reservation
海外渡航前には
ゆとりをもってワクチン接種を。
渡航先や目的によって予防接種の種類はさまざま。
複数回摂取が必要なワクチンも。
以下よりワクチンのご予約が可能です。