ポルトガル渡航前の推奨ワクチン

ポルトガルから鉄砲が伝来して以来、ポルトガルと日本は良好な関係が続いています。パン、コップ、ボタン、タバコ、シャボンなど、日本語でおなじみの言葉はポルトガル語からきています。また、カステラやコンペイトウもポルトガル語由来の言葉ですし、日本食と思われていたテンプラも、実はポルトガルから伝わった料理です。このように、日本になじみ深いポルトガルには、毎年多くの日本人が渡航しています。ポルトガルに渡航する前には、以下のワクチンを接種しましょう。

狂犬病
破傷風 現在、日本では狂犬病の感染例は見られなくなりましたが、世界のほとんどの国では依然として流行しています。そのため、ポルトガル渡航の前には、狂犬病ワクチンの接種をおすすめます。狂犬病はすべての哺乳動物に感染するため、犬以外の動物から人に感染する場合もあるので注意が必要です。
症状 発症すると致死率はほぼ100%なのでかなり恐ろしい感染症ですが、咬まれた直後にワクチンを連続投与することで発症を防ぐことができます。狂犬病によって世界中で年間約5万人もの命が奪われており、そのうち3万人以上がアジア圏での死亡者なので、日本で感染例がないのは奇跡と言えるかもしれません。
破傷風
破傷風 破傷風菌は世界中の土壌に存在するので、どの国でも感染するおそれがあります。破傷風は、体のどこかに傷がある場合、その傷に土が触れることにより感染するリスクが生じますが、主に感染するのは手足の傷からです。
裸足で歩いていて、足の裏に怪我をした場合に発症することが多いですが、交通事故などによる外傷や動物に咬まれた傷、やけど、ピアスから感染することもあります。また、妊娠した女性が感染し、新生児感染が起こることもあるので要注意です。
症状 3日~21日間の潜伏期間を経て発症しますが、口から全身にかけての痙攣や呼吸困難などが特徴で、最悪の場合死に至ります。
A型肝炎
破傷風 A型肝炎は、手を介し食材についた糞便のウイルスが口に入ることで感染します。経口感染が主な原因ですが、輸血や性行為による血液感染も報告されています。
症状 感染後、2~7週間の潜伏期間があり、急な発熱や食欲不振、嘔吐、吐き気が現れます。さらに、数日後には皮膚や白目が黄色くなる「黄疸」が見られることもあります。症状は成人の方が著しく現れ、高齢者の感染は病状が重くなりやすい傾向があります。
感染後や症状が消滅した後数週間は、人から人への感染リスクがあるので、十分な注意が必要です。
B型肝炎
破傷風 B型肝炎は、母親からの母子感染(垂直感染)と注射器の使いまわし、性行為などによる水平感染が主な感染経路とされています。
症状 感染後の1~6カ月の潜伏期間を経て、全身の倦怠感や疲労感、食欲低下が約1週間続き、その後には嘔吐、腹痛、黄疸が現れます。時折、紅斑や関節痛の症状も見られることがあります。
特に衛生状態が整っていない地域に行く予定がある方は、ケガや事故によって輸血や手術を受けることで感染する場合があるため、ワクチン接種がおすすめです。抗体が形成されるのは2度目の接種から2週間後以降で、3度接種すれば5年間の効果が持続するとされています。

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各種ワクチン金額相場

ワクチン名 相場価格/回
狂犬病ワクチン 約1万5,000〜2万円/回
破傷風ワクチン 約3,000〜5,000円/回
A型肝炎ワクチン 1万円前後/回
B型肝炎ワクチン 約5,000〜9,000円/回

ポルトガル渡航前ワクチン(予防接種)を
接種する時期と必要回数

病名 ワクチンの種類 0日 1週間 2週間 3週間 4週間 8週間 3ヶ月 5ヶ月 6ヶ月 12ヶ月 18ヶ月
狂犬病 不活化ワクチン 1回目 2回目 3回目
破傷風 不活化ワクチン 1回目 2回目 3回目(2回終了後1年〜1年半)
A型肝炎 不活化ワクチン 1回目 2回目 3回目
B型肝炎 不活化ワクチン 1回目 2回目 3回目
病名 ワクチンの種類
狂犬病 不活化ワクチン
期間
0日 初回 1週間 2回目
2週間 3週間 3回目
4週間 3回目 8週間
3ヶ月 5ヶ月
6ヶ月 12ヶ月
18ヶ月 24ヶ月
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病名 ワクチンの種類
破傷風 不活化ワクチン
期間
0日 初回 1週間
2週間 3週間 2回目
4週間 2回目 8週間 2回目
3ヶ月 5ヶ月
6ヶ月 12ヶ月 3回目(2回終了後1年〜1年半)
18ヶ月 3回目(2回終了後1年〜1年半) 24ヶ月
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病名 ワクチンの種類
A型肝炎 不活化ワクチン
期間
0日 初回 1週間
2週間 2回目 3週間 2回目
4週間 2回目 8週間
3ヶ月 5ヶ月
6ヶ月 3回目 12ヶ月
18ヶ月 24ヶ月
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病名 ワクチンの種類
B型肝炎 不活化ワクチン
期間
0日 初回 1週間
2週間 3週間
4週間 2回目 8週間
3ヶ月 5ヶ月 3回目
6ヶ月 3回目 12ヶ月
18ヶ月 24ヶ月
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ポルトガルの基本情報

国名 ポルトガル共和国 言語 ポルトガル語
宗教 カトリック、プロテスタント 気候 夏は気温が高く乾燥し、冬は温暖で雨が多い地中海性気候です。
ただし、国が南北に長いため、南部と北部、内陸部では多少の気温の違いがあります。
服装 温暖なので夏は軽装で十分です。冬はコートや厚手の上着が必要です。 通貨 ユーロ
チップの習慣 チップの習慣はありますが、義務というわけではなく、ホテルマンに特別な用を頼んだときやサービスに満足したときの「心づけ」です。高級レストランでは料金の5〜10%程度が目安になっています。 文化 コーヒー消費量が多くワインとシーフードをこよなく愛する国民性です。
時差情報 日本の方が9時間進んでいます。 治安情報 ポルトガル 危険・スポット・広域情報

ポルトガルの渡航情報

ポルトガルに渡航する場合、就労や留学ではなく観光目的かつ90日以内の短期滞在に限り、日本との間に査証免除協定があります。そのため、90日以内の観光であれば、ビザなしで滞在することができます。

またシェンゲン条約加盟国を経由してポルトガルへ行く場合は、乗り継ぎ空港でEUへの入国審査があるため、ポルトガルでの入国審査は不要になります。パスポート残存有効期限は、シェンゲン協定加盟国出国時に3カ月以上の猶予が必要です。その際、パスポート査証欄の空白ページが、2ページ以上なければならないため、残りのページ数を必ず確認しておきましょう。

なおポルトガルに直接入国する場合、入国カードは必要ありません。シェンゲン条約加盟国を経由してポルトガルに入る場合は、最初のシェンゲン条約加盟国で入国カードに記載されます。

ビザ情報 90日以内の滞在であれば不要
パスポートの必要有効残存期間 シェンゲン条約加盟国出国時、有効期限が3カ月以上必要
入国カードの記入について なし

入国に必要な手続き

ポルトガルの入国に必要なものと手続きを解説します。忘れ物や申請漏れには注意しましょう。

必要なもの
ポルトガル入国に必要なものは以下の通りです。

パスポート
過去10年以内に発行されたパスポートで、シェンゲン協定加盟国出国時に3カ月以上の残存期間がなければなりません。旅券の未使用査証欄が2ページ以上必要です。入国時には、出国用航空券が必要になります。海外旅行保険、滞在費用証明を持参するのが望ましいです。


航空券
紙チケットと電子チケットの2種類があります。どちらが必要か事前に確認しておきましょう。


クレジットカード
サービス利用や商品の購入時に必要です。利用できないカードもあるため2、3枚ほど用意しておきましょう。


日本円
出国までの支払いに対応するため、現金を持っていきましょう。現地では日本円をユーロに両替可能です。


必要な手続き
ポルトガル入国に必要な手続きは以下の通りです。

ビザ申請
日本から観光目的でポルトガルに渡航する場合は、90日以内であればビザは不要ですが、90日を超える場合は滞在目的に応じたビザが必要です。
就労、留学、家族を呼び寄せる場合かつ90日以上1年未満の場合は、渡航前に中期滞在ビザの申請が必要です。
ただし、滞在が1年以上になる場合は、渡航前に在留ビザを申請しなければなりません。
ワーキングホリデーのための渡航の場合は、期間が1年以内であれば、渡航前にワーキングホリデービザを申請すれば認可されます。
ポルトガルに渡航するためのビザの申請手続きは、渡航する本人が在京ポルトガル大使館で手続きします。
必要書類に不備があると、再度出直しとなるため、提出前に入念にチェックしましょう。
なお、申請する前に、電話やファクス、電子メールなどで予約しなければなりません。


入国審査
日本からポルトガルへの直行便はないため、他国で乗り継ぎが必要ですが、シェンゲン協定国で乗り継ぎをすると、その国で入国審査を受けることができるので、ポルトガル入国時は審査が不要となります。シェンゲン協定国以外の国を経由する場合は、ポルトガルの空港で入国審査を受けます。


税関検査
ポルトガルに持ち込む荷物の中に、免税範囲に含まれないものがある場合は、税関検査を受けることになります。免税範囲の詳細は、在ポルトガル日本国大使館や、財務省税関のウェブサイトで確認できます。


出国に必要な手続き

ポルトガルからの出国手続きには、航空券とパスポートが必要ですが、航空会社のカウンターでチェックインの手続きをする際に、航空券とパスポートを提示すれば、搭乗券を発行してもらえます。

必要なもの
ポルトガル出国や帰国に必要なものは以下の通りです。

パスポート
入国時と同様にパスポートなしでは出国できないため、紛失しないように注意が必要です。万一紛失した場合は、できるだけ早く在ポルトガル日本大使館に相談しましょう。


航空券
紙チケットか電子チケットのどちらが必要か事前に確認しておきましょう。


クレジットカード
現金がない場合の支払いに便利です。キャッシングで現金を引き出せます。


日本円
帰国時の支払いに対応するため、必要な分の現金を準備しておきましょう。


必要な手続き
ポルトガル出国時に必要な手続きは以下の通りです。

Visit Japan Web(入国手続オンラインサービス)
Visit Japan Web(入国手続オンラインサービス)は、日本への入国手続きをスムーズに進めるための便利なサービスです。このオンラインサービスでは、入国審査や税関申告、携帯品・別送品の申告に必要な情報を事前に簡単に登録できます。登録は必須ではありませんが、日本へ帰国した際には審査や提出の一部を省略することができ、待ち時間を短縮できます。


検疫手続
アメリカから日本に戻る際、特定の品目を持ち込む場合は検疫手続きが必要となります。動物、植物、一部の食品などが当てはまります。該当品を持ち込む際には、必要な検疫証明書を事前に取得し、日本の検疫所での申告と検査が行われます。検疫を無視して持ち込むと罰則が科される可能性があるため、注意しましょう。


別送品の手続き
別送品は、渡航先から日本へ郵送された荷物を指します。渡航中に購入した商品やお土産、あるいは贈り物がこれに該当します。帰国時には、税関検査で円滑な手続きを行うために、別送品に関する特定の手順が存在します。
手続きの際には、まず別送品が何であるかを明確に記載し、関連する領収書や証明書を用意する必要があります。税関での検査を円滑に進め、不必要なトラブルを避けるためには、特定の商品の輸入制限や課税などについて事前に調査しておくことも重要です。


Q&A

よくある質問

ポルトガルに渡航するにはどんな書類が必要ですか?
2022年7月1日以降、ポルトガル入国において、COVID-19陰性証明書やワクチン接種証明書の提示が不要となりました。新しい規定は国や国籍に関係なく、日本人を含む全ての渡航者に適用されます。これにより、ポルトガルへの入国条件が、新型コロナウイルスの発生以前の状態に戻りました。
ポルトガルに旅行に行くのにビザは必要ですか?
ポルトガルへの観光や短期滞在は、査証免除取極に基づき、3カ月以内であれば査証の取得が不要です。ただし、ポルトガルが加盟しているシェンゲン協定では、180日の期間内での短期滞在に関して「90日間を超えない」範囲でのみ認められます。
海外から帰国するときは何回のワクチン接種が必要ですか?
2024年1月現在、日本に帰国する際のワクチン接種は必須ではありません。新型コロナワクチンを3回以上接種したことが確認される接種証明書や、現地出国前72時間以内に採取された検体が陰性であることを示す検査証明書も不要です。
ワクチン接種証明書は日本入国に必要ですか?
4月29日以降、日本入国時には「ワクチン接種証明書」や「検査(陰性)証明書」は不要となります。日本入国の際には、「Visit Japan Web」を事前にご利用ください。このサイトでは、入国審査や税関申告の手続きをオンラインで行うことが可能です。
ポルトガルの治安は?
ポルトガルにおいて、各国政府はその安全性を高く評価しています。一般犯罪の発生率は日本と比べるとやや高めですが、他の欧州諸国と比較しても低水準です。また、イギリス政府のトラベルアドバイザリーによると、一般犯罪発生率は低いと記載されています。

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複数回摂取が必要なワクチンも。
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